ドイツ Sd.Kfz.253 軽装甲観測車
「ドイツ Sd.Kfz.253 軽装甲観測車 (プラモデル) (ドラゴン 1/35 '39-'45 Series No.6140 )」です
●第2次世界大戦時におけるドイツ軍の軽装甲観測車「Sd.Kfz.253」を1/35スケールで再現したプラスチックモデル組立キット
●主に突撃砲部隊の指揮車両として運用された軽装甲観測車「Sd.Kfz.253」を再現、「Sd.Kfz.250」の開口部を塞いだような、コンパクトかつ精悍なフォルムを再現した内容となっています
【 「ドイツ Sd.Kfz.253 軽装甲観測車」のキット概要 】
●「GSI クレオス」社から発売されていた「Sd.Kfz.250」系列車両のキットで、ドラゴン社の「Sd.Kfz.250」シリーズのリニューアル版よりもパーツ数を抑えた内容
●通気グリルは付属の軟質素材製のメッシュで再現
●乗員ハッチ、ドアは開閉状態を選択可能
●エンジンルーム以外の車体内部を再現
●砲隊鏡が付属、キューポラに装着可能
●ドライバーのフィギュアが付属
●履帯は、「Sd.Kfz.250」用のシングルピン履帯を再現、履板1枚ずつに分割したプラスチック製の接着連結式
●塗装例はドイツ軍仕様2種、国籍マーク、部隊マークなどを再現したデカールが付属
【 「Sd.Kfz.253 軽装甲観測車」について 】
●1936年、ドイツ軍は戦車とは異なる、歩兵直協用の戦闘車両として「3号突撃砲」の開発を開始します
●この「3号突撃砲」は、車両としてよりも火砲の延長上として捉えられていたことから、各「3号突撃砲」の指揮を担当する車両の開発も平行して進めます
●「3号突撃砲」は、歩兵の直協を行うために最前線に投入されるので、随伴するこの指揮車両にも装甲防御力は欠かせないものと考え、「Sd.kfz.10 1tハーフトラック」をベースとして、これを装甲化するという開発方法を採りました
●この車両とは別に、ドイツ軍は偵察部隊用の装甲車両として「Sd.kfz.10 1tハーフトラック」の装甲化を進めており、この両車のデザインの共通化を図り、「3号突撃砲」用の車両は「Sd.Kfz.253」、偵察部隊用の車両は「Sd.Kfz.250」として制式化されます
・ もっとも、この「Sd.Kfz.253」と「Sd.Kfz.250」は、シャーシと全体のデザインは共通でしたが、装甲厚や車内の仕様、そして何より密閉型と開放型という違いがあり、似てはいるものの、実質は異なる車両でした
●1940年1月、「3号突撃砲」の生産が始まると同時に「突撃砲大隊」の編成も開始、「Sd.Kfz.253」も「突撃砲大隊」の装備車両として、生産と部隊配備が進みました
●「突撃砲大隊」は歩兵を直協する部隊として各戦線で活躍、「Sd.Kfz.253」は指揮中枢の役割をにない部隊には欠かせない存在となります
●しかしながら、最前線で活動する「3号突撃砲」の役割が重くなるにつれ、たとえ密閉化したとは言えハーフトラックベースの「Sd.Kfz.253」の装甲では前線で思うように活動することもできず、指揮能力という点で問題が生じてしまいます
●ドイツ軍は、このような問題を解消するために、「3号突撃砲」に無線機を増設した「3号突撃砲E型」を1941年9月に開発、この「3号突撃砲E型」の配備が進むにつれて「Sd.Kfz.253」は徐々に姿を消して行きました
●もっとも「Sd.Kfz.253」は、ドイツ軍が隆盛を誇っていた時代に、戦場の火消し役として活躍した「突撃砲大隊」の指揮車両として、輝かしい戦歴を重ねた車両であり、ドイツ機甲戦力に必要不可欠な車両だったと評価することができるでしょう
【 「ドイツ Sd.Kfz.253 軽装甲観測車」のキット内容について 】
●このドイツ軍の軽装甲観測車「Sd.Kfz.253」を再現したプラスチックモデル組立キットです
●過去日本国内では「GSI クレオス」社から発売されていた「Sd.kfz.250」シリーズをベースに、ドラゴン/サイバーホビー社が独自に版を重ねたもので、現在の同社のニューキットと比べると全体のパーツ数を抑えながら、フォルム、ディテールのポイントを踏まえて「Sd.Kfz.253」を再現した内容となっています
●エンジンルームを除く車体内部を再現、指揮車両として大型の無線機を搭載した状態を再現しています
●「Sd.kfz.253」は、「砲」「車体上部」「車体下部」の3ブロックで構成しています
【 車体上部 】
●多角面で構成した「Sd.Kfz.250」系車両独特の車体上部形状を再現、上部の通気グリルは軟質素材製のメッシュで再現します
●車体上部は一体成型のパーツで再現、操縦席前面パネルと天板は別パーツ化しています
・ キューポラの「ハッチ」、「上部ハッチ」は別パーツ化、開閉状態を選択することができます
・ キューポラに装備する「砲隊鏡」が付属、「砲隊鏡ハッチ」は別パーツ化しており、「砲隊鏡」のみを出した状態とすることもできます
・ 上部と側面の「エンジン点検ハッチ」は別パーツ化して再現、閉じた状態となります
・ 「クラッペ」は別パーツにて再現
・ 通気グリルは、付属の軟質素材製のメッシュを切り出して再現します
【 車体下部 】
●車体下部は、「Sd.kfz.250」系車両に準じて転輪を千鳥式に配置した複雑な走行装置部分を再現、履帯は接着連結式となっています
●車体下部は、フロアパネルをベースとして各パネルを貼り合わせて作製します
・ 「サスペンションアーム」は別パーツ化
・ 「ステアリングゲージ」は7パーツに分割して再現しており、ステアリングは前方に固定した状態となっています
・ 「起動輪」「誘導輪」は表・裏に分割したパーツで再現
・ 「転輪」は個別にパーツ化しています
●タイヤは、表・裏に分割したパーツで再現、ホイールは別パーツとなっています
●左右のフェンダーはそれぞれ一体成型のパーツで再現
・ 「ノテックライト」「車幅ポール」「車間表示灯」などをパーツ化して再現
・ 「前照灯」は前後に分割したパーツで再現
・ 「車載工具類」は個別にパーツ化、それぞれ固定具をパーツとともに一体成型した状態となっています
●後部パネルは一体成型のパーツで再現
・ 「後部ドア」は別パーツ化、開閉状態を選択できます
・ 後部ドアに装備する「救急箱」を別パーツ化して再現
●車体内部を再現、以下のパーツで構成しています
・ 兵員室フロアパネル
・ 操縦席フロアパネル
・ メーターパネル及び隔壁
・ トランスミッション
・ 操縦席、助手席
・ 操縦席のレバー、ハンドル
・ 助手席の無線機
・ 後部座席 ×2
・ 無線機 ×3
・ 変圧器 ×3
など
【 履 帯 】
●履帯は、接地部分にラバー製のパッドが付いた「Sd.kfz.250」用のシングルピン式履帯を再現しています
・ 履帯は、履板1枚ずつに分割したプラスチック製パーツによる接着連結式履帯となっています
・ より精密で立体感ある履帯に交換したい場合には、「Sdkfz250 グライフ、デマーグ用履帯」がこれに対応しています
【 フィギュア 】
●操縦手のフィギュアが付属しています
・ 操縦席に座り、ハンドルを握ったポーズです
・ 服装は、「装甲兵服」を着用、「規格帽」を被った姿です (「規格帽」は1943年以降に支給されています)
・ フィギュアは、「頭部」「胴体」「両腕」に分割したパーツ構成となっています
【 「Sd.Kfz.253 軽装甲観測車」の塗装とマーキング 】
●「Sd.Kfz.253 軽装甲観測車」のマーキングとして、ドイツ軍仕様となる2種類の塗装例が説明書に記載されています
・ 第197突撃砲大隊 (クリミア半島 / 1942年)
・ 第197突撃砲大隊 (バルカン半島 / 1941年)
●説明書の塗装例に基づく、国籍マーク、部隊マーク、ナンバープレートなどを再現したデカールが付属しています
・ デカールのプリントはカルトグラフ社製
【 「ドイツ Sd.Kfz.253 軽装甲観測車」のパッケージ内容 】
・ Sd.Kfz.253 軽装甲観測車 ×1
・ ドライバーフィギュア ×1
・ エッチングシート ×1
・ デカールシート ×1
・ 組立て説明書 ×1