日本海軍 駆逐艦 春雨/海風 2隻セット
「日本海軍 駆逐艦 春雨/海風 2隻セット (プラモデル) (フジミ 1/700 特EASYシリーズ No.002 )」です
●日本海軍の駆逐艦「白露型」の駆逐艦「春雨」「海風」を1/700スケールで再現したプラスチックモデル組立キットです
●駆逐艦「白露型」の「前期型」となる「春雨」と、「後期型」となる「海風」の2隻分をパッケージした内容となっています
・ 「前期型」と「後期型」としての艦橋及び機銃座をそれぞれ2隻分セット、「前期型」と「後期型」とを1隻ずつ、もしくは「前期型」2隻、「後期型」2隻、といった組み合わせで製作することができます
【 「日本海軍 駆逐艦 春雨/海風 2隻セット」のキット内容について 】
●日本海軍の駆逐艦「白露型」の駆逐艦「春雨」「海風」を再現したプラスチックモデル組立てキットです
●フジミ社製「日本海軍駆逐艦 白露 (白露型前期型武装強化時) (白露・春雨 2隻セット)」に「日本海軍駆逐艦 涼風・海風 (白露型後期 武装強化時)」の艦橋パーツ等を追加、「特EASYシリーズ」用のシールを付属したバリエーションキットとなります
●フジミ社製「特EASYシリーズ」として、駆逐艦「春雨」「海風」を再現、船体は建造された海軍工廠に合わせたグレーで成型、リノリウム甲板、煙突のトップ部分、艦橋窓などを再現したシールを使用することで、組み立てるだけで塗装を行わなくても実艦に近い雰囲気を楽しむことができる内容となっています
・ フジミ社製「日本海軍駆逐艦 白露 (白露型前期型武装強化時) (白露・春雨 2隻セット)」等がベースですので、通常どおりに塗装を行うこともできます
●太平洋戦争開戦後、「白露型」は順次対空兵装を強化しており、キットは艦橋前に機銃座を設置、第2番主砲塔を機銃座に変更されていない1943年頃の姿を再現しています
●艦体喫水線から上の部分が再現された洋上モデルです
●駆逐艦「春雨」「海風」は、後部上甲板を一体に成型した船体部と、船首楼甲板部との上下のブロックに分割した構成となっています
・ 艦体部は一体成型のパーツで再現、喫水線部分までが再現されています
・ 艦体の舷外電路、舷窓をパーツ上に彫刻で再現、舷窓上部の雨樋も再現しています
・ 洋上モデルに欠かせない船体下を塞ぐ平らな船底パーツが付属しています(オモリとなるバラストは付属していません)
●上甲板は、船首楼部分と、船体に一体成型した後部甲板とに分割されています
・ 甲板上には、リノリウム押さえ、滑り止め、魚雷運搬用レール、リール、ボラード、アンカーチェーンなどを繊細なモールドで再現
・ 主砲台座は甲板上に凸状に成型しています
●上甲板上の構築物となる「艦橋部」「主砲部」「魚雷発射管」「煙突部」「中央構造物」「後部構造物」などを個別にブロック化して構成、それぞれを甲板上に取り付けて完成させます
駆逐艦「春雨」「海風」の艦上の構造物は下記のようなパーツで構成されています
●艦橋
・ 艦橋は、下部の形状が角張った「前期型」と、丸みを帯びた「後期型」とをセット、「春雨」は前期型用のパーツ、「海風」は後期型用のパーツを使用します
・ 艦橋は、羅針艦橋を含む上部と、ボックス状の下部の2つのブロックとで構成されています
・ 上部ブロックは3層で構成、下部ブロックは前後に分割したパーツ構成となっています
・ トップの方位盤、測距儀などは別パーツ化しています
・ 艦橋窓の部分は別パーツ化、窓の部分が一段凹んだ状態で成型されています
・ 艦橋窓を再現したシールが付属
・ 艦橋下部の舷窓、扉などのディテールはモールドで再現しています
・ 艦橋前の機銃座は、機銃座本体と支柱の2パーツで再現
・ 艦橋に装備される、「25mm連装機銃」 (×1)は別パーツ化
●メインマスト、後檣
・ メインマストと後檣は三脚檣型となっており、それぞれ前後に分割したパーツ構成となります
● 第1煙突・第2煙突
・ 煙突は左右に分割したパーツで再現、煙突トップ部は別パーツとなっています
・ 蒸気捨管、缶通風筒、排気筒は別パーツにて再現
●機銃台座
・ 第2煙突前部の機銃台座は、台座本体と支柱部分との2パーツで構成
・ 機銃座に装備される、「25mm3連装機銃」( ×2)が別パーツ化
●中央構造物
・ 中央構造物は、煙突の台座部分と予備魚雷格納庫との2ブロックで構成されています
・ 煙突の台座部分は3パーツで構成、側面のドアは繊細なモールドで再現しています
・ 探照灯台座は別パーツ化して再現
・ 中央構造物に装備する、「90cm探照灯」(×1)、「方位測定器」(×1)が別パーツ化
●後部構造物
・ 後部構造物は一体成型のパーツで再現、上部に装備される測距儀、通気筒は別パーツとなります
●主砲塔部 「50口径 3年式 12.7cm連装砲 C型」 ×2、「50口径 3年式 12.7cm単装砲 A型(改装後タイプ)」 ×1
・ 砲塔は本体部分と砲身部分とに分割したパーツ構成、砲身部分は1本ずつに分割したパーツとなっています
・ 砲身部分には防水カバーを彫刻で再現しています
●4連装魚雷発射管 「92式 61cm 4連装魚雷発射管」 ×2
・ 魚雷発射管は、本体部分とシールド部分の2パーツで構成
●内火艇、カッター及びボートダビッド
・ 内火艇 ×2
・ カッター ×2
●その他の艤装を再現したパーツとして
・ 艦首、艦尾旗竿
・ 錨
・ 爆雷投射器、爆雷装填台
・ 爆雷投下軌条
・ 前部・後部スキッドビーム
・ 各種ダビッド
など
●リノリウム貼りの甲板部、艦橋窓、カッターの甲板部、煙突の黒い部分、探照灯のガラス部、旗竿に掲げられる軍艦旗などを再現したシールが付属
・ リノリウム貼りの甲板のシールは、甲板の表面部分の構造物に合わせてカット処理が行われています
●艦尾旗竿に掲げられる軍艦旗、艦首旗竿に掲げられる日章旗を再現したデカールが付属
【 「日本海軍 駆逐艦 春雨/海風 2隻セット」のパッケージ内容 】
・ 日本海軍 駆逐艦 春雨 (駆逐艦「白露型」の前期型) ×1
・ 日本海軍 駆逐艦 海風 (駆逐艦「白露型」の後期型) ×1
・ シールシート ×1
・ デカールシート ×2
・ 組立て説明書 ×1
●2014年 成型色を変更、特EASY用シールをセットしたバリエーションキット (フジミ社「特EASYシリーズ」第2弾)
【 「駆逐艦 白露型」について 】
●日本海軍は、艦隊戦用の優れた攻撃力を持つ大型駆逐艦「特型」を1930年から続々と竣工させますが、ロンドン軍縮条約により駆逐艦にも保有制限が行なわれるようになり、制限枠を超えない範囲で有効な戦力を持つために作られたのが1,400tクラスとなる中型の駆逐艦「初春型」でした
●この「初春型」は、「特型」よりも一回り小さな船体となっていましたが、攻撃力は「特型」を超える(主砲の門数は少ないものの、魚雷の再装填機能を持つ)能力を持っていました
●ところが、水雷艇「友鶴」が転覆してしまうという「友鶴事件」が発生、これは武装関係の装備を、船体の規模以上に積んだために起こったもので、日本海軍の全艦艇に対して見直しが行なわれています
●この結果、「初春型」の装備する武装によるトップヘビーは顕著であり、同型は武装の撤去などが実施されました
●「白露型」は、「初春型」の次に建造されたタイプで、武装を減らされた「初春型」をベースとした改良拡大型となる1,600tクラスの駆逐艦です
●「友鶴事件」の教訓から、主砲の搭載門数は改造された「初春型」と同じ5門に抑え、船体も強度と復元性が充分に確保されていました
●ただし、魚雷兵装は増強されて4連装魚雷発射管が2基装備されています
●「白露型」は、1番艦の「白露」が1936年に竣工、合計10隻が建造されます
●事前の計画では、「白露型」はもう10隻建造される予定でしたが、1,600tクラスという大きさでは日本海軍が求める駆逐艦の攻撃力には及ばず、この10隻はキャンセルされ、その代わりに大型の駆逐艦である「朝潮型」が登場することとなりました
●なお、「白露型」は「前期型」6隻と「後期型」4隻とに分類され、「前期型」は船体の建造中に「友鶴事件」による設計変更を受けたために、構造的に継ぎ接ぎされているのに対し、「後期型」では新設計によりスッキリとしたものとなっています
・ 「前期型」は艦橋下部前面が角張った形状、「後期型」は丸みが有るのが外観上の大きな違いです
●また、1942年末頃から順次、船体中央部の機銃が「25mm連装機銃」もしくは「25mm 3連装機銃」に換装、更に1943年には艦橋前部に機銃座が設けられています
生し、「白露」は失われてしまいました
【 「駆逐艦 春雨」について 】
●駆逐艦「春雨」は、「白露型」駆逐艦の5番艦として1937年に竣工しました
●同艦は、太平洋戦争が開戦すると南方に派遣され、フィリピンやインドネシア方面の攻略作戦に参加、また「スラバヤ沖海戦」にも参戦しています
●1942年の秋からは、ソロモン海域へと配備され、ガダルカナル島への輸送任務に従事、1943年1月にはニューギニアのウエワクへの輸送任務中にアメリカ潜水艦の雷撃を受けて1本が命中して戦列から離脱します
●内地での修理後、トラック島へ入港し、ビアク島への輸送任務に就きます
●1944年6月、「春雨」を含む駆逐艦6隻に陸軍の部隊を乗せて、ビアク島への輸送作戦を行ないますが、ビアク島北西部でアメリカのB-25爆撃機による空襲により爆弾が命中、同艦はその損傷からその姿を沈めて行きました
【 「駆逐艦 海風」について 】
●駆逐艦「海風」は、「白露型」駆逐艦の7番艦、同「後期型」の1番艦として1937年に竣工しました
●同艦は、太平洋戦争開戦後、南方の「タラカン」、「スラバヤ」、「バリックパパン」などの攻略作戦に参加しました
●1942年6月の「ミッドウェー海戦」では、主力部隊の護衛として出撃しましたが、機動部隊の壊滅により作戦中止命令を受けて帰還しています
●その後、ソロモン海域に配備され、ガダルカナル島への輸送任務に14回従事、同島への砲撃作戦にも参加しています
●1942年11月には、ブナへの輸送任務中に爆撃を受けて航行不能に陥り、僚艦の曳航により戦線を離脱、佐世保に回航されて修理が行なわれました
●修理後、再びソロモン海域で活動、トラック、ラバウルなどの輸送任務や護衛任務に就きました
●1944年2月、トラック島沖においてアメリカ潜水艦の雷撃により被雷、その最期を閉じています