ドイツ 3号突撃砲 F型 7.5cm L/48搭載 最終生産型
「ドイツ 3号突撃砲 F型 7.5cm L/48搭載 最終生産型 (プラモデル) (ドラゴン 1/35 '39-'45 Series No.6756 )」です
●第2次世界大戦時におけるドイツ軍の突撃砲「3号突撃砲F型」の「最終生産型」を1/35スケールで再現したプラスチックモデル組立キット
●対戦車戦闘に特化して長砲身砲を初めて装備した「3号突撃砲F型」の「最終生産型」を再現、「3号突撃砲」の初期シリーズの車体をベースに、低シルエットでマッシブなフォルムを再現した内容となっています
【 「Sd.Kfz.142/1 3号突撃砲F型」について 】
●突撃砲は、ドイツ軍が独自に開発した歩兵部隊直協用の支援車両で、戦車から砲塔を撤去、戦闘室部分に直接主砲を搭載し、分厚い装甲と大きな砲火力を持っているのが特徴です
●その突撃砲のベースとなったのが「3号戦車」で、後に「4号戦車」をベースとした「4号突撃砲」が登場すると、「3号戦車」をベースとした車両は「3号突撃砲」と区分されるようになりました
●「3号突撃砲」は、大戦初期には当初の目的通りに歩兵支援を主任務として、防御陣地や敵火点の制圧に活躍、戦車部隊が電撃戦において槍の先となる働きをしたのに対して、「3号突撃砲」を装備する突撃砲大隊は牛刀のように敵の抵抗を排除する役割を担いました
●1941年、独ソ戦が開戦すると、ドイツ軍はソ連軍の新鋭戦車「T-34」や「KV-1」などと対峙、このようなソ連軍の新鋭戦車に対してドイツ戦車は非力であり、戦車部隊の主力だった「3号戦車」は苦戦を強いられてしまいます
●「3号突撃砲」は、「3号戦車」と比べて装甲が厚く、主砲も短砲身ながらも口径が大きな「75mm砲」を装備していました
●さらに、砲塔を廃止したことで、その車高は1.98mしかなく、低シルエットで強力な火力、そして適度な防御力を持つことから対戦車戦闘にも活躍するようになります
●特にこの低シルエットは対戦車戦闘に有利で、ソ連軍の戦車兵は規則によって戦闘時にはハッチを閉じて行動したことから視界が極めて限られており、「3号突撃砲」は敵から発見される前に接近し、有効弾を撃つことができました
●ソ連戦車に対して苦戦をしていたドイツ軍は、この「3号突撃砲」に着目、より対戦車能力を向上させたのが「3号突撃砲F型」です
・ 「3号突撃砲F型」では、従来のタイプが短砲身の「24口径 75mm突撃カノン砲StuK37」を装備していたのに対して長砲身の「43口径 75mm突撃カノン砲 StuK40」を装備、これにより従来は敵戦車の側面部などの弱点を狙う必要があったものが、正面戦闘でも「T-34」や「KV-1」を撃破できる能力を備えていました
・ ただ、「3号突撃砲」は短砲身砲の規格に合わせて設計が行われており、長砲身の主砲では俯角を付けた場合に砲尾が天井部分に当たってしまうため、この「3号突撃砲F型」では戦闘室上部に膨らみを設けています
●「3号突撃砲F型」は、戦車キラーとして対戦車戦闘に活躍、その戦果は極めて大きかったことから、「3号突撃砲」シリーズは「3号突撃砲F型」を発展させた「3号突撃砲G型」へと生産を移行、そしてより対戦車戦闘に特化した「駆逐戦車」の雛形にもなったのでした
【 3号突撃砲F型の最終生産型について 】
●「3号突撃砲F型」は、他のドイツ軍の戦闘車両と同じく、生産時期による仕様の変更が行われています
●「3号突撃砲F型」は、前の型式である「3号突撃砲E型」をベースとして主砲の換装と戦闘室天板構造を変更したものでした
●当初は上記のように、「43口径 75mm突撃カノン砲 StuK40」を装備していましたが、後に「48口径 75mm突撃カノン砲 StuK40」を装備するようになりました
●「3号突撃砲F型」の仕様変更は車体前面が顕著で、生産の始めにはカバー付きの前照灯を装備、これが「後期生産型」では前照灯を廃止して前面部に30mm厚の追加装甲板を装着しました
●そして、「最終生産型」では、車体前面中央部にノテックライトを装着、前部のマッドフラップを小型化しています
●その後、「3号突撃砲F型」は、「3号戦車」の第8生産シリーズの車体がベースとなる「3号突撃砲F/8型」へと移行、この「3号突撃砲F/8型」では車体後部が垂直状に切り立った形状となっているのが最大の特徴となります
【 「ドイツ 3号突撃砲 F型 7.5cm L/48搭載 最終生産型」のキット内容について 】
●このドイツ軍の突撃砲「3号突撃砲F型」の「最終生産型」を再現したプラスチックモデル組立キットです
●ドラゴン社の「3号突撃砲」シリーズのフォーマットに従い「3号突撃砲F型 最終生産型」を再現、細分化したパーツとエッチングパーツを含んだ構成で、細部再現に重きを置いた内容となっています
●戦闘室内部は、砲尾、照準器、無線機などを再現しており、ハッチによる開口部が大きい「3号突撃砲F型」ならではの模型としての演出を考慮しています
●「3号突撃砲F型 最終生産型」は、「戦闘室」「車体前部」「エンジンデッキ」「車体下部」「左右フェンダー」の6ブロックで構成しています
【 戦闘室 】
●車体両側面部にスポンソンが張り出し、上部に膨らみがある「3号突撃砲F型」の戦闘室レイアウトを再現、各部の溶接跡を繊細なモールドで再現しています
●「48口径 75mm突撃カノン砲 StuK40」の砲身は一体成型のパーツで再現、先端部のマズルブレーキは別パーツとなっています
・ 「マズルブレーキ」は前後方向に3分割したパーツで再現
・ 「箱型防盾」は前後に分割したパーツで構成、「装甲スリーブ先端部」は別パーツ化しています
・ 砲身は完成後も上下に可動させることができます
●戦闘室は、前面と天板を除いて一体成型のパーツで再現
・ 戦闘室前面は、左右それぞれ前後に分割したパーツにより、追加装甲を装着した状態を再現しています
・ 戦闘室前面の斜めとなった部分に装着する追加装甲のパーツが付属、装着の有無を選択できます
・ 「操縦手用ビジョンブロック」の装甲カバーは別パーツ化、開閉状態を選択できます
・ 天板は一体成型のパーツで再現、「ベンチレーター」は別パーツ化しています
・ 「車長ハッチ」「装填手ハッチ」は別パーツ化、開閉状態を選択することができます
・ 「砲隊鏡」と取り付け用の「ステー」のパーツをセットし、「収納した状態」と車長ハッチから「出した状態」とを選択することができます
●戦闘室内部を再現、以下のパーツで構成しています
・ フロアパネル及び隔壁
・ 砲尾
・ 防危板
・ 砲架
・ 照準器
・ 車長席、砲手席
・ スポンソン部の無線機 ×2
・ MP40 サブマシンガン ×2
など
【 車体前部 】
●カバー付きの前照灯から1灯の「ノテックライト」へと変更した「3号突撃砲F型 最終生産型」の車体前部構造を再現しています
●車体前部は、一体成型のパーツで再現
・ 「点検用ハッチ」は別パーツ化、開閉状態を選択することができます
・ 点検ハッチ裏側の「大型のロック装置」を個別にパーツ化しています
・ 「ノテックライト」は基部も含めて3パーツで構成
【 エンジンデッキ 】
●後部が斜めの形状となる「3号突撃砲F型」のエンジンデッキ構造を再現、特徴的な点検ハッチと通気用の装甲カバーをパーツ分割により再現しています
●エンジンデッキ部分は一体成型のパーツで再現、側面の「吸気グリル」は別パーツとなっています、
・ 「吸気グリル」のメッシュは付属のエッチングパーツで再現します
・ 各「点検ハッチ」は別パーツ化しています
・ 固定具を一体成型した「牽引ワイヤー」のパーツと、「固定具のみ」のパーツが付属、選択して使用します
・ 「アンテナケース」は、ケース本体はプラスチックパーツ、ステーは付属のエッチングパーツで再現
【 フェンダー 】
●前部のマッドフラップが小さい「3号突撃砲F型」のフェンダー構造を再現、表面のドット状の滑り止めパターンだけではなく、裏側のパターンも再現しています
●左右のフェンダーはそれぞれ一体成型のパーツで再現、フェンダー後端の「マッドフラップ」は別パーツとなっています
・ 「フェンダー支持架」は、1本ずつ別パーツ化しています
・ 「車載工具類」は個別にパーツ化、それぞれ固定具をパーツとともに一体成型した状態となっています
・ 「ジャッキ」は6パーツで構成、「ハンドル」は「収納状態」と「展開した状態」とを選択できます
【 車体下部 】
●車体下部はバスタブ状に一体成型となったパーツで再現、前面の追加装甲と後部パネルは別パーツとなっています
・ 「サスペンションアーム」は別パーツ化、「トーションバー」を再現したパーツも付属しています
・ 「起動輪」「転輪」は前後に分割したパーツで再現
・ 「誘導輪」は前後方向に3分割したパーツで構成、内側のリング部分は付属のエッチングパーツで再現しています
●後部パネルは一体成型のパーツで再現
・ 「排気管」はそれぞれ一体成型のパーツで再現、先端部分は開口した状態となっています
・ 「牽引装置」は3パーツで構成、半球形のベース部分に取り付けます
【 履 帯 】
●表面部に滑り止めパターンのない40cm幅の「3/4号戦車」用の中期型履帯を再現
・ 接着及び塗装が可能な軟質素材製によるベルト式履帯
・ 履帯裏側のセンターガイドには肉抜き穴を開口しています
・ セットされているベルト式履帯をより立体感ある履帯へと交換する場合には、モデルカステン製「3/4号戦車 中期型用履帯 タイプA (可動式)」がこれに対応しています
●吸気グリルのメッシュや、誘導輪内側などを再現するエッチングパーツが付属しています
【 「3号突撃砲 F型 7.5cm L/48搭載 最終生産型」の塗装とマーキング 】
●「3号突撃砲 F型 7.5cm L/48搭載 最終生産型」のマーキングとして、ドイツ軍仕様となる2種類の塗装例が説明書に記載されています
・ 所属不明 (1942年)
・ 所属不明 (1942年)
●説明書の塗装例に基づく、国籍マークを再現したデカールが付属しています
・ デカールのプリントはカルトグラフ社製
【 「ドイツ 3号突撃砲 F型 7.5cm L/48搭載 最終生産型」のパッケージ内容 】
・ Sd.Kfz.142/1 3号突撃砲F型 最終生産型 ×1
・ エッチングシート ×1
・ デカールシート ×1
・ 組立て説明書 ×1
●2015年 一部新金型