トルディ 3 ハンガリー軽戦車
「トルディ 3 ハンガリー軽戦車 (プラモデル) (IBG 1/72 AFVモデル No.72030 )」です
●第2次世界大戦時におけるハンガリー軍の軽戦車「トルディ 3」を1/72スケールで再現したプラスチックモデル組立キット
●打撃力を増した「51口径 40mm戦車砲 42M」を搭載するため新造された「トルディ 3」を再現、スウェーデン製の軽戦車「ランズベルク L-60」をベースに、後方に延長した新型砲塔を装備した、均整の取れたフォルムを再現した内容となっています
●IBG社製「トルディ 2 ハンガリー軽戦車」をベースに、「トルディ 3」を再現するため、砲塔などを新規パーツに変更したバリエーションキットです
【 「トルディ 3 軽戦車」について 】
●第1次世界大戦の結果、ヨーロッパ中央の大国「オーストリア・ハンガリー帝国」は瓦解し、各民族ごとの国家へと分裂・解体されてしまいます
●「ハンガリー」もこの分裂した国家の一つであり、同じ敗戦国同士の「ドイツ」とは深い結びつきを持ち、第2次世界大戦では終始「枢軸国」側に立ち「連合国」と戦いました
●戦車を開発・生産するには高い工業力を必要とするのですが、「ハンガリー」自体の工業力は乏しかったため、1938年にスウェーデンの軽戦車「ランズベルク L-60」のライセンス生産権を獲得、この「ランズベルク L-60」を参考として国産戦車の開発と、生産技術の確立を行いました
●「ランズベルク L-60」をベースとして、主砲を国内でライセンス生産していた「ソロータン 20mm機関砲 (20mm戦車砲 36M)」へと換装したのが「トルディ 1」です
●その後、エンジンを含めて全てを国産化した「トルディ 2」も誕生、この「トルディ 1」と「トルディ 2」はハンガリー軍の機甲戦力として「独ソ戦」に投入されています
●しかし、「20mm機関砲」の火力と、小火器射撃に耐える程度の防御力しか持たない「トルディ 1」と「トルディ 2」では、近代的な装備を持つソ連軍に対して苦戦を強いられてしまいます
●枢軸軍側が有利に戦いを進めていた「独ソ戦」初期にはそれほど問題とはなりませんでしたが、戦線が膠着化した「独ソ戦」中期になるとこれは大きなウィークポイントとなり、ハンガリーの機甲戦力はソ連軍に立ち向かう術がありませんでした
●このため、少しでも打撃力を増すべく、既存の「トルディ 1」と「トルディ 2」を改修し、主砲を「51口径 40mm戦車砲 42M」へと換装した「トルディ 2a」を開発します
●また、既存の車両を改修するのではなく、「51口径 40mm戦車砲 42M」を搭載した新型車輌として誕生したのが「トルディ 3」です
・ 「トルディ 3」は、後部を延長した新型砲塔を装備、この砲塔を搭載した姿は従来の「トルディ 1」「トルディ 2」「トルディ 2a」よりもスッキリとしたシルエットになっています
●しかし、「トルディ 3」が戦線に登場したのは1944年であり、この頃になると「トルディ」シリーズの主砲火力や脆弱な防御力では、次々と新型戦車を繰り出す連合軍に対し互角の戦いを挑むのは困難であり、結局「トルディ 3」は12両を発注した段階で生産を終了、以後、ハンガリーは中戦車「トゥラーン」、突撃砲「ズリーニィ」などの開発・生産に移行することになります
【 「トルディ 3 ハンガリー軽戦車」のキット内容について 】
●このハンガリー軍の軽戦車「トルディ 3」を再現したプラスチックモデル組立キットです
●東欧系メーカーと思えない繊細ながらシャープな彫刻と、スケール感を反映して薄く成型されたパーツ、そしてエッチングに頼らないパーツ構成で、「トルディ 3」のフォルムとディテールを再現しています
・ 1/72のミニスケールとしてスタンダードなパーツ構成ながら、車載工具類などを別パーツ化、コレクション性とディテール再現とを両立した内容となっています
●「トルディ 3」は、「砲塔」「車体上部」「車体下部」の3ブロックで構成しています
【 砲 塔 】
●後部を延長してスッキリとしたデザインとなった「トルディ 3」の砲塔形状を再現、スライド金型を使用して側面のハッチ、視察ハッチなどを繊細なモールドで再現しています
●「51口径 40mm戦車砲 42M」の砲身は一体成型のパーツで再現しています
・ 「防盾」も一体成型のパーツで再現、「同軸機銃」は別パーツ化しています
●砲塔は上下に分割したパーツ構成
・ 「車長ハッチ」を別パーツ化、開閉状態を選択することができます
【 車体上部 】
●後方に向かって絞った形状の「トルディ 3」の車体上部レイアウトを再現、エンジングリルや給油口などのディテールを繊細なモールドで再現しています
●車体上部は、フェンダーを含めた一体成型のパーツで再現しています
・ 「操縦手ハッチ」は別パーツ化、開閉状態を選択することができます
・ フェンダーの「前照灯」は、ガードが付いた状態でそれぞれ一体成型のパーツで再現
・ 前部の「ガード」も一体成型のパーツで再現
・ 後部の「雑具箱」は上下に分割したパーツで再現
・ 「車載工具」類は個別にパーツ化、それぞれ固定具をパーツとともに一体成型した状態となっています
【 車体下部 】
●車体下部は、各パネルを箱組み状に貼り合わせて作製します
・ 「サスペンションアーム」は別パーツ化しています
・ 「起動輪」「誘導輪」「転輪」は前後に分割したパーツで再現
・ 「排気管」はそれぞれ一体成型のパーツで再現しています
【 履 帯 】
●履帯は、裏側のガイドが1枚となる「トルディ」用のシングルピン履帯を再現しています
・ 履帯は、一部連結式となっています
・ 履帯上下の直線部は繋がった状態のパーツ、前後の曲線部は1枚ずつに分割したパーツで構成しています
【 「トルディ 3 軽戦車」の塗装とマーキング 】
●「トルディ 3 軽戦車」のマーキングとして、ハンガリー軍仕様となる2種類の塗装例が説明書に記載されています
・ 所属不明
・ 所属不明
●説明書の塗装例に基づく、国籍マーク、部隊マーク、ナンバープレートなどを再現したデカールが付属しています
【 「トルディ 3 ハンガリー軽戦車」のパッケージ内容 】
・ トルディ 3 軽戦車 ×1
・ デカールシート ×1
・ 組立て説明書 ×1
●2016年 一部新金型