ドイツ 4号戦車 シュマールトゥルム砲塔搭載型
「ドイツ 4号戦車 シュマールトゥルム砲塔搭載型 (プラモデル) (ドラゴン 1/35 39-45 Series No.6824 )」です
●第2次世界大戦時におけるドイツ軍の計画戦車「4号戦車 シュマールトゥルム砲塔搭載型」を1/35スケールで再現したプラスチックモデル組立キット
●「4号戦車J型」をベースに、「パンターF型」用の小型砲塔「シュマールトゥルム砲塔」を搭載した「4号戦車 シュマールトゥルム砲塔搭載型」を再現、いかにも大戦末期を連想させるアンバランスで急造車両らしいフォルムを再現した内容となっています
●本キットで再現している「4号戦車 シュマールトゥルム砲塔搭載型」は
・ 4号戦車J型ベース
・ 砲塔は、「パンターF」と同じ「シュマールトゥルム砲塔」
・ 主砲は70口径の「75mm戦車砲 KwK42」を装備
・ 排気管は縦型のタイプ
・ シュルツェンは金網状の「トーマシールド」
・ 前面のブレーキ点検ハッチは、吸気口の装甲カバーが付いたタイプと、吸気口を廃止して把手を付けたタイプから選択可能
・ 前部の牽引装置は、側面板から延長された牽引フックタイプ
・ 履帯は、接地部分にハの字状の滑り止めパターンが付いた「4号戦車」用の「後期タイプ」
という、「4号戦車J型」の「後期型」をベースにした車両を再現しています
●サイバーホビー社製「ドイツ 4号戦車 J型 最後期生産型 (Pz.Kpfw.4 Ausf.J)」をベースに、砲塔を「ドイツ Sd.Kfz.171 パンター F w/7.5cm KwK42 L/100」へと変更、砲塔底部などの新規パーツを追加したバリエーションキットです
【 「4号戦車 シュマールトゥルム砲塔搭載型」について 】
●元々、火力支援用の戦車として開発、生産が行われた「4号戦車」は、「3号戦車」の能力では連合軍戦車には対抗できないことから、1942年頃から主力戦車へとその役割が変化しました
●このため、「4号戦車G型」からは長砲身の「75mm戦車砲 KwK40」を装備、対戦車戦闘に威力を発揮した「4号戦車G型」は連合軍将兵から「マーク4 スペシャル」として恐れられる存在となりました
●その後、「4号戦車」シリーズは防御力を強化した「4号戦車H型」、簡易生産型の「4号戦車J型」へと続きますが、連合軍の新鋭戦車の投入や量的な優位に対し、このような小規模の変更では性能的に追従することが難しくなり、飛躍的な性能向上が望まれるようになります
●ドイツ軍では、「75mm戦車砲 KwK40」から発展した戦車砲として「75mm戦車砲 KwK42」を開発、この砲は「5号戦車 パンター」に搭載され、その強力な火力から高い評価を獲得していました
●この「75mm戦車砲 KwK42」の威力に注目したドイツ軍は、「4号戦車」に「75mm戦車砲 KwK42」を搭載することを計画、実際に「4号戦車F型」をベースに、モックアップの主砲を搭載した車両が作られましたが、どうしてもバランスが採れずに一旦計画は中止となります
・ 「4号戦車」は、本来短砲身の「24口径 75mm戦車砲 KwK」を搭載するための設計となっており、長砲身の「75mm戦車砲 KwK40」でもギリギリに収まる程度で、さらに長砲身の「75mm戦車砲 KwK42」を搭載するには難がありました
●兵器メーカー「クルップ」社では、この計画中止によって「4号戦車」への「75mm戦車砲KwK42」の搭載を諦めず、1944年11月には「パンターF型」用として開発が行われた小型砲塔「シュマールトゥルム砲塔」を「4号戦車」へと搭載することを計画します
●しかし、小型砲塔といってもあくまでも「パンター」の車体に合わせて作られたものであり、「パンター」よりも一周り車体が小さな「4号戦車」のこの「シュマールトゥルム砲塔」を搭載することは構造上厳しく、ペーパープランのみに終わったのでした

【 「ドイツ 4号戦車 シュマールトゥルム砲塔搭載型」のキット内容について 】
●このドイツ軍の計画戦車「4号戦車 シュマールトゥルム砲塔搭載型」を再現したプラスチックモデル組立キットです
●ドラゴンのディテール表現を用いて「4号戦車 シュマールトゥルム砲塔搭載型」を再現、「4号戦車」シリーズ独特の細かな構造と、シュルツェン及びシュルツェン架とが織り成す複雑な外観、そして4号戦車に「シュマールトゥルム砲塔」を搭載した特異なフォルムを、細分化したパーツ構成で再現した内容となっています
●本キットの「4号戦車 シュマールトゥルム砲塔搭載型」は、車体を「4号戦車J型」ベースとした状態で再現しています
・ 「4号戦車J型」の「後期型」で装備された金網状のシュルツェン「トーマシールド」が付属しています
・ 「トーマシールド」は、本体は金属製のメッシュ(金網)、枠の部分はエッチングパーツで再現、シュルツェン架はプラパーツとなります
●「4号戦車 シュマールトゥルム砲塔搭載型」は、「砲塔」「車体上部」「左右のフェンダー」「車体下部」の5ブロックで構成しています
【 砲 塔 】
●「ザウコプフ防盾」を装備した小型砲塔「シュマールトゥルム」の形状を再現、各部の溶接跡などを強弱を付けたモールドで再現し、なだらかな鋳造肌をした防盾表面を繊細なタッチで再現しています
●「75mm戦車砲 KwK42」の砲身は一体成型のパーツで再現、砲口は開口しています
・ 「ザウコプフ防盾」は前後に分割したパーツで再現、防盾上部の「庇」は金属製パーツで再現します
・ 「防盾」は上下に可動させることができます
●砲塔は、天板と側面パネルとを一体成型したパーツに、前面パネル、後部パネル、床面を取り付けて作製します
・ 砲塔側面の「レンジファインダー」、砲塔上部の「Sマイン発射機」「毒ガス検知パネル」、砲手の「ペリスコープガード」などは別パーツ化して再現
・ 「後部ハッチ」も別パーツ化、開閉状態を選択して作成することができます
・ 砲塔側面の偽装用の「ループ」を再現したパーツが付属、砲塔にモールドしている固定ベースへと取り付けます
・ 潜望鏡タイプの「ペリスコープ」も付属しています
●「車長キューポラ」は一体成型のパーツで再現、内部構造は別パーツ化して再現しています
・ 跳ね上げタイプとなる「車長ハッチ」は別パーツ化しており、開閉状態を選択して作製することができます
・ 「ペリスコープ」は1個ずつ個別にパーツ化、クリアパーツで再現しています
【 車体上部 】
●独特な面構成と、各種装備品で覆われた「4号戦車」特有の複雑な車体上部を細分化したパーツで再現、上面のボルト穴や溶接跡などをクッキリとしたモールドで再現しています
●車体上部は、各パネルを箱組み状に貼り合せて作製します
・ パーツの精度の高さにより確実に形となるように工夫されています
・ 車体上部の「操縦手ハッチ」「無線手ハッチ」は、別パーツとなっており、開閉状態を選択できます
・ エンジングリルの「点検ハッチ」も別パーツ化しています
●戦闘室前面板は、フックを装着したタイプと、フックの無い通常のタイプの2種をセット、選択して使用することができます
・ 操縦手の装甲バイザーは別パーツ化、開閉状態を選択できます
・ 「前方機銃」は6つに分割したパーツ構成、内部の細かな細部も再現しています
●車体前面パネルは一体成型のパーツで再現、左右のブレーキ点検ハッチは別パーツとなっています
・ 「ブレーキ点検ハッチ」は、ブレーキ吸気口の装甲カバーが付いているタイプと、装甲カバーを廃止して把手が付いているタイプの2種をセット、選択して使用することができます
・ 「予備履帯」は固定具のみが付属、予備履帯を装着していない状態を再現しています
【 フェンダー 】
●シュルツェン架が付いた「4号戦車J型」のフェンダー構造を再現、フェンダー及び車体から伸びるシュルツェン架は、薄く成型しており、その華奢な構造を再現しています
●左右のフェンダーは、それぞれフェンダー本体、前後のマッドフラップの3パーツで構成
・ 車体用のシュルツェン架の下部の一部は、フェンダーパーツに一体成型化、跳ね上げ式の延長部は別パーツ化しています
・ 「車載工具」類は個別にパーツ化、それぞれ固定具をパーツとともに一体成型した状態となっています
・ フェンダー上の吸気口の蓋は一体成型となったプラパーツで再現
・ 「車間表示灯」は、ボックスタイプと筒状タイプの2種をセット、選択して使用することができます
【 シュルツェン 】
●車体シュルツェンは、金網状となった「トーマシールド」を再現しています
・ 「シュルツェン」は、金属製のメッシュにエッチングパーツの枠を取り付ける構成となっています
・ エッチングパーツを曲げ加工する治具が付属
・ 「シュルツェン」の中央部に装着する装着基部はエッチングパーツとプラパーツとで構成しています
・ 「シュルツェン架」はプラパーツで、パイプ状のパーツと、それを支える支持架のパーツとで構成
・ 「シュルツェン架」は、シュルツェンの装着の有無を選択可能、各状態に合わせた2種のパイプ状のパーツが付属しています
【 車体下部 】
●車体下部は、バスタブ状に一体成型となったパーツで再現、これに前部及び後部パネルを取り付けて作製します
・ 車体側面板から延長された牽引フックを再現
・ 「ボギーサスペンション」は、各4パーツで構成(全8組)
・ 「起動輪」は前後に分割したパーツ構成
・ 「誘導輪」は、パイプ状のタイプと鋳造タイプの2種をセット、選択して使用することができます
・ パイプ状の「誘導輪」は前後に分割したパーツで再現、鋳造の「誘導輪」は前後に分割したパーツと内側のリムの部分を再現したエッチングパーツで構成しています
・ 前部の4組の「下部転輪」は「鋼製転輪」を再現、1組は7パーツで再現しています
・ ゴム付きの「下部転輪」は前後に分割したパーツで再現、ハブキャップは別パーツとなっています
・ 「上部転輪」は、リムの付いたタイプとリムのないタイプの2種をセット、選択して使用することができます
●車体後部パネルは上下に分割したパーツで再現
・ 「排気管」は縦形のタイプをセット、スライド金型を使用して内部構造も再現しています
・ 後部の「牽引装置」は、牽引ピントルが付く通常のタイプと、大型の牽引装置が付くタイプの2種をセット、選択して使用することができます
【 履 帯 】
●履帯は、接地部分にハの字の滑り止めパターンが付いた「4号戦車」用の「後期型履帯」を再現しています
・ 「履帯」は、接着及び塗装が可能なDS素材によるベルト式となっています
・ より精密で立体感ある履帯に交換したい場合には、「3/4号戦車 後期型用履帯 (タイプA) (可動式)」が対応しています
●ペリスコープや操縦手の視察口の防弾ガラスなどを再現するクリアパーツが付属
●シュルツェンの枠、誘導輪のリムなどを再現するエッチングパーツが付属しています
【 「4号戦車 シュマールトゥルム砲塔搭載型」の塗装とマーキング 】
●「4号戦車 シュマールトゥルム砲塔搭載型」のマーキングとして、ドイツ軍仕様となる4種類の塗装例が説明書に記載されており、国籍マークを再現したデカールが付属しています
【 「ドイツ 4号戦車 シュマールトゥルム砲塔搭載型」のパッケージ内容 】
・ 4号戦車 シュマールトゥルム砲塔搭載型 ×1
・ エッチングシート ×1
・ 金属製パーツ ×1
・ 金属製メッシュ ×6
・ デカールシート ×1
・ 組立て説明書 ×1
●2015年 一部新金型