イギリス 6輪装甲車 サラディン Mk.2
「イギリス 6輪装甲車 サラディン Mk.2 (プラモデル) (ドラゴン 1/35 BLACK LABEL No.3554 )」です
●1950年代に開発が行われたイギリス軍の装甲車「FV601 サラディン Mk.2」を1/35スケールで再現したプラスチックモデル組立キット
●6輪の足周りを持つ装甲車として登場した「FV601 サラディン Mk.2」を再現、直線を基調とした車体に6輪のタイヤを均等に配置したイギリス軍車両らしいスタイルを再現した内容となっています
【 「装甲車 FV601 サラディン」について 】
●第2次世界大戦前、イギリスは世界中に植民地を多数擁しており、治安維持用として、低コストで整備も行いやすく、小火器射撃に対する防御力を持つ、装輪式の装甲車を重要視していました
●第2次世界大戦時には、このような装甲車のベースに武装を強化した装甲車が偵察任務に活躍、特に広大な戦場となった北アフリカ戦線では俊敏さと行動距離の長さで威力を偵察活動に発揮します
●ただし、第2次世界大戦時のイギリス軍の装甲車は4輪タイプで、不整地の踏破能力という点では多少難がありました
●またイギリス軍は、イギリス本国で生産が行われた装甲車だけではなく、南アフリカやカナダ、インドといった各国で作られた装甲車も装備、装甲車カテゴリーの中には多種の車両が存在していました
●戦後、これらの車両の統一化と走行性能の向上のため新たな装甲車の開発が進められ、1956年に登場したのが「FV601 サラディン」です
・ 「FV601 サラディン」は、これまで4輪タイプだった足周りを不整地踏破能力に優れた6輪タイプへと変更、操舵は前側の4輪で行うシステムとなっています
・ さらに、ダブルウィシュボーンサスペンションを全輪に採用、これまでの装甲車とは一線を画した堅牢かつ柔軟な足周りとなりました
・ エンジンには、155馬力の8気筒ガソリンエンジンを搭載、このエンジンにより自重11tの「FV601 サラディン」は最高速度72kmを発揮する高い機動性能を持っています
・ 砲塔には主砲として「76.2mm戦車砲 L5A1」を装備、戦車と比較すると小口径の火砲ですが、装甲車としては強力な火力を装備しています
●「FV601 サラディン」は、装甲車としての使い勝手の良さと、優れた機動力、そして適度な火力を持つことから、イギリス軍のみならず世界11カ国の軍隊が導入を進め、1972年までに1100両以上が生産されるというベストセラー装甲車となりました
●冷戦時代後期になると、装甲兵員輸送車から発展した装輪式装甲車が登場、1950年代に装甲車専用として開発が行われた「FV601 サラディン」は車格の関係から武装強化の発展性もなく、徐々に影が薄い存在となってしまいます
●しかし、湾岸戦争時においてクウェート軍所属の「FV601 サラディン」が市街地において戦闘を行うシーンは我々に強烈なインパクトを与え、その存在を再認識させられることになりました
●「FV601 サラディン」は、イギリス軍では後継車両となる軽戦車「スコーピオン」「シミター」にその座を譲り全車退役しましたが、一部の国では現在も運用を継続しており、「FV601 サラディン」の優秀さを証明しているのです
【 「イギリス 6輪装甲車 サラディン Mk.2」のキット内容について 】
●このイギリス軍の装甲車「FV601 サラディン Mk.2」を再現したプラスチックモデル組立キットです
●ドラゴン社の1/35スケールのスマートキットに準拠するパーツ構成で「FV601 サラディン Mk.2」を再現、同社らしく砲塔のフックなどを別パーツ化するなど細部表現を重視しながら、面構成となる砲塔と車体、フェンダー上下の雑具箱、そして大きなタイヤなど特徴的なフォルムを再現しています
・ パッケージ内のパーツ数はかなり抑えられており(約220パーツ)、エッチングは1シート、ドラゴン社製キットとしては比較的組立てやすい内容となっています
●「FV601 サラディン Mk.2」は、「砲塔」「車体」、左右の「フェンダー」の4ブロックで構成しています
【 砲 塔 】
●面で構成された「FV601 サラディン」の砲塔形状を再現、特徴的な砲塔側面の小フックは別パーツ化して再現しています
●「76.2mm戦車砲 L5A1」の砲身は一体成型のパーツで再現、砲口は開口した状態となっています
・ 防盾は、防盾本体と装甲スリーブとの2パーツで再現しています
・ 防盾は、完成後も上下に可動させることができます
・ 同軸機銃を別パーツ化、銃口と放熱口は開口した状態となっています
●砲塔は、上下及び前面パネルの3パーツで構成
・ 砲塔側面の小フックがパーツ化、砲塔に彫られたダボ穴に接着します
・ 上部ハッチは砲塔とは別パーツ化し、開閉可動させることができます
・ ペリスコープは成型色パーツ、照準サイトのガラス部はクリアパーツで再現しています
・ スモークディスチャージャーは1本ずつ個別にパーツ化、段状となった基部パーツに取り付けて作製します
・ 砲塔後部のリールは前後に分割したパーツで構成
・ 側面のサーチライトは、基部を含めて前後に分割したパーツで再現、前部のガラス部はクリアパーツとなっています
【 フェンダー 】
●フェンダーは面構成で、タイヤの間に三角形状の雑具箱を装備した独特の構造を再現、表面にはライン状となる滑り止めパターン、フック、ボルトなどをモールドで再現しています
●フェンダーは、左右それぞれ一体成型のパーツで再現、雑具箱、前照灯、車載工具類、サイドミラーなどを取り付けて作製します
・ フェンダー上下の雑具箱はそれぞれ一体成型のパーツで再現
・ 前照灯は基部も含めて前後に分割したパーツで再現、前部のガラス部はクリアパーツとなっています
・ サイドミラー、車幅灯、消火器、ナンバープレート、尾灯などを別パーツ化して再現しています
【 車 体 】
●面で構成され、下部に向かって引き締まった形状となる「FV601 サラディン」の車体レイアウトを再現、特徴的なエンジンデッキ部はハッチを別パーツ化して再現しています
●車体は、バスタブ状に一体成型となった車体下部パーツに、車体上部、車体全部パネルを取り付けて作製します
・ エンジンデッキの点検ハッチは1枚ずつ個別にパーツ化
・ エンジングリル部は開口されており、メッシュ部分は付属のエッチングで再現しています
・ 操縦手ハッチは車体とは別パーツで、開閉状態を選択することができます
・ 操縦手用のペリスコープは個別にパーツ化しています
・ 車載工具類は個別にパーツ化、それぞれ固定具をパーツとともに一体成型した状態となっています
●足周りは、ダブルウィッシュボーンサスペンションを採用した堅牢な構造を再現
・ 車体下部パーツには車軸部分とサスペンション基部とをモールドで再現、これにシリンダーパーツを挟み込んだ上下のアームパーツを取り付けてサスペンションを作製します
・ ステアリング用のアームがパーツ化
・ ステアリングは固定となります
●タイヤは、ホイール部とゴムの部分とに分割しています
・ ゴムの部分は接着及び塗装が可能な軟質素材となっており、トレッドパターンを深めのモールドで再現しています
●前照灯、サーチライトのガラス部、照準サイトなどを再現するクリアパーツが付属
●エンジングリルのメッシュなどを再現するエッチングパーツが付属しています
【 「イギリス 6輪装甲車 サラディン Mk.2」の塗装とマーキング 】
●「イギリス 6輪装甲車 サラディン Mk.2」のマーキングとして、イギリス軍仕様となる6種類の塗装例が説明書に記載されています
・ イギリス陸軍 第1王立戦車連隊 (キプロス / 1975年)
・ イギリス陸軍所属車両
・ クイーンズ・ロイヤル・アイリッシュ・ハザーズ (ブルネイ / 1963年)
・ クイーンズ・オウン・ハザーズ (1966年)
・ 第3王立戦車連隊 (ペルシャ湾 / 1968年)
・ 第3王立戦車連隊 (ペルシャ湾 / 1968年)
●説明書の塗装例に基づく、部隊マーク、ナンバープレートなどを再現したデカールが付属しています
・ デカールのプリントはカルトグラフ社製
【 「イギリス 6輪装甲車 サラディン Mk.2」のパッケージ内容 】
・ FV601 サラディン Mk.2 装甲車 ×1
・ クリアーランナー ×1
・ エッチングシート ×1
・ デカールシート ×1
・ 組立て説明書 ×1
●2015年 完全新金型