ドイツ シュコダ Pz.kpfw35(t) 軽戦車
「ドイツ シュコダ Pz.kpfw35(t) 軽戦車 (プラモデル) (FTF 1/72 AFV No.PL1939-038 )」です
●第2次世界大戦初期におけるドイツ軍の軽戦車「35(t)戦車」を1/72スケールで再現したプラスチックモデル組立キット
●チェコ製の戦車ながら、ドイツ軍の戦車戦力を補い、電撃戦に大きく貢献した「35(t)戦車」を再現、ボギー式サスペンションと、補強リブの付いたフェンダーを装備し、クラシカルさを漂わせる独特のフォルムを再現した内容となっています
【 「ドイツ シュコダ Pz.kpfw35(t) 軽戦車」のキット概要 】
●一体成型化したパーツを多用し、組み立てやすさを優先した内容
●FTF社らしいカッチリとしたモールドで各部ディテールをスケール感を損なうことなく再現
●スライド金型を使用して、砲塔や車体の側面などのディテールもしっかりと再現
●足周りは、サスペンション、転輪、履帯を一体成型化して再現
●ポーランド語表記となる、カラー塗装図やドイツ軍の「35(t)戦車」の写真、実車解説などが記載されたカラー小冊子が付属(メーカーさんのご都合で、商品内容と冊子の内容が一致しない場合もあります、その場合はどうかご容赦下さい)
【 「Pz.kpfw35(t) 35(t)戦車」について 】
●チェコスロバキアは、第1次世界大戦後に「オーストリア・ハンガリー帝国」から分離独立した国家で、西側のチェコ地方が「オーストリア・ハンガリー帝国」の工業エリアとなっていたため、高い工業技術力を持ち、1920年代後半から国産戦車の開発と生産を行っていました
●1930年代中頃、ヨーロッパではドイツのナチス政権やイタリアのファシスト党などのファシズムの台頭が進んでおり、チェコスロバキア軍では国軍の充実化が行われ、同軍では新型戦車の調達を行ないます
●「シュコダ」社が開発した軽戦車「S-2-a 戦車」は、1935年にチェコスロバキア軍に採用、「LTvz.35」という制式名を与えられ、約300両の発注を得ることができました
●この「LTvz.35」は、チェコスロバキア軍に配備され、1938年には後継車の「LTvz.38」の生産も始まります
●しかし、ヒトラー政権下のドイツは領土の拡大を図り、オーストリアを併合、次いでドイツ系住民の保護という名目でチェコスロバキアの獲得を狙います
●戦争をちらつかせるドイツに対して、戦争を避けたいイギリスとフランスは、1938年に行われた「ミュンヘン会談」においてドイツに譲歩をし、その結果、実質上チェコスロバキアは解体され、チェコ地方はドイツに併合、スロバキア地方はドイツの傀儡政権の下で独立国となります
●これにより、チェコスロバキア軍は解隊され、その装備車両と兵器類はドイツ軍に編入、「LTvz.35」も多くがドイツ軍へと引渡されました
●この「LTvz.35」はドイツ軍の制式化名「Pz.kpfw35(t) (35(t)戦車)」と呼称を変更して部隊に配備、当時の主力戦車として想定されていた「3号戦車」は生産の遅れで必要数を満たすことができず、軽戦車ながら「37mm砲」を装備している同車はこの穴埋めとして活用されました
●「35(t)戦車」は、同様にドイツ軍に接収された「38(t)戦車」と並びドイツ戦車部隊の主要装備として運用され、「ポーランド戦」「フランス戦」、そして「独ソ戦」初期などにおいて活躍、ドイツ電撃戦を支えた存在となったのです
【 「ドイツ シュコダ Pz.kpfw35(t) 軽戦車」のキット内容について 】
●このドイツ軍の軽戦車「35(t)戦車」を再現したプラスチックモデル組立キットです
●足周りや車体の主要部は一体成型を多用してパーツ数を抑え、車体上のディテールはシャープなモールドで「35(t)戦車」をミニスケールに沿って再現した内容となっています
●FTF社は、東欧系メーカーながら繊細でかっちりとしたモールドと、センスのある造型により「35(t)戦車」を再現、コレクション性を重視して極力パーツ数を抑えた内容ながらも、実車のポイントをしっかりと押さえ、「35(t)戦車」の特徴的な姿とディテールとを再現しています
・ 総パーツ数は16点ですので、30分程度で組み立てることが可能、週末モデリングやちょっと時間が空いた際の模型製作、そしてコレクションに適したキットです
●「35(t)戦車」は、「砲塔」「車体上部」「車体下部」「左右の足周り」の5ブロックで構成しています
【 砲 塔 】
●「35(t)戦車」独特のコンパクトで無骨な砲塔形状を再現、スライド金型を使用して各面のリベットや機銃のマウントなどをスケールに沿ったシャープな彫刻で再現しています
●砲塔は上下に分割したパーツで再現
・ 「KwK34(t) 37mm戦車砲」の砲身は「防盾」を含めた一体成型のパーツで再現、スライド金型を使用して砲口を開口しています
・ 「同軸機銃」は別パーツ化して再現
・ 「車長ハッチ」も別パーツ化しています
【 車体上部 】
●上部にせり上がった「35(t)戦車」独特の車体上部形状を再現、スライド金型を使用して車体側面のディテールや車載工具類などをシャープなモールドで再現しています
●車体上部は、フェンダーを含んだ一体成型のパーツで再現
・ 「前方機銃」「排気管」「アンテナマウント」を別パーツ化して再現
・ 車載工具はモールドで再現、立体的な彫刻で再現しています
【 車体下部 】
●車体下部は、バスタブ状に一体成型となったパーツで再現
・ 側面には、「起動輪」と「誘導輪」の基部、「サスペンション」の基部などを一体成型化しています
【 足周り 】
●足周りは、「起動輪」「誘導輪」「転輪」「サスペンション」「履帯」を一体成型化したパーツで再現
・ 「サスペンション」は奥行きをもたせた造型で、その構造を立体的に再現しています
・ 「履帯」は、表面の滑り止めと裏面のセンターガイドを再現、センターガイドはスケール感を損なわぬよう薄く成型しています
【 「35(t)戦車」の塗装とマーキング 】
●ボックス裏側には、「35(t)戦車」のドイツ軍仕様となる1種類の塗装例(ジャーマングレー単色)が記載されており、国籍マークを再現したデカールが付属しています
●「35(t)戦車」の開発の経緯や戦闘状況などを解説したカラー小冊子(ポーランド語表記)が付属しています
【 「ドイツ シュコダ Pz.kpfw35(t) 軽戦車」のパッケージ内容 】
・ 35(t)戦車 ×1
・ デカールシート ×1
・ カラー小冊子 ×1 (11ページ)
(メーカーさんのご都合で、商品内容と冊子の内容が一致しない場合もあります、その場合はどうかご容赦下さい)
●2016年 完全新金型
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【 「FTF社のキット」について 】
●東欧系メーカーと言えば、レジン製キットのような素朴なモールドやパーツ同士の合いが悪いなどといった印象がありますが、FTF社のキットは従来から思い込んでいた東欧系メーカーのイメージを払拭するような成型の仕上がりで、シャープなモールドと造型のセンスはミニスケールモデルとして高く評価できます
●FTF社のこのシリーズでは、シミュレーションゲームの駒として利用することを前提としているため、極力パーツ数を抑えていますが、本格的なミニスケールモデルとしても利用できるよう丁寧に設計されており、スケールに合わせたデフォルメや一体成型化したパーツで構成されているものの、手を抜いた内容のキットではありません
●近年のAFVキットは、ミニスケールのジャンルであってもパーツの細分化が進み、製作時間が増えてしまう中、このようなパーツ数を抑えたキットは貴重であり、模型製作に多くの時間を割けない人や、数を作ってコレクションを楽しみたい人、そして塗装の練習や塗装に時間を掛けたい人などに極めて有用なキットです
●様々な情報の氾濫や思い入れにこだわってしまいがちなモデラーの性とも言える部分をスッパリと忘れて、「作る」「塗る」「完成」という模型本来のプロセスの楽しさを短時間で味わい、誰にでも素直に模型を楽しむことができるキットと言えるでしょう
●完成したキットを見た時、きっと「これでイイんだ」という思いが沸々と湧き上がるものと思います