Sd.Kfz.164 ナースホルン
「Sd.Kfz.164 ナースホルン (プラモデル) (ドラゴン 1/35 '39-'45 Series No.6166 )」です
●第2次世界大戦時におけるドイツ軍の重対戦車自走砲「ナースホルン」を1/35スケールで再現したプラスチックモデル組立キット
●車体後部に筒型の排気管が付いていない「ナースホルン」の「後期型」を再現しています
●強力な主砲でアウトレンジから連合軍戦車を撃破した重対戦車自走砲「ナースホルン」を再現、車体後部にオープントップ式の戦闘室を備え、長大な主砲を装備したメカニカルな構造と迫力あるフォルムとを再現した内容となっています
【 「重対戦車自走砲 ナースホルン」について 】
●ドイツ軍の「88mm高射砲」は高初速による高い装甲貫通能力を持ち、装甲が厚い連合軍の重戦車を遠距離から撃破可能な火砲として、何度もドイツ軍の窮地を救った救世主でした
●しかし、「88mm高射砲」は仰角を十分に確保するためにはシルエットが大きく、陸上戦闘に使用するには不利でもあり、対戦車戦闘に特化したタイプの開発を進めることになります
●後に、より高初速の長砲身「88mm高射砲 Flak41」を開発したことから、この砲をベースとして開発が進み、「ラインメタル」社の「88mm対戦車砲 PaK43」と、「ラインメタル」社と「クルップ」社との協同による「88mm対戦車砲 PaK43/41」という2種の火砲が誕生します
●ドイツ軍では大戦初期から対戦車砲の自走化に積極的で、戦中に誕生した各対戦車自走砲は通常の戦車よりも大きな火砲を持つことから対戦車戦闘に活躍します
●しかし、対戦車自走砲は装甲が薄いため戦闘による消耗も激しく、戦場における生存性という点では問題を抱えていました
●そこで、ドイツ軍では連合軍戦車の有効射程外からのアウトレンジ攻撃により連合軍戦車を撃破できる重対戦車自走砲の開発を進め、1943年1月に「ナースホルン」が登場します
・ 「ナースホルン」は主砲に「88mm対戦車砲 PaK43/41」を車載化した「88mm対戦車砲 PaK43/1」を搭載、これは「88mm対戦車砲 PaK43」よりも早く量産化されていたからでした
・ 車体は、自走砲用の車体として開発された「3/4号戦車車台」を使用、これは重自走榴弾砲「フンメル」と同じものとなっています
●「ナースホルン」は戦場に投入されると、強力な装甲貫通能力、そして当時世界最先端の技術を誇ったドイツの光学技術を用いて遠距離から連合軍戦車を撃破、ドイツ軍が当初目論んだアウトレンジ攻撃を目的とした「ナースホルン」の特性を十分に活かした戦い振りを発揮します
●大戦後期になると、ほぼ同威力となる「88mm対戦車砲 PaK43」を搭載し、十分な装甲を持つ駆逐戦車「ヤークトパンター」や重戦車「キングタイガー」が登場しましたが、「ナースホルン」は生産コストの低さや稼働率の高さなどから生産と運用が継続、その強力な火力により活躍し続けたのでした
【 「Sd.Kfz.164 ナースホルン」のキット内容について 】
●このドイツ軍の重対戦車自走砲「ナースホルン」を再現したプラスチックモデル組立キットです
●細分化したパーツ構成で「ナースホルン」を再現、実車の構造に合わせて戦闘室のパネルや戦闘室内部の構造物の薄さを再現し、車体上のディテールを再現した多数のパーツと細かなモールドは、ドラゴン社が長きに渡ってキット化を進めてきた「フンメル/ナースホルン」シリーズの集大成的な内容となっています
●戦闘室内部の構造や装備品類も再現、砲弾や小火器、砲隊鏡等の光学機器などのアクセサリーパーツも付属しており、メカニカルな砲の構造も相まって、オープントップ式の自走砲ならではの「見せ場」を演出することができます
●車体後部に筒型の排気管が付かず、予備転輪を装着した「ナースホルン」の「後期型(標準型)」を再現しています
・ 戦闘室内部にはトラベリングロックが付かないタイプとなります
・ トラベリングロックは車内から操作できる一体型となったタイプです
●「ナースホルン」は、「砲」「車体」の2ブロックで構成されています
【 砲 】
●細分化したパーツ構成で「88mm対戦車砲 PaK43/1」のメカニカルな構造を再現、防盾、揺架などは薄く成型され、対戦車砲ならではの華奢な造りを再現しています
●「88mm対戦車砲 PaK43/1」の砲身は、排煙器の部分で前後のブロックに分割されており、前部ブロックは左右、後部ブロックは上下に分割したパーツで再現しています
・ 砲尾は後部のブロックに一体に成型されており、これに閉鎖器ハンドルなどのディテールパーツを取り付けて作製します
・ 閉鎖器は別パーツで、開閉状態を選択することができます
●揺架は左右に分割したパーツで構成されています
・ 揺架は薄く成型したパーツ、内側のリベットや補強用のフィンを再現
・ 上部の駐退複座装置は、左右に分割したパーツで再現
・ 揺架は上下に可動させることができます
●砲架は、ベース部分と左右で分割したパーツで構成、これに操作ハンドル、照準器、照準手席などを取り付けて作製します
・ 平衡器は左右に分割したパーツと、下部の軸のパーツで構成、揺架の動きに合わせて可動させることができます
●防盾は一体成型のパーツで再現
・ 防盾は、実車の構造に沿って薄く成型されています
・ 防盾を支えるステーは1本ずつ別パーツ化しています
【 車 体 】
●車体は、「ナースホルン」のポイントとなる戦闘室部分の装甲板の薄さを再現、戦闘室内部の構造や、砲弾収納箱、ペリスコープ、砲隊鏡などの装備品などを細かく再現しています
●車体は、バスタブ状に一体成型した車体下部に、車体上部と戦闘室の各パネル、フェンダーを貼り付ける方式となっています
●車体下部はバスタブ状に一体成型のパーツで再現、後部パネルは別パーツです
・ ボギー式サスペンションは、1ユニットを4パーツで構成 (全8ユニット)
・ 各ダンパーは別パーツ化して再現
・ 下部転輪は前後に分割したパーツ構成で、ハブキャップは別パーツです
・ 起動輪、誘導輪、上部転輪は前後に分割したパーツで構成
・ 左右の排気管はそれぞれ一体成型のパーツで再現しています
●車体上部前面は、操縦手の張り出し部分を含めて一体成型のパーツで再現
・ 前面の視察ハッチは別パーツで、開閉状態を選択できます
・ 側面のクラッペは別パーツ化しています
・ 上部ハッチは別パーツで、開閉状態を選択できます
・ トラベリングロックは上部を前後に分割したパーツ構成で、展開した状態と倒した状態とを選択することができます
●左右のフェンダーはそれぞれ一体成型の1パーツで再現しています
・ ジャッキは6パーツで再現
・ ジャッキ台は、パーツ上に固定具を一体に成型して再現しています
●戦闘室は、各パネルを箱組み状に貼り合せて作製します
・ 後部ドアは別パーツで、開閉状態を選択できます
・ 戦闘室上部のフックを別パーツ化しています
●戦闘室内部を再現しています
・ 側面の砲弾収納箱は、各パネルを箱組み状に貼り合わせて作製します
・ 砲弾収納箱の前面扉は、開放状態の際に使用する1枚ずつが分割された状態の扉と、閉まった状態の際に使用する繋がった状態の扉パーツの2種をセット、選択して使用します
・ 砲弾収納箱には内部の砲弾固定具を別パーツ化して再現、砲弾の収納状態を自由に選択することができます
・ 戦闘室内部に装備する、工具箱、サブマシンガンラック(サブマシンガンが付いていない状態)、通話装置のターミナル、室内灯、機関銃ラック、機関銃予備銃身ケース、ペリスコープ、砲隊鏡などを別パーツ化して再現
●アクセサリーパーツが付属
・ 砲弾 (固定具が付いた状態) ×8
・ MP40 サブマシンガン ×2
【 履 帯 】
●1枚ずつ分割した接着連結式履帯が付属しています
・ 履帯は、表面部分に滑り止めパターンが付いていない「3/4号戦車」用の「中期型」の履帯を再現、モデルカステン製「3/4号戦車 中期型用履帯 タイプA (可動式)」がこれに対応しています
【 「Sd.Kfz.164 ナースホルン」の塗装とマーキング 】
●「Sd.Kfz.164 ナースホルン」のマーキングとして、ドイツ軍仕様となる2種類の塗装例が説明書に記載されています
・ 第525重戦車駆逐大隊 (イタリア / 1944年3月)
・ 第519重戦車駆逐大隊 (ロシア / 1943年~1944年冬季)
●説明書の塗装例に基づく、国籍マーク、部隊マーク、車体番号、パーソナルネームなどを再現したデカールが付属しています
・ デカールのプリントはカルトグラフ社製
【 「Sd.Kfz.164 ナースホルン」のパッケージ内容 】
・ ドイツ軍 重対戦車自走砲 ナースホルン ×1
・ デカールシート ×1
●2002年 一部新金型