ドイツ KHD S3000 アーミートラック
「ドイツ KHD S3000 アーミートラック (プラモデル) (ICM 1/35 ミリタリービークル・フィギュア No.35451 )」です
●第2次世界大戦時におけるドイツ軍の大型トラック「マギルス S3000」(「KHD S3000」)を1/35スケールで再現したプラスチックモデル組立キット
●積載量3tクラスのトラックとして「オペル・ブリッツ」と並ぶ存在として活躍した「マギルス S3000」を再現、如何にもドイツ的なデザインを彷彿させる面と曲線とで構成された重厚なフォルムを再現した内容となっています
【 「マギルス S3000 軍用トラック」について 】
●ドイツの自動車メーカー「マギルス」社は1864年に創業した会社で、現在も会社は存続し、昔も今も消防車を中心に車両の開発と生産を行っています
●もっとも、「マギルス」社では通常のトラックも第1次世界大戦時から生産を行っており、戦後モータリゼーションによるニーズに応えるべく、トラックの開発、生産も積極的に行うようになり、1930年代に入ると民間用のみならず軍用としてもトラックを納入していました
●この「マギルス」社のトラック事業の活動が盛んだった1930年代には、ドイツ軍は軍の機械化を促進するために車両を規格化した「アインハイツ計画」を立案、この計画に基づき、トラックは積載量により「1t」「1.5t」「3t」「4.5t」「6.5t」の5種類に分類が行われ、これに沿ったトラックの開発を指示、「マギルス」社もこの計画に沿ったトラックを開発します
●「マギルス」社が、この「3t」のクラスのトラックとして1941年に開発したのが「マギルス S3000」と「マギルス A3000」です
・ 「マギルス S3000」と「マギルス A3000」とは同じシャーシ(「S330シャーシ」)で、2輪駆動型が「マギルス S3000」、4輪駆動型が「マギルス A3000」と呼称されています
・ 「マギルス S3000」と「マギルス A3000」は、80馬力の4.9リッター4気筒ディーゼルエンジンを搭載していました
・ 同じクラスの「オペル・ブリッツ」と比べると、「オペル・ブリッツ」は車重が900kg程度軽いことから、生産性と軽便さで勝りましたが、「マギルス S3000」と「マギルス A3000」はディーゼルエンジンによる燃費性能の良さが特徴でした
●時期は前後しますが、「マギルス」社は1935年に「KHD (クロックナー・フンボルト・ドイッチェ)」社の傘下に入ることになり、「マギルス」という名ではなく、「KHD」という名が使われるようになります
●ただし、この名称は社内においても統一化されていなかったようで、「マギルス S3000」と「マギルス A3000」のフロントグリルには、「マギルス」のエンブレムをつけた車両と、「KHD」のエンブレムをつけた車両とが混在していました
・ 「マギルス」仕様と「KHD」仕様とは、ボンネット側面の通気スリットの配列が異なるようです
●「マギルス S3000」と「マギルス A3000」は1943年までに約6000両を生産、ドイツ軍の貴重な足として各戦線で活躍したのです
【 「ドイツ KHD S3000 アーミートラック」のキット内容について 】
●このドイツ軍の大型トラック「マギルス S3000」(「KHD S3000」)を再現したプラスチックモデル組立キットです
●スタッフカーや野戦トラックなど、今までICM社が培ってきたソフトスキン車両の造形力を下敷きに「「マギルス S3000」を再現、全体のフォルムを捉えながら、パーツの細分化をできるだけ抑え、パーツ上に施した繊細なモールドを交えて車体フォルムとディテールを現した内容となっています
●「マギルス S3000」は、「キャビン」「エンジン」「荷台」「シャーシ」の4ブロックで構成しています
【 キャビン 】
●フロントグリルの開口面が大きく、プレス加工の鋼材で構成された「マギルス S3000」のキャビン形状を再現、フロントスグリルのメッシュは繊細なモールド、「KHD」のエンブレムは立体的なモールドで再現しています
●キャビンは、各パネルを箱組み状に貼り合せて作製します
・ 側面のドアは別パーツ化、開閉状態を選択することができます
・ 「ボンネット」は実車の構造に沿って中央で分割しており、跳ね上げた状態とすることもできます
・ 「フェンダー」は、左右及びバンパーを含めた一体成型のパーツで再現
・ 各「ウィンド」部はクリアパーツとなっています
・ 「ワイパー」はプラパーツで再現
・ 「前照灯」は本体とガラス部の2パーツで構成、ガラス部はクリアパーツで再現しています
・ 「ノテックライト」は、ライト本体と基部の2パーツで構成
・ 「ナンバープレート」「車幅ポールサイドミラー」「方向指示器」などを別パーツ化して再現しています
●キャビン内部を再現、以下のパーツで構成しています
・ フロアパネル
・ メーターパネル(メーターを再現するデカールが付属)
・ 座席
・ レバー
・ ペダル
・ ハンドル
など
【 エンジン 】
●エンジンは、左右及び天板、底部で構成された本体部分に排気管、発電機や冷却ファンなどを取り付ける構成となっています
・ エンジンは16パーツで構成
【 荷 台 】
●荷台は、各面の上部がスノコ状になった「マギルス S3000」の荷台構造を再現、各部には木製パネルを繊細なモールドで再現しています
●荷台は、各パネルを箱組み状に貼り合せて作製します
・ 下部の「フェンダー」はそれぞれ一体成型のパーツで再現、ステーは前後それぞれ一体成型のパーツで再現しています
・ 「幌枠」を再現したパーツ(×4)が付属、荷台上部へと取り付けます
【 シャーシ 】
●シャーシのメインフレームは、縦と横のフレームを組み合せて作製します
・ 前部の「リーフサスペンション」はメインフレーム上に一体成型化しています
・ 後部の「リーフサスペンション」はそれぞれ一体成型のパーツで再現
・ 「デファレンシャル」は、前後に分割したパーツで再現
・ 「ステアリングゲージ」は2パーツで構成、ステアリングは前方に固定した状態となっています
●タイヤはホイール部とゴムの部分とに分割しています
・ ゴムの部分は軟質素材製で、トレッドパターンを深めの彫刻で再現しています
●前照灯のガラス部、各ウィンドを再現するクリアパーツが付属しています
【 「KHD S3000 トラック」の塗装とマーキング 】
●「KHD S3000 トラック」のマーキングとして、ドイツ軍仕様となる4種類の塗装例が説明書に記載されています
・ 国防軍所属 (ロシア / 1941年)
・ 国防軍所属 (ウクライナ / 1941年)
・ 第23戦車師団 (ウクライナ / 1942年夏)
・ 国防軍所属 (フランス / 1944年夏)
●説明書の塗装例に基づく、部隊マーク、戦術マーク、ナンバープレートなどを再現したデカールが付属しています
【 「ドイツ KHD S3000 アーミートラック」のパッケージ内容 】
・ マギルス S3000 (KHD S3000) ×1
・ クリアランナー ×1
・ デカールシート ×1
・ 組立て説明書 ×1
●2015年 完全新金型