アメリカ海軍 航空母艦 CV-3 サラトガ (ポントスモデル社製 ディテールアップパーツ付き)
「アメリカ海軍 航空母艦 CV-3 サラトガ (ポントスモデル社製 ディテールアップパーツ付き) (プラモデル) (タミヤ スケール限定品 No.25179 )」です
●第2次世界大戦時におけるアメリカ海軍の大型空母「CV-3 サラトガ」を1/700スケールで再現したプラスチックモデル組立てキット
●主砲を「12.7cm両用砲」に換装し、対空兵装と電子兵装を増強した1945年2月の「硫黄島攻略作戦」参加時における姿を再現しています
●3度に渡る大きな損傷を受けながらも戦争を生き抜き、搭載する航空戦力を伴い海戦や地上支援に活躍した空母「CV-3 サラトガ」を再現、波浪性に優れたエンクローズドバウの艦首に極めて巨大な煙突を装備した特徴的なシルエットを再現した内容となっています
●タミヤ社製「アメリカ海軍 航空母艦 CV-3 サラトガ」に同キット用のポントスモデル社製のディテールアップパーツをワンパッケージしたスケール限定品です
・ ポントスモデル社製のディテールアップパーツは、「真鍮挽き物パーツ」「エッチングパーツ」「木製甲板シート」「飛行甲板用のドライデカール」をセットしており、本パッケージのみで「航空母艦 CV-3 サラトガ」をフルディテールアップした姿で作製することが可能です
【 「アメリカ海軍 航空母艦 CV-3 サラトガ (ポントスモデル社製 ディテールアップパーツ付き)」のキット内容について 】
●アメリカ海軍の大型空母「CV-3 サラトガ」を再現したプラスチックモデル組立てキットです
●大戦時のアメリカ航空母艦としては珍しいエンクローズドバウを備え、クローズドハンガー形式と相まって航空母艦としてはシンプルな構造を持つ「CV-3 サラトガ」を再現、全体のシルエットを捉えながらタミヤらしい繊細かつカッチリとしたシャープな彫刻と造形によりそのディテールを表現した内容となっています
●コレクション性を重視したウォーターラインシリーズとして、全体のパーツ数は抑えられて作りやすさを考慮しながら、ディテール表現もしっかりと計算し尽くされ、パーツ分割の妙や強弱を付けたモールド、そしてスケールに沿った細部の彫刻など、過度にディテールのみを追及するのではなく、1/700スケールの艦船モデルとして精密感を維持しつつ今後のウォーターラインフォーマットの一つの模範となる内容となっています
●最近の艦船モデルのニューキットは細部のディテール再現を重視する傾向が顕著で、それに伴いパーツの細分化が進んでいますが、本キットではパーツ上のモールドを主体としたディテール表現によりパーツ数の肥大化を防いでおり、艦船モデル初心者からベテランユーザーに至るまで、1/700スケールの「精密な」艦船モデルとして「CV-3 サラトガ」の姿を気軽に楽しむことができるでしょう
●ストレートに組んで、大戦を通じて活躍した「CV-3 サラトガ」の姿を楽しむのもヨシ、エッチングパーツを利用してレーダー等の電子兵装の細かな艤装類の織り成す姿を楽しむのもヨシと、ユーザーのスタンスに合わせた様々な楽しみ方に対応できる内容となっています
●艦体喫水線までが再現されたウォーターラインモデルです
●「CV-3 サラトガ」の船体部は格納庫を含めて左右分割されており、飛行甲板、艦底部などを取り付ける構成となっています
●船体部は、格納庫部分を含めて一体成型され、高角砲のスポンソン部と各部の格納デッキは別パーツ化されています
・ 船体部の内部には船体の歪みを防ぐ桁のパーツが多数セットされています
・ 船体部には、格納デッキ部分が開口処理され、舷側の舷窓、扉、船体のフラット、格納庫のシャッター、船体下部の排出口、舷外電路などの細部が繊細な彫刻で再現されています
・ 船体の鋼板の継ぎ目も、繊細なモールドで再現
・ 艦首の大型と小型のホースパイプも再現されています
・ ウォーターラインモデルに欠かせない船体下を塞ぐ平らな船底パーツが付属、オモリとなるバラストも付属しています
●飛行甲板は、エレベーターも含めて一体で成型されています
・ 飛行甲板上には横方向に敷かれた木甲板表現が施され、遮風棚、着艦制動装置、滑走制止装置、カタパルトなどがモールドで再現されています
・ 飛行甲板には、煙突側面の機銃用スポンソンが一体成型されています
●船体上の構築物となる「艦橋部」「飛行甲板部」「主砲部」「高角砲部」「煙突部」などを個別にブロック化して構成、それぞれを船体上に取り付けて完成させます
「CV-3 サラトガ」の艦上の構造物は下記のようなパーツで構成されています
●艦橋
・ 艦橋は4層のブロックで構成され、トップの「射撃指揮装置」は別パーツ化して再現しています
・ 各層は、ブルワーク部と艦橋部とで構成され、ブルワークは一体成型、艦橋部は左右分割もしくは前部と後部左右の3分割のパーツとなっています
・ ブルワークは上部の折り曲げ部も再現
・ 羅針艦橋の丸窓が凹モールドで再現されています
・ 艦橋構造物の窓、扉、梯子などの細部がモールド
・ 艦橋を構成する、「38口径 12.7cm連装両用砲Mk.12」(×1)、探照灯(×2)、救命筏(×1)が付属
●煙突
・ 煙突は左右分割のパーツで構成され、トップは別パーツとなっています
・ トップのファンネルキャップは開口処理されています
・ 煙突部の各フラット、ブルワーク、スポンソンは個別にパーツ化
・ 煙突には、扉、梯子、キャットウォークなどがモールドされています
・ 煙突部に装備される、「レーダー」(×1)、「射撃指揮装置」(×1)、「40mm 4連装機銃」(×1)、探照灯(×2)などがパーツ化
●マスト
・ マストは単楼型で、一体成型となっています
・ マスト後部の構造物とレーダーは別パーツです
●スポンソン
・ 高角砲と機銃のスポンソンはブロックごとにパーツ化されています
・ 艦尾のスポンソンは一体成型となります
●主砲塔 「38口径 12.7cm連装両用砲 Mk.12」 ×4
・ 砲塔は、砲塔本体と1本ずつ成型された砲身とで構成されています
●高角砲 「12.7cm単装高角砲」 ×8
・ 高角砲は、砲身部と砲架とで構成
●対空機銃 「40mm 4連装機銃」 ×22、「40mm連装機銃」 ×2
・ 機銃は、4連装式に一体成型された銃身部と銃架とで構成されています
●対空機銃 「20mm単装機銃」×16
・ 機銃は銃身部と銃架とで構成され、銃架には防盾が一体成型されています
●カッター及びボートダビット
・ カッター ×2
・ 救命筏 ×79
●その他の艤装を再現したパーツとして
・ クレーン
・ 錨
・ パラベーン
などがセットされています
●「CV-3 サラトガ」に付属する艦載機
・ F6F-3N ヘルキャット (夜間戦闘機型) ×4
・ TBF アベンジャー (夜戦型) ×4
・ 各機体は一体成型のパーツとなっています
●飛行甲板上に書かれた表示線、喫水線表示、艦載機用の国籍マークなどを再現したデカールが付属しています
【 ポントスモデル社製のディテールアップパーツについて 】
●本キットをフルディテールアップできるポントスモデル社製のディテールアップパーツをセットしています
・ディテールアップパーツの内訳は、真鍮挽き物パーツ42個、エッチングシート5枚、木製甲板シート2枚、ドライデカール1枚となっています
■真鍮挽き物パーツ
●砲身やマストなどを再現した真鍮挽き物パーツが付属しています
●付属している真鍮挽き物パーツの内容は
・ 12.7cm連装両用砲 砲身 ×8 (4基分)
・ 12.7cm単装高角砲 砲身 ×8
・ 20mm単装機銃 銃身 ×16
・ メインマスト
・ メインマストのヤード
・ 後部マスト
・ 係船桁
・ 給油用ブーム ×2
・ クレーン
・ SGレーダーのベース
・ SCレーダーのベース
・ YGアンテナ
■エッチングパーツ
●船体の手摺り、各種アンテナ、レーダー類、機銃、飛行甲板のディテールなどを再現したエッチングパーツが付属しています
●エッチングパーツの内容は
・ 船体各部の手摺り (脚無しタイプ、弛み表現なし)
・ 艦橋のシールド
・ 各部のアンテナ
・ 艦橋の転落防止柵
・ 艦首旗竿
・ 梯子
・ ラッタル
・ 防水扉
・ クレーンのブーム、ワイヤーなど
・ 煙突のファンネルキャップ
・ 煙突の整風板
・ 煙突部の手摺り兼足掛け
・ ボートダビット
・ 錨見台
・ メインマストの見張台
・ メインマストのトップ
・ メインマストの梯子
・ メインマストのヤードのディテール
・ 後部マストの張り線
・ 後部マストの梯子
・ SGレーダー
・ SCレーダー
・ SKレーダー
・ 射撃指揮装置のレーダー
・ 両用砲の砲塔のディテール
・ 40mm 4連装機銃 ×23
・ 40mm連装機銃 ×2
・ 20mm単装機銃 ×16
・ 機銃の台座
・ エレベーターの枠
・ 遮風柵
・ カタパルト
・ 飛行甲板の鉄甲板部
・ 着艦制動装置
・ 滑走制止装置
・ 飛行甲板の転落防止柵
・ 艦載機係留具
・ TBF アベンジャーのプロペラ ×4
・ TBF アベンジャーの脚 ×4組
・ F6F-3N ヘルキャットのプロペラ ×4
・ F6F-3N ヘルキャットの脚 ×4
など
■木製甲板シート
●木製の飛行甲板シートが付属しています
・ レーザーカッターで表面を加工し木製甲板のラインを再現し、実艦の飛行甲板の塗装で着色した木製の飛行甲板シートで、塗装では表現が難しい細かなラインの入った飛行甲板の模様をリアルに再現しています
・ シートは極薄で仕上げられ、裏紙を剥がせばそのまま飛行甲板パーツへと貼り付けることができます
・ 木甲板シートはキットの甲板パーツに合わせてあらかじめカッティングしています
■ドライデカール
●飛行甲板に塗られた航空機標識用の飛行甲板の表示線などを再現したドライデカールが付属しています
・ ドライデカールの特性を活かし余白部分のないシャープなマーキングが可能なデカールです
【 「アメリカ海軍 航空母艦 CV-3 サラトガ (ポントスモデル社製 ディテールアップパーツ付き)」のパッケージ内容 】
・ アメリカ海軍 航空母艦 CV-3 サラトガ ×1
・ F6F-3N ヘルキャット (夜間戦闘機型) ×4
・ TBF アベンジャー (夜戦型) ×4
・ デカールシート ×1
・ 組立て説明書 ×1
・ 真鍮挽き物パーツ ×42
・ エッチングシート(ステンレス製) ×4
・ エッチングシート(真鍮製) ×1
・ 木製甲板シート ×2
・ ドライデカール ×1
・ ディテールアップパーツ取り付け図 ×2
●2015年 スポット生産品
【 「CV-3 サラトガ」について 】
●我が帝国海軍は第1次世界大戦後に海軍力増強計画「88艦隊」を立案しましたが、アメリカ海軍でも同様に大規模な海軍増強計画「ダニエルズ・プラン」が立てられ、巡洋戦艦、戦艦の建造が開始されていました
●1922年のワシントン軍縮会議以降は、主力艦の保有を制限されるようになり、「ダニエルズ・プラン」に基づいて建造していた巡洋戦艦、戦艦は多くが建造中止となってしまいます
●巡洋戦艦「レキシントン」と「サラトガ」は、建造が進んでいたため建造自体は認められるものの、航空母艦へと転用することが軍縮条約で決定されています
・ この推移は、帝国海軍の空母「赤城」「加賀」と同じような流れとなります
●航空母艦「CV-2 レキシントン」と「CV-3 サラトガ」は、アメリカ海軍の空母運用黎明期に建造されたことから、その形態はその後の航空母艦と異なるものとなっており、艦首部分は波浪性の高いエンクローズドバウを採用、格納庫は船体外壁で覆われたクローズドハンガーでした
●このエンクローズドバウは、波浪性が高いために外洋で行動する航空母艦として有効なもので、クローズドハンガーは格納庫に開口部が設けられたオープンハンガーよりも台風などの被害を軽減、このため帝国海軍の空母も全てがクローズドハンガーを採用しています
●しかし、このクローズドハンガーは被弾時の爆風が外に逃げないことから損害が拡大する傾向にあるのも事実で、「CV-2 レキシントン」や帝国海軍の空母「大鳳」などが沈没したのもクローズドハンガーが要因と見られています(もちろん、このような研究は戦後となってからのものとなります)
●「CV-2 レキシントン」と「CV-3 サラトガ」では、極めて巨大で背の高い煙突が装備され、これは煙突の排煙が航空機の着艦に大きな影響を与えるために、影響が出ない高さまで排煙を上げるために採られた措置でした
・ 排煙による気流の乱れは航空機運用にかなり深刻な影響を与え、帝国海軍でも煙突の位置などが試行錯誤されています
●「CV-2 レキシントン」と「CV-3 サラトガ」は、巡洋戦艦の船体を利用した基準排水量37,000tの大型航空母艦として最大搭載機数109機を誇り、この2艦は太平洋戦争開戦前におけるアメリカ海軍の空母機動部隊の中軸となりました
●美しく、堂々とした姿から「空母の女王」と呼ばれたレキシントン級空母はそれぞれ、レキシントンが「レディ・レックス」、2番艦のサラトガは「シスター・サラ(愛しのサラ)」の名で親しまれたものです
●太平洋戦争の開戦時、「CV-3 サラトガ」は本国で整備中でしたが、急遽出航し、ウェーク島のアメリカ軍を支援するために、一路ウェーク島を目指します
●しかし、ウェーク島のアメリカ軍が帝国海軍の攻撃により降伏すると「CV-3 サラトガ」は、一旦ハワイに入港し、再び出撃しますが、この際帝国海軍の潜水艦の雷撃を受けて損傷します
●修理が行われた「CV-3 サラトガ」は、主砲であった20cm連装砲を対空射撃も可能な12.7cm両用砲へと変更し、艦橋構造物なども改修され、この工事によってその艦容は大きく変更することになりました
●1942年6月、戦線に復帰した「CV-3 サラトガ」は翌7月に第2次ソロモン海戦に参加、帝国海軍の航空母艦「龍驤」を撃沈する戦果を挙げます
●ところが、「CV-3 サラトガ」は再び帝国海軍の潜水艦の雷撃を受けて損傷、ハワイへと曳航されて修理が行われました
●1942年11月、修理が完了して戦線に復帰した「CV-3 サラトガ」は、帝国海軍の艦隊航空戦力の消耗により主に上陸作戦の支援に従事するようになり、マーシャル諸島、ギルバート諸島などを転戦、ジャワ島方面にも進出して日本軍の拠点を爆撃しています
●1944年9月、「CV-3 サラトガ」はハワイへと帰還し、そこで夜間戦闘機隊の訓練に従事、1945年1月にはその夜間戦闘機隊を搭載して硫黄島攻略作戦に参加しました
●しかし、1945年2月に「CV-3 サラトガ」は日本の特攻機の突入を受けて大きく損傷、本国へと回港されます
●「CV-3 サラトガ」は修理が完了して再びハワイへと入港しますが、日本は降伏し、「CV-3 サラトガ」の戦争は終結しました
●「CV-3 サラトガ」は幾多の損傷を繰り返しながらも戦い続けた艦として伝説の存在となりつつありましたが、新鋭空母である「エセックス級」が続々と建造されていたことから戦争が終了した後は空母としての運用の余地はなく、1946年のビキニ環礁での核実験に使用されることとなります
●1946年7月に行われた2回目の核実験において深刻なダメージを受けた「CV-3 サラトガ」はゆっくりとその身を沈め、その栄光の生涯を閉じたのでした