陸上自衛隊 機動戦闘車 (試作タイプ)
「陸上自衛隊 機動戦闘車 (試作タイプ) (レジン) (海洋堂 海洋堂ダイレクト レジンキャストキット No.001 )」です
●陸上自衛隊の装輪式戦闘車両「機動戦闘車」の「試作車」を1/35スケールで再現したレジン製組立てキット
●装輪式の戦車として高い機動性と戦闘能力を誇る「機動戦闘車」を再現、不整地での軽快な走行を保障する8輪の足周りとモジュラー装甲を施した面で構成されたシルエットのマッシブな車体を再現した内容となっています
【 「機動戦闘車」について 】
●第2次世界大戦後、装甲兵員輸送車としては装軌式車両がメインとなりましたが、コスト上から装輪式車両も捨て難く、世界的趨勢としては装軌式車両と装輪式車両との2本立てで開発と配備が行われてきました
●しかし、道路整備網の拡大による路上における機動性の高さと、空輸能力による戦略的機動性から徐々に装輪式の装甲兵員輸送車が重要視されるようになり、それまで装軌式車両のみを装備していたアメリカ陸軍も装輪式の装甲兵員輸送車「ストライカー」を装備するようになりました
●このような装輪式の装甲兵員輸送車を装備する部隊では、火力支援車両として装甲兵員輸送車をベースとして火砲を搭載した車両「ストライカー MGS」などが登場、戦車には及ばないものの、強力な火力による直接照準射撃によって敵陣地の制圧や対戦車戦闘などの任務を担っています
●また、このような装甲兵員輸送車をベースとするのではなく、専用の車体を用いた装輪式の「戦車」とも言うべき戦闘車両も登場、イタリア軍の「チェンタウロ」などがこれに相当し、優れた機動力と支援能力から高い評価を受けています
●陸上自衛隊では戦車戦力として「74式戦車」「90式戦車」「10式戦車」の順に開発と配備を進めてきましたが、専守防衛を担う陸上自衛隊では、山岳地や市街地が多い日本において、これらの戦車は運用上の制約が多いという問題点を持っています
●さらに、日本を取り巻く周辺事情の変化から戦略的機動力の高い戦闘車両の必要性が高まり、日本国内では道路網の整備が行き渡っているため装輪式の戦闘車両の開発が行われ、2013年に試作車が完成したのが「機動戦闘車」です
・ この「機動戦闘車」は、前方の4輪で操舵する8輪の足周りを持ち、570馬力を発するエンジンの搭載により路上での最高速度は100km/h以上を発揮します
・ 主砲には、「74式戦車」と同じ砲弾を使用できる「52口径 105mmライフル砲」を装備、火力自体は戦後第3世代戦車には劣りますが、普通科部隊の支援車両としては充分な火力を擁しています
・ 装輪式の足周りのため重量制限上装甲は厚くはありませんが、前面部などにはモジュラー装甲を採用、通常の装甲兵員輸送車より遙かに強力な防御力を持っています
●このような装輪式の足周りを持つ戦闘車両の最大の欠点となる、主砲の発砲時の衝撃吸収の低さは、装備するアクティブサスペンションによって大きく改善、高い射撃精度と連射可能な射撃性能を兼ね備えています
●「機動戦闘車」は、「ストライカー MGS」などの装甲兵員輸送車に火力を付加させた車両ではなく、装輪式車両に戦車と同等の能力を持たせた車両であり、陸上自衛隊では機動力の高い「戦車」として運用する予定です
●「機動戦闘車」は2016年から部隊配備を予定、その調達数は200両から300両を見込んでおり、戦車数を削減する陸上自衛隊にとって、その削減量をカバーする存在となります
●「機動戦闘車」は、「96式装輪装甲車」などを装備する部隊と共に行動することができ、高い機動力をもって緊急展開部隊(即応機動部隊)用の車両として防衛任務に従事する予定で、これからの陸上自衛隊の主力装備として配備が進むものと思われます
【 「陸上自衛隊 機動戦闘車 (試作タイプ)」のキット内容について 】
●この陸上自衛隊の装輪式戦闘車両「機動戦闘車」の「試作車」を再現したレジン製組立てキットです
●型への制約が少ないレジン製キットの特性を活かし、一体成型を多用してパーツ数を抑えた構成により「機動戦闘車」の「試作車」を再現、エッジの立ったモールド、車体各部のボルトのシャープな造形、奥行きのあるルーバーやタイヤのトレッドパターンなど、レジン製キットらしいディテールを凝縮した車体を楽しめる内容となっています
●気泡や欠損などは見られず、パーツ同士の合いも良好で、作りやすさを充分に考慮していますが、レジン製のフルキットであるため一定の製作スキルが必要となりますから、中級者以上のユーザーを対象としたアイテとなります
●車体は陸上自衛隊車両のグリーン、タイヤ、機銃はブラックの成型色となっており、塗装を行わなくても実車の雰囲気を味わうことができます
・ ブラウン系の塗装を行うだけで、2色迷彩とすることもできます
●「機動戦闘車」は、「砲塔」「車体上部」「車体下部」の3ブロックで構成しています
【 砲 塔 】
●面で構成された「機動戦闘車」の複雑な砲塔形状を再現、表面にはモジュラー装甲のパネルライン、各部のボルト、偽装バンド用の小フックなどのディテールをエッジの立ったモールドで再現しています
●「52口径 105mmライフル砲」の砲身は、防盾を含めて一体成型のパーツで再現
・ 砲身先端部のマズルブレーキの穴は開口した状態となっています
・ 砲身基部には防塵カバーを再現
・ 防盾は組み立て後、上下に可動させることができます
●砲塔は上下に分割したパーツで構成
・ 照準サイトは、砲塔上にモールドで再現、奥まった状態で照準面を再現しています
・ 車長ハッチ、砲手ハッチは別パーツ化、開閉状態を選択して作製することができます
・ 砲塔後部のバスケットは個別にパーツ化、バスケット状に一体成型化したパーツで再現しています
・ スモークディスチャージャーは4連状に一体成型のパーツで再現、砲塔側部の凹みに取り付けます
・ 砲塔後部の環境センサーは別パーツ化、前方に倒した状態となります
・ 環境センサーのガードは一体成型のパーツで再現
・ アンテナマウントは左右それぞれ一体成型のパーツで再現、アンテナを装着した状態で成型しています
●砲塔上部に装備する「M2重機関銃」が付属しています
・ 「M2重機関銃」は銃架を含めた一体成型化したパーツで再現、これに弾薬箱受け、薬莢受け、リンク受け、銃架下部を取り付けて完成させます
【 車体上部 】
●車体上部は、面構成の車体前部と、平面の天板部と車体側面とで構成する「機動戦闘車」の車体レイアウトを再現、側面と上部のルーバー、各パネルライン、埋め込み式のボルトなどのディテールをエッジの立ったモールドで再現しています
●車体上部は一体成型のパーツで再現
・ 操縦手ハッチは別パーツ化、開閉状態を選択して作製することができます
・ 前照灯、ウィンカー、尾灯はモールドで再現
・ サイドミラー、バックミラーを別パーツ化しています
・ 試作車のため、車載装備品類は付属していません
【 車体下部 】
●車体下部は、車体下部パネルとシャーシとを一体成型のパーツで再現
・ サスペンションはそれぞれ一体成型のパーツで再現しています
・ 前方の4輪のサスペンションには車軸に伸びるボールジョイントを取り付けるようになっており、4輪はステアリングを可動とすることができます
・ 車体側部の足掛け、車体後部の手摺り兼足掛けを別パーツ化
●タイヤは、ホイール部とゴムの部分とに分割したパーツ構成となっています
・ ゴムの部分はブラックの成型色パーツで、特徴的なトレッドパターンを深めのモールドで再現しています
【 フィギュア 】
●女性自衛官を再現したフィギュアが1体付属しています
・ 立った姿勢で、敬礼しているポーズです
・ 服装は、「迷彩服」を着用、戦車靴を履き、戦車ヘルメットを被った姿です
・ 服の皺の表現は、スケールに沿った凹凸モールドで再現、服の縫い目やポケットなどの細部はエッジが立ったシャープなモールドで再現しています
・ フィギュアは、頭部、胴体の2パーツで構成
【 「機動戦闘車 (試作タイプ)」の塗装とマーキング 】
●「機動戦闘車 (試作タイプ)」のマーキングとして、防衛省技術研究本部仕様となる1種類の塗装例が組み立て図に記載されており、技研マーク、防衛省技術研究本部の文字を再現したデカールが付属しています
●パーツ数 : 86点(車体のみ)
●原型製作
・ 機動戦闘車 : 渡辺結樹 (G-tempest)
・ 女性自衛官フィギュア : 小澤 正
【 「陸上自衛隊 機動戦闘車 (試作タイプ)」のパッケージ内容 】
・ 陸上自衛隊 機動戦闘車(試作車) ×1
・ フィギュア ×1
・ デカールシート ×1
・ 組み立て図 ×4
●2015年 完全新造形
----------------------------------------------------
h3>【 「陸上自衛隊 機動戦闘車 (試作タイプ)」の組立て上のご注意 】
●レジン製キットですので、組立てる前にファインモールド社製「ご機嫌クリーナー 」などを使用して表面に付着している離型剤を洗い流して下さい
●パーツの接着には、瞬間接着剤もしくはエポキシ系瞬間接着剤を使用して下さい
●また、本キットは1/35スケールのフルレジン製キットですので、プラスチック製キットと比べてかなりの重量となります
●パーツへの負担が大きいと思われる箇所には、金属線などを通して強度を確保しておくことをお勧めします