IDF M3 ハーフトラック
「IDF M3 ハーフトラック (プラモデル) (ドラゴン 1/35 MIDDLE EAST WAR SERIES No.3569 )」です
●第3次中東戦争時におけるイスラエル軍の装甲兵員輸送車「M3 ハーフトラック」を1/35スケールで再現したプラスチックモデル組立キット
●イスラエル軍の装甲兵員輸送車の主力として長い間運用されていた「M3 ハーフトラック」を再現、装甲フロントウインドや側面の地雷ラック、後部の荷物ラックなど「M3A2」に準じた装備に前方機銃を追加した、イスラエル軍独自の仕様を再現した内容となっています
●ドラゴン社製「M3A1 ハーフトラック (3in1)」から「M3」のイスラエル軍仕様車用のパーツを抽出、前方機銃のマウントや機銃用のレール、兵員室のフロアパネルなどの新規パーツを追加したバリエーションキットです
【 「IDF M3 ハーフトラック」のキット概要 】
●細分化したパーツと、エッチング、クリアーパーツとを交えたパーツ構成でディテール再現に重きを置いた内容
●エッチングパーツが多く含まれていることから中級者以上のユーザーを対象
●各ドアは開閉状態を選択可能
●前照灯などを再現したクリアパーツが付属
●ジェリカンラック、車載工具の固定バンド、固定フレーム、マッドフラップなどを再現したエッチングパーツが付属
●前輪はプラスチック製パーツ
●履帯は、ラバー製の「M3 ハーフトラック」用の履帯を再現、リング状となったプラスチック製パーツにより再現
●塗装例はイスラエル軍仕様4種、シェブロンマーク、車体番号などを再現したデカールが付属
●ジェリカンや雑嚢、背嚢などのアクセサリーパーツが付属(DS素材製)
【 「IDF M3 ハーフトラック」のキット内容について 】
●イスラエル軍の装甲兵員輸送車「M3A1 ハーフトラック」を再現したプラスチックモデル組立キットです
●細分化したパーツと、エッチング、クリアパーツを交えたパーツ構成で、「M3 ハーフトラック」のディテール再現に重きを置いた内容となっています
・ 「M3」の車体各部をエッチングで再現する箇所が数多くあるため中級者以上のユーザーを対象とした内容となります
●「M3 ハーフトラック」は、「ボンネット及びキャビン」「兵員室」「シャーシ」の3ブロックで構成しています
【 ボンネット及びキャビン 】
●ボンネット及びキャビンは、フェンダー部を一体成型化したフロアパネルをベースにして左右面等のパネルを貼り合せて作製します
・ 「側面ドア」は別パーツ化、開閉状態と上部の折り畳みとを選択することができます
・ 「フロントウィンド」は枠の部分のみを再現
・ 「前方機銃マウント」は4パーツに分割して再現、装備する「M1919A4機関銃」は一体成型のパーツで再現しています
・ 「前部装甲板」は別パーツ化、開閉状態を選択することができます
・ フロントグリルは一体成型のパーツで再現、「装甲シャッター」は閉じた状態となっています
・ 「前照灯」はクリアパーツで再現、「ライトガード」はプラスチック製パーツで再現しています
・ 増設された「ジェリカンラック」「収納箱」はエッチングパーツで再現
・ 車載工具類は固定具を含まない状態となっており、「固定バンド」や「固定フレーム」などはエッチングパーツで再現します
●キャビン内部を再現、以下のパーツで構成しています
・ 座席
・ ハンドル
・ メーターパネル
・ 各種レバー
など
【 兵員室 】
●兵員室は、各パネルを箱組み状に貼り合せて作製します
・ 「後部ドア」は別パーツ化、開閉状態を選択することができます
・ 「地雷用ラック」はそれぞれ一体成型のパーツで再現
・ 後部の「荷物ラック」はフレーム状となった各パネルを貼り合せて作製、展開した状態と畳んだ状態とを選択することができます
●兵員室内部を再現、以下のパーツで構成しています
・ 各座席
・ 機銃用のレール
・ 「M2重機関銃」用 機銃架
・ 「M2重機関銃」
・ 「M1919A4機関銃」用の銃架
・ アンテナマウント
・ 機銃の銃身固定具
など
【 シャーシ 】
●シャーシのメインフレームは一体成型のパーツで再現
・ 「エンジン」を再現、7パーツに分割して再現しています
・ 「リーフサスペンション」は一体成型のパーツで再現
・ 「前部デファレンシャル」は8パーツに分割して再現
・ ステアリングは前方に固定した状態となっています
・ 「後部デファレンシャル」は9パーツに分割して再現
・ 「起動輪」「誘導輪」は表・裏に分割したパーツで再現、スライド金型を使用して履帯の接触部の肉抜き穴を開口しています
・ 「後部サスペンション」は、表・裏に分割したパーツで再現、「転輪」「ボギー」を挟んで作製します
●シャーシ前部は、超壕用のローラーを装着した状態と、ウインチを装備した大型バンパーを装着した状態とを選択することができます
・ 「ローラー」は左右に分割したパーツで再現、左右のアームは個別にパーツ化しています
・ 「大型バンパー」は上下に分割したパーツで再現
・ バンパーに装着するチェーンは付属している金属製チェーンで作製します
・ 「ウインチ」は上下に分割したパーツで再現、ワイヤーは付属の糸で作製します
●タイヤは、表・裏に分割したプラスチック製パーツで再現
・ タイヤ表面の凹凸あるトレッドパターンやホイールのキャップ、ナットなどをスケールに沿ったモールドで再現しています
【 履 帯 】
●履帯は、ラバー製の「M3 ハーフトラック」用の履帯を再現しています
・ 履帯全体を左右に分割したプラスチック製パーツで再現、リング状に成型されたパーツを貼り合せて作製します
【 アクセサリーパーツ 】
●アクセサリーパーツが付属しています (全てDS素材製)
・ ポリ製ジェリカン ×3
・ 雑嚢 ×6
・ 大型収納袋 ×2
・ 背嚢 ×6
・ 巻かれたシート ×4
など
●前照灯などを再現したクリアパーツが付属
●ジェリカンラック、車載工具の固定バンド、固定フレーム、マッドフラップなどを再現したエッチングパーツが付属しています
【 「M3 ハーフトラック」の塗装とマーキング 】
●「M3 ハーフトラック」のマーキングとして、イスラエル軍仕様となる4種類の塗装例が説明書に記載されています
・ 所属不明 (1967年)
・ 所属不明 (1967年)
・ 所属不明 (1967年)
・ 所属不明 (1967年)
●説明書の塗装例に基づく、シェブロンマーク、車体番号、車台番号などを再現したデカールが付属しています
【 「IDF M3 ハーフトラック」のパッケージ内容 】
・ M3 ハーフトラック (イスラエル軍仕様) ×1
・ アクセサリーパーツ 一式
・ 金属製チェーン ×1
・ 糸 ×1
・ エッチングシート ×1
・ デカールシート ×1
・ 組立て説明書 ×1
●2016年 一部新金型
【 イスラエル軍の「M3 ハーフトラック」について 】
●イスラエルは、元々ユダヤ人とアラブ人とが混在していたパレスチナの地に、半ば強引にユダヤ人国家として建国したことから、周辺のアラブ人国家や難民として各地に散らばったアラブ人の武装勢力との紛争が絶えませんでした
●イスラエルは建国当初からイスラエル軍を創設、イスラエル軍兵士の多くは第2次世界大戦時にアメリカ軍やイギリス軍などにおいて従軍した経験を持ち、戦力としては極めて強力でした
●しかし、アメリカやイギリスなどは中東諸国の反発を恐れてイスラエル向けの兵器の輸出を禁止、このためイスラエル軍は兵士は多く存在するものの、戦車などの戦闘車両の欠如に悩まされることになります
●そこでイスラエル軍は、余剰兵器として大量に廃棄処分されていた大戦時の兵器に注目、「スクラップ」の名目で密輸し、国内の整備工場でレストアし実戦に使用できる状態へと戻しました
●また、フランスはアメリカやイギリスとは異なる外交政策を採っており、フランス経由での兵器の輸入や、フランス製の兵器を購入、これらの兵器は黎明期のイスラエル軍にとって欠かせない装備となりました
●イスラエルの国土の多くは、視界の開けた荒涼とした砂漠で占められており、最も装甲戦闘車両が必要とされる場所でした
●装甲兵員輸送車として「M3 ハーフトラック」の供与版となる「M5 ハーフトラック」や、「M2 ハーフトラック」の供与版となる「M9 ハーフトラック」を数多く確保、これらの車両は、前方機銃の追加や内装の変更、収納庫の増設など、より実戦的な仕様としてイスラエル軍独自の改造が行われています
●「M5/M9 ハーフトラック」などの「M3 ハーフトラック」系列は、イスラエル軍の機甲歩兵部隊の主要装備車両として活躍、特に「第3次中東戦争」においてはイスラエル軍の機甲部隊による電撃戦の原動力にもなっています
●ただし、この「第3次中東戦争」においても「M3 ハーフトラック」系列は性能的に旧式化しており、その後の「M113」の導入により徐々に姿を消して行きました
●もっとも、装甲兵員輸送車の更新は、戦車と比べると重要度が低いのも事実で、「M113」の導入が始まってから全てを更新するまでは相当な期間が掛かり、「M3 ハーフトラック」系列は1980年代まで現役車両として長き渡り運用が続けられたのです