日本海軍 工作艦 明石
「日本海軍 工作艦 明石 (プラモデル) (ピットロード 1/700 スカイウェーブ W シリーズ No.W037 )」です
●太平洋戦争時における帝国海軍の工作艦「明石」を1/700スケールで再現したプラスチックモデル組立キット
●帝国海軍を支え、その戦力維持に尽力を発揮した工作艦「明石」を再現、大型艦ながら水平甲板の艦形、クレーンを多く装備した上部構造、必要最小限の武装など、同艦の特異なシルエットを再現した内容となっています
【 「工作艦 明石」について 】
●工作艦とは、洋上に停泊して他艦の修理・改造を行う艦艇で、列強国の海軍が保有していました
●この工作艦は、前線後方の停泊地に進出、戦いなどで損傷した艦を修理し、海軍戦力を維持する役割を持ち、特に戦域が広大となる日本、アメリカでは必要不可欠な艦でした
・ 当時で一番広い戦域を持っていたのはイギリス海軍でしたが、修理可能な港湾を世界各地に持っていたため、工作艦の必要性は低いものと評価されていました
●帝国海軍では、「朝日」「関東」などの工作艦を保有していましたが、旧式艦や商船を改造したものであり、将来予想される戦争開戦の可能性から本格的な専用艦の新造が望まれます
●ただ、艦の建造は、来たるべき艦隊戦用の攻撃艦艇が優先的とされ、このような補助艦艇の建造は、予算の都合上なかなか実現せず、ようやく1934年に了承されて1937年に起工、10000tクラスの工作艦「明石」として1939年に竣工します
●「明石」の艦型は艦首から艦尾まで同一甲板となる水平甲板型を採用し、作業効率を考慮したものとなっています
●また、当時の最新式の工作機材を導入、艦内には内地の海軍工廠にすら配備していない144台のドイツ製工作機械が設置されていました
●その艦内には、「組立」「焼入」「鋳造」「溶接」「銅工」「木工」「兵器」「電気」等の各種工場、工具室、青写真室なども配置され、世界一級の能力を誇りました
●そして、海軍の乗員の他に、民間人や軍属の熟練工が乗り込み、その能力を発揮、まさに「移動式の海軍工廠」となっていたのです
●太平洋戦争が開戦すると、「明石」はパラオ、ダバオなどの南方に派遣されて、各種艦艇の修理に奔走します
●1942年7月、ガダルカナル島にアメリカ軍が上陸すると、ソロモン海域が日米の最前線となり、1942年8月、同艦はその後方に位置する最大の海軍拠点トラック島に配備されました
●ソロモン海域での消耗戦によって多くの艦が傷付き、トラック島へと帰還しました
●「明石」は、それらの艦を修理、その修理によって戦線に復帰した艦は極めて多く、同艦の存在は絶大なものとなります
・ 修理の際は、修理艦が「明石」に横付けされますが、最盛期には4、5隻が並ぶことが有りました
・ 修理の作業量は膨大となり、乗組員は不休で作業に当たらなくてはならず、トラック島に上陸することもままなりませんでした
●また、停泊地での修理が不可能な程のダメージを受けた艦は、同艦によって応急修理を受け、内地へと送られています
●ソロモン海域での戦況が不利となり、同海域の島がアメリカ軍に占領されるとトラック島は最前線へと変化します
●1944年2月、大量のアメリカ軍艦載機がトラック島へと飛来、空襲により帝国海軍の最重要拠点だった同島はほぼその機能を失ってしまいます
●「明石」も、この空襲により大破するダメージを受け、パラオへと回航されました
●1944年3月、そのパラオにおいて再びアメリカ軍艦載機の空襲を受け、大破着底し、その生涯を閉じたのでした
【 「日本海軍 工作艦 明石」のキット内容について 】
●この帝国海軍の工作艦「明石」を再現したプラスチックモデル組立てキットです
●ピットロード社が培った艦船モデル再現技術により工作艦「明石」をメリハリのあるモールドによりシャープに再現、独特な艦形、工作艦ならではの複雑な上部構造などが表現された内容となっています
●「工作艦 明石」の艦体喫水線までが再現されたウォーターラインモデルです
●「明石」の船体は上下分割のパーツで構成、これに錨鎖甲板、各種構造物を取り付ける構成となっています
●船体部には上甲板が一体成型され、船体部分には舷窓が繊細な彫刻で再現されています
・ 船体部は、喫水線部分までが再現、 ウォーターラインモデルに欠かせない船体下を塞ぐ平らな船底パーツが付属しています
●甲板上には、前部構造物、後部構造物、高角砲台座などの基本躯体の他に、リノリウム押さえ、滑り止め、ボラード、アンカーチェーン、ボート架台などのディテールがモールドされています
●上甲板上の構築物となる「艦橋部」「高角砲部」「煙突部」「中央構造物」「クレーン部」などを個別にブロック化して構成、それぞれを甲板上に取り付けて完成させます
「明石」の艦上の構造物は下記のようなパーツで構成されています
●艦橋
・ 艦橋の主要部分は、4パーツで構成、トップの測距儀は別パーツとなっています
・ 艦橋の窓、艦橋下部の舷窓、扉などのディテールがモールドで再現されています
・ 艦橋後部の機銃スポンソン、マスト、クレーン部用の張り出し部は別パーツです
・ 艦橋に装備される、測距儀(×2)、25mm連装機銃(×2)が付属
●メインマスト、後檣
・ メインマストと後檣は三脚檣型、トップは単檣型となっており、それぞれ上下分割式です
・ メインマスト中央部に装備されている、90cm探照灯(×1)が付属
● 第1煙突・第2煙突
・ 煙突トップ部は別パーツ化され、本体部分は左右2分割式です
●中央構造物
・ 中央構造物は各パネルを張り合わせる方式となっています
・ 側面には舷窓、扉がモールドされています
・ 上部に装備される、パラベーン(×4)が付属
●高角砲 「40口径 89年式 12.7cm連装高角砲A1型」 ×2
・ 高角砲は連装式に一体成型された砲身部と、砲架部との2分割式です
●対空機銃 「25mm連装機銃」 ×2(艦橋部に配置)
・ 機銃は、連装式に一体成型された銃身部と機銃架の2分割式となっています
●クレーン部
・ 各クレーンは左右分割式で、支柱、吊り下げ部を挟み込むように組み上げます
・ クレーンパーツ側面にはトラス構造がモールドされています
●内火艇、カッター及びボートダビッド
・ 17m内火艇 ×1
・ 30t運貨船 ×1
・ 11m内火艇 ×2
・ 9m内火艇 ×1
・ 12m内火ランチ ×3
・ 9mカッター ×2
・ 12m通船 ×1
・ 12m潜水用伝馬船 ×1
・ 6m通船 ×1
●その他の艤装を再現したパーツとして
・ 方位測定器
・ 各種ダビッド
・ 艦首、艦尾旗竿
・ 錨及び副錨
・ 装填演習砲
などがセットされています
●艦首の日章旗、艦尾の軍艦旗を再現したデカールが付属しています
●「日本海軍工作艦 明石」の完成全長 : 227mm
【 「日本海軍 工作艦 明石」のパッケージ内容 】
・ 工作艦 明石 ×1
・ デカールシート ×1枚