ドイツ ホルヒ Kfz.12 中型軍用乗用車 初期型
「ドイツ ホルヒ Kfz.12 中型軍用乗用車 初期型 (プラモデル) (ブロンコモデル 1/35 AFVモデル No.CB35175 )」です
●第2次世界大戦時におけるドイツ軍の中統制型兵員車「ホルヒ 901」の「初期型」を1/35スケールで再現したプラスチックモデル組立キット
●手頃な大きさの兵員車として、各戦線で将兵の足となって活躍した中統制型兵員車「ホルヒ 901」の「初期型」を再現、ドイツ的な角張ったボディの両側面部に予備タイヤを装備した、独特のスタイルを再現した内容となっています
【 「ホルヒ 901 中型兵員車」について 】
●第2次世界大戦の開始前、各国の軍隊ではトラックやスタッフカーなどの車両を軍用に特化して開発したものは少なく、民間用の車両を転用するという方法が主流となっていました
●ドイツ軍も他国にならい1930年代中頃まで民間用の車両を転用する方式を採っていましたが、1935年から再軍備化を始めると、兵員数が増大するに従い車両数が急激に増加、結果、様々な車両が混在してしまったため整備や部品供給などが非常に煩雑になってしまう問題が生じました
●また、民間用の車両はあくまでも整地された道路上での運用が前提となっていることから、野戦における運用では耐久性などが不足し、軍用の専用車両が必要となりました
●この問題を解消すべく立案されたのが「アインハイツ計画」で、軍用車両を規格化して開発と生産を行うものでした
・ この「アインハイツ計画」では、車両を「野戦乗用車」「兵員車」「トラック」などにカテゴリー分けし、これをさらに「軽」「中」「重」というクラスで分け、その規格に基づいて各メーカーが生産を行いました
・ 「アインハイツ計画」では、開発と生産とを1つのメーカーで行うのではなく、工場の規模や他の車両の生産の関係から、生産を他のメーカーに割り振る場合も少なくありませんでした
・ この「アインハイツ計画」と後の「シェル計画」によって生み出された車両は、原則的に「統制型」という名称が付きます
●この「アインハイツ計画」に基づき、「中」クラスの兵員車としてホルヒ社が開発、1937年から生産が始められたのが中統制型兵員車「ホルヒ 901」で、V型8気筒の80馬力のガソリンエンジンを搭載、路上では最高速度90km/hの性能を有していました
●また、予備タイヤが車体の両側面に装備され、これ利用して不整地上でも車体が地面と接触しないように工夫されていました
・ この「ホルヒ 901」の生産には、後に「オペル」社が加わっています
●ただ、この予備タイヤの装備は車内容積を狭くし、その乗車定員は4名に過ぎませんでしたが、後には予備タイヤを廃止して定員を増やしたタイプや、無線機搭載型、スタッフカータイプなども開発しています
・ キットの表記となる「Kfz.15」は、主に用途を示すためのドイツ軍内の名称であり、何も装備していない「ホルヒ 901」は兵員車を示す「Kfz.15」、密閉型のキャビンを持つ無線機搭載型は「kfz.17」などとなります
●中統制型兵員車「ホルヒ 901」は、ドイツ将兵の足となって各戦線で活躍、ドイツ電撃戦を支えた車両の一つとなりました
●しかし、「ホルヒ 901」は戦前における「アインハイツ計画」によって誕生したことから、性能は良いものの戦時車両としては贅沢な構造で、「ホルヒ」社では1940年、後に生産に加わった「オペル」社では1943年に生産を停止しています
●もっとも、生産停止後もその優れた性能から「ホルヒ 901」は広く使用され、熱砂の北アフリカ戦線から酷寒の東部戦線に至るまで、ドイツ将兵から絶大な信頼を得たのでした
【 「ドイツ ホルヒ Kfz.12 中型軍用乗用車 初期型」のキット内容について 】
●このドイツ軍の中統制型兵員車「ホルヒ 901」の「初期型」を再現したプラスチックモデル組立キットです
●ブロンコモデル社のディテール再現力と高い成型技術により「ホルヒ 901」の「初期型」を再現、細分化したパーツ構成により、複雑な足周り、シャーシのフレーム構造、車体上の装備品類などを詳細に再現しており、同車のフォルムを捉えながらそのディテールを高いレベルで再現した内容となっています
・ 小型のソフトスキン車両としてはかなりのボリュームがありますので、中級者以上のユーザーを対象としたキットとなります
●「ホルヒ 901」は、「ボディ」「シャーシ」の2ブロックで構成しています
【 ボディ 】
●ボンネットは丸みを持った形状、その他の部分は角張った形状となる「ホルヒ 901」のボディ形状を再現、フロントグリル、ボンネットの上部と側面の通気グリルなそをブロンコモデルらしい繊細なモールドで再現しています
●ボディは、フロアパネル上に各パネルを貼り合わせて作製します
・ 「ボンネット」は、実車通りのパネル分割となっており、展開した状態とすることができます
・ 各「ドア」はそれぞれ別パーツ化、開閉状態を選択して組み立てることができます
・ 「フェンダー」はそれぞれ一体成型のパーツで再現
・ 前照灯は「通常タイプ」と「管制カバー付きタイプ」の2種をセット、選択して使用します(通常のタイプのガラス部はクリアパーツです)
・ 「ノテックライト」「車幅ポール」「サイドミラー」「車間表示灯」「尾灯」などを別パーツ化して再現しています
・ 前部フェンダー後部に装備する「収納箱」は各パネルを箱組み状に貼り合わせて作製します
・ 「車載工具類」は、固定具を含まない状態でパーツ化、固定具はエッチングパーツで再現します
・ 「サイドシールド」を再現したクリアパーツが付属、装着の有無を選択できます
●「フロントウィンド」は、カバーを掛けていない状態とカバーを掛けた状態の2種をセット、選択して使用することができます
・ カバーを掛けていない状態のフロントウィンドはクリアパーツで、枠の部分をモールドで再現しています
・ 「ワイパー」「ワイパーの動力装置」「バックミラー」などを別パーツ化、ワイパーは付属のエッチングパーツで再現しています
・ カバーを掛けた状態のフロントウィンドは、上下に分割したパーツで再現
●「幌」は畳んだ状態と展開した状態の2種のパーツをセット、選択して使用することができます
・ 展開した状態の幌は、各パネルごとにパーツ化しています
●車体内部を再現、以下のパーツで構成しています
・ 各座席
・ メーターパネル (メーターは付属のデカールで再現)
・ ハンドル
・ レバー、ペダル類
・ ライフルラック (エッチングパーツ)
・ ライフルラックに収める 「モーゼル Kar98k ライフル」×4
・ トランク内部の収納ラック
・ ラック内の構造物
・ 「MG34 機関銃」及び三脚架 (オプションパーツ)
【 シャーシ 】
●シャーシはフレーム構造やサスペンションなどの足周りを細分化したパーツで再現、「アインハイツ計画」に基づいた贅沢で頑丈な構造をできるだけ忠実に再現しています
●シャーシのメインフレームは縦方向のフレームと横方向のフレームを組み合わせて作製します
・ 前後の「デファレンシャル」は各12パーツで再現
・ 「ダブルウィシュボーンサスペンション」は、内側と外側とに分割した2重のコイルスプリングを上下のフレームで挟んで作製します
・ 「バンパー」「燃料タンク」「排気管」などは独立したパーツで再現
・ ステアリングは、前方、左一杯に操舵した状態、右一杯に操舵した状態の3パターンから1つを選択して作製することが可能です
●タイヤは、ホイール部分とゴムの部分とに分割しており、ホイール部分は7パーツ、ゴムの部分は3パーツで構成しています
・ タイヤ表面のトレッドパターンを繊細な彫刻で再現
・ ホイールキャップは2種のパーツをセット、選択して使用します
●エンジン部も再現、40パーツで構成しています
・ トランスミッション及びクラッチは8パーツで再現
【 アクセサリーパーツ 】
●アクセサリーパーツが付属しています
・ 背嚢 ×3
●前照灯のガラス部、フロントウィンド、サイドシールドなどを再現するクリアーパーツが付属
●車載工具の固定具、ライフルラック、各部のディテールを再現するエッチングパーツが付属しています
【 「Kfz.12 ホルヒ 901 中型軍用乗用車」の塗装とマーキング 】
●「Kfz.12 ホルヒ 901 中型軍用乗用車」のマーキングとして、ドイツ軍仕様となる5種類の塗装例が説明書に記載されています
・ 第1戦車師団 (ポーランド / 1939年9月)
・ 第11戦車師団 (東部戦線 / 1941年)
・ 第24戦車師団 通信大隊 (ロシア / 1941年)
・ 第164軽アフリカ師団 第220装甲偵察大隊 (北アフリカ / 1942年)
・ ドイツ空軍 広報中隊 (北アフリカ / 1943年)
●説明書の塗装例に基づく、部隊マーク、戦術マーク、ナンバープレートなどを再現したデカールが付属しています
【 「ドイツ ホルヒ Kfz.12 中型軍用乗用車 初期型」のパッケージ内容 】
・ ホルヒ 901中統制型兵員車 初期型 ×1
・ アクセサリーパーツ 一式
・ エッチングシート ×1
・ デカールシート ×1
・ 組立て説明書 ×1
●2015年 完全新金型