カラーモジュレーションセット ジャーマングレー VERSION
「カラーモジュレーションセット ジャーマングレー VERSION (塗料) (GSIクレオス カラーモジュレーションセット No.CS583 )」です
●AFVモデルの塗装の際、単調になりがちな単色塗装を、より奥行きと変化のある色彩で塗装を行うことが可能な技法「カラーモジュレーション」用のカラーセット
●Mr.カラー「ジャーマングレー (C-40)」を基準に、グラデーション状に色彩を上げた2色、シャドー用に色彩を下げた1色の計4本をセット、色の選択に迷ったり、調色をする手間なく「カラーモジュレーション」塗装を行うことができます
●初めて「カラーモジュレーション」塗装を行う場合でも、迷わず塗装作業が進むよう、塗装工程と作業上のポイントを解説したリーフレットも付属しています
●ハードなウェザリングワークにも耐えうるよう、塗装後の塗膜が強い「ラッカー系塗料」となっています
【 「カラーモジュレーション」とは? 】
●「カラーモジュレーション」とは実物の車両が光に照らされてつく光と影を、AFVモデルに基本塗装として再現する塗装技法で、ゲームの3DCG表現をヒントに考案されたものです
●「カラーモジュレーション」は、立体化された各面ごとにグラデーション状に階調を付け、単色塗装ながら色彩情報を増やすことで存在感を高める演出性の高い技法として注目されています
●自然光では補えない光をグラデーションのついた塗装で再現するため、面ごとに明暗が付いた状態は実際のイメージとは対照的になってしまいますが、絵画的なアプローチで仕上げた作品は色の幅が増し、単色塗装でも見栄えを劇的に変えることが出来る技法と言われています
【 「カラーモジュレーションセット ジャーマングレー VERSION」のパッケージ内容 】
●「カラーモジュレーションセット ジャーマングレー VERSION」は、ドイツ戦車に塗られた「ジャーマングレー」の単色塗装を再現する4色をセット
・ ジャーマングレー 3/4つや消し (C40)
・ GGハイライト 1 3/4つや消し (CMC07)
・ GGハイライト 2 3/4つや消し (CMC08)
・ GGシャドー 3/4つや消し (CMC09)
各1本入り計4色セット
【 「カラーモジュレーションセット ジャーマングレー VERSION」の使用方法 】
●「カラーモジュレーションセット ジャーマングレー VERSION」は、戦車模型の単色塗装を、色の選択に迷うことなく「カラーモジュレーション」技法で手軽に再現することができるカラーセットです
●使用方法は、始めに基本色「ジャーマングレー」を全体に塗ってから、「GGハイライト 1」「GGハイライト 2」の順番で、車体の各面ごとにハイライトをグラデーション状に吹き付け、最後に「GGシャドー」を窪みや影部に吹いて色の幅を広げます
●基本的なグラデーションの吹き方は、ハイライトの場合、水平面は面の前から後ろ、垂直面は上から下に行い、シャドーはその逆方向から吹き付けます
●また、同一面に存在するパネルやハッチなどもパネルラインの位置を境にしてハイライトを吹き付けてパネルごとにグラデーションを付けます
●さらに、ボルト、視察装置、装備品など、車体から出っ張っている部分にはハイライトを筆で塗り、陰影を強調させて仕上げます
【 「カラーモジュレーションセット ジャーマングレー VERSION」の塗料の性質について 】
●「カラーモジュレーションセット ジャーマングレー VERSIONは、Mr.カラーベースのラッカー系塗料(溶剤系アクリル樹脂塗料)です
●筆塗りはもちろん、エアブラシにも使用する事ができ、塗膜硬度が高いのが特徴です
●また、エアブラシによる吹き付け塗装の際には、溶剤が空気中で蒸発してくれるため、塗料粒子のみが対象にのり、調合されたカラーどおりの鮮やかな発色をさせることが可能です
●塗料の希釈(薄め)・洗浄には、溶剤として「シンナー(Mr.カラー 薄め液)」を使用しますので、「水性アクリル塗料」や「エナメル塗料」よりも乾燥時間が早いのが特徴です
●「カラーモジュレーションセット ジャーマングレー VERSION」は「Mr.カラー」「ガイアカラー」「Mr.カラーGX」「Mr.カラー スプレー」などと同じ性質の「ラッカー系塗料」となります
・ 「カラーモジュレーションセット ジャーマングレー VERSION」と「Mr.カラー」との混色はもちろん、「ガイアカラー」「Mr.カラーGX」「Mr.カラー色の素」「ガンダムカラー 単色」「ガンダムカラー (BOX)」の専用色セットなどのラッカー系塗料と互換性がありますので、共に混色したり、ないカラーを補完したりすることができます
(水性ホビーカラーとは混ぜ合わせて調色を行うことができません)
●塗料の希釈(薄め)の目安
・ エアブラシによる吹き付け塗装の際は、塗料「1」に対して「Mr.カラー うすめ液」などの溶剤を「1~2」
・ 筆塗り塗装の際には塗料「1」に対して「Mr.カラー うすめ液」などの溶剤を「0.5~1」
・ 乾燥スピードが早いので、筆塗りの際には「Mr.リターダーマイルド」をご利用されることをおすすめします
・ 希釈濃度はひとつの目安ですので、気温・湿度だけでなく、塗りやすさ、発色の好みがございますので、各自で調整し、お好みの希釈濃度でご利用下さい
●「カラーモジュレーションセット ジャーマングレー VERSION」は「3/4つや消し」仕上げとなります
・ 完全な「つや消し」としたい場合は、「フラットベース (つや消し) (C-30)」を「5パーセント~10パーセント」程度に混ぜて下さい
●溶剤・洗浄には必ず模型用に調整された専用の「シンナー」をご利用下さい
・ Mr.カラー シンナー
・ G-color 溶剤シリーズ (T-01 ラッカー系溶剤)
・ ガイアノーツ G-color 溶剤シリーズ (T-04 ツールウォッシュ)
・ ガイアノーツ G-color 溶剤シリーズ (T-06 ブラシマスター)
・ ガイアノーツ G-color 溶剤シリーズ (T-07 モデレイト溶剤)
・ タミヤ ラッカー溶剤
など
【 「カラーモジュレーションセット ジャーマングレー VERSION」の各塗料の仕様について 】
●内容量 : 18ml (1本あたり)
●塗り面積 : 0.2平方メートル (3回塗り/1本あたり)
●用途 : プラモデル、各種模型、アート、工作ほか
●適応素材 : スチロール樹脂、アクリル、塩化ビニール樹脂、木、石膏
●品名 : 合成樹脂塗料
●成分 : 合成樹脂(アクリル)、有機溶剤、顔料
●第4種第1石油類 (火気厳禁)
●ご利用の前にはボックス裏面に記載されている取り扱い説明をよくお読み頂いた上、ご使用になって下さい
【 「カラーモジュレーションセット ジャーマングレー VERSION」のパッケージ内容 】
・ ジャーマングレー ×1
・ GGハイライト 1 ×1
・ GGハイライト 2 ×1
・ GGシャドー ×1
・ 解説リーフレット (月刊アーマーモデリング編集部製作)
----------------------------------------
【 「カラーモジュレーション」技法について 】
●「カラーモジュレーション」技法は、最初は欧米のモデラーから提唱されたものです
●AFVモデルの塗装は、日本のモデラーと欧米のモデラーとでは捉え方が異なる傾向にあり、日本のモデラーは「模型として」の車両本来の美しさを考慮しながらウェザリングを行うのに対し、欧米のモデラーは実車をそのまま凝縮させたようなリアルで激しいウェザリングを重視するようです
●このような、欧米風のウェザリング方法は、出っ張っている部分が塗装の剥がれによって鉄本来の暗い色、奥まった部分は埃などが溜まって明るい色となります
●この表現方法で気付くことはありませんか?そう、これは以前からAFVモデルで行われていた「ウォッシング」「ドライブラシ」、さらには「黒立ち上げ」と全く逆の色彩パターンとなるのです
●「ウォッシング」「ドライブラシ」技法などは、「模型として」の陰影やディテールを強調するものでしたので、欧米風のウェザリング方法を実際に適用すると、車両の陰影は薄れ、ノッペリとした状態となります(写真ではあまり分かりませんが、実際にウェザリングしてみると良く分かります)
●そこで、欧米風の「ウェザリング」方法と、模型や立体物としての「陰影」を両立させるのが「カラーモジュレーション」技法で、基本塗装の段階で強過ぎると思う程の陰影を付けておき、その後のウェザリングにより、ちょうど「模型栄え」がする作品となるものです
●逆に言えば、「カラーモジュレーション」技法は激しいウェザリングが前提となっているものですから、「カラーモジュレーション」技法を行ったものの、ウェザリングが大人しいと、「陰影のみ」が強調された作品となってしまいますから、気を付けて下さい
【 「カラーモジュレーション」技法と「ハイライト吹き」の違いについて 】
●「ハイライト吹き」は、従来から行われていた模型の塗装技法で、パネルラインにシャドーを吹く方法と同様なスタンスの塗装表現となります
●「ハイライト吹き」の基本は、パネル(面)の中央部分にハイライト色を吹くというもので、これに対して「カラーモジュレーション」は一つの光源から発せられる光に準じてハイライト色を吹くものです
●これは、絵画的な視点でもあり、「カラーモジュレーション」はより自然な表現とも言えることができます
●ただし、「カラーモジュレーション」技法では、同一面となる各パネルやハッチごとに陰影を付けるなど、絵画的視点だけではなく、模型的な解釈も行われており、実際に技法によってパネルラインが強調された作品は興味深いものです
●上記のように「カラーモジュレーション」技法は「ウェザリング」を前提としたものではありますが、これはあくまでも理詰めの話であり、この技法を楽しむという姿勢で模型における様々な塗装表現に挑戦して下さい
●人それぞれの新たな塗装表現が見つかるかもしれません!