ミリタリー・クラシックス Vol.54
「ミリタリー・クラシックス Vol.54 (雑誌) (イカロス出版 ミリタリー クラシックス (MILITARY CLASSICS) No.054 )」です
(2016年7月21日発売)
●現代ではなく、第2次大戦以前の時代に遡り、各国で用いられた特定の陸海空の兵器や戦史などにスポットを当て、幅広い知識を裏づけにした情報をわかりやすく整理して解説する季刊誌「ミリタリー・クラシックス」です
●「ミリタリー・クラシックス Vol.54」では、優勢なアメリカ艦隊と壮絶な夜戦を展開した戦艦「扶桑」「山城」と、アメリカ陸軍の傑作戦闘爆撃機「P-47 サンダーボルト」を特集します
【 巻頭特集 】宿命の戦いに臨んだ徇名の古兵 戦艦「扶桑」「山城」
●日本海軍は、列強国の海軍が「ド級艦」及び「超ド級艦」を中心にした新鋭戦艦を建造、配備しているのに遅れを取ることないよう、巡洋戦艦「金剛」の建造をイギリスに発注、納入後には超ド級艦の建造ノウハウを獲得します
●巡洋戦艦「金剛型」の4隻は、当時の巡洋戦艦としてはトップクラスの性能を有していましたが、より砲火力を重視した戦艦として、「金剛型」の設計を下敷きとして戦艦「扶桑型」を建造しました
●この「扶桑型」は「36cm連装砲」を6基装備したことで、「金剛型」よりも1.5倍の砲火力を持ち、当時の日本海軍最強の存在でした
●しかし、その強力な兵装配置が「金剛型」と「扶桑型」の明暗を分けることになります
●「金剛型」は、当初より高速性能を重視していたことから船体には余裕があり、改装を重ねても大きな速度低下を招くことなく、近代化改装を施した後でも機動部隊に随伴できる高速戦艦として蘇りました
●一方、「扶桑型」は最初から強力な兵装を搭載していたため船体に余裕は少なく、近代化改装を受けるも大きな速度向上には至らず、さらに主砲の弾薬庫を分散配置していたので、被弾に弱いという欠点を抱えていました
●太平洋戦争が開戦すると、「金剛型」は機動部隊に随伴して各地を転戦、まさしく日本海軍の実質的な戦艦戦力の主力としてアメリカ軍との戦いに身を投じます
●それに対して「扶桑型」は、艦隊決戦に備えて温存策が採られ、内地において待機状態もしくは練習艦として運用、せっかくの強力な兵装を活かせる機会はありませんでした
●しかし、日本海軍が総力を挙げて挑んだ「レイテ沖海戦」において、「扶桑型」の2隻「扶桑」「山城」は「西村艦隊」へと編入、主力の「栗田艦隊」に先んじて「レイテ島」に突入を敢行します
●対するアメリカ艦隊は強力な布陣でこれを迎え撃ち、戦艦同士の壮絶な夜間戦闘が行われることとなるのです
●巻頭特集では、この「扶桑」「山城」を特集、建造の経緯から、改装の詳細、戦歴、そして「レイテ沖海戦」の推移など、「扶桑型」が辿った運命を紐解きます
【 第2特集 】枢軸軍を叩き潰した超重量級の雷神 「P-47サンダーボルト」
●航空機は、空力性能が航空機全体の性能に大きな影響を与えますが、最も重要な要素がエンジンです
●極論を言えば、高出力のエンジンさえ調達できれば、高性能な機体が完成すると断言しても良いほどで、太平洋戦争後期の日本軍機が機体としては高性能ながら、エンジンの不調や高出力のエンジンが間に合わなかったために、本来の性能を発揮できなかったのがその証拠です
●第2次世界大戦時、世界で最も工業力に余力があり、高出力のエンジンを開発したのがアメリカです
●開戦当初は戦争への準備が整っておらず、陸軍の戦闘機も「P-40」が主力でしたが、1942年中頃に登場した「P-47 サンダーボルト」は従来のアメリカ戦闘機を全く覆す存在となりました
●「P-47」は、2000馬力級のエンジンと排気タービン過給器を装備、堅牢な機体構造も持ち、その外観はまるで「樽」のようなフォルムをしていました
●しかし、この高出力エンジンの有り余るパワーにより空戦能力は高く、重量にも余裕があることから防弾設備も充実し、多少の被弾にも耐え得ることができました
●また、何といっても「P-47」はペイロードが極めて大きいことが特徴で、初期の日本軍の爆撃機以上の積載能力を持ち、戦闘爆撃機「ヤーボ」としても大活躍を果たしています
●第2特集では、この実にアメリカンな戦闘機とも言える「P-47」にスポットを当て、開発の経緯、各型の特徴、各戦線における戦歴、そして「P-47」を駆ったエースパイロットなどを解説します
【 「ミリタリー・クラシックス Vol.54」の内容目次 】
■特集 : 戦艦「扶桑」「山城」
●「扶桑型」戦艦名シーンセレクション
●大改装前の「扶桑型」
・ スリガオ海峡海戦 1
・ スリガオ海峡海戦 2
●これが「扶桑」と「山城」だ!
●「扶桑型」戦艦の塗装と艦型変遷図
●「扶桑型」戦艦メカニズム CG解説
●日本海軍戦艦建造史
●「扶桑型」戦艦の建造・改装の経緯
●「扶桑型」戦艦の艦隊編制と運用
●艦隊決戦時の戦艦の砲戦術
●甲鉄城の咆哮 「扶桑型」戦艦の戦歴
●まけた側の良兵器集
●「扶桑型」と同世代のライバルとの比較
●関連人物列伝
●「扶桑型」2隻の艦歴
●「扶桑型」仮想戦記
●ランダムアクセス
■第2特集 : P-47サンダーボルト
●「P-47 サンダーボルト」実戦塗装図集
●「P-47」のメカニズム
●「P-47 サンダーボルト」の開発経緯
●「P-47」部隊の基本的編制と実戦運用
●「P-47 サンダーボルト」 各型解説
●「P-47 サンダーボルト」の戦術・戦法
●戦慄の破壊神 「P-47 サンダーボルト」の戦闘記録
●「P-47 サンダーボルト」関連人物伝
●「P-47」のパイロットになってみよう
■連 載
●ねいばるインスティテュート
●帝国軍人MMK
●クラシック軍装研究室
●マンガ世界の艦船戦史
●WW1兵器名鑑
●Benvenuti! 知られざるイタリア将兵録
●奮戦の航跡 この一艦
●陸海軍航空隊 蒼天録
●第2次大戦全戦史
●特殊作戦行動
●ミリタリー人物伝
●栄光なき敗者の栄光
●歴史的兵器小解説
●オルタナティブ・ワールド
●世界の軍用銃 in WW2
【 「ミリタリー・クラシックス Vol.54」の仕様 】
●版型 : AB版 / ソフトカバー
●全164ページ
●発行日 : 2016年9月1日
●コード : 4910184410969