陸上自衛隊 89式装甲戦闘車 カモフラージュネット付き
「陸上自衛隊 89式装甲戦闘車 カモフラージュネット付き (プラモデル) (ピットロード 1/35 グランドアーマーシリーズ No.G045K )」です
●陸上自衛隊の歩兵戦闘車「89式装甲戦闘車」を1/35スケールで再現したプラスチックモデル組立キット。
●35mm機関砲と対戦車ミサイル2基を装備した重武装の歩兵戦闘車「89式装甲戦闘車」を再現、面構成のデザインとなるマッシブなフォルムを再現した内容となっています。
●ピットロード社製「陸上自衛隊 89式装甲戦闘車」をベースに、カモフラージュ用の「バラキューダ」シートをセットしたスポット生産品となります。
・ ライオンロア製「陸上自衛隊 89式装甲戦闘車用 エッチングパーツ」と金属製砲身も、ベースキットのまま付属しています。
【 陸上自衛隊 89式装甲戦闘車 プラモデルの概要 】
●1/35スケールのキットとしてはオーソドックスなパーツ構成
●金属製砲身とライオンロア製のエッチングパーツが付属
●各ハッチは開閉状態を選択可能
●砲手サイトなどのガラス部は付属のクリアフィルムで再現
●乗員2体と普通科隊員2体のフィギュアが付属
●履帯は、「89式装甲戦闘車」用のダブルピン履帯、軟質製素材によるベルト式
●マーキング例は、陸上自衛隊の6部隊の車両、部隊マークなどを再現した
●「都市迷彩」のパターンをトレースしたカラーの5面図が付属
●「75式 155mm自走榴弾砲」の擬装状態を手軽に再現できる「バラキューダ」シートが付属
【 陸上自衛隊 89式装甲戦闘車 カモフラージュネット付き (ピットロード 1/35 グランドアーマーシリーズ G45K) プラモデルの内容 】
●陸上自衛隊の歩兵戦闘車「89式装甲戦闘車」を再現したプラスチックモデル組立キットです。
●1/35スケールのキットとしてはオーソドックスなパーツ構成で「89式装甲戦闘車」を再現、付属する金属製砲身やライオンロア製のエッチングパーツを使用すれば、よりディテール感溢れる姿を再現することが可能な内容となっています。
●「89式装甲戦闘車」は、「砲塔」「車体上部」「車体下部」の3ブロックで構成しています。
■ 砲塔
●「エリコン KDE 35mm機関砲」の砲身は、プラスチック製パーツと真鍮挽き物の2種のパーツをセット、選択して使用します。
・ プラスチック製の砲身パーツは一体成型のパーツで再現、砲口は別パーツ化しています。
・ 「防盾」は8パーツに分割して再現。
・ 「防盾」は完成後も上下に可動させることができます。
●砲塔は上下及び後部パネルの3パーツで構成。
・ 「砲手サイト」は、各パネルを箱組み状に貼り合わせて作製、ガラス部は付属のクリアフィルムで再現しています。
・ 「砲手サイト」の前扉は開閉状態を選択することができます。
・ 車長用の「ペリスコープ」は、個別に別パーツ化しています。
・ 「スモークディスチャージャー」は1本ずつ個別にパーツ化、固定ベースへと取り付た上、砲塔に装備します。
・ 「車長ハッチ」「砲手ハッチ」を別パーツ化、開閉状態を選択することができます。
・ 「重MAT」のランチャーはパネル化したパーツを箱組み状に貼り合わせて作製します。
・ 各部の「把手」や「吊り下げフック」は別パーツ化して再現しています。
■ 車体上部
●車体上部は、天板と両側面の3パーツに分割した構成。
・ サイドスカートはそれぞれ一体成型のパーツで再現。
・ 「前照灯」前面のメッシュは、付属の軟質素材製のメッシュで再現します。
・ 「操縦手用ペリスコープ」は車体パーツと一体成型化、、ガラス部は付属のクリアフィルムで再現します。
・ 「上部ハッチ」は別パーツ化、開閉状態を選択することができます。
・ 上部の「ペリスコープ」は個別にパーツ化。
・ 側面の「ガンポート」はそれぞれ一体成型のパーツで再現。
・ 各部の「把手」や「吊り下げフック」は別パーツ化して再現。
・ 「車載工具類」や「牽引ワイヤー」は個別にパーツ化、それぞれ固定具をパーツとともに一体成型した状態となっています。
■ 車体下部
●車体下部は、バスタブ状に一体成型化したパーツで再現、後部パネルは別パーツとなっています。
・ 「サスペンションアーム」は別パーツ化。
・ 「起動輪」は前後に分割したパーツで再現。
・ 「転輪」は前後に分割したパーツで再現、ポリキャップを内蔵して組み立て、完成後も可動させることができます。
・ 「誘導輪」は4パーツに分割して再現、履帯との接触部の肉抜き穴を再現しています。
●後部パネル部は、本体と左右のフェンダーで構成。
・ 「尾灯」「牽引フック」などを別パーツ化して再現。
・ 「後部ドア」は別パーツ化、開閉状態を選択することができます。
■ 履帯
●履帯は、「89式装甲戦闘車」用のダブルピン履帯を再現しています。
・ 履帯は、軟質素材のベルト式履帯となっています(履帯は焼き止めをして繋ぎます)。
■ フィギュア
●装甲戦闘車の乗員2体と、普通科隊員2体の合計4体のフィギュアが付属しています。
・ 乗員は砲塔上のハッチから上半身を出した状態、普通科隊員は車外で立った状態を再現しています。
●服装は
・ 乗員は、「迷彩服2型」の上から「ボディーアーマー」を着用、「戦車ヘルメット」を被った姿です(1体は迷彩覆いを被った状態)
・ 普通科隊員は、「迷彩服2型」を着用、迷彩カバーを付けたヘルメットを被った姿です
となります。
(説明書には、旧型の「迷彩服1型」の塗装パターンが描かれていますが、この迷彩服のデザインは現行のドット状の迷彩パターンとなる「迷彩服2型」で塗装した方がよいでしょう)
●フィギュアは、「頭部」「胴体」「両腕」「両足」に分割したオーソドックスなパーツ構成です。
●フィギュアのポージングは
・ 装甲車乗員
片手に双眼鏡を持っているポーズ
片手に通話器を持っているポーズです
・ 普通科隊員
両手で自動小銃を持っているポーズ
肩に「カールグスタフ」を掛け、片手に双眼鏡を持っているポーズ となっています
●付属している装備品類
・ 84mm カールグスタフ 無反動砲 ×1
・ 62式 機関銃 ×1
・ 89式 小銃 ×2
・ 拳銃ホルスター ×2
・ ヘルメット ×2
・ 銃剣 ×2
・ 双眼鏡 ×2
・ 携帯シャベル ×2
・ マガジンポーチ ×6
・ 水筒 ×2
・ ガスマスクケース ×2
など
【 付属しているエッチングパーツについて 】
●ライオンロア製「陸上自衛隊 89式装甲戦闘車用 エッチングパーツ」が付属しています。
●エッチングパーツの内容は
・ エンジングリルの異物防止ネット
・ 車体側面の排気グリルカバー
・ ペリスコープ及びペリスコープガード
・ 乗員ハッチの把手
・ 車体上に存在する各種ハッチの把手
・ ライトガードのメッシュ
・ 牽引ワイヤー固定具
・ 雑具箱の固定バンド
・ 雑具箱の固定用の枠
・ 雑具箱本体の持ち手
・ 車載工具類の固定具
・ スモークディスチャージャーのベース部分
・ スモークディスチャージャーの蓋の脱落防止用チェーン
・ ジェリカンラック及び固定バンド
・ 後部マッドガード
など、となっています。
●砲手サイトのガラス部などを再現する、カット加工したクリアフィルムが付属。
■ バラキューダ
●付属の「バラキューダ」シートは長方形の薄い軟質素材製のシート、そのまま使用することができますし、任意の形状にカットして使用することもできます。
・ シートには円弧状の切込みが入っていますので、少し手で揉み、立体感を出してから使用すると良いでしょう。
●「バラキューダ」シートは、実物の色に合わせて素材自体を着色していますので、塗装を行わなくても充分な雰囲気を演出することができます。
●シートのサイズ : 148×220mm
【 陸上自衛隊 89式装甲戦闘車 カモフラージュネット付き (ピットロード 1/35 グランドアーマーシリーズ G45K) 塗装とマーキング 】
●付属の塗装図に2種類の基本塗装、車体番号、陸自隊員の迷彩服などを記載したマーキング例をカラーで記載しています。
・ 塗装の際に使用する塗料の種類も記載しています (Mr.カラー)。
・ 「89式装甲戦闘車」の車体細部に使う塗料の種類は、組立説明書内の各組立工程中にて指示しています。
●「89式装甲戦闘車」の塗装例
・ 陸上自衛隊 3色迷彩塗装
・ 陸上自衛隊 都市型迷彩(推定)
・ 2010年4月に実験的に塗装が行われた、グレーをベースに四角形状の迷彩パターンとなる「都市迷彩」をトレースしたカラー5面図。
●「89式装甲戦闘車」の車体各部の部隊マーク、パーソナルマーク、車体番号などを記したマーキング例をカラーシートに掲載しています。、
マーキング例として、陸上自衛隊仕様となる1種類の塗装例と6種類の所属部隊が説明書に記載されています。
・ 第7師団 第11普通科連隊 第1中隊所属車
・ 第7師団 第11普通科連隊 第1中隊所属車
・ 第7師団 第11普通科連隊 第3中隊所属車
・ 第7師団 第11普通科連隊 第3中隊所属車
・ 第7師団 第11普通科連隊 第5中隊所属車
・ 富士教導団 普通科教導連隊所属車
・ 土浦駐屯地 陸上自衛隊 武器学校所属車
●説明書の塗装例に基づく、部隊マーク、部隊表示、パーソナルマーク(「流星」「雷電」「景雲」など)、車体番号などを再現したデカールが付属しています。
【 陸上自衛隊 89式装甲戦闘車 カモフラージュネット付き (ピットロード 1/35 グランドアーマーシリーズ G45K) パッケージ内容 】
・ 陸上自衛隊 89式装甲戦闘車 ×1
・ ライオンロア製「陸上自衛隊 89式装甲戦闘車用 エッチングパーツ」 ×1
・ 金属製砲身 ×1
・ クリアフィルム ×1
・ 軟質素材製メッシュ ×1
・ デカールシート ×1
・ バラキューダシート ×1
・ 組立て説明書 ×1 (訂正図含む)
・ カラー塗装図 ×4
・ カモフラージュネット使用例 ×1
【 陸上自衛隊 89式装甲戦闘車 について 】
●陸上自衛隊は、国産の戦車を開発する際、その戦車に随伴できる能力を持つ装軌式の装甲兵員輸送車を同時に開発していました。
●この兵員輸送車は戦車の前年に制式化される傾向にあり、戦後第1世代戦車の「61式戦車」の前には「60式装甲車」、戦後第2世代戦車である「74式戦車」の前には「73式装甲車」が誕生しています。
●「73式装甲車」は、当初銃搭を装備した歩兵戦闘車として開発が進められ、試作車も完成しましたが、予算の都合で銃搭は採用されず、結果的には「74式戦車」の機動力に合わせた凡庸な性能の装甲輸送車となってしまいました。
・ 同車が配備される頃には、装甲兵員輸送車には積極的に火力支援を行なうことができる歩兵戦闘車(IFV)としての性能を求めることが世界的な趨勢となっており、その観点からすると「73式装甲車」の能力不足は否めませんでした。
・ ただ、現在のアメリカ軍の「M113」のように、装甲化した装軌式輸送車と同様の高い存在価値を持っています。
●このような事情を前提に、「90式戦車」の開発と同時に本格的な歩兵戦闘車の開発が進められ、1988年に制式化されたのが「89式装甲戦闘車」です。
●この「89式装甲戦闘車」は、「エリコン KDE 35mm機関砲」を主砲に据えた砲塔に、対戦車ミサイル「重MAT」のランチャーを両側面に装備、戦車及び装甲車両に対し高い攻撃力を発揮することができます。
●また、兵員室には乗車戦闘が行なえるようにガンポートが設置されています。
・ このガンポートは、ソ連軍が「BMP-1」で採用したことから、歩兵戦闘車には必要な装備と考えられていましたが、実際には移動している車内から、視野の狭いペリスコープを使った射撃はあまり効果的ではなく、21世紀になると、最新のIFV車両には装備しない方が世界的趨勢となっています。
●装甲には圧延防弾鋼板を使用、アルミ合金を使用した「73式装甲車」と比較すると高い防御力を持ち、かつ最高速度は70km/hを発揮、「90式戦車」に追従できる高い機動性も兼ね備えています。
●「89式装甲戦闘車」は、このように高い攻撃力と機動力を持った優秀な歩兵戦闘車です。
●ただし、問題はその高性能による価格の高さであり、1両あたり6~7億円という高い調達価格のために大量に発注することができず、それがより価格を上げる要因となる悪循環を招いてしまいました。
●その結果、「89式装甲戦闘車」は68両が生産された段階の2004年に生産を終了、「第7師団」と「富士教導団」の一部のみに配備が行われています。