海上自衛隊 イージス護衛艦 DDG-173 こんごう 新装備パーツ付き
「海上自衛隊 イージス護衛艦 DDG-173 こんごう 新装備パーツ付き (プラモデル) (ピットロード 1/700 スカイウェーブ J シリーズ No.J060SP )」です
●洋上での防空体制の中核を担うイージスシステム(AWS)を、我が国で初めて搭載した海上自衛隊の護衛艦「こんごう型」の1番艦「DDG-173 こんごう」を1/700スケールで再現したプラスチックモデル組立てキット。
●ピットロード製「海上自衛隊 イージス護衛艦 DDG-173 こんごう」のキットをベースに、2018年新金型の「海上自衛隊 艦船装備セット 1」及びリニューアルしたマストトップと新規ESM装置パーツをセットしたSPバージョンになります。
【 海上自衛隊 イージス護衛艦 DDG-173 こんごう 新装備パーツ付き (ピットロード 1/700 スカイウェーブ J シリーズ J60SP) 概要 】
●新着艦標識に改めた2013年以降の「こんごう」の姿を再現。
●洋上モデル、フルハルモデルを選択して作成可能。
●より精緻なモールドでディテールを再現した新規パーツをセット、主な変更パーツは
兵装:「OTTOメラーラ 単装砲」「ハープーン」「魚雷発射管」「チャフ発射機」「ファランクス」「M2機銃」
電子装備類:「SPG-62 イルミネーター」「NORA-1 衛星通信アンテナ」「NOLQ-2 ESM」「NOLQ-2 ECM」「OPS-20C レーダー」「USC-42 アンテナ」「衛星テレビアンテナ」「射撃指揮装置」
艦載艇 : 「膨張式ボート」「複合艇」「内火艇」
その他 : 「ヘリ着艦表示灯」「アンカー」「旗竿」「舷梯」
など、となっています。
●マーキングは「DDG-173 こんごう」1隻分。
●同スケールの艦載ヘリコプター「SH-60J」が2機付属。
【 海上自衛隊 イージス護衛艦 DDG-173 こんごう 新装備パーツ付き (ピットロード 1/700 スカイウェーブ J シリーズ J60SP) プラモデルの内容 】
●海上自衛隊のイージス護衛艦「DDG-173 こんごう」を再現したプラスチックモデル組立キットです。
■ DDG-173 こんごう 概要
●海上自衛隊の艦艇を積極的にモデル化してきたピットロード社のリサーチと、実艦への深い造詣を背景にイージス護衛艦「DDG-173 こんごう」を再現、全体のシルエットを捉えながら、ところどころを新金型で造型した「海上自衛隊 艦船装備セット 1」に置き換えて、より細かなディテールを再現可能な内容となっています。
・ 「海上自衛隊 艦船装備セット 1」各パーツの「DD-173 こんごう」への取り付け箇所は組立説明書内に記載しています。
●同スケールの艦載ヘリコプター「SH-60J」が2機付属しています。
■ DDG-173 こんごう 全体構造
●「DDG-173 こんごう」は、喫水線以下も再現したフルハルモデルと、喫水線から上を再現した洋上モデルとを選択して製作することができます。
●「DDG-173 こんごう」の船体部は、船体上部と船底部の上下にブロック分割したパーツ構成となっています。
●上甲板上に設置された「艦橋構造物」「マスト」「主砲」「後部構造物(第2煙突)」などを個別にブロック化して再現、それぞれを甲板上に取り付けて完成させます。
●船体上部は前部甲板部分を別パーツ化、艦橋から後部は上部構造の一部も含め船体上部パーツと一体成型して再現しています。
・ 船体側面は、舷窓を設けていない舷側部をなんらモールドを施さずにフラットな形状で再現。
・ 上甲板部には、アンカーチェーンや波除け、ボラードなどのディテールを丁寧なモールドで再現しています。
・ 船体前後の「VLS Mk.41」は甲板上にモールド化して再現、区画しているセルのハッチも微細なモールドで再現しています。
・ 船体後部の飛行甲板は実艦を反映して段差をつけた形状で再現、甲板上にはドット状の突起を微細なモールドで再現し、甲板脇にはミニオランダ坂と呼ばれている傾斜を再現しています。
・ 甲板上の歩行帯はパーツ上に凸モールド化して区分けしていますが、歩行帯を再現したデカールも付属しています。
●船底部は、船体上部の下につける洋上モデル用のフラットな船底パーツと、フルハルモデル用の船底パーツの2種をセット、選択して使用することができます
・ フルハルモデル用の「スタビライザー」「スクリュー」「舵」「推進軸」などを別パーツ化して再現しています
■ DDG-173 こんごう 艦上構造
●艦橋構造物
・ 多面形の艦橋部分をできるだけ簡単に組みたてる事ができるように、艦橋構造物の側面と下部そして第1煙突部分を船体上部パーツと一体化して成型、ここに艦橋前面、後面などのパネル面を貼り付ける構成になっています。
・ 艦橋は2層に分割して構成、構造物の上に取り付けます。
・ 艦橋窓は、窓枠部分を凸モールド化して再現。
・ 艦橋前部には「SPY-1D フェイズドアレイレーダー」や防水扉、梯子、などを凹凸を交えたモールドで再現しています。
・ 艦橋構造物側面と後面のルーバーを別パーツ化して再現、スリット形状をモールドで再現しています。
・ 煙突のトップ部分も別パーツ化、大小並んだ排気筒を立体化したモールドで再現しています。
・ 前部構造物に配置する「CIWS ファランクス」(×1)、「チャフランチャー」(×4)、「USC-42 衛星通信アンテナ」(×1)、「NORA-1 スーパーバードアンテナ」(×2)、「NORQ-1 スーパーバードアンテナ」(×2)、「NOLQ-2 電子戦装置」(×2)、「FCS-2 射撃指揮装置2型1」(×1)「SPG-62 射撃指揮装置」(×1)などを別パーツ化して再現、微細なパーツながら、それぞれの特徴を最大公約数的なフォルムで再現しています。
●メインマスト
・ メインマストは、トラス状に成型された各パネルを貼り合わせ、ヤード、各フラットを取り付ける構造になっています
・ 「NOLQ-2 電子戦装置」や「LINK16アンテナ」などで構成されるマストの頂部は一体成型のパーツで再現しています
・ マストに設置された、「USC-42 衛星通信アンテナ」「インマルサット衛星通信アンテナ」(×1)、「ORQ-1 ヘリコプター用データリンク装置」(×1)、「OPS-28D 水上レーダー」(×1)、「OPS-20 航海レーダー」(×1)、「インマルサットアンテナ」(×2)などを別パーツ化して再現、微細なパーツながら雰囲気のよい形状で再現しています
●後部構造物
・ 後部構造物は下部を左右に分割したパーツ、上部を一体成型化したパーツで構成、これに第2煙突のトップ及び構造物の尾部のパーツを取り付けます。
・ 煙突のトップ部分には大小並んだ排気筒を立体化したモールドで再現しています。
・ 後部構造物側面に設置された煙突換気孔、防水扉、梯子などを変化をつけた凹凸を交えたモールドで再現していま。す
・ ガスタービン用の吸気口は別パーツ化して再現、パーツ表面にはうっすらとディテールをモールド化しています。
・ 後部構造物に配置する「CIWS ファランクス」(×1)、「SPG-62 射撃指揮装置」(×2)、「水平燈」(×2)、などを別パーツ化して再現しています。
■ DDG-173 こんごう 兵装類
●主砲塔部 「オート・メラーラ 127mm単装速射砲」 ×1
・ 砲身と砲塔、砲塔基部で分割したパーツで再現しています。
●対水上ミサイル 「ハープーン 4連装発射機」 ×2
・ 上下2本のキャニスターを支柱を含めて一体成型のパーツで再現、左右で連結して4連装の「ハープーン発射機」を再現します。
●近距離防御兵器 「CIWS ファランクス」 ×2
・ 銃身を含めた本体、架台、基部の3分割したパーツで再現、艦橋前と後部構造物の後端に装備します。
●魚雷発射管 「HOS-303 3連装短魚雷発射管」 ×2
・ 魚雷発射管は上下に分割したパーツで再現、上甲板後部に配置します。
●膨張式ボートコンテナ ×2
・ ボートコンテナは格納状態のボートと射出レールで分割したパーツ構成。
・ 船体中央後部に右舷4連、左舷2連のボートコンテナを装備します。
●艦載艇 「改7.9m内火艇」 ×2
・ 上甲板中央部に装備しており、ボートダビットは別パーツで再現しています
●ボート「複合型作業艇」
・ 後部構造物後部に装備、一体成型のパーツで再現し、ジブクレーンは別パーツ化しています。
●その他の艤装を再現したパーツとして
・ 艦首、艦尾旗竿
・ アンカー
・ 受給ポスト
・ プロペラガード
などを別パーツ化して再現しています。
■ DDG-173 こんごう に付属する航空機
●「DDG-173 こんごう」の搭載ヘリコプターとして
・ 「SH-60J 哨戒ヘリコプター」 ×2
が付属しています。
・ 「SH-60J」の機体本体は左右に分割したパーツで構成、メインローター、テールローター、ランディングギア、水平尾翼を別パーツ化しています。
・メインローターは展開した状態と、畳んだ状態の2種のパーツが付属、選択して使用することができます。
・ 「SH-60J」用の「短魚雷」「磁気探知機」を再現したパーツも付属しています。
■ ディスプレイ台
●フルハルモデル作成時、完成後に見栄え良く飾ることができるディスプレイス台をセット、完成した「こんごう」をそのまま載せてディスプレイすることができます。
・ 飾り台はプラスチック製のパーツ、台形の台座部分に大きく広がったYの字型の飾り脚を取り付けるパーツ構成になっています。
【 海上自衛隊 イージス護衛艦 DDG-173 こんごう 新装備パーツ付き (ピットロード 1/700 スカイウェーブ J シリーズ J60SP) 塗装とマーキング 】
●カラーでプリントした「マーキング・塗装ガイド」が付属。
・ 塗装の際に使用する塗料の種類も記載しています (Mr.カラー)。
●デカールは「DDG-173 こんごう」1隻分が付属。
・ 艦名、ハルナンバー、ヘリ甲板の表示線、甲板上の歩行帯などをデカールで再現しています。
・ 艦首旗竿に取りける「日章旗」と、艦尾旗竿に取り付ける「自衛艦旗」のデカールも付属しています。
・ 上部構造物類を取り付ける前に「歩行帯デカール」を貼付すると、比較的簡単に歩行帯ラインをマーキングすることができます。
・ デカール貼付の際には事前に周囲のニスをカッターナイフで切除してから「デカール軟化剤」を併用するとフィットさせやすくなります。
【 海上自衛隊 イージス護衛艦 DDG-173 こんごう 新装備パーツ付き (ピットロード 1/700 スカイウェーブ J シリーズ J60SP) パッケージ内容 】
・ 海上自衛隊 イージス護衛艦 DDG-173 こんごう ×1
・ SH-60J ×2
・ 海上自衛隊 艦船装備セット 1 ×1組
・ ディスプレイスタンド ×1
・ デカールシート ×3
・ こんごう 組立説明書 ×1
・ マーキング・塗装ガイド ×1
【 海上自衛隊 イージス護衛艦 DDG-173 こんごう 新装備パーツ付き (ピットロード 1/700 スカイウェーブ J シリーズ J60SP) 製品仕様 】
●プラスチックモデル組立キット
●製品素材 : PS
●パーツ成型色 : ライトグレー
●「DD-173 こんごう」の完成時のサイズ
・ 全長 : 230mm
【 海上自衛隊 イージス護衛艦 こんごう型 について 】
●海上自衛隊は、有事の際における海上のシーレーン確保というのが最大の目標であり、特に米ソ冷戦下の時代ではソ連の潜水艦が最大の脅威とされました。
●また、専守防衛の観点から日本近海での行動が中心となるため、航空自衛隊や在日米軍の上空カバーが見込まれることから、対空能力は重視されず、護衛艦は対潜能力が最も重要とされてきました。
●しかし、空からの脅威より艦隊を守る手段がないのは忌々しき事態であり、海上自衛隊としては念願の対空ミサイルを搭載した初めてのミサイル護衛艦「DDG-163 あまつかぜ」が1965年に竣工します。
・ それまでは、主砲による対空能力を持つ艦として「DDK」が存在していましたが、その能力は個艦防御に過ぎませんでした
●この「DDG-163 あまつかぜ」以降、後継となるミサイル護衛艦「たちかぜ型」や「はたかぜ型」が建造されましたが、ミサイル護衛艦は他の護衛艦と比べて建造費が高いために建造のペースは極めて低調で、これらのミサイル護衛艦は1個護衛隊群に1隻しか配備できませんでした。
●また、当時のミサイル護衛艦は、複数の目標を同時に攻撃することができないという欠点を持っていました。
●このため、海上自衛隊の護衛艦隊は高い対潜能力を持つのに対して、対空能力は優れているとは言えず、その能力に偏りがあったのは否めませんでした。
●1980年代前半、米ソ冷戦下において「Tu-22M バックファイアー」などのソ連軍の爆撃機の脅威が問題視される中、ミサイル護衛艦の充実化が唱えられ、それにより建造されたのが「こんごう型」です。
●「こんごう型」は、アメリカ海軍が保有する、多数の航空目標を同時捕捉、同時攻撃できる能力を持つ「イージス・システム」を装備したミサイル護衛艦で、従来のミサイル護衛艦とは比較にならない程の高い防空能力を擁しています。
・ この「イージス・システム」はアメリカからの有償援助として購入したもので、「こんごう型」はアメリカ海軍以外で初めて建造された「イージス艦」となりました。
●「イージス・システム」の核となる「フェーズド・アレイ」方式で搭載された「SPY-1Dレーダー」は艦橋下部に装備され、このため艦橋構造物は多面形で船体に対して大型となっています。
●ミサイルは垂直発射装置「VLS」(80セル分)に搭載、対艦用のミサイル「ハープーン」は4連式を2基装備しています。
●主砲は、「オート・メララ 127mm単装速射砲」を装備、その他に近接防御火器「20mm CIWS ファランクス」を2基、「3連装短魚雷発射管」を2基搭載しています。
●このように多数の装備を搭載し、「電子の要塞」とも呼ばれる「イージス・システム」を持つ「こんごう型」は海上自衛隊の艦隊防空の要として欠かせない存在となり、「DDG-173 こんごう」「DD-174 きりしま」「DDG-175 みょうこう」「DDG-176 ちょうかい」の4隻が建造されています。
・ 2004年には「こんごう型」の改良型となる「あたご型」の建造が開始、「DDG-177 あたご」「DDG-178 あしがら」が竣工しています。
●ところが、「こんごう型」が竣工した頃にはソ連が崩壊、これにより建造費が莫大となる「イージス艦」は不要論が噴出してしまいます。
●しかし、ソ連崩壊後の国際情勢は複雑さを増し、湾岸戦争以降、第3国に拡散した弾道ミサイルは、我が国にとって深刻な脅威となるなど、日本周辺を取り巻く環境はむしろ悪化する傾向にあります。
●そこで、アメリカとともにTMD(戦域ミサイル防衛)を共同開発することになり、洋上防空の柱となる「こんごう型」にTMD能力を付与するためイージスシステムを改良、「スタンダード SM-3」ミサイルを搭載して弾道ミサイルの迎撃にあたることとしました。
●このような高い防空能力を持つ「こんごう型」は本来の艦隊防空という任務だけではなく、日本自体を守るまさに「盾」としての役割も持つようになると同時に、従来の冷戦構造下では考えられなかった「海賊対策」など、海外においても「こんごう型」の高い探知能力や情報処理能力が必要とされる事案も発生しており、「こんごう型」の必要性と重要性は益々高まっているのです。
【 海上自衛隊 イージス護衛艦 DDG-173 こんごう について 】
●「DDG-173 こんごう」は、「こんごう型」の1番艦として三菱重工長崎造船所で建造され、1993年に竣工しました。
●竣工後、「DDG-173 こんごう」は第2護衛隊群第62護衛隊に配属、佐世保に配備されています。
●1994年、「DDG-173 こんごう」は環太平洋合同演習 (RIMPAC)に参加。
●2003年にはテロ対策特措法に基づき、インド洋へと派遣され、5ヶ月の任務を終えて帰国、翌2004年にも再びインド洋で任務に就いています。
●2006年になると「BMD(弾道ミサイル防衛)」システムを付与する改修工事を施し、2007年11月にハワイ沖におけるミサイル迎撃試験では、高度160kmで模擬弾道弾の迎撃テストに成功、2008年に部隊改編に伴い第1護衛隊群第5護衛隊へと配属されます。
●2012年、北朝鮮が弾道ミサイルを発射する準備を行っていることから、「DDG-173 こんごう」は万一の事態のために日本海に展開し、迎撃態勢を採ります。
●この北朝鮮の弾道ミサイルの発射は失敗に終わり、「DDG-173 こんごう」は帰還、翌2013年にも弾道ミサイルの脅威から日本海で警戒任務に就いています。