ドイツ 3号戦車G型 5cm砲搭載型 潜水戦車
「ドイツ 3号戦車G型 5cm砲搭載型 潜水戦車 (プラモデル) (サイバーホビー 1/35 AFV シリーズ ('39~'45 シリーズ) No.6773 )」です
●「ドイツ 3号戦車G型 5cm砲搭載型 潜水戦車」です
●第2次世界大戦時におけるドイツ軍の「3号戦車G型」を1/35スケールで再現したプラスチックモデル組立キット
●イギリス本土上陸作戦用として改造された「3号戦車G型」の「潜水戦車型」を再現、防水カバー用のステーなどを装備した特徴的な姿を再現した内容となっています
・ シュノーケルなどの潜水装置自体は含まれておらず、通常の地上戦用として使用されている状態を再現しています【 「3号戦車G型 潜水戦車型」について 】
●「3号戦車」は、「1号戦車」~「4号戦車」というドイツ軍の戦車シリーズの中で戦車戦力の中核となる主力戦車として開発されましたが、懸架装置の選定に手間取り、実質的な生産の開始は一番後となっています
●また、主砲としては「50mm砲」の搭載が予定されていたものの、砲の開発が遅れ、暫定的に「37mm砲」を搭載することとなり、主力戦車としては火力不足が否めませんでした
●1940年4月から生産が開始された「3号戦車G型」は、新開発の「42口径 50mm戦車砲」を搭載したタイプで、防盾も外装式へと変更、防御力も向上しています
●このタイプの登場により「3号戦車」は名実共にドイツ戦車部隊の主力戦車の座を占めるようになり、各戦線で活躍しました
●一方、1940年6月フランス北部を席巻したドイツ軍は、次の目標としてイギリス本土への上陸を狙い、「あしか作戦」と命名して作戦実行の準備に入りました
●対峙するイギリス陸軍は、フランスに派遣されていた主力部隊はその多くが撤退することに成功したものの、その実体は装備品をほとんど放棄して身体一つで生還した状態であり、絶対的な戦力不足でした
●しかし、ドイツ軍にとって上陸の際には遮蔽物のない海岸において部隊は脆弱であり、損害を抑えるために戦車の存在は欠かせないものと判断されました
●そこで、ドイツ軍では潜水式によって戦車を上陸させるという方法を考案、これは渡渉水深能力を大幅に引き上げて海底を自走するシステムでした
●もっとも、ドーバー海峡の海底を戦車で進むということは不可能ですので、運搬船が浅瀬へと近付き、そこから戦車を海底へと降ろして運用する方式を想定していました
●この潜水式の戦車は、既存の戦車からの改造という方式が採られ、「3号戦車」では、「F型」「G型」「H型」の各形式から168両が改造されています
●改造された潜水戦車型は、各部の隙間に防水処理が行われ、砲塔の防盾部と、車体の前方機銃の部分には防水カバー用のステーが増設されました
●実際の潜水時には、吸排気用のパイプを海上に出すことによりエンジンへの吸排気を行い、潜水能力は水深15mまでが可能となっています
●このような準備を整えイギリス本土への上陸作戦を目論んだドイツ軍ですが、ドイツ空軍がイギリス本土への制空権を掌握できなかったことから「あしか作戦」は中止されてしまいます
●潜水戦車へと改造された車両は、吸排気用のパイプを固定式とするなどの改良を施されて独ソ戦初期の「ブーク河」「ドニェプル河」の渡河作戦に投入、その後は通常の戦車と同様に運用されています
●なお、通常の地上戦時においては、防水カバー、吸排気用のパイプなどの潜水装置は取外されましたが、砲塔の防盾部と、車体の前方機銃には防水カバー用のステーが残っていましたので、潜水戦車へと改造された車両と判別することが可能です
【 「ドイツ 3号戦車G型 5cm砲搭載型 潜水戦車」のキット内容について 】
●このドイツ軍の「3号戦車G型」の「潜水戦車型」を再現したプラスチックモデル組立キットです
●基本車体となる「3号戦車G型」及び潜水戦車としての装備を含め、細分化されたパーツ構成と細部を再現するためのエッチングパーツにより、同車のディテール表現に重きを置いて再現した内容となっています
●「3号戦車G型 潜水戦車型」の地上時における状態が再現されており、潜水時用の吸排気用のパイプや防水カバーなどは付属していません
●「3号戦車G型 潜水戦車型」は、「砲塔」「車体上部」「車体下部」、左右の「フェンダー」の5ブロックで構成されています
【 砲 塔 】
●砲塔は、ハッチの開口部を中心にその装甲の薄さを再現、砲塔天板部のネジ穴も表現されています
●「42口径 50mm戦車砲」の砲身は一体成型となっており、スライド式金型により砲口が開口処理されています
・ 同軸機銃は、銃口が開口されており、機銃の装着の有無が選択できます
・ 砲尾等も再現され、閉鎖器は開閉状態が選択可能です
●防盾は、防盾本体、駐退装置カバー、砲身の装甲スリーブで構成されています
・左右の視察クラッペは別パーツとなっており、開閉状態が選択できます
・ クラッペ内側の防弾ガラスを再現するクリアーパーツが付属しています
・ 防盾部の防水カバー用のステーは1パーツで再現
・ 防盾は、完成後も上下可動式とすることができます
●砲塔は上下分割式で、前部パネルは別パーツです
・ 上部パーツには天板部のネジ穴が表現
・ 砲塔側面のハッチは別パーツとなっており、開閉状態が選択できます
・ 視察クラッペは別パーツで開閉状態が選択可能です
・ 視察クラッペ、ハッチ部の視察装置を再現するクリアーパーツが付属しています
・ 砲塔下部に装着される防水カバーがパーツ化
●車長キューポラは、円筒形の本体部分に、視察装置の装甲カバーを装着する方式となっています
・ 各視察口の開閉状態が選択可能で、そのガラス部分はクリアーパーツが用意されています
・ 車長ハッチは別パーツにより開閉状態が選択可能
【 車体上部 】
●車体上部は、点検ハッチを別パーツにて再現、各部の繊細な溶接跡も表現されています
●車体上部は、前部、戦闘室、エンジンデッキの3ブロックで構成されています
●前部は1パーツで構成され、トランスミッション点検ハッチは別パーツとなっています
●戦闘室の主要部は、4個のパーツの箱組み方式となっています
・ 構成するパーツの内側にはガイド用のパーツが用意され、確実に形状が完成するように工夫されています
・ 側面のクラッペは別パーツとなっています
・ 操縦席の装甲バイザーは2分割式で、開閉状態が選択できます
・ 前方機銃は7個のパーツで構成、内部の機関部などが詳細に表現されています
・ 前方機銃のマウント部に装着される防水カバー用のステーがパーツ化
・ 戦闘室側面に設けられた拡張部分はエッチングパーツで再現
●エンジンデッキ部は、各点検ハッチ、側面のエンジングリル部は別パーツとなっています
・ 潜水戦車としてのエンジングリル部の塞ぐ蓋のパーツが付属
・ 牽引ワイヤーは、ワイヤーを装着した状態と固定具のみの状態とを選択することができます
●スモークディスチャージャーは、本体とカバー部との2分割式で、各発煙装置は1本ずつがパーツ化されています
・ 発煙装置の蓋の脱落防止用チェーンを再現するエッチングパーツが付属
【 フェンダー 】
●フェンダーは、表面の滑り止めパターンが繊細なタッチで再現、フェンダー裏側の構造も表現されています
●フェンダー部は一体成型され、フェンダー支持架、後部のマッドフラップが別パーツです
・ フェンダー上の工具類のパーツは、固定具が一体成型されています
【 車体下部 】
●車体下部は、実車の構造を元として車内を通るトーションバーが再現されています
●車体下部は、後面を除きバスタブ式の一体成型となっています
・ サスペンションアームは別パーツ、トーションバーもパーツ化しています
・ 各転輪及び起動輪は、左右2分割式です
・ 誘導輪は5分割式で、中央部にエッチングパーツを挟み込む構成となっています
・ 起動輪は、歯の部分が若干突き出したタイプと突き出していないタイプとが付属、選択して使用します
・ 車体下部側面のハッチは別パーツで、開閉状態が選択できます
【 履 帯 】
●履帯は、接着及び塗装が可能なベルト式履帯が付属しています
・ 履帯は、「3号戦車」の「初期型」用となる36cm幅履帯を再現しており、モデルカステン製「3号戦車 / 突撃砲 初期型用履帯 (36cm幅) (可動式)」がこれに対応しています
・ 履帯のセンターガイド部分には肉抜き穴が表現されています
●各視察口のガラス部などを再現するためのクリアーパーツが付属
●誘導輪の内側、戦闘室側部の拡張部分、フェンダーの側面板などを再現するエッチングパーツが付属しています
【 塗装とマーキング 】
●「3号戦車G型 潜水戦車型」のマーキングとして、ドイツ軍仕様となる3種類の塗装例が説明書に記載されています
・ 第4戦車師団 第35戦車連隊 (1941年)
・ 第4戦車師団 第35戦車連隊 (1941年)
・ 「D」戦車大隊 (1940年)
●説明書の塗装例に基づく、国籍マーク、部隊記号、車体番号などを再現したデカールが付属しています
・ デカールのプリントはカルトグラフ社製
●2013年 一部新金型