日本海軍 航空母艦 蒼龍 フルハルモデル
「日本海軍 航空母艦 蒼龍 フルハルモデル (プラモデル) (フジミ 1/700 特EASY SPOT No.SPOT-006 )」です
●太平洋戦争時における日本海軍の航空母艦「蒼龍」を1/700スケールで再現したプラスチックモデル組立キット。
●10000tクラスの中型高速空母として建造された航空母艦「蒼龍」を再現、重巡洋艦並みのスマートな船体に、小型の艦橋を装備した特徴的なシルエットを再現しています。
・ 飛行甲板上に大きな日の丸マークを描いていない、太平洋戦争開戦時の状態を再現しています
●喫水線以下の部分も再現したフルハルモデルです。
【 日本海軍 航空母艦 蒼龍 フルハルモデル (フジミ 1/700 特EASY SPOT No.SPOT-6) プラモデルの概要 】
●帝国海軍の「航空母艦 蒼龍」を再現したプラスチックモデル組立キットです。
●フジミ社の「特シリーズ」のフォーマットを踏襲して「航空母艦 蒼龍」を再現、船体上の細かな構造をパーツ上のモールド及びパーツの細分化を進めて再現しており、実艦のディテール再現にスポットを当てた内容となっています。
●各スポンソン部の支柱などを別パーツ化して再現しており、舷側に設けられた細かな構造物が織り成す日本空母の特徴的な外観を再現しています。
●フジミ製「日本海軍 航空母艦 蒼龍 (フルハルモデル)」をベースとした「特EASY」バージョンで、船体パーツの成形色を変更し、飛行甲板などの木目模様や表示線を手軽に再現可能なシールをセットしたバリエーションキットとなります。
・ 飛行甲板全体にシールを貼ることになりますので、「特シリーズ」「帝国海軍シリーズ」と異なった甲板表面上の凹凸モールドを抑えたパーツへと変更しています
・ 飛行甲板パーツが「特EASY」専用になり、飛行甲板上の表示線などを再現したデカールが付属していないため、塗装を行おうとすると「特シリーズ」の「蒼龍」よりも難易度が高くなってしまいます
●「航空母艦 蒼龍」は各構造部ごとに色分けしたパーツ構成となっています
・ 船体、飛行甲板、上部構造物、艤装類 : グレー
・ 船底部、スクリュー、推進軸、舵 : 艦底色
・ 艦載機 : ライトグレー (零戦・99艦爆)、グリーン (97艦攻)
の成型色で色分けしています
●ランナーごとに色分けをしてパーツを成型した上、飛行甲板、木甲板、煙突のトップ部分などを再現したシールを使用することで、組み立てるだけで塗装を行わなくても実艦に近い雰囲気を楽しむことができる内容となっています。
・ フルハルモデル用にセットされている「推進軸」「スクリュー」「舵」はレッドで成型していますので、「推進軸」のシャフト部分は「銀色」、「スクリュー」は「金色(真鍮色)」などで塗装すると、よりリアルな雰囲気で仕上げることができるでしょう
・ 無塗装仕上げだけでなく、通常どおり塗装を施して仕上げることも可能です
●上甲板を再現したシールは、木パネル1枚ごとに微妙に色を変化しており、手軽に質感高い仕上がりを楽しむことができます。
・ 飛行甲板の鉄甲板部分は、グレーに着色したシートに各表示線をプリントしています
●喫水線以下の部分も再現したフルハルモデルです。
・「日本海軍航空母艦 蒼龍 昭和16年 (1941年)」などと同様に、船体下部がフラットな形状になった船底パーツもセットしていますので、喫水線から上の部分を再現した洋上モデルとしても作製することができます(金属製のバラストは付属していません)
【 日本海軍 航空母艦 蒼龍 フルハルモデル (フジミ 1/700 特EASY SPOT No.SPOT-6) プラモデルのパーツ内容 】
●「蒼龍」の船体部は、船体ブロックと船底ブロックに分割しており、これに艦首、艦尾甲板、飛行甲板、ボート収納甲板などを取り付けるパーツ構成となっています。
●船体は、舷側部を左右に分割したパーツ構成、船体には格納庫側面を一体成型化して再現しています。
・ 左右の舷側の貼り合わせをする際、舷側が歪まぬように内側にフレームを挟み込む構成となっています
・ 船体部には、舷側の舷窓、フェアリーダー、ホースパイプ、塵捨管などの細部を繊細な彫刻で再現
・ 船体の舷外の通路は別パーツ化して再現
・ フルハルモデル用の船底部分のスクリュー、推進軸、舵を別パーツ化、ビルジキールは船底パーツに一体成型化して再現しています
●上甲板は、艦首甲板、艦尾甲板、そしてボート収納デッキに分割してパーツ化しています。
・ 甲板上には、滑り止めパターン、リノリウム押さえ表現の他に、アンカーチェーン導板、リール、ボラード、ボート収納庫などの細かなディテールを再現しています
●飛行甲板は、全通状に一体で成型しており、エレベーター部分は別パーツ化しています。
・ 飛行甲板上には、木甲板、甲板継ぎ手、航空機固定用の眼環、着艦制止装置基部、探照灯蓋、クレーン収納蓋などをモールド化して再現しています
・ 飛行甲板前部にはカタパルト用の軌条を繊細な凸モールドで再現しています(実艦ではカタパルト機能は実用化されていません)
・ 遮風柵、側部の兵員用のスポンソンは別パーツとなります
・ 飛行甲板裏側には細かな桁を再現しています
・ 船体の前後に設置した飛行甲板支柱は、個々に別パーツ化して再現しています
「蒼龍」の艦上の構造物は下記のようなパーツで構成しています
●艦橋
・ 艦橋の主要部は5パーツに分割して構成
・ 艦橋部の舷窓、扉などのディテールを微細なモールドで再現しています
・ 艦橋の窓は、窓枠部分を凸モールド、凹凸をつけた表現で再現しています
・ トップの「94式高射装置」は別パーツ化して再現
・ 艦橋部に設置された「方位測定器」(×1)、「探照灯」(×3)、「測距儀」(×1)などを別パーツ化して再現しています
●マスト
・マストは、下部のトラス部、中央のヤード部、トップの単檣、の3パーツに分割して再現
●通信マスト
・各通信マストも、下部のトラス部、中央のヤード部、トップの単檣、の3パーツに分割して再現
● 煙突
・ 煙突本体部分は上下に分割したパーツとなっており、トップ部は別パーツ化しています
・ 煙突内部の整風板を別パーツ化して再現
・ 煙突表面上には緊急用排煙口などのディテールを繊細なモールドで再現しています
・ 煙突のトップは雨水カバーを開口した状態で再現、スリット状に抜いたパーツ成型となっています
●機銃用スポンソンはブロックごとに別パーツとなっており、下面の補強板が一体成型で1枚ずつ再現
・ スポンソン部の支柱は別パーツで、1本ずつが取り付けます
●高角砲「40口径 89式 12.7cm連装高角砲」 ×6
・ 右舷後部は煙突の煙除けのシールド付き(A1型改2) ×1、左舷と右舷前部はシールド無しの状態を再現(A1型) ×5
・ シールド付きの高角砲は、連装式に成型した砲身部と、シールド部に分割したパーツで再現
・ シールド無しの高角砲は、砲身部と砲架部との2パーツに分割して再現
・ 台座のスポンソン部分と支筒は別パーツ化しています
●対空機銃
・ 25mm連装機銃 ×11
・ 25mm連装機銃(シールド付き) ×3
・ 連装機銃は一体成型のパーツ、シールド付きの連装機銃は連装状に一体成型した銃身部とシールド部分の2パーツに分割して再現しています
●艦載機
・ 艦載機は、機体本体、キャノピー、脚、プロペラに分割したパーツで再現、機種ごとに爆弾類の武装(増槽)を別パーツ化しています
●艦載機内容
・ 零式艦上戦闘機21型 ×3
・ 99式艦上爆撃機 ×3
・ 97式艦上攻撃機 ×3
●内火艇、カッターなど
・ 12m内火艇 ×3
・ 13m特型運搬船 ×2
・ 9mカッター ×2
●その他の艤装を再現したパーツとして
・ 艦首、艦尾旗竿
・ 錨、副錨
・ 菊花紋章(前部フェアリーダー含む)
・ パラベーン
・ ラッタル
・ 舷梯
などを別パーツ化して再現しています
ディスプレイ台
●完成後に見栄え良く飾ることができるディスプレイ用の円形の飾り台を2個セット、「航空母艦 蒼龍」の前後2箇所に配置して完成した艦体をそのまま載せてディスプレイすることができます。
・ 飾り台はプラスチック製のパーツ、円形の台座部分にYの字型の飾り脚を取り付けるパーツ構成となっています
【 日本海軍 航空母艦 蒼龍 フルハルモデル (フジミ 1/700 特EASY SPOT No.SPOT-6) プラモデルの塗装・マーキング 】
●「塗装図・塗装ガイド」は付属しておらず、組立説明書内に「完成図」としたモノクロの船体像の記載があります。
・ 組立説明書には付属のシールを使用する指示が記載されています
●木甲板部や表示線を含む飛行甲板、前後の上甲板、煙突トップ、艦橋窓、探照灯ガラス面、艦載艇内側、軍艦旗、艦載機の日の丸マークを再現したホイルシールが付属しています。
【 日本海軍 航空母艦 蒼龍 フルハルモデル (フジミ 1/700 特EASY SPOT No.SPOT-6) プラモデルのパッケージ内容 】
・ 日本海軍 航空母艦 蒼龍(フルハルモデル) ×1
・ 零式艦上戦闘機21型 ×3
・ 99式艦上爆撃機 ×3
・ 97式艦上攻撃機 ×3
・ ディスプレイ台 ×1
・ ホイルシール ×1
・ 組立説明書 ×1
●2017年 成型色などを変更したバリエーションキット
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【 航空母艦 蒼龍 について 】
●日本海軍は、1922年に世界初の新造空母「鳳翔」を竣工、続いてワシントン軍縮会議により戦艦から転用された「赤城」「加賀」の2大空母を保有します。
●この3隻の空母は、空母運用の研究段階に竣工したため、竣工直後から発着艦システムや航空機の格納方法などで度々改装が行われ、さらに艦載機の発達に応じて飛行甲板の延長もしくは全通式甲板への改装も行われています。
●このような試行錯誤の繰り返しを行いながら日本海軍は空母の運用方法を確立、運用ノウハウを蓄積して行きます。
●1922年の「ワシントン軍縮条約」と、1930年の「ロンドン軍縮条約」により列強国の海軍の保有艦艇数の上限が定められ、日本も戦艦の削減を求められますが、航空母艦の枠では排水量21000t分の余裕が生じました。
●この21000tの枠を活かすべく2隻の中型空母の建造が行われることになり、1番艦「蒼龍」が1934年、2番艦「飛龍」が1936年に起工されます。
●この2隻の空母は、それまでの日本海軍の空母の運用方法に基づいて建造された艦で、全通式の飛行甲板を備え、最大速度34.5ノット、従来の3隻とは異なり、空母として洗練されたデザインと構造を持つ最新鋭空母として設計されました。
・ この2隻の空母は、準同型艦として設計されていましたが「飛龍」の建造時期には軍縮条約の脱退が確定しており、同艦は「蒼龍」よりも一周り大きな艦として建造されています。
・ この「飛龍」は日本海軍の空母デザインの基本となり、「雲龍型空母」の誕生の礎となりました。
●「蒼龍」は「飛龍」と共に「第2航空戦隊」を編成、太平洋戦争開戦前には仏印地域へと派遣、北部および南部の仏印進駐の支援に参加しています。
●日本海軍は、1941年の時点で「赤城」「加賀」で編成される「第1航空戦隊」、「蒼龍」「飛龍」の「第2航空戦隊」、「鳳翔」「瑞鳳」の「第3航空戦隊」、「龍譲」「春日丸(大鷹)」の「第4航空戦隊」、そして竣工したばかりの「翔鶴」「瑞鶴」で編成される「第5航空戦隊」という世界有数の規模となる空母機動部隊を保有していました。
●他の国の海軍では空母を補助戦力と考え、戦艦などで構成される主力艦隊の索敵、上空護衛に充てる方法が採られましたが、アメリカ、イギリスという強大な仮想敵国を持つ日本海軍にとって他国と同じ戦法を取ったのでは劣勢となることは明らかであり、空母を集中配備して戦力化するようにしました。
●この結果、誕生したのが、第1、第2、第5航空戦隊から編成される「第1航空艦隊」で、これは日本海軍が保有する正規空母の6隻を集約した艦隊でした。
●この「第1航空艦隊」は400機を越える搭載艦載機総数を備え、これらの機体には鍛え上げられたベテランパイロット達が搭乗、世界でトップクラスの性能の艦載機を集中することで、世界最強の攻撃力を持つ空母機動部隊として名を轟かせることになります。
●ただし、当時の趨勢としては航空機戦力に対して懐疑的であり、航空機は防御力の高い戦艦を撃沈する能力に乏しいものとして捉えられており、このような日本海軍の流れに追従する国はありませんでした。
●1941年12月、この「第1航空艦隊」はハワイの真珠湾を奇襲攻撃、アメリカ太平洋艦隊の主力であった戦艦群を一気に壊滅させる働きを見せ、この事実は世界を驚愕させます。
●一方、被害を受けたアメリカ海軍では主力の戦艦群を失った関係上、空母を中心とした艦隊編制と作戦要綱を立てざるを得ず、これが後に日本海軍を苦しめるという皮肉な結果となってしまいます。
●真珠湾攻撃の後、「蒼龍」を含めた「第1航空艦隊」は「ポートダーウィン空襲」「セイロン島沖海戦」と転戦を重ね、その高い攻撃力を連合軍に示し、向かうところ敵なしという状態となります
●ただし、1942年5月、ポートモレスビー攻略のために第5航空戦隊が分離されて、「珊瑚海海戦」が発生、アメリカ空母「レキシントン」を撃沈する戦果を挙げましたが、「翔鶴」が損傷し、航空機の消耗も激しく、第5航空戦隊はしばらく無力化されてしまいます
●1942年6月、日本海軍はハワイ方面の玄関口となる「ミッドウェー島」の攻略作戦を決定、この作戦は「ミッドウェー島」の占領と、迎撃に出てくるアメリカ艦隊の撃滅を狙っており、連合艦隊の主要艦艇のほぼ全部が参加しました
●「蒼龍」が所属する第1航空艦隊(第5航空戦隊は欠)は、「ミッドウェー島」の海域の制空権を握るために作戦の先鋒として同海域に到着、同島に激しい空爆を加え、「ミッドウェー島」に展開するアメリカ軍機の無力化にほぼ成功します
●しかし、アメリカ軍は日本軍側の動きを察知しており、空母3隻を同海域に派遣し、待ち伏せする作戦を採っていました
●第1航空艦隊の上空を守る戦闘機隊は、来襲するアメリカ軍機を撃破して行きましたが、アメリカ艦隊の反撃の時期を誤った艦隊司令部によりその対応は後手に回り、艦隊は戦闘機隊の間隙を付いたアメリカ軍の急降下爆撃機の攻撃に曝されます
●この攻撃により、「蒼龍」は飛行甲板に直撃弾3発を被弾、「ミッドウェー島」爆撃用の爆弾と、アメリカ空母発見の報により、用意された対艦用の爆弾と魚雷が散乱する格納庫内で誘爆が発生してしまいます
●「蒼龍」は、誘爆によって手の付けられない状態となって総員が退艦、大火災に包まれて、その姿を波間に消して行きました