海上自衛隊 護衛艦 DDG-174 きりしま
「海上自衛隊 護衛艦 DDG-174 きりしま (プラモデル) (ピットロード 1/350 スカイウェーブ JB シリーズ No.JB024 )」です
●海上自衛隊のイージスシステム搭載のミサイル護衛艦「こんごう型」の2番艦「DDG-174 きりしま」を1/350スケールで再現したプラスチックモデル組立てキット
●通称「イージス艦」と呼ばれるイージスシステム搭載のミサイル護衛艦「DDG-174 きりしま」を再現、「フェーズド・アレイ・レーダー」を装備した大型の艦橋構造物を持つ特徴的なシルエットを再現した内容となっています
●ピットロード社製「海上自衛隊 イージス護衛艦 DDG-174 きりしま」をベースに、「DDG-174 きりしま」の最新の状態を再現するために、各種衛星通信アンテナや内火艇を再現したレジン製パーツを追加、デカールを歩行帯や着艦標識を改めた新規プリントへと変更したリニューアルバージョンとなります
【 「海上自衛隊 護衛艦 DDG-174 きりしま」のキット内容について 】
●海上自衛隊のミサイル護衛艦「DDG-174 きりしま」を再現したプラスチックモデル組立キットです
●海上自衛隊の艦艇を積極的にモデル化してきたピットロード社のリサーチ力と、実艦への深い造詣によりミサイル護衛艦「DDG-174 きりしま」を再現、ビックスケールならではの解像度を活かし「こんごう型護衛艦」の構造とディテールとを細かく再現した内容となっています
●「DDG-174 きりしま」は、喫水線以下も再現したフルハルモデルと、喫水線から上の部分を再現した洋上モデルとを選択して製作することができます
●「DDG-174 きりしま」は、「船体」「上甲板」」「艦橋などの構造物」「主砲を含めた艤装類」のブロックに分割した構成となっています
●各ブロックをそれぞれ個別に組み立てて、上甲板、構造物と艤装類を船体ブロックへと取り付けて完成させます
●船体部は、喫水線のラインで上下に分割したパーツで再現
・ 船体は舷窓のないフラットな状態の舷側を再現しています
・ 船体パーツ内側に桁を挟み歪みを防ぐ工夫がなされています
・ フルハルモデル用として船底部は、ビルジキールとデッドウッドを一体成型化したパーツで再現、推進軸、スクリュー、舵、ソナーは別パーツとなっています
・ 洋上モデル用のフラットな形状となった船底パーツが付属しています
●上甲板は全通状に一体成型となったパーツで再現
・ 上甲板には、主砲台座、波除けなどの基本躯体の他に、アンカーチェーン、ボラードなどのディテールをモールドで再現しています
・ 船体前後の「Mk.41 VLS」は甲板上にモールドで再現、各扉を繊細な彫刻で再現しています
・ 甲板の歩行帯は凸状のモールドで再現、歩行帯を再現したデカールも付属しています
「DDG-174 きりしま」の艦上の構造物は下記のようなパーツで構成しています
●前部構造物
・ 前部構造物は、各パネルを箱組み状に貼り合わせて作製します
・ 艦橋窓枠は、窓の部分が開口されており、窓枠は前傾の形状を再現しています
・ 前部構造物には、防水扉、梯子、ルーバー、「SPY-1Dレーダー」などのディテールを凹凸あるモールドで再現
・ ラッタル、救命浮環などは別パーツ化
・ 前部構造物に装備する、「CIWS ファランクス」(×1)、「チャフ発射機」(×4)、「SPG-62 イルミネーター」(×1)、「USC-42衛星通信アンテナ」(×2)、「NOLQ-2 電子戦装置」(×2)、「NORA 1C スーパーバードアンテナ」(×2)、「NORQ-1 スーパーバードアンテナ」(×2)、「2-21型 射撃指揮装置」(×1)、「衛星テレビ受信アンテナ」(×1)などは別パーツ化して再現
●第1煙突
・ 第1煙突は、箱組み状に各パネルとトップとを貼り合わせて作製します
・ 煙突には、ルーバー、防水扉、梯子などのディテールを凹凸あるモールドで再現
・ 各フラットは個別にパーツ化
・ 煙突に装備する、「探照灯」(×1)、「ホイップアンテナ」(×2)は別パーツ化されています
●メインマスト
・ メインマストは、トラス状に成型された各パネルを貼り合わせ、ヤード、各フラットを取り付けて作製します
・ メインマストに装備する、「BMD アンテナ」(×2)、「NORQ-4B アンテナ」(×2)、「USC-42アンテナ」(×1)、「ヘリ用データリンクアンテナ」(×1)、「対水上レーダー」(×1)、「航海レーダー」(×1)などは別パーツ化して再現しています
●後部構造物
・ 後部構造物は、第2煙突も含めて各パネルを箱組み状に貼り合わせて作製します
・ 第2煙突のトップは別パーツ化して再現
・ 後部構造物にはルーバー、防水扉、梯子などが凹凸あるモールドで再現されています
・ 後部構造物に装備する、「CIWS ファランクス」(×1)、「SPG-62 レーダー」(×2)、「水平燈」(×2)、「ホイップアンテナ」(×2)、「衛星テレビ受信アンテナ」(×1)などを別パーツ化して再現
●主砲塔部 「オート・メララ 127mm単装速射砲」 ×1
・ 砲塔は上下に分割したパーツ構成で、これに砲身パーツを取り付けます
●対水上ミサイル 「ハープーン 4連装発射機」 ×2
・ 発射機本体は、上下2基のキャニスターが支柱と共に一体成型のパーツで再現、これを2つ合わせて4連装とします
●近距離防御兵器 「CIWS ファランクス Block1B」 ×2
・ 近接防御兵器は、本体、ベース、銃身部、照準器の4パーツで構成、前後の構造物に配置します
●魚雷発射管 「HOS-302 3連装短魚雷発射管」 ×2
・ 魚雷発射管は上下に分割したパーツで再現、上甲板後部に配置します
●膨張式ボートコンテナ ×16
・ 後部構造物左舷部に6個、後部構造物の右舷部に10個、計16個をフレーム上に配置します
●艦載艇 「改7.9m内火艇」 ×2
・ 上甲板中央部に配置、ボートダビットが付属します
●ボート「複合型作業艇」
・ 後部構造物後部に配置します
●その他の艤装を再現したパーツとして
・ 艦首、艦尾旗竿
・ 主錨、副錨
・ フェアリーダー
・ ケーブルホルダー
・ プロペラガード
・ 受給ポスト
・ 各部のカメラ
などをセットしています
【 付属しているレジン製パーツ 】
●「DDG-174 きりしま」の最新の状態を再現するためのレジン製パーツが付属
・ USC-42 衛星通信アンテナ
・ NORA-1C スーパーバード衛星通信アンテナ
・ NORQ-1 衛星通信アンテナ
・ BMD アンテナ
・ NORC-4B アンテナ
・ 衛星テレビ受信アンテナ
・ 改7.9m内火艇
・ 複合作業艇
●艦載機として哨戒ヘリ「SH-60J」(×1)が付属しています
・ 「SH-60J」は、左右に分割した胴体、前部レドーム、脚、パイロン、メインローター、テールローターのパーツ構成です
・ メインローターは、展開した状態と折り畳んだ状態の2種が付属、選択して使用します
●フルハルモデル用のディスプレイスタンドとネームプレートが付属しています
●デカールは「DDG-174 きりしま」の1隻分が付属
・ 艦名、ハルナンバー、ヘリ甲板の表示線、甲板上の歩行帯などをデカールで再現しています
・ 歩行帯デカールは、先に甲板を塗装し、構造物を接着する前に貼り付ける事により綺麗に再現することができます
・ 事前に周囲のニスをカッターナイフで切除してから「Mr.マークソフター」等のデカール軟着剤を併用するとフィットしやすくなります
・ 艦首旗竿に取りける「日章旗」と、艦尾旗竿に取り付ける「自衛艦旗」のデカールも付属しています
【 「海上自衛隊 護衛艦 DDG-174 きりしま」のパッケージ内容 】
・ 護衛艦 DDG-174 きりしま ×1
・ 哨戒ヘリ SH-60J ×1
・ ディスプレイスタンド ×1
・ ネームプレート ×1
・ デカールシート ×2
・ 組立て説明書 ×2
・ カラー塗装図 ×1
●2015年 新規パーツ追加デカール変更 バリエーションキット
【 「ミサイル護衛艦 こんごう型」について 】
●海上自衛隊の任務は、有事の際における海上のシーレーン確保というのが最大の目標であり、特に米ソ冷戦下の時代ではソ連の潜水艦が最大の脅威となりました
●また、専守防衛の観点から日本近海での行動が中心となるため、航空自衛隊や在日米軍の上空カバーが見込まれることから、対空能力は重視されず、護衛艦は対潜能力が最も重要となります
●しかし、空からの脅威より艦隊を守る手段がないのは忌々しき事態であり、海上自衛隊では念願となる対空ミサイルを搭載した初めてのミサイル護衛艦「DDG-163 あまつかぜ」が1965年に竣工します
・ それまでは、主砲による対空能力を持つ艦として「DDK」が存在していましたが、その能力は個艦防御に過ぎませんでした
●この「DDG-163 あまつかぜ」以降、後継となるミサイル護衛艦「たちかぜ型」や「はたかぜ型」の建造が行われましたが、ミサイル護衛艦は他の護衛艦と比べて建造費が高いために建造のペースは極めて低調で、これらのミサイル護衛艦は1個護衛隊群に1隻しか配備できませんでした
●また、当時のミサイル護衛艦は、複数の目標を同時に攻撃することができないという欠点を持っていました
●このため、海上自衛隊の護衛艦隊は高い対潜能力を持つのに対して、対空能力は優れているとは言えず、その能力に偏りがあったのは否めませんでした
●1980年代前半、米ソ冷戦下において「Tu-22M バックファイアー」などのソ連軍の爆撃機の脅威が問題視される中、ミサイル護衛艦の充実化が唱えられ、それにより建造が行われたのが「こんごう型」です
●「こんごう型」は、アメリカ海軍が保有する、多数の航空目標を同時捕捉、同時攻撃できる能力を持つ「イージス・システム」を装備したミサイル護衛艦で、従来のミサイル護衛艦とは比較にならない程の高い防空能力を擁しています
・ この「イージス・システム」はアメリカからの有償援助として購入したもので、「こんごう型」はアメリカ海軍以外で初めて建造した「イージス艦」となりました
●「イージス・システム」の核となる「フェーズド・アレイ」方式で搭載された「SPY-1D レーダー」は艦橋下部に装備、このため艦橋構造物は多面形で船体に対して大型となっています
●ミサイルは垂直発射装置「VLS (80セル分)」に搭載、対艦用のミサイル「ハープーン」は4連装を2基装備しています
●主砲は、「オート・メララ 127mm単装速射砲」を装備、その他に近接防御火器「20mm CIWS ファランクス」を2基、「3連装短魚雷発射管」を2基搭載しています
●このように多数の装備を搭載し、「電子の要塞」とも呼ばれる「イージス・システム」を持つ「こんごう型」は海上自衛隊の艦隊防空の要として欠かせない存在となり、「DDG-173 こんごう」「DD-174 きりしま」「DDG-175 みょうこう」「DDG-176 ちょうかい」の4隻が竣工しました
・ 2004年には「こんごう型」の改良型となる「あたご型」の建造が開始、「DDG-177 あたご」「DDG-178 あしがら」が竣工しています
●ところが、「こんごう型」が竣工した頃にはソ連が崩壊、これにより建造費が莫大となる「イージス艦」は不要論が噴出します
●しかし、ソ連崩壊後の国際情勢は複雑さを増してしまい、弾道ミサイルが日本の上空を通過するなど、日本周辺を取り巻く環境はむしろ悪化し、高い防空能力を持つ「こんごう型」は本来の艦隊防空という任務だけではなく、日本自体を守る「盾」としての役割も持つようになりました
●また、従来の冷戦構造では考えられなかった海賊対策など、海外において「こんごう型」の高い探知能力や情報処理能力を必要とする事案も発生しており、「こんごう型」の必要性と重要性は益々高まっているのです
【 「ミサイル護衛艦 DDG-174 きりしま」について 】
●「DDG-174 きりしま」は、「こんごう型」の2番艦として三菱重工長崎造船所で建造、1995年に竣工しました
●竣工後、「DDG-174 きりしま」は第1護衛隊群第61護衛隊に配属、横須賀に配備が行われています
●「DDG-174 きりしま」は、1996年、1998年、2000年、2002年の環太平洋合同演習 (RIMPAC)に参加
●2002年、「DDG-174 きりしま」はテロ対策特措法に基づいてインド洋へと派遣、6ヶ月の任務を終えて帰国し、2004年にも再びインド洋へと派遣され、5ヶ月の任務に就きました
●その任務の帰路において、スマトラ島沖地震の発生により国際緊急援助隊派遣法に基づきタイに派遣、被災者の捜査活動を行いました
●「DDG-174 きりしま」は、2006年、2008年の環太平洋合同演習 (RIMPAC)に参加
●2008年、部隊改編に伴い「DDG-174 きりしま」は第4護衛隊群第8護衛隊へと編入が行われています
●2010年、「DDG-174 きりしま」はハワイ沖の演習に参加、模擬の弾道ミサイルの迎撃に成功します
●2014年、「DDG-174 きりしま」は環太平洋合同演習 (RIMPAC)に参加しています