ドイツ 5cm 対戦車自走砲 35R731(f)
「ドイツ 5cm 対戦車自走砲 35R731(f) (プラモデル) (ホビーボス 1/35 ファイティングビークル シリーズ No.83808 )」です
●第2次世界大戦時におけるドイツ軍の試作対戦車自走砲「ルノー R35 50mm対戦車自走砲」を1/35スケールで再現したプラスチックモデル組立キット
●鹵獲したフランス軍の軽戦車「ルノー R35」をベースに、「50mm対戦車砲 Pak38」を搭載した「ルノー R35 50mm対戦車自走砲」を再現、軽戦車クラスの車体に重厚な足周りを備え、独特の箱型の戦闘室を装備した特徴的なフォルムを再現した内容となっています
●ホビーボス社製「ドイツ 4.7cm 対戦車自走砲 R35(f)」をベースに、「ルノー R35 50mm対戦車自走砲」を再現するために、主砲、砲架などを新規パーツへと変更したバリエーションキットです
【 「ルノー R35 50mm対戦車自走砲」について 】
●第2次世界大戦初期において、ドイツ軍では主力対戦車砲として「37mm 対戦車砲 Pak35/36」を運用していましたが、この砲はポーランド戦以降、火力不足が問題視されており、将来的を見据えより強力な火砲を求めることになります
●ドイツ軍の「1号戦車」は、機銃しか装備していない小型戦車であったため戦車本来の能力は不足していましたが、保有している車両数は多く、これを有効活用するひとつの方法として車体を利用した自走砲化を進めます
●この自走砲化にあたり、搭載砲として戦車自走砲も含んでいたものの、「37mm対戦車砲 Pak35/36」よりも強力な火砲となる「50mm 対戦車砲 Pak38」はまだ試作段階、「42口径 50mm戦車砲」は「3号戦車」へと割り当てされており、この時点で搭載を想定可能な対戦車砲はスコダ製「47mm対戦車砲 Pak(t)」しかありませんでした
●そこで、1939年末ごろから「1号戦車B型」をベースに、「47mm対戦車砲 Pak(t)」を搭載した「1号 47mm対戦車自走砲」の開発が進められ、フランス戦の開始までに132両が作られます
●「1号 47mm対戦車自走砲」は、フランス戦に実戦投入され、当時のドイツ軍にとって大きな火力を持つ同車は高い評価を獲得します
●この実戦での好評価を反映し「1号 47mm対戦車自走砲」の増産を決定、そして1940年末にはフランス戦において捕獲した「ルノー R35」を「1号 47mm対戦車自走砲」と同様に対戦車自走砲へと転用する計画が進められ、「ルノー R35 47mm対戦車自走砲」が開発されます
・ 「ルノー R35 47mm対戦車自走砲」は、「1号 47mm対戦車自走砲」を参考にして開発が行われましたが、戦訓により戦闘室は上部を除いて全周式に装甲板で覆われたものとなりました
・ また、その装甲板の厚みは「1号47mm対戦車自走砲」では14.5mmでしたが、20mm厚へと変更、車体自身の装甲の厚さから防御力がかなり強化されています
・ この「ルノー R35 47mm対戦車自走砲」は、1941年5月から10月にかけて200両を生産しています
●1941年、「50mm 対戦車砲 Pak38」の生産が軌道に乗りはじめ、対戦車部隊への配備や戦車砲へと改造して「3号戦車」へと搭載が行われるようになります
●この「50mm 対戦車砲 Pak38」は、「47mm対戦車砲 Pak(t)」よりもかなり威力の大きな対戦車砲で、装甲貫通能力はこの口径の砲としては最強クラスを誇りっていました
●「ルノー R35 47mm対戦車自走砲」にも、性能を向上させるべく「50mm 対戦車砲 Pak38」へと換装する計画が進められ、「ルノー R35 50mm対戦車自走砲」として試作車両1両が完成しました
●性能向上を図ったこの車両は「ルノー R35 47mm対戦車自走砲」の主砲を換装しただけという簡単なものでしたが、長砲身の「50mm 対戦車砲 Pak38」を搭載したため迫力あるフォルムへと変容しています
●この「ルノー R35 50mm対戦車自走砲」は対戦車自走砲として完成度の高い車両だったそうで、開発当時としては火力にも秀でていましたが、結局完成したのは試作車1両のみに終わっています
【 ドイツ 5cm 対戦車自走砲 35R731f (ホビーボス 1/35 ファイティングビークルシリーズ No.83808) プラモデルの内容 】
●このドイツ軍の対戦車自走砲「ルノー R35 50mm対戦車自走砲」を再現したプラスチックモデル組立キットです
●車体や戦闘室の主要部は一体成型のパーツを多用した構成、足周りや車載搭載品などは細分化したパーツ構成とエッチングにより「ルノー R35 50mm対戦車自走砲」を再現、細部表現に重きを置いた内容となっています
●本キットでは、戦闘室内部はもとより車体内部も再現、エンジン、動力伝達装置、操縦席部分、燃料タンクなどを細分化したパーツ構成で細かく再現しています
●小型車両ながらサスペンションなどのパーツの細分化やエッチングパーツなどを使用するため難易度が高く、中級者以上を対象としたキットとなるでしょう
●「ルノー R35 50mm対戦車自走砲」は、「戦闘室」「車体上部」「車体下部」の3ブロックで構成しています
【 戦闘室 】
●「50mm 対戦車砲 Pak38」の構造や、「ルノー R35 50mm対戦車自走砲」の戦闘室内部構造、装甲の薄さ、後部の砲弾ラックなどを再現しています
●「50mm 対戦車砲 Pak38」の砲身は、マズルブレーキを含めて左右に分割したパーツで再現
・ 砲尾は上下に分割したパーツで再現、閉鎖器と閉鎖ハンドルは別パーツ化しており、開閉状態を選択することができます
・ 揺架は左右に分割したパーツで再現、これに先端部、下部のディテールのパーツなどを取り付けて作製します
●砲架は左右に分割したパーツ構成
・ 平衡器、操作ハンドルなどを別パーツ化
●防盾は前後に分割したパーツ構成により、2重の構造を再現しています
・ 支柱と砲身上部の小防盾は別パーツ化
●戦闘室は、前部、後部、底面の3パーツで構成
・ 側面のドアは別パーツ化しており、開閉状態を選択できます
・ 戦闘室前面の照準用の扉は別パーツ化、開閉状態を選択することができます
・ 砲弾ケース(×12)が付属、戦闘室後部へと収納します
・ 無線機は前後に分割したパーツで再現、側面のステーは別パーツ化しています
・ 戦闘室内部に装備しているペリスコープ、手榴弾、消火器、ガスマスクケース、サブマシンガンラック、水筒などを別パーツ化
【 車体上部 】
●車体上部は、フランス戦車「ルノー R35」としての曲面を基調とした基本車体に、フェンダーを装着した構造を再現、「ルノー R35 50mm対戦車自走砲」として戦闘室部分の開口部を拡大した造りを再現しています
●車体上部は一体成型のパーツで再現、フェンダーは別パーツ化しています
・ 操縦手ハッチは別パーツ化、開閉状態を選択することができます
・ 前部の点検ハッチは別パーツ化
・ 車体前面の銘板を再現するエッチングパーツが付属
・ フェンダー上のジャッキ、雑具箱、バックミラーなどを別パーツ化
・ フェンダーと車体との固定具はエッチングパーツにて再現
・ 車載工具類は固定具を含まない状態でパーツ化、前後各1パーツで再現した固定具パーツに差し込んで作製します
・ 排気管は5パーツで構成
【 車体下部 】
●「ルノー R35」が装備した複雑なサスペンション構造を細分化したパーツ構成で再現、車体内部の構造はフロアパネル上に積み上げる構成となっています
●車体下部は、各パネルを箱組み状に貼り合せて作製します
・ 各サスペンションユニットは細分化したパーツ構成で、内部のスプリングなどをパーツ化、転輪を含めて13パーツで構成しています
・ 転輪はそれぞれ一体成型のパーツで再現
・ 誘導輪は前後方向に3分割したパーツで再現
・ 起動輪は、本体とハブキャップとで構成
【 車体内部 】
●車体内部の一部を再現、以下のパーツで構成しています
・ エンジン (30パーツで構成)
・ トランスミッション
・ クラッチ
・ 変速レバー
・ ラジエター
・ エアクリーナー
・ 燃料タンク
・ 操縦席 (7パーツで構成)
・ 各種ペダル
・ 操行レバー
・ ペダルなどの伝達装置
・ 最終減速器
・ メーターパネル
・ 操縦手ハッチ開閉装置
など
【 履 帯 】
●履帯は、一部連結式履帯が付属しています
・上下の直線部は繋がった状態のパーツ、前後の曲線部は1枚ずつに分割したパーツで構成しています
●フェンダーの固定具、銘板、サスペンションの一部、各部のディテールなどを再現するエッチングパーツが付属しています
【 「ルノー R35 50mm対戦車自走砲」の塗装とマーキング 】
●「ルノー R35 50mm対戦車自走砲」のマーキングとして、ドイツ軍仕様となる1種類の塗装例(ジャーマングレー単色)がカラー塗装図に記載されており、国籍マークを再現したデカールが付属しています
●「ドイツ 5cm 対戦車自走砲 35R731 (f)」の完成時のサイズ
・ 全長 : 141mm
・ 全幅 : 53mm
●パーツ数 : 500点以上
【 ドイツ 5cm 対戦車自走砲 35R731f (ホビーボス 1/35 ファイティングビークルシリーズ No.83808) パッケージ内容 】
・ ルノー R35 50mm対戦車自走砲 ×1
・ エッチングシート ×1
・ デカールシート ×1
・ 組立て説明書 ×1
・ カラー塗装図 ×1
●2015年 一部新金型