メルカバ Mk.3
「メルカバ Mk.3 (プラモデル) (アカデミー 1/35 Armors No.13267 )」です
●イスラエル国防軍の主力戦車「メルカバ Mk.3」を1/35スケールで再現したプラスチックモデル組立キット
●「120mm滑腔砲」を装備し、モジュラー装甲を採用した「メルカバ Mk.3」を再現、従来の「メルカバ戦車」シリーズの楔形とは異なる上下方向に窄まった形状となる砲塔を持った先鋭的なフォルムを表現した内容となっています
【 「メルカバ Mk.3」のキット内容について 】
●イスラエル国防軍の主力戦車「メルカバ Mk.3」を再現したプラスチックモデル組立キットです
●「メルカバ Mk.3」の車体の基本躯体はスライド式金型を使用した一体成型を多用、追加装甲による複雑な形状と、イスラエル軍車両独特の表面上の細かなディテールをモールド表現を中心に再現、砲塔や車体後部のバスケット、砲塔上の機銃などは細分化されたパーツ構成により表現した内容となっています
●「メルカバ Mk.3」の特徴である砲塔後部のチェーンカーテンは、スケールに沿った表現によるプラパーツがセットされています
●「メルカバ Mk.3」は、「砲塔」「車体上部「車体下部」の3ブロックで構成されています
【 砲 塔 】
●砲塔は、「メルカバ Mk.3」仕様となるモジュラー装甲を装備した複雑な面構成となるスタイルを立体的に再現、表面のボルトなどが繊細なモールドで彫刻されています
●「120mm 滑腔砲」は左右分割のパーツで構成され、砲口部分は別パーツ化されています
・ 防盾は上下分割のパーツで構成、防塵カバーが付いた状態が再現されています
●砲塔は上下分割のパーツで構成、側面パネルの一部は別パーツとなっています
・ 車長ハッチ、装填手ハッチは別パーツとなっており、開閉状態を選択することができます
・ 砲塔左右のスモークディスチャージャーは上下に分割されたパーツで構成
・ 砲塔バスケットは各パネルを貼り合せる箱組み方式です
●砲塔後部のチェーンカーテンは、各ブロックごとに成型されたプラパーツで再現
・ チェーン部分は、リングによる連結がスケールに沿ったモールドで表現されています
●「M2重機関銃」は、一体成型のパーツで再現
・ グリップ部などは別パーツ化
・ 銃架は2パーツで構成
●装填手ハッチ部分に装備される「7.62mm機関銃」は銃架も含め一体成型されています
●車長ハッチ部分に装備され「7.62mm機関銃」は、機銃本体と3パーツで構成される銃架とで構成されています
【 車体上部 】
●車体上部は、「メルカバ Mk.3」としての車体レイアウトを再現、車体表面のボルト、上面の各グリル、スリットなどが繊細なモールドで再現されています
●車体上部は一体成型のパーツで再現、車体側面、排気口は別パーツ化されています
・ 操縦手ハッチは別パーツで、開閉状態を選択することができます
●サイドスカートは、左右各1パーツで構成、取り付けの基部は別パーツとなっています
【 車体下部 】
●車体下部はバスタブ式に一体成型されています
・ サスペンションアーム、コイルスプリング、ショックアブソーバーは別パーツです
・ 起動輪、誘導輪、転輪は前後方向に分割され、内蔵させるポリキャップにより可動します
●後部のハッチは車体下部とは別パーツです
●後部のバスケットは各5パーツで構成されています
【 履 帯 】
●履帯は、軟質素材によるベルト式履帯が付属しています
・ 履帯は焼き止め式で繋ぎます
【 塗装とマーキング 】
●「メルカバ Mk.3」のマーキングとして、イスラエル国防軍仕様となる1種類の塗装例と2種類のマーキング例が説明書に記載されており、マーキング例に基づく部隊表示、車体番号、シェブロンマークなどを再現したデカールが付属しています
【 「メルカバ Mk.3」のパッケージ内容 】
・ イスラエル国防軍 主力戦車 メルカバ Mk.3 ×1
・ デカールシート ×1枚
【 「メルカバ Mk.3」について 】
●イスラエルは、パレスチナへの建国の際に、同地に住んでいたアラブ人(パレスチナ人)を他の地へと排除する形となってしまい、周囲のアラブ国家やイスラム教国家との紛争が終始続いています
●このパレスチナの地は、荒涼とした大地が広がるために、装甲を装備した戦車の役割は大きく、建国当時は各国から戦車を掻き集めて必死に防戦を行いました
・ 周辺国への配慮から列強国からの戦車は禁輸されており、密輸もしくはパーツを集めて組み立てるという方法でした
●第1次、第2次中東戦争を経て、世界情勢の変化からイギリスから「センチュリオン」戦車を輸入することが可能となり、イスラエル独自に改造が行われた同車は1967年の第3次中東戦争においてイスラエル国防軍の機甲戦力の中核となり活躍、勝利の原動力となりました
●そこで、イスラエル国防軍は、「センチュリオン」の後継としてイギリス軍が配備していた「チーフテン」の獲得を望み、イギリスと交渉を開始しましたが、再び世界情勢の変化から輸出が断られてしまい、イスラエル独自で戦車を開発する途を選びます
●戦車の開発は、工業技術が発達した国というだけでは簡単にできるものではありませんでしたが、イスラエルは建国時から中古の戦車を改造して第1線兵器として投入するということを繰り返しており、戦車を開発する技術のベースは整っていました
・ 上記の「センチュリオン」も当初は砂漠での使用が難しい戦車でしたが、徹底した改造によりイスラエルの国情に沿った戦車へと変貌しています
●1979年、初となる国産戦車「メルカバ Mk.1」が完成、同車はエンジンを車体前部に搭載するという戦車としては極めて変則的なレイアウトを持ち、このエンジンさえも被弾時の人的損害への盾代わりとする方式を採用、これは人的資源が限られたイスラエルの国情が反映されたものでした
●砲塔は、前方に向かって斜めとなった楔形形状を採用、これも跳弾や装甲厚により、被弾時の損害を抑えるものでした
●続いて1983年には、砲塔部を中心に追加装甲が施された改良型となる「メルカバ Mk.2」が登場しました
●この「メルカバ Mk.1」「メルカバ Mk.2」は、120mm滑腔砲と複合装甲を装備した戦後第3世代戦車が登場している中で、1クラス下となる105mmライフル砲を搭載していたために、攻撃力という点では見劣りするのも事実でした
・ ただし、この105mmライフル砲はソ連製戦車に対して十分な火力を擁しており、紛争において「T-72」などを多数撃破しています
●これを受けて1990年に開発されたのが「メルカバ Mk.3」で、砲塔、車体が新設計となり「120mm 滑腔砲」を装備、全体のレイアウトは「メルカバ Mk.1」「メルカバ Mk.2」を踏襲しているものの、その内容は大きく変化しています
●また、砲塔部分にはモジュール式装甲が採用され、被弾時においてもその装甲部分を交換するだけで戦線復帰することができ、戦時における効率的な戦車運用ができるシステムとなっています
●「メルカバ Mk.3」は、その後改良型となる「メルカバ Mk.3B」「メルカバ Mk.3 バズ」「メルカバ Mk.3 ドル・ダレット」などが開発、全面改良型である「メルカバ Mk.4」の登場後もイスラエル軍の戦車戦力の中核として運用が続けられています