HMS アークロイヤル 1939
「HMS アークロイヤル 1939 (プラモデル) (メリットインターナショナル 1/350 艦船 No.65307 )」です
●第2次世界大戦時におけるイギリス海軍の航空母艦「HMS アークロイヤル」を1/350スケールで再現したプラスチックモデル組立キット
●「HMS アークロイヤル」の1939年の竣工時の姿を再現しています
●日本海軍の「飛龍」、アメリカ海軍の「CV-5 ヨークタウン」と同様に、以後のイギリス海軍の航空母艦の雛形となった航空母艦「HMS アークロイヤル」を再現、船体から大きく張り出した飛行甲板や、波浪性の高いエンクローズド・バウ、そして大型の島型艦橋を備えたイギリス航空母艦の独特の姿を再現した内容となっています
【 「HMS アークロイヤル 1939」のキット内容について 】
●イギリス海軍の航空母艦「HMS アークロイヤル」を再現したプラスチックモデル組立キットです
●1/350スケールのビックサイズで「HMS アークロイヤル」を再現、大スケールの解像度を活かして、舷側の各開口部やボート収納デッキを設けた独特の構造、航空母艦ならではの張り出したスポンソン、そしてカタパルトや遮風柵などの飛行甲板のディテールなどを細やかに再現した内容となっています
●船体や艦橋部の手摺り、ラッタル、通信マストなどを再現したエッチングパーツをセットしていますので、本キットのみでもディテール感溢れる「HMS アークロイヤル」の姿を再現することができます
●キットは1939年の「HMS アークロイヤル」の竣工時の状態を再現しています
●喫水線から下の部分も再現したフルハルモデルです
●「HMS アークロイヤル」は、「船体」「飛行甲板」「艦橋などの上部構造物」「高角砲などの艤装類」をそれぞれブロック化して分割した構成となっています
●各ブロックをそれぞれ個別に組み立てて、飛行甲板、構造物、艤装類を船体ブロックへと取り付けて完成させます
●船体は、左右に分割したパーツで構成
・ 船体パーツは、格納庫側面を含めて一体成型化して再現
・ 左右の舷側を合わせる際に船体に歪が生じないよう、間に「桁」を挟み込んで組み立てるようになっています
・ 船体パーツ上には「舷窓」「塵捨管」「ホースパイプ」などの細部ディテールをモールドで再現
・ 舷側の鋼板の継ぎ目を繊細な凸状のモールドで再現しています
・ 舷側の各開口部はヌケた状態で開口しています
・ 各開口部の奥のデッキはブロックごとにパーツ化
・ 「ビルジキール」は船体に一体成型化、「舵」(×1)、「推進軸」(×2)、「スクリュー」(×3)を別パーツ化して再現
●飛行甲板は、機銃スポンソン部も含めて一体成型のパーツで再現
・ 飛行甲板上には「エレベーター」「カタパルト」「着艦制動装置」などのディテールをモールドで再現しています
「HMS アークロイヤル」の艦上の構造物は下記のパーツで構成しています
●艦橋構造物
・ 艦橋構造物は4層のパーツで再現
・ 「艦橋窓枠」は、「窓ガラス」の部分を一段凹んだ状態で再現、立体感を演出しています
・ 艦橋構造物の「窓」「扉」などをモールドで再現
・ 艦橋に装備する、「射撃指揮装置」(×1)、「8連装ポンポン砲」(×1)、「探照灯」(×3)、「測距儀」(×1)、「双眼鏡」(×3)などを別パーツ化
●煙突
・ 煙突は左右に分割したパーツで再現、トップは別パーツ化して再現しています
・ 「ファンネルキャップ」はエッチングパーツで再現
・ 各副管は別パーツ化しています
●マスト
・ マストは前後に分割したパーツで再現、各フラットは別パーツ化しています
●通信マスト
・ 通信マストは、トラス構造部分はエッチング、トップと基部はプラスチック製パーツで再現
●クレーン
・ クレーンは、トラス状になった各パネルを貼り合わせて作製します
・ 各部の「滑車」をパーツ化しています
●兵員用スポンソンはブロックごとに別パーツ化、高角砲スポンソンと機銃用スポンソンは飛行甲板もしくは船体に一体成型化しています
●高角砲 「45口径 11.4cm 連装両用砲 Mk.1」 ×8
・ 高角砲は、連装状となった砲身と、上下に分割したシールドで構成
・ 砲身は任意の角度で固定できます
●対空機銃 「8連装 ポンポン砲」×6
・ 8連装ポンポン砲は、上下に分割した機銃本体と台座とで構成、機銃の両側面の機銃架はエッチングパーツで再現します
●対空機銃 「ビッカース 12.7mm 8連装機銃」×8
・ 機銃は一体成型のパーツで再現
●艦載機が付属しています
・ 艦上戦闘機 フェアリーフルマー Mk.1 ×4
・ 艦上攻撃機 ソードフィッシュ ×5
・ 艦上爆撃機 ブラックバーンスクア ×4
●艦載機のパーツ構成
・ 「フェアリーフルマーMk.1」「ブラックバーン スクア」は、左右に分割した「胴体」、「主翼」「水平尾翼」「主脚」「プロペラ」に分割したパーツで再現
・ 「ソードフィッシュ」は、左右に分割した「胴体」、「上部翼」「下部翼」「エンジン」「プロペラ」「水平尾翼」「主脚」「魚雷」に分割したパーツで再現し、「翼間支柱」を再現したエッチングパーツが付属しています
●内火艇、カッターなど
・ 内火艇 ×8
・ カッター ×10
・ 救命ボート ×13
●その他の艤装を再現したパーツとして
・ 錨
・ ケーブルホルダー
・ キャプスタン
・ 射撃指揮装置
・ 測距儀
・ ダビッド
などをセットしています
【 付属しているエッチングパーツについて 】
●船体部のディテールなどを再現したエッチングパーツが付属しています
●エッチングパーツの内容は
・ 船体や艦橋などの手摺り (脚無しタイプ、弛み表現なし)
・ ラッタル
・ 通信マストのトラス部
・ 射撃指揮装置の上部
・ 煙突のファンネルキャップ
・ 遮風柵
・ 滑走制止装置
・ 転落防止柵
・ 飛行甲板前部のグレーチング
など、となっています
●展示用のネームプレートとディスプレイスタンドが付属しています
●飛行甲板の表示線、艦載機の国籍マークなどを再現したデカールが付属しています
【 「HMS アークロイヤル 1939」のパッケージ内容 】
・ 航空母艦 アークロイヤル (1939年時) ×1
・ 艦上戦闘機 フェアリーフルマー Mk.1 ×4
・ 艦上攻撃機 ソードフィッシュ ×5
・ 艦上爆撃機 ブラックバーンスクア ×4
・ エッチングシート ×2
・ デカールシート ×1
・ ディスプレイスタンド ×1
・ ネームプレート ×1
・ 組立て説明書 ×1
・ カラー塗装図 ×1
●2016年 完全新金型
【 「HMS アークロイヤル」について 】
●第2次世界大戦の開戦時、イギリス海軍は世界一の規模を誇り、航空母艦も日米より若干多い隻数を保有していました
●1920~30年代初期にかけて、世界の海軍では、航空母艦は戦艦などとは異なる補助艦艇として把握され、世界で初めて航空母艦を建造したイギリス海軍も、航空母艦は艦隊に航空戦力を持たせる程度の存在としか認識していませんでした
●また、この時期にはイギリス海軍への脅威は少なく、仮に戦争になってもイギリスの周辺国で強力な空母戦力を持っている海軍はなく、イギリス海軍の空母運用は常に通常の艦隊に随伴するという方針を採用、これは第2次世界大戦時にも継承され続けました
●1930年代初期、イギリス海軍では6隻の航空母艦を保有していましたが、1922年に締結したワシントン軍縮会議を締結した時点では、まだ空母クラスの保有枠に余裕があり、それまでの航空母艦とは異なる新設計の航空母艦として建造が行われ、1938年に竣工したのが「HMS アークロイヤル」です
●「HMS アークロイヤル」の最大の特徴が、飛行甲板を前後に区切ったことで、前方は発艦用、後方は着艦用となっています
●これは当時最新鋭の装備となる艦載機用のカタパルトを実用化できたことによるもので、このカタパルトにより発艦する艦載機は滑走する必要がなく、飛行甲板を効率良く運用することができました
・ 日本海軍では航空母艦用の油圧式カタパルトは実用化できませんでした
●船体は、格納庫を外壁で覆うエンクローズド・バウを採用、このエンクローズド・バウは気化した航空機用燃料が溜まりやすいという欠点を持っていましたが、波浪性が高く、広大な戦域を移動する必要があるイギリス海軍の艦艇としては必要な構造でした
●この前後に区切った飛行甲板の大きさとエンクローズド・バウの構造から、「HMS アークロイヤル」は喫水線から上に向かって広がるような船体形状になっています
●第2次世界大戦が開戦すると、「HMS アークロイヤル」はドイツ軍艦艇の捜索任務に従事します
・ ヨーロッパ方面の戦いは大西洋、地中海、インド洋にまで渡る広大な戦域になり、イギリス海軍は通商破壊を行うドイツ軍艦艇を追い求め、航空母艦は艦隊の目となる役割を担いました
●1940年、「HMS アークロイヤル」は地中海方面に移動、ドイツの傀儡国家であるフランスのヴィシー政府の指揮下となったフランス海軍艦艇に対して航空攻撃を行います
●同年7月、「HMS アークロイヤル」は地中海のイギリス軍の拠点「マルタ島」に対する航空機輸送任務の護衛として参加、上空護衛の他、敵飛行場への爆撃などを行いました
●1941年、「HMS アークロイヤル」は大西洋方面に移動、同年5月のドイツ戦艦「ビスマルク」の追撃戦に参加します
●この追撃戦において、「HMS アークロイヤル」は艦上攻撃機「ソードフィッシュ」を攻撃隊として送り出し、3本の魚雷を「ビスマルク」に命中させることに成功、この被雷によって「ビスマルク」は速力が落ち、後の撃沈に大きく貢献しています
●1941年11月、「HMS アークロイヤル」は再び地中海方面に展開、「マルタ島」への航空機輸送作戦に参加します
●「HMS アークロイヤル」は無事「マルタ島」への輸送に成功しますが、ジブラルタルへの帰還時に「Uボート」の攻撃を受け被雷、その損傷により被雷した翌日に横転、短い生涯を閉じたのでした