英国海軍 クイーン・エリザベス級 戦艦 マレーヤ 1943
「英国海軍 クイーン・エリザベス級 戦艦 マレーヤ 1943 (プラモデル) (ピットロード 1/700 スカイウェーブ W シリーズ No.W171 )」です
●第2次世界大戦時におけるイギリス海軍の戦艦「HMS マレーヤ」を1/700スケールで再現したプラスチックモデル組立キット
●戦艦「クイーン・エリザベス級」の5番艦として建造され、第1次と第2次の両世界大戦で戦った戦艦「HMS マレーヤ」を再現、主砲塔を船体の前後に配置し、近代化改装により大型の艦橋と格納庫、そしてバルジを装備し、その後の改装によりカタパルトを撤去した1943年時の姿を再現した内容となっています
●ピットロード社製「英国海軍 戦艦 バーラム 1941」をベースに、「HMS マレーヤ」を再現するため上部構造物、煙突などを新規パーツへと変更したバリエーションキットです
【 英国海軍 クイーン・エリザベス級 戦艦 マレーヤ 1943 (ピットロード 1/700 スカイウェーブ Wシリーズ W171) プラモデルの内容 】
●イギリス海軍の戦艦「HMS マレーヤ」を再現したプラスチックモデル組立キットです
●ピットロード社の外国艦シリーズのフォーマットを踏襲して「HMS マレーヤ」を再現、長船首楼型の船体に積み上げ式の艦橋など、我が帝国海軍が模範としたレイアウトを再現し、イギリス戦艦らしい細やかな造りを繊細なモールドにより再現した内容となっています
●「HMS マレーヤ」は、竣工後に多くの改修及び改造が行われており、キットは1943年における船体中央部のカタパルトを撤去した姿を再現しています
●艦体喫水線までを再現した洋上モデルと、艦底部も再現したフルハルモデルとを選択することができます
●「HMS マレーヤ」は、「船体」「上甲板」「艦橋などの上部構造物」「主砲などの艤装類」を、それぞれブロック化して分割した構成となっています
●各ブロックをそれぞれ個別に組み立てて、上甲板、構造物、艤装類を船体ブロックへと取り付けて完成させます
●船体は、船体上部と船底部の上下に分割したパーツで構成
・ 船体上部は一体成型のパーツで再現、副砲塔の開口部、舷側の舷窓、梯子、塵捨て管などの細部をモールドで再現しています
・ 洋上モデル用の船体下を塞ぐ平らな船底パーツと、フルハルモデル用の艦底部を再現したパーツが付属、再現したい状態により選択して使用します
・ フルハルモデル用の船体下部のシャフト、プロペラ(スクリュー)、舵は別パーツ化
・ フルハルモデル用の展示スタンド及び銘板が付属しています
●上甲板は、長船首楼甲板、後部甲板の2パーツで構成
・ 甲板上には、木甲板表現、主砲塔台座などの基本躯体の他、フェアリーダー、ボラード、昇降口、天窓、アンカーチェーン、ボート架台などのディテールを細かな彫刻で再現しています
「HMS マレーヤ」の艦上の構造物は下記のようなパーツで構成しています
●艦橋
・ 艦橋は、艦橋下部構造物と上部艦橋部との2ブロックで構成
・ 上部艦橋部は3層で再現
・ 艦橋下部構造物は4層で構成、側面の窓、扉を繊細なモールドで再現しています
・ 上部と下部の艦橋窓枠は、窓の部分を一段凹んだ状態で再現し立体感を演出しています
・ 艦橋部分の支柱となる前檣楼支柱(3本)を別パーツ化
・ 艦橋に装備する、「FCSレーダー」(×1)、「探照灯」(×2)、「測距儀」(×2)などを別パーツ化
● 煙突
・ 煙突は左右分割のパーツで再現、トップは別パーツとなっています
・ 煙突上部のファンネルキャップはエッチングパーツで再現
・ 煙突下部の格納庫は一体成型のパーツで再現、格納庫内部の構造も再現しています
・ 格納庫側部のスポンソンは各1パーツで再現、側面のパネルはエッチングパーツとなっています
・ 格納庫のシャッターは別パーツ化
・ 煙突部に装備する、「ポンポン砲」(×2)、「探照灯」(×2)を別パーツ化しています
●後部構造物
・ 後部構造物は3層で再現
・ 後部構造物の側面には、窓、扉をモールドで再現しています
・ 後部構造物に装備する、「FCSレーダー」(×1)、「ポンポン砲」(×2)は別パーツ化
●マスト
・ マストは、下部、クロスツリー、トップの3パーツで構成
●クレーン
・ クレーンは、クレーン本体と左右に分割した基部とで構成
・ クレーン本体はスライド金型を使用して、上部と側面のトラス構造をモールドで再現しています
●主砲塔部 「42口径 38.1cm 連装砲 Mk.1」 ×4
・ 砲身部分は、基部の防水布を再現した、1本ずつ分割したパーツと、防水布がない連装状に成型したたパーツとが付属、選択して使用します
・ 砲塔は上下に分割したパーツで再現、梯子はエッチングパーツで再現します
・ 測距儀、機銃用スポンソンは別パーツ化
●副砲 「45口径 15.2cm 単装砲」 ×12
・ 副砲は、砲身とシールド部とを一体成型したパーツで再現
●高角砲 「45口径 10.2cm 連装高角砲」 ×6
・ 高角砲は連装状に一体成型した砲身、シールド、3パーツで再現する砲架とで構成しています
●対空機銃 「ポンポン砲」 ×4
・ ポンポン砲は銃身部が上下に分割したパーツで構成、これにベース部分を取り付けて作製します
●対空機銃 「20mm単装機銃」 ×16
・ 機銃は一体成型のパーツで再現
●艦載機 「ウォーラス Mk.1」 ×2(カタパルトを撤去していますので、実際には搭載していません)
・ 艦載機は、胴体、上部翼、水平尾翼、エンジン、プロペラに分割したパーツ構成となっています
●その他の艤装を再現したパーツとして
・ 艦首、艦尾旗竿
・ 錨
・ 梯子(エッチングパーツ)
・ 内火艇、カッター類
・ パラベーン
などをセットしています
●後部構造物の側面、レーダー、梯子、煙突のファンネルキャップなどを再現するエッチングパーツが付属
●旗竿に掲げられるイギリス海軍旗とユニオンジャック(直線タイプとなびいている状態の2種)、艦載機用の国籍マークなどを再現したデカールが付属しています
【 英国海軍 クイーン・エリザベス級 戦艦 マレーヤ 1943 (ピットロード 1/700 スカイウェーブ Wシリーズ W171) パッケージ内容 】
・ 戦艦 HMS マレーヤ (1943年時) ×1
・ 水上機 ウォーラス Mk.1 ×2
・ エッチングシート ×1
・ ディスプレイスタンド ×1
・ ネームプレート ×1
・ デカールシート ×1
・ 組立て説明書 ×1
・ カラー塗装図 ×1
●2015年 一部新金型
【 「HMS 戦艦 マレーヤ」について 】
●1906年、イギリス海軍は「戦艦 ドレッドノート」を竣工、主砲火力を重視したこの艦の登場で従来の戦艦を一気に旧式のものとしてしまいます
●各国の海軍は、この「戦艦 ドレッドノート」に匹敵する能力を持つ「ド級艦」の建造を進め、さらに主砲の配置を艦の中心線上のみとした「超ド級艦」も登場、20世紀初頭は各国が巨砲を搭載する戦艦の建造を競い合う建艦競走となりました
●戦艦が搭載する主砲も拡大の一途を辿り、第1次世界大戦の直前においては「36cm砲」クラスが戦艦の標準口径となります
●ヨーロッパでの戦争への気運が高まる中、イギリス海軍では仮想敵国であるドイツ海軍の戦艦よりも優位性を得るために「38.1cm砲」を搭載する新型戦艦「クイーン・エリザベス級」の建造計画が立てられ、同級5隻の建造を開始します
●「超ド級」戦艦では、艦の中心線上、そして艦の前後だけではなく中央部に主砲を配置する方法が採られ、5基もしくは6基の主砲塔による砲撃力を重要視しました
●しかし、この「クイーン・エリザベス級」では艦の前後にのみ主砲を配置、空いた中央部の区画を利用して機関室を拡大し、さらに新開発の重油専焼缶を採用することで、巡洋戦艦並みの速力24ノットを発揮する能力を得ることに成功します
●また、艦の中央部に主砲塔を配置した艦は弾薬庫を分散配置することから防御力が低く、このような艦と比べて「クイーン・エリザベス級」は優れた防御力を持っていました
●この速度と防御力に秀でた点は、「クイーン・エリザベス級」が第2次世界大戦まで使われる要因となりました
●「HMS マレーヤ」は、「クイーン・エリザベス級」の5番艦として1916年に竣工、第1次世界大戦では新鋭戦艦として同型艦3隻と共に「ユトランド沖海戦」に参加します
●この「ユトランド沖海戦」において、「HMS マレーヤ」はドイツの主力艦と交戦して活躍しますが、自身も8発の砲弾を被弾、副砲の装薬に引火するという大きな損害を受けます
●この「ユトランド沖海戦」における「クイーン・エリザベス級」の活躍は、同級の優れた性能を世界に知らしめる事となりました
●第1次世界大戦後の艦艇の性能向上は目覚しく、新鋭戦艦としての「HMS マレーヤ」も急速に旧式化が進み、1931年に3年間という長きに渡った大規模な近代化改装を実施します
●この改装では、船体にバルジを装備、艦橋部分も大型化し、煙突も集合式により1本へと変更します
●さらに、煙突の両側に大型の格納庫とその後方に固定式のカタパルトを設置、格納庫には4機の水上偵察機を格納することができ、充実した航空兵装を持っていたのが特徴です
●1940年代には、第2次近代化改装が行われる予定でしたが、第2次世界大戦の勃発により中止、「クイーン・エリザベス級」の5隻の中で第2次近代化改装が行われた艦は「HMS クイーン・エリザベス」「HMS ウォースパイト」「HMS ヴァリアント」の3隻に留まりました
●また、イギリス海軍では空母戦力の増強とレーダー技術の発展から水上偵察機の必要性が薄れ、1943年頃には水上偵察機の運用が行われなくなり、「HMS マレーヤ」も搭載していた水上偵察機を陸揚げし、カタパルトを撤去しています
●第2次世界大戦が開戦すると「HMS マレーヤ」は地中海方面に展開し、1941年2月には北イタリアの沿岸部に対して艦砲射撃を実施します
●1941年3月、「HMS マレーヤ」は「Uボート」の攻撃を受けて1本の魚雷を被雷、大きく浸水しましたが、最寄の港に到達することができ、応急修理の後にアメリカのニューヨークの海軍工廠での本格的な修理を受けます
●1941年7月、修理が完了した「HMS マレーヤ」は大西洋方面の船団護衛任務に従事します
●1944年9月、「HMS マレーヤ」は「セント・マロ」近辺への砲撃によりドイツ軍の守備隊を降伏させることに成功、この任務を最後に予備役艦として第一線を離れます
●「HMS マレーヤ」は予備役艦として終戦を向かえ、1948年に解体、その生涯を終えました