トルディ 1 ハンガリー軽戦車
「トルディ 1 ハンガリー軽戦車 (プラモデル) (IBG 1/72 AFVモデル No.72027 )」です
●第2次世界大戦時におけるハンガリー軍の軽戦車「トルディ 1」を1/72スケールで再現したプラスチックモデル組立キット
●スウェーデン製の軽戦車「ランズベルク L-60」をベースとしたハンガリーの国産戦車「トルディ 1」を再現、外装式の防盾、トーションバーサスペンションを採用した足周りなど、当時としては先進的なフォルムを再現した内容となっています
【 「トルディ 1 軽戦車」について 】
●「戦車」が誕生してから現在に至るまでの間、「戦車」を国産化できる国は少なく、第2次世界大戦前のヨーロッパで国産戦車を生産できたのは、列強諸国を除くと、チェコスロバキアとスウェーデンの2国のみでした
●第1次世界大戦で敗戦国となった「オーストリア・ハンガリー帝国」は、各地方ごとに独立した国家へと分裂、その一国の「ハンガリー」はドイツと同様に「ベルサイユ条約」によって戦車の保有を禁じられていました
●1930年代後半、ヨーロッパで戦争への機運が高まり始めると「ハンガリー」は軍備の拡張を始めます
●「ベルサイユ条約」による縛りのため「ハンガリー」は独自の生産基盤を持っておらず、ドイツから「1号戦車A型」、イタリアから軽戦車「L3 タンケッテ」、スウェーデンから「ランズベルク L-60」を購入し、戦車の研究と部隊運用のテストが行いました
●1938年、ハンガリーは「ランズベルク L-60」のライセンス生産権を獲得、続いて「ランズベルク L-60」をベースとして、主砲を国内でライセンス生産していた「ソロータン 20mm機関砲(20mm戦車砲 36M)」へ換装するなどの改良を施して、国産の軽戦車「トルディ 1」を開発・制式採用します
・ 足周りには、当時の最新懸架装置である「トーションバーサスペンション」を採用、155馬力のエンジンを搭載し、良好な機動性能を有していました
・ ただし、装甲は最大で13mm厚しかなく、小火器の射撃に耐えうる程度の防御力しかありませんでした
●「トルディ 1」は、1940年から量産を開始して80両が完成、全てを国産化した「トルディ 2」(110両)と合わせて東部戦線へと投入、ハンガリー軍の貴重な機甲兵力の中核として奮戦します
・ ただ、20mm機関砲と、小火器射撃に対抗する程度の装甲である「トルディ 1」では強力なソ連軍相手に能力不足が目立ちました
●このため、「トルディ」シリーズは、既存の車輌を「40mm戦車砲」へと換装した「トルディ 2a」、同様の仕様で新造車体となる「トルディ 3」へと移行しますが、このような改良型を持ってしても大戦中期以降は装甲の薄い軽戦車が活躍できる機会は少なく、以後は中戦車「トゥラーン」、突撃砲「ズリーニィ」などがハンガリー軍の機甲戦力の中核となったのでした
【 「トルディ 1 ハンガリー軽戦車」のキット内容について 】
●このハンガリー軍の軽戦車「トルディ 1」を再現したプラスチックモデル組立キットです
●東欧系メーカーと思えない繊細ながらシャープな彫刻と、成型の薄さ、そしてエッチングパーツに頼らないパーツ構成で、「トルディ 1」のフォルムとディテールを再現しています
・ ミニスケールとしてはスタンダードなパーツ構成ながら、車載工具類などを別パーツ化、コレクション性とディテール再現とを両立した内容となっています
●「トルディ 1」は、「砲塔」「車体上部」「車体下部」の3ブロックで構成しています
【 砲 塔 】
●防盾部分を前に突き出した「トルディ 1」の砲塔形状を再現、スライド金型を使用して側面のハッチ、視察ハッチなどを繊細なモールドで再現しています
●「20mm戦車砲 36M」の砲身は一体成型のパーツで再現しています
・ 「防盾」も一体成型のパーツで再現、「同軸機銃」は別パーツ化しています
●砲塔は上下に分割したパーツ構成
・ 「車長ハッチ」は別パーツ化、開閉状態を選択することができます
【 車体上部 】
●後方に向かって絞った形状となる「トルディ 1」の車体上部レイアウトを再現、エンジングリルや給油口などのディテールを繊細なモールドで再現しています
●車体上部は、フェンダーを含めた一体成型のパーツで再現しています
・ 「操縦手ハッチ」は別パーツ化、開閉状態を選択することができます
・ 「前照灯」と左右の「車幅灯」は、カバーが付いた状態で左右それぞれ一体成型のパーツで再現
・ 前部の「ガード」も一体成型のパーツで再現
・ 後部の「雑具箱」は上下に分割したパーツで再現
・ 車載工具類は個別にパーツ化、それぞれ固定具をパーツとともに一体成型した状態となっています
【 車体下部 】
●車体下部は、各パネルを箱組み状に貼り合わせて作製します
・ 「サスペンションアーム」は別パーツ化しています
・ 「起動輪」「誘導輪」「転輪」は前後に分割したパーツで再現
・ 「排気管」はそれぞれ一体成型のパーツで再現しています
【 履 帯 】
●履帯は、裏側のガイドが1枚となる「トルディ」用のシングルピン履帯を再現しています
・ 履帯は、一部連結式となっています
・ 履帯上下の直線部は繋がった状態のパーツ、前後の曲線部は1枚ずつに分割したパーツで構成しています
【 「トルディ 1 軽戦車」の塗装とマーキング 】
●「トルディ 1 軽戦車」のマーキングとして、ハンガリー軍仕様となる1種類の塗装例が説明書に記載されています
・ 第11戦車大隊 (ウクライナ / 1941年)
●説明書の塗装例に基づく、国籍マーク、ナンバープレートなどを再現したデカールが付属しています
【 「トルディ 1 ハンガリー軽戦車」のパッケージ内容 】
・ トルディ 1 軽戦車 ×1
・ デカールシート ×1
・ 組立て説明書 ×1
●2015年 完全新金型(IBG社製「トルディ 2 ハンガリー軽戦車」と同時発売)