英国海軍 航空母艦 ハーミーズ
「英国海軍 航空母艦 ハーミーズ (プラモデル) (アオシマ 1/700 ウォーターラインシリーズ No.051009 )」です
●第2次世界大戦時におけるイギリス海軍の航空母艦「HMS ハーミーズ」を1/700スケールで再現したプラスチックモデル組立キット
●世界で初めて、設計当初から空母として着工を進められ、強力な日本海軍空母機動部隊を相手に奮戦したイギリス海軍の航空母艦「HMS ハーミーズ」を再現、船体に不釣合いな程の大型になった島型艦橋を備えた、まだ試行錯誤をしていた航空母艦建造黎明期の姿を再現した内容となっています
【 「英国海軍 航空母艦 ハーミーズ」のキット内容について 】
●イギリス海軍の航空母艦「HMS ハーミーズ」を再現したプラスチックモデル組立キットです
●アオシマ社のウォーターラインシリーズのフォーマットに沿って航空母艦「HMS ハーミーズ」を再現、航空母艦のディテール再現に重きを置きながらも、ウォーターラインシリーズとしての組みやすさにも配慮、艦船モデルとしてバランスが取れた内容となっています
●「HMS ハーミーズ」は竣工後、逐次兵装の変更を行っており、キットは1942年の最終時の状態を再現しています
●喫水線から上の部分を再現した洋上モデルです
●「HMS ハーミーズ」は、「船体」「飛行甲板」「上甲板」「艦橋などの構造物」「高角砲などの艤装類」をそれぞれブロック化して分割した構成となっています
●各ブロックをそれぞれ個別に組み立てて、上甲板、飛行甲板、構造物、艤装類を船体ブロックへと取り付けて完成させます
●船体は、左右に分割したパーツで構成
・ 左右分割した船体を組み立る際、船体パーツの間に歪みを防ぐための「桁パーツ」を挟みこむ構成となっています
・ 船体部には、格納庫の側面を一体成型化しており、「舷側の舷窓」「塵捨管」「舷梯」などの細部をモールドで再現
・ 洋上モデルに欠かせない船体下を塞ぐ平らな船底パーツが付属、オモリとなる金属製バラストも付属しています
●艦尾上甲板は一体成型のパーツで再現
・ 甲板上には、「アンカーチェーン」「ボラード」などのディテールをモールドにて再現
●飛行甲板は、一体成型のパーツで再現、「エレベーター」と飛行甲板後部の下部は別パーツとなっています
・ 飛行甲板上には、「遮風柵」「着艦制動装置」などのディテールをモールドで再現
・ 艦尾に存在する「飛行甲板支柱」は、1本ずつ個別にパーツ化
「HMS ハーミーズ」の艦上の構造物は下記のようなパーツで構成しています
●艦橋
・ 艦橋は、上下のブロックに分割しています
・ 上部ブロックは4層のパーツで再現、トップや「測距儀」などを別パーツ化しています
・ 下部ブロックは、各パネルを箱組み状に貼り合わせて作製、「窓」「扉」「梯子」などのディテールをモールドで再現しています
・ 「艦橋窓枠」は、「窓ガラス」の部分を一段凹んだ状態として、立体感を演出しています
・ 艦橋に装備する、「20mm単装機銃」(×1)などを別パーツ化して再現
●煙突
・ 煙突は左右に分割したパーツで再現、トップは別パーツとなっています
●クレーン
・ クレーンは、上下に分割したパーツで再現、スライド金型を使用して各面のトラス構造をヌケた状態で開口しています
●機銃スポンソン
・ 機銃のスポンソンは飛行甲板に一体成型化しています
●主砲 「45口径 14cm単装砲」 ×6
・ 主砲は、砲身とシールドの2パーツで構成
●高角砲 「45口径 10.2cm単装高角砲」 ×3
・ 高角砲は、一体成型のパーツで再現
●対空機銃 「4連装 ポンポン砲」 ×1
・ ポンポン砲は、砲架は左右分割したパーツで再現、これに連装状になった銃身パーツを2つ取り付けて作製します
●対空機銃 「20mm単装機銃」 ×5
・ 機銃は一体成型のパーツで再現
●艦載機 (新金型)
・ 艦上攻撃機 ソードフィッシュ(主翼を展開した状態) ×2
・ 艦上攻撃機 ソードフィッシュ(主翼を畳んだ状態) ×1
●艦載機のパーツ構成
・ 「ソードフィッシュ」は、胴体、上部翼、主脚に分割したパーツで再現しています
●アオシマ社製「イギリス海軍 航空母艦 ビクトリアス」「イギリス航空母艦 イラストリアス」に含まれている艦載機ランナー(×1)が付属、艦載機の一部は同ランナーを使用します
・ 艦上攻撃機 ソードフィッシュ ×4
・ 他の機体(「シーファイアー」「マートレット」「コルセア」)は「HMS アークロイヤル」に搭載していません
・ 艦上攻撃機「ソードフィッシュ」は、胴体、上部翼に分割した2パーツで再現
●内火艇、カッターなど
・ カッター ×6
・ 救命ボート ×10
●その他の艤装を再現したパーツとして
・ 錨
・ 艦首旗竿
・アンテナ
・ 測距儀
などをセットしています
●「HMS ハーミーズ」を攻撃した日本海軍の艦載機として
・ 99式艦上爆撃機 ×12
が付属しています
・ 「99式艦上爆撃機」は、アオシマ社製「日本航空母艦 蒼龍 1942 SP」の艦載機ランナーから抽出したパーツとなります
・ 「99式艦上爆撃機」を飛行状態で展示するための、金属線(×12)、小型ベース(×12)が付属しています
【 付属しているエッチングパーツについて 】
●ディテールアップ用のエッチングパーツが付属しています
●エッチングパーツの内容は
・ クレーン
・ 艦載機用 3翔プロペラ ×18
・ 「ソードフィッシュ」用 翼間支柱
・ 「ソードフィッシュ」用 主脚 ×4機分
など、となっています
●飛行甲板の各種表示線、旗竿に掲げるイギリス海軍旗、イギリス国旗、艦載機の国籍マークなどを再現したデカールが付属しています
【 「英国海軍 航空母艦 ハーミーズ」のパッケージ内容 】
・ 航空母艦 HMS ハーミーズ ×1
・ 艦上攻撃機 ソードフィッシュ (主翼を展開した状態) ×2
・ 艦上攻撃機 ソードフィッシュ (主翼を畳んだ状態) ×1
・ 艦上攻撃機 ソードフィッシュ ×4(「イギリス海軍 航空母艦 ビクトリアス」「イギリス航空母艦 イラストリアス」のランナー)
・ 99式艦上爆撃機 ×12
・ 金属線 ×12
・ 小型ベース ×12
・ エッチングシート ×1
・ 金属製バラスト ×2
・ デカールシート ×1
・ 組立て説明書 ×1
●2016年 完全新金型(艦載機や艤装の一部を除く)
【 「航空母艦 HMS ハーミーズ」について 】
●第1次世界大戦時、イギリス海軍は世界一の規模と艦艇数を誇り、1917年に大型巡洋艦を改造して、世界初の航空母艦「HMS フューリアス」を誕生させます
●その後、「HMS フューリアス」の運用を元に航空母艦「グローリアス級」や航空母艦「HMS イーグル」を建造しますが、これらの航空母艦は既存の戦艦や巡洋艦を改装したもので、一から航空母艦として設計、建造が行われた艦ではありませんでした
●イギリス海軍は、このような改造空母の運用経験を元にして、当初から航空母艦として設計された「HMS ハーミーズ」の建造を1918年に開始します
●しかし、この「HMS ハーミーズ」の建造は、初めての航空母艦専用の艦であることから、慎重に行われ、建造期間は6年を要してしまいました
●そのため、「HMS ハーミーズ」の着工後に建造を開始した、日本海軍の航空母艦「鳳翔」が先に竣工してしまい、この「鳳翔」が世界初めての設計当初から空母として設計された航空母艦の座を奪ってしまいました
●「HMS ハーミーズ」は1924年に竣工、その艦形は前級となる「HMS イーグル」に極めて似た姿となりました
・ 当時の航空母艦は、戦艦や巡洋艦などの主力艦に随伴して、その航空兵力を持って主力艦をサポートする役割を担っており、航空母艦と言えども水上戦闘も考慮しており、主力艦に準じた艦橋構造物を設けていました
・ 「HMS ハーミーズ」は、排水量10,000tと、航空母艦としては小型の船体だったことから、波浪性と搭載航空機数を増すために、艦首部分は船体が飛行甲板にまで伸びた「エンクローズド・バウ」を採用しています
・ また、黎明期の航空母艦として、水上機の運用も考慮しており、艦尾の上甲板は高さを低く抑え、ここから水上機を海面に降ろすことを予定していました
●イギリス海軍の航空母艦は、ドイツなどの仮想敵国が強力な海軍力を持たないことと、戦争ともなれば主戦場がヨーロッパの内陸部となることから、搭載機数はあまり重要視していませんでした
●また、ヨーロッパでは航空母艦を保有しているのは、イギリスとフランスだけであり、ドイツやイタリアは航空母艦を建造中の状態であったことから、空母決戦というのは考え難く、搭載する艦上機も敵艦隊を攻撃できる爆撃機や攻撃機が中心でした
●このようなイギリス海軍の航空母艦に対する考え方から、「HMS ハーミーズ」は兵装以外は竣工時の姿のままで運用を続け、当初は艦載機が小型だったために搭載機数は19機でしたが、その後の艦載機の大型化により、1939年の第2次世界大戦開戦時には12機へと減少しています
●第2次世界大戦が開戦すると、「HMS ハーミーズ」は大西洋において対潜水艦任務に従事、後に南西アフリカ方面に展開し、同海域におけるドイツ海軍の通商破壊戦に対抗しました
●1940年6月末、同盟国であるフランスが敗北し、政権がドイツ傀儡の「ヴィシー政府」へと移ると、海外に展開する多くのフランス軍は「ヴィシー政府」側に就き、「HMS ハーミーズ」はアフリカにおいてフランス海軍との小競り合いを展開しました
●1942年2月、「HMS ハーミーズ」は日本の参戦を受けてイギリス東洋艦隊に編入、「セイロン」へと進出します
●1942年4月、日本海軍の空母機動部隊がインド洋に進攻した際には、「HMS ハーミーズ」は修理を行っていましたが、日本艦隊の動きを知った「HMS ハーミーズ」は急遽出港、修理のために満足な数の航空機を搭載していなかった「HMS ハーミーズ」は戦域からの離脱を開始しました
●しかし、日本海軍の空母機動部隊は、偵察機によってこの「HMS ハーミーズ」を発見、「99式艦上爆撃機」による猛攻を受けます
●当時の日本海軍の空母艦載機の搭乗員の錬度は極めて高く、「HMS ハーミーズ」は次々と爆弾を被弾、随伴していた護衛艦艇と共に、「HMS ハーミーズ」はその姿を波間に消したのでした