日本海軍 潜水母艦 迅鯨型 迅鯨
「日本海軍 潜水母艦 迅鯨型 迅鯨 (プラモデル) (ピットロード 1/700 スカイウェーブ W シリーズ No.W036 )」です
●太平洋戦争時における帝国海軍の潜水母艦「迅鯨」を1/700スケールで再現したプラスチックモデル組立てキット
●帝国海軍初となる新造式に建造された潜水母艦「迅鯨」を再現、潜水母艦としてはコンパクトな船体に兵装や各種艤装類を装備した特徴的なシルエットを再現した内容となっています
【 「潜水母艦 迅鯨」について 】
●第1次世界大戦後、帝国海軍では海軍力を大幅に強化させる増艦計画「88艦隊」を立案します
●この「88艦隊」では、イギリス、アメリカなどの強大な海軍力に対抗するため、戦艦、巡洋戦艦などの主力艦艇の建造の他に、駆逐艦や潜水艦などの補助艦艇の建造も計画されました
●特に、帝国海軍は、欧米とは異なり潜水艦を通商破壊ではなく、敵艦隊の戦力を艦隊決戦以前に減退させるという艦隊戦力の一部と位置付けしていました
●また、当時の帝国海軍の潜水艦は中型の「呂号潜水艦」が主力で、航続距離が短く、日露戦争により背後の敵を打ち破った帝国海軍にとって次なる活動の場は太平洋と想定しており、その広大な海域を行動域とするために潜水艦の洋上基地となる潜水母艦が重要されるようになります
●この方針に従い、「88艦隊」構想では潜水母艦「迅鯨型」の2隻の建造も計画され、1番艦「迅鯨」が1923年、2番艦「長鯨」が1924年に竣工しています
●この「迅鯨型」は、帝国海軍においては初の新造式で建造された潜水母艦となり、排水量7,600tクラスの中型の艦で、潜水艦への補給のための魚雷や燃料を搭載、潜水艦の整備能力や潜水艦の乗員の休息施設、そして潜水艦隊旗艦としての司令部施設などを装備していました
●しかし、1930年代に入ると帝国海軍では潜水艦の主力を大型の「伊号潜水艦」へと変更、この「伊号潜水艦」の潜水母艦に「迅鯨型 潜水母艦」では能力不足が否めないようになります
●このため、帝国海軍では「伊号潜水艦」に合わせた潜水母艦「大鯨」「剣崎」「高崎」を建造、これにより「迅鯨型」の2隻は練習艦として潜水母艦の任から一旦引退することとなります
●ところが、戦争への気運が高まった1930年代末、「大鯨」「剣崎」「高崎」は航空母艦へと改造されることとなり、「迅鯨型」は再び潜水母艦として運用されることとなりました
●潜水母艦「迅鯨」は、太平洋戦争が開戦すると南方へと進出し、潜水艦隊の旗艦及び潜水母艦として従事、トラック島やラバウル島などへと展開して潜水艦隊の指揮及び支援に活躍しました
●ただし、「迅鯨」は艦齢が古く、速度などの点で旧式化が免れなかったのも事実で、1943年になると内地へと帰還、潜水艦隊の練習艦として訓練任務に就きます
●「迅鯨」は1944年8月頃から沖縄方面への輸送任務に従事、1944年9月、アメリカ潜水艦の攻撃を受けて被雷し、航行不能となる損害を受けます
●「迅鯨」は、沖縄西方の瀬底島に曳航されますが、アメリカ空母機動部隊の艦載機の空襲を受けて被弾、その生涯を閉じたのでした
【 「日本海軍 潜水母艦 迅鯨型 迅鯨」のキット内容について 】
●この帝国海軍の潜水母艦「迅鯨」を再現したプラスチックモデル組立てキットです
●ピットロード社が長年培ってきた艦船モデル技術により「迅鯨」を再現、同社らしいメリハリのあるシャープな彫刻と造形によりその特徴的な姿とディテールを表現した内容となっています
●艦体喫水線までが再現されたウォーターラインモデルです
●「迅鯨」の船体は左右分割のパーツで構成、これに上甲板、各種構造物を取り付ける構成となっています
●船体部にはバルジ部分も一体成型され、舷窓、錨、梯子、鋼板の継ぎ目などが繊細な彫刻で再現されています
・ ウォーターラインモデルとしての船底部は、船体パーツに一体成型されています
●上甲板部は、長船首楼甲板部と後部甲板に分割されています
・ 上甲板には、主砲基部や波除けなどの基本躯体の他に、木甲板表現、ボラード、アンカーチェーンなどのディテールが凹凸ある彫刻で再現されています
●中央構造物は、2層のデッキを積み上げる方式で、さらにその上に艦橋、煙突、メインマスト、後檣などを取り付けます
・ 中央構造物の舷窓、扉などは繊細なモールドで再現されています
●甲板上の構築物となる「主砲部」「艦橋部」「煙突部」「マスト部」などを個別にブロック化して構成、それぞれを取り付けて完成させます
「迅鯨」の艦上の構造物は下記のようなパーツで構成されています
●艦橋
・ 艦橋は2層で構成されています
・ 艦橋窓枠は微細な彫刻で再現
●中央構造物
・ 中央構造物は2層で構成されています
・ 中央構造物に装備される、「40cm探照灯」(×2)、「8cm単装高角砲」(×2)、「測距儀」(×1)がパーツ化
● 煙突
・ 第1、第2煙突の本体部分は左右分割のパーツ構成、煙突部のトップは別パーツ化されています
・ 側面の副管は別パーツ化して再現されています
●メインマスト
・ メインマストは三脚檣型で、トップは単檣の構造を再現
・ 三脚檣部分は前後分割のパーツ、中央部のクロスツリーと単檣部分は各1パーツにて再現
・ クロスツリー部分の艦橋は別パーツで、艦橋の窓枠が微細な彫刻で再現されています
・ メインマストに装備される「75cm探照灯」(×2)は別パーツ化
●後檣
・ 後檣は単檣型で、一体成型となっています
●主砲 「50口径 14cm連装砲」 ×2
・ 主砲塔は、1本ずつ分割された砲身部と砲塔部とで構成されています
・ 砲身部分には防水カバーが表現されています
●高角砲 「8cm単装高角砲」 ×2
・ 「8cm単装高角砲」は一体成型となっています
●内火艇、カッター及びボートダビッド
・ 11m内火艇 ×1
・ 30フィート内火艇 ×1
・ 9m内火ランチ×2
・ 9mカッター ×2
・ 27フィート通船 ×1
・ 20フィート通船 ×1
●その他の艤装を再現したパーツとして
・ 通気筒
・ リール
・ クレーン
・ 艦首、艦尾旗竿
・ 菊花紋章
・ 塵捨て管
などがセットされています
●艦載機 「14式水上偵察機」 ×1
・ 「14式水上偵察機」は、胴体、上部翼、プロペラ、フロート部の5パーツで構成されています
●マストに掲げられる軍艦旗、艦載機用の日の丸マークなどを再現したデカールが付属しています