ドイツ 自走榴弾砲 Panzerhaubitze 2000
「ドイツ 自走榴弾砲 Panzerhaubitze 2000 (プラモデル) (MENG-MODEL 1/35 ティラノサウルス シリーズ No.TS-012 )」です
●現用ドイツ連邦軍の自走榴弾砲「PzH2000」を1/35スケールで再現したプラスチックモデル組立キット
●新世代の自走榴弾砲として高い射撃能力と戦闘力、そしてトップアタックに対する防御力を持つ自走榴弾砲「PzH2000」を再現、長大な砲身とカマボコ状の巨大な砲塔を持つ、迫力に満ちた姿を再現した内容となっています
【 「自走榴弾砲 PzH2000」について 】
●1960年代、アメリカは自走榴弾砲「M109」を開発、この「M109」は旋回式の砲塔に155mm榴弾砲の威力を備えたことからベストセラー車両となり、西側諸国の標準的な自走榴弾砲となりました
●しかし、その後は砲兵に対する評定能力が向上、最前線付近に展開した砲兵部隊は射撃を行うと評定によりその位置が知られてしまい、敵砲兵の反撃射撃により無力化される可能性が高くなってしまいます
●このため、砲兵は射程距離の「長さ」が重要な要素となり、当初は「22口径 155mm榴弾砲」という短砲身の火砲を装備していた「M109」は「33口径」、「39口径」と長砲身化され、射程距離の延長が図られました
●ただ、このような口径の変更だけでは「M109」の延命に限度があるため、西ドイツ、イギリス、イタリアの3ヶ国は共同による新型の自走榴弾砲「SP70」の開発を行うことになります
●しかし、この「SP70」計画は各国の思惑や自走榴弾砲に求める性能の違いなどにより1986年に頓挫、そこで翌年の1987年に西ドイツは単独で新型自走榴弾砲「PzH2000」の開発を開始します
・ 自走榴弾砲「PzH2000」は、その名の通り、2000年に戦力化を目指したものでした
●この自走榴弾砲「PzH2000」は1990年に一旦試作車が完成、試験と改良が繰り返され、1996年から量産型の生産が開始されました
●自走榴弾砲「PzH2000」は、長射程を実現するために「52口径 155mm榴弾砲」という長砲身砲が搭載され、その最大射程は30km、長射程弾を使用した場合には40kmという射程を誇ります
●砲弾の自動装填装置が搭載され、この装置は砲の角度を変更することなく装填が可能となっており、これにより10秒に3発というバースト射撃が可能、通常射撃時も1分間に9発という高い射撃能力を持っています
●さらに、車内には60発という自走榴弾砲としては大きな砲弾搭載能力を持ち、そのため自走榴弾砲「PzH2000」は「M109」よりも一回り大きな車体となりました
●ただし、1000馬力のエンジンを搭載したことにより、55tという主力戦車並みの重量を持つ自走榴弾砲「PzH2000」は最高速度60km/hという機動力の高さを発揮しています
●自走榴弾砲「PzH2000」は、自走榴弾砲として装甲自体は小火器射撃に耐え得る能力しか持ちませんが、対砲兵射撃であるトップアタックに対しての防御が大きく考慮され、砲塔は上部からの防御力が高いカマボコ状となり、内部には弾片から防御するライナーが取り付けられています
●また、自走榴弾砲「PzH2000」は、自走榴弾砲としては極めて異例なことに、主力戦車に匹敵する直接照準器も装備され、非常時には対戦車戦闘も可能という能力も持ち合わせています
●自走榴弾砲「PzH2000」は、その優れた性能からドイツ連邦軍のみならず、オランダ軍、ギリシャ軍、メキシコ軍が採用を決定、オランダ軍に配備された自走榴弾砲「PzH2000」は、アフガニスタンに派遣され、実戦において高い制圧能力を示しました
●そして、自走榴弾砲「PzH2000」は上記の国だけではなく、他の国々でも採用が検討されており、最新鋭の自走榴弾砲として確固たる地位を築いているのです
【 「ドイツ 自走榴弾砲 Panzerhaubitze 2000」のキット内容について 】
●この現用ドイツ連邦軍の自走榴弾砲「PzH2000」を再現したプラスチックモデル組立キットです
●MENGモデル社の徹底したリサーチ力と実車への造詣によって自走榴弾砲「PzH2000」を再現、パーツの細分化によってディテールを追求するのではなく、スライド金型を使用した一体成型やパーツ上に施された凹凸のモールドによるディテール再現を中心に、現用車両らしい細やかな造りを再現した内容となっています
●また、ドイツ連邦軍車両独特の車体各部に付けられた滑り止め部のパターン、溶接跡、装甲板と点検パネルの質感の違いなどが繊細なタッチによって再現され、高い信頼性と質実剛健さを誇るドイツ連邦軍車両らしい雰囲気が醸し出されています
●エンジングリルのメッシュなどはエッチングパーツ、ペリスコープなどはクリアパーツ、そして履帯は連結可動式履帯と、全体的なボリュームは大きなものとなっていますが、エッチングパーツは最小限かつ効果的なものに絞られ、履帯パーツを除くと現用車両のビックアイテムとしては、パーツ数は抑えたものとなっています
●トーションバー式によりサスペンションは可動させることができ、転輪などは回転させることが可能、そして履帯は連結可動式で、可動可能な足周りを楽しむことができます
●自走榴弾砲「PzH2000」は、「砲身部」「砲塔」「車体上部」「車体下部」の4ブロックで構成されています
【 砲身部 】
●砲身は、マズルブレーキ後端部から防盾までを貫通する形の金属製砲身が用意され、これにマズルブレーキ、排煙器などを取り付ける構成により、その形状とディテールがシャープに再現されています
●「52口径 155mm榴弾砲」の砲身は金属製砲身となっており、マズルブレーキと排煙器は別パーツで再現されています
・ マズルブレーキは一体成型のパーツで再現され、スライド金型による成型で側面の穴もシャープに開口されています
・ マズルブレーキにカバーが付いた状態のパーツもセットされ、選択して使用することができます
・ 排煙器は左右分割のパーツで再現、後部には防塵カバーも再現
・ 防盾部分は左右分割のパーツ、上部は別パーツにより再現されています
・ 防盾基部に内蔵させるポリキャップにより砲は上下に可動します
・ 砲塔の装甲カラーは一体成型のパーツで再現
・ 装甲カラーに装備されるスモークディスチャージャーは個別にパーツ化されています
・ 防盾上部のカバーはエッチングパーツで再現しています
【 砲 塔 】
●砲塔は、自走榴弾砲「PzH2000」としての特徴的な形状を再現、上部の追加装甲のボルトや側面の溶接跡、追加装甲の滑り止め部分と他の部分との質感の違いなども繊細に表現されています
●砲塔は上下分割のパーツで構成され、スライド金型による成型で各面のディテールが凹凸あるモールドで再現されています
・ 上部のハッチは別パーツ化され、砲塔と基部パーツで挟み込むことにより開閉状態を再現することができます
・ 前部のグリル、パネル、側面上部の追加装甲は別パーツ化して再現
・ 前部グリルのメッシュを再現するエッチングパーツが付属
・ 車長サイトのガラス部、ペリスコープ、砲塔後部の回転灯はクリアパーツとなっています
・ 車長サイトは内蔵させるポリキャップにより回転可動します
●上部の機銃ターレットは、環状と半環状の2種をセット、選択して使用することができます
・ 装備される機銃は、ドイツ連邦軍仕様の「MG3機関銃」とオランダ軍仕様の「FN MAG機関銃」の2種をセット、選択して使用することができます
●砲塔前部のラックは、ドイツ連邦軍仕様の奥行きが狭いタイプと、オランダ軍仕様の奥行きが長いタイプの2種が付属、選択して使用することができます
・ ラックは、フレーム状となった各面を貼り合せる構成となります
・ ラックに付けられたメッシュを再現するエッチングパーツが付属
●アンテナアタッチメントはドイツ連邦軍、オランダ軍、ギリシャ軍の3パターンから選択して作成することができます
【 車体上部 】
●車体上部は、「PzH2000」の車体レイアウトを再現、装甲板と点検パネルとの質感の違い、各部に設置された滑り止め部分の細かなパターンなどが繊細なタッチで再現されています
●車体上部は一体成型のパーツで構成され、スライド金型による成型で側面ディテールが再現されています
・ サイドミラーは車体側に倒した状態で再現されています
・ 前部の回転灯はクリアパーツです
・ フェンダーの注意表示板はエッチングパーツにて再現
・ エンジングリルのメッシュを再現するエッチングパーツが付属しています
・ 車載工具類は固定具が車体パーツ上に一体成型され再現されています
・ 尾灯はクリアパーツです
・ サイドスカートは左右とも一体成型の1パーツで再現しています
●操縦手ハッチは上下分割のパーツで構成、左右の基部に挟み込むことで可動して開閉させることができます
・ 操縦手のペリスコープはクリアパーツです
・ ペリスコープガードは別パーツ化して再現しています
●トラベリングロックは前後方向に3分割のパーツで構成、可動させて起倒させることができます
●前照灯ユニットは3パーツで構成され、前照灯のガラス部はクリアパーツで再現しています
・ ライトガードは別パーツ化して再現
【 車体下部 】
●車体下部は、トーションバーを使用した足周りを再現、装着するダブルピン式履帯は連結可動式となっています
●車体下部は、バスタブ状に一体成型されたパーツとなっており、後部パネルは別パーツ化されています
・ ダンパー、ショックアブソーバーは別パーツ化して再現
・ サスペンションは、トーションバー部分が車体下部のパーツに一体成型され、トーションバー先端部を接着することで、上下に可動させることができます
・ 起動輪、誘導輪、転輪は前後分割のパーツとなっており、内蔵させるポリキャップにより回転可動します
●後部パネルには、後部ドアが彫刻にて再現
・ 後部ドアのステップ、側面のフレームは別パーツ化して再現しています
【 履 帯 】
●履帯は、1枚ずつが分割された連結可動式履帯が付属しています
・ 履帯は、4分割されたパーツとなっており、履帯ピンとエンドコネクターを一体成型したパーツを挟み込むように接着する連結可動式となっています
●ペリスコープ、回転灯、前照灯のガラス部、尾灯などを再現するクリアパーツが付属
●エンジングリルのメッシュ、砲塔のラックのメッシュ、フェンダーの注意表示板などを再現するエッチングパーツが付属しています
【 自走榴弾砲「PzH2000」の塗装とマーキング 】
●自走榴弾砲「PzH2000」マーキングとして、5種類の塗装例が説明書に記載されています
・ ドイツ連邦軍 第131砲兵大隊
・ ドイツ連邦軍 第115装甲砲兵大隊
・ ドイツ連邦軍 砲兵学校
・ オランダ陸軍 第14野戦砲兵師団
・ ギリシャ陸軍 (2005年)
●説明書の塗装例に基づく、国籍マーク、車体記号、注意表示、重量表示、戦術マーク、ナンバープレートなどを再現したデカールが付属しています
●「ドイツ Panzerhaubitze2000 自走榴弾砲」の完成時のサイズ
・ 全長 : 339mm
・ 全幅 : 102mm
・ 砲身を上げた高さ : 約300mm
【 「ドイツ 自走榴弾砲 Panzerhaubitze 2000」のパッケージ内容 】
・ 自走榴弾砲 PzH2000 ×1
・ デカールシート ×1枚
●2014年 完全新金型 (履帯を除く)