イスラエル国防軍 ショット カル ダレット w/破城槌
「イスラエル国防軍 ショット カル ダレット w/破城槌 (プラモデル) (AFV CLUB 1/35 AFV シリーズ No.AF35277 )」です
●1980年代におけるイスラエル軍の主力戦車「ショット・カル D(ダレット)」(「センチュリオン」のイスラエル軍仕様車)を1/35スケールで再現したプラスチックモデル組立キット
●イスラエル軍において独自に進化した「ショット・カル D」を再現、前面を中心にボックス型の爆発反応装甲を装備し、各種装備品によりオリジナルの「センチュリオン」とは全く異なる迫力を増した姿を再現した内容となっています
●AFVクラブ社製「IDF ショット・カル ギメル 1982年型 リアクティブアーマー装備」をベースとして、「ショット・カル D」を再現するために、砲身などを変更、スモークディスチャージャーカバー、破城槌などを追加したバリエーションキットとなります
【 「ショット・カル D (ショット・カル ダレッド)」について 】
●イスラエルは、アラブ人が居住していたパレスチナの地に入植して建国が行われたことから、周囲のアラブ諸国との紛争、戦争が絶えませんでした
●そのため、イスラエル軍はアメリカを中心とした友好国に戦車などの輸入を打診しますが、周囲のアラブ諸国への刺激を避けるために断られ、イスラエル軍は極秘裏に「M4 シャーマン」などを導入します
●この「M4 シャーマン」は、イスラエル軍独自の改造により「アイ・シャーマン」「スーパーシャーマン」へと進化、これらの戦車は第2次中東戦争を中心にイスラエル軍戦車部隊の主軸として活躍しました
●ただ、「アイ・シャーマン」「スーパーシャーマン」は、ベースとなった「M4 シャーマン」が第2次世界大戦時の戦車であり、1960年代になるとさすがに旧式化が免れず、イギリスがイスラエルへの武器輸出の緩和を行うと、イスラエルは余剰となっていた「センチュリオン」を大量に輸入しました
●しかし、この「センチュリオン」はあくまでも欧州での運用が前提となっていたため、砂漠地帯での運用が主となるイスラエルでは故障が多発、オリジナルのガソリンエンジンは燃費性能が悪く、乗員にとって扱い難い戦車となってしまいます
●このためイスラエル軍では「センチュリオン」に大規模な改修を実施、主砲を「105mm戦車砲 L-7」へと変更、エンジンはディーゼルエンジンへと換装し、エアフィルターやトランスミッションなどにも改良が施され、この改造を受けた車両は「ショット・カル」という名称が与えられました
●この「ショット・カル」は、第3次及び第4次中東戦争で能力をフルに発揮、ベースとなった「センチュリオン」の防御力の高さと足周りの堅実さ、そして「105mm戦車砲 L-7」と射撃指揮装置の優秀さによってアラブ諸国の戦車を圧倒、戦争の勝利の原動力となりました
●この「センチュリオン」改修計画と平行して、イスラエル軍では「ショット・カル」の後継としてイギリスから「チーフテン」を購入することを決定しましたが、再び世界情勢の変化からイギリスからの輸入契約は取り消されたため、イスラエルは独自開発となる戦車「メルカバ」の開発を開始します
●この「メルカバ」の戦力化まで、「ショット・カル」は改良を続けることで延命措置を採られることになり、「ショット・カル A」~「ショット・カル D」が登場しました
●「ショット・カル C」では一部の車両に採り入れられていた爆発反応装甲を標準装備としたのが「ショット・カル D」で、火器管制装置も新型へと変更が行われています
●また、主砲と同軸に「M2重機関銃」を増設、砲塔の各ハッチに「7.62mm FN NAG機関銃」を各1丁追加、60mm迫撃砲の追加など対人火力を大幅に増強しています
●このような重装備、重武装を身に纏った「ショット・カル C」「ショット・カル D」は1980年代におけるレバノン内戦などに投入、市街戦が主体となった戦いで機関銃火力を中心にその能力を発揮し、活躍を収めたのでした
【 「イスラエル国防軍 ショット カル ダレット w/破城槌」のキット内容について 】
●このイスラエル軍の主力戦車「ショット・カル D」を再現したプラスチックモデル組立キットです
●AFVクラブのディテール追及力により「ショット・カル D」を再現、プラスチック素材が主体となっているものの、金属製砲身や金属バネ、軟質素材による転輪のゴム部など、各種素材が用いられ、その素材の特性を活かしたディテール再現やサスペンション部の動きなどを再現した内容となっています
●「ショット・カル D」は、「砲塔」「車体」、左右の「フェンダー」の4ブロックで構成されています
【 砲 塔 】
●砲塔は、「ショット・カル D」の鋳造砲塔を再現するために若干の梨地仕上げとなっており、砲塔上の小フックはモールドで再現、砲塔下部に装備された中空装甲を兼ねる雑具箱も再現しています
●「105mm戦車砲 L-7」の砲身は左右に分割したパーツ構成で、砲口部分は別パーツとなります
・ 砲身の防塵カバーは軟質素材製となっています
・ 防盾は一体成型のパーツで再現、防盾の枠の部分は軟質素材製です
●砲塔は、左右及び上下の4分割のパーツで構成
・ 各雑具箱は各パネルを箱組み状に貼り合せて作製します
・ 雑具箱の小フックはモールドにて再現
・ 装填手ハッチは別パーツで、開閉状態を選択して組み立てることができます
・ スモークディスチャージャーは、各パネルを箱組み状に貼り合せて作製、ランチャー本体は一体成型のパーツで再現
・ 軟質素材製のスモークディスチャージャーの蓋を再現したパーツが付属
●車長キューポラはクリアパーツで再現しています
・ 車長ハッチは別パーツで、開閉状態を選択できます
・ キューポラのペリスコープガードは一体成型のパーツで再現
●後部のバスケットは、フレーム状の各パネルと3パーツ構成となる後部のステーを貼り合せて作製します
・ バスケットのメッシュを再現するエッチングパーツが付属しています
●砲塔上に装備される「M2重機関銃」(×1)、「7.62mm FN NAG機関銃」(×2)が付属しています
・ 各機関銃は、機銃本体と銃架、弾薬箱で構成
●爆発反応装甲は、各ブロックごとにパーツ化、砲塔へと装着して作製します
【 車 体 】
●ディーゼルエンジンへと変更し「M60」シリーズを彷彿させるエンジンデッキ、爆発反応装甲など装備した「ショット・カル D」の車体レイアウトをシャープな彫刻と造形で再現しています
●車体は、バスタブ状に一体成型となった車体下部に車体上部の各パネルを貼り合せて作製します
・ 操縦手ハッチは別パーツで、開閉状態を選択して組み立てることができます
・ ペリスコープはクリアパーツで再現
・ 前照灯は、本体とガラス部とで分割、ガラス部はクリアパーツで再現しています
・ ライトガードはプラパーツにて再現しています
●爆発反応装甲は個別にパーツ化、車体前部のみはブロックごとにパーツ化しており、各パーツを車体に貼り付けて作製します
●車体前部に装備する「破城槌」を再現したパーツが付属しています
・ 破城槌は装備の有無を選択して組み立てることができます
・ 破城槌は一体成型のパーツで構成、上部には予備転輪を取り付けることもできます
●サスペンションは左右に分割したパーツ構成で、コイルスプリングとアームを挟み込んで接着します
・ コイルスプリングは金属製のパーツで再現しています
・ アームパーツは、裏面を焼き止めして固定する方式で、コイルスプリングによって適度な固さを持った可動式とすることができます
・ 下部転輪は、ホイール部分とゴムの部分とで分割、ゴムの部分は軟質素材製です
・ 起動輪、誘導輪、下部転輪は内蔵させるパーツにより回転可動とすることができます
【 フェンダー 】
●フェンダーの基本部分は一体成型のパーツで再現、フェンダー前部は車体の前部パネルに一体成型されています
・ フェンダーの支持架を再現するエッチングパーツが付属
・ フェンダー上の雑具箱は、各パネルを箱組み状に貼り合せて作製します
・ 車載工具類はそれぞれ個別に別パーツ化、パーツ上に固定具を一体成型した状態となっています
【 履 帯 】
●履帯は、接着及び塗装が可能な軟質素材によるベルト式履帯が付属しています
【 アクセサリーパーツ 】
●アクセサリーパーツが付属しています
・ ウージー短機関銃 ×1
・ ガリル ARM 自動小銃 ×1
・ ガリル SAR 自動小銃 ×1
●各ペリスコープ、車長キューポラなどを再現するクリアパーツが付属
●フェンダー支持架やバスケットのメッシュ、各部のディテールを再現するエッチングパーツが付属しています
【 「ショット カル ダレット w/破城槌」の塗装とマーキング 】
●「ショット カル ダレット w/破城槌」のマーキングとして、イスラエル軍仕様となる4種類の塗装例が説明書に記載されており、シェブロンマーク、砲身の白線、車台番号などを再現したデカールが付属しています
【 「イスラエル国防軍 ショット カル ダレット w/破城槌」のパッケージ内容 】
・ ショット カル ダレット ×1
・ エッチングシート ×1
・ 金属製パーツ ×2
・ 金属製スプリング ×6
・ 紐(牽引ワイヤー用) ×1
・ デカールシート ×1
・ 組立て説明書 ×1
●2014年 一部新金型