アメリカン バンタム 偵察車 BRC
「アメリカン バンタム 偵察車 BRC (プラモデル) (アスカモデル 1/24 プラスチックモデルキット No.24-005 )」です
●第2次世界大戦時におけるアメリカ軍の小型4輪駆動トラック「バンタム BRC」を1/24スケールで再現したプラスチックモデル組立てキット
●「ジープ」の基本スタイルを確立した「バンタム」社による先行量産型タイプの「バンタム BRC」を再現、露出式の前照灯とスポーク式のフロントグリルを持つ特徴的なフォルムを表現した内容となっています【 「バンタム BRC」について 】
●1930年代後半まで、アメリカ国内では孤立主義が主流であったため国内のみでの政策を優先、陸軍の軍備は脆弱でしたが、第2次世界大戦がヨーロッパで勃発すると、来るべき参戦を考慮し、各種兵器、車輌の開発を進めることになります
●アメリカ軍は、ドイツ軍の機動力を用いた「電撃戦」の戦果に注目、機動力の高い小型の汎用偵察車の開発をメーカーに指示し、これは入札方式で行なわれました
●後に「ジープ」と呼ばれ大量の車輌が戦線に投入されることになるこの車輌、開発当初の性能要求は、自重590kgの4輪駆動車というもので、その性能要求自体も当時には過大なものでしたが、最大の問題は開発期間が1940年7月11日から9月23日までの49日間という極めて短期間しか与えられなかったことで、各自動車メーカーは軒並み入札を断念、「バンタム」社の一社のみが参加することとなりました
●自動車メーカーとして弱小だった「バンタム」社は、社運を掛けて昼夜兼行で開発に取り組み、軍が要求した期間中に試作車を納入、ただし、試作車の車重は940kgと大きく超過していました
●この試作車は、過酷なテストを繰り返しながら「バンタム」社によって手直しが行なわれ、結果的には軍が満足する好成績を発揮、この試作車を元とした追加試作車70両、そして先行量産型1500両が「バンタム」社に発注されました
●しかし、軍では大量生産車輌を当時弱小メーカーであった「バンタム」社の一社に任せるには心許なく、軍は「ウィリス」社と「フォード」社に「バンタム」社の試作車の図面を渡し、各社独自の車輌の開発を行なうように命じています
●その結果、「バンタム」社の車輌「バンタム BRC」、「ウィリス」社の車輌「ウィリス MA」、「フォード」社の車輌「フォード GP」の3車輌が誕生し、それぞれが1500両生産されてアメリカ軍に納入、そして当時ドイツ軍と交戦中だったイギリス連邦軍やソ連軍に供与され、テストを兼ねて実際の戦場において使用されました
●この小型汎用車は、戦場での評価などから車種が統合されることになり、「ウィリス MA」をベースとして「フォード GP」のフロントグリルデザインを採用した「ウィリス MB」が誕生、本格的な量産型として決定され、生産設備の整った「ウィリス」社と「フォード」社(「フォード」社版は「フォード GPW」)での生産が開始されます
●「ウィリス MB」は、その優れた機動性能と使い勝手の良さ、積載能力の高さなどから将兵から絶大な人気を獲得、「ジープ」という愛称で呼ばれ、連合軍兵士の足として輸送、偵察、連絡、搬送などあらゆる任務をこなし、連合軍の勝利の一因を作った車両となりました
●「ジープ」という車両を造り上げた肝心の「バンタム」社は、大量生産には参加することができないという苦渋を舐める結果となりましたが、大戦中は「ジープ」用のトレーラーなどを生産しています
●また、先行量産型の「バンタム BRC」は、「バンタム」社が作り上げた試作車の直系車両として有名を博し、ソ連では「バンタム BRC」を参考とした「GAZ67」も生産されたのでした
【 「アメリカン バンタム 偵察車 BRC」のキット内容について 】
●このアメリカ軍の小型4輪駆動トラック「バンタム BRC」を再現したプラスチックモデル組立てキットです
●1/24のスケールを活かして小型トラック「バンタム BRC」を再現、1/35のスケールではオーバースケールぎみの表現や、省略されてしまう細部などが活きてくるビッグスケールで、正確かつ忠実に表現された内容となっています
●また、1/35スケールでは大きさの関係からその細部表現にはエッチングパーツが使用される場合が多いのですが、本キットでは1/24スケールのメリットを活かして細部は全てプラパーツで構成されています
●前照灯を始め、尾灯、車間表示灯、反射板などのガラス部はクリアーパーツ、エンジンルーム内部も詳細に再現されており、1/35スケールでは物足りない「バンタム BRC」ファン、「ジープ」ファンにお勧めできるキットとなっています
●「バンタム BRC」は、「シャーシ」「エンジン部分」「ボディ」の3ブロックで構成されています
【 シャーシ 】
●シャーシは、Iビーム鋼を使用した「バンタム BRC」のシャーシ構造を再現、シンプルな造りながらも4輪駆動車としての力強い足周りが表現されています
●シャーシのメインフレームは一体成型となっており、前後バンパー及び補強フレームの一部は別パーツです
・ リーフ式サスペンションは、各2パーツで構成
・ 前後のディファレンシャルの基本躯体は2パーツで構成され、これにハブ、Uボルトなどを取り付けます
・ ステアリングは可動式とすることができます
●タイヤは、ホイール部分とゴムの部分とで構成され、ゴムの部分は軟質素材製です
・ ホイール部は2パーツで構成され、ホイール内側に取り付けるハブパーツに内蔵させるポリキャップにより回転可動します
【 エンジン部分 】
●エンジン部分は、エンジン本体を含めて、トランスファーケース、ラジエター、エンジン補機類などのエンジンルーム内部の装備品も再現されています
●エンジンは19パーツで構成され、冷却ファン、ファンベルトなども再現
・ エンジン後部のトランスファーケースは7パーツで構成
・ エンジン前方のラジエターは5パーツで構成されています
・ エンジンルーム内部に装備される、バッテリー、エアクリーナー、ディストルピューターなどがパーツ化
【 ボディ 】
●ボディは、「バンタム BRC」の形状を再現、フロントグリル、ライトガードなどのライン、ボンネットやシールドの固定具などのディテールが1/24というスケールを活かして細かく表現されています
●ボディは、フロアパネルをベースとして各パネルを貼り付ける方式となっています
・ フロントグリルは一体成型で再現
・ ボンネットは開閉可動式とすることができます
・ 前照灯、尾灯、車幅灯のガラス部はクリアーパーツです
・ ライトガードは1パーツで再現
・ ボンネットの固定具などがパーツ化
・ 1本タイプの幌枠が付属しています
●フロントシールドは、枠の部分が成型色パーツ、ウィンドー部はクリアーパーツとなります
・ ワイパーは枠のパーツにモールドにて再現
・ ウィンドーの開閉装置、ワイパーの手動ハンドルなどがパーツ化
・ フロントシールドは、起倒可動式とすることができます
●運転席部分は、座席、座席下の燃料タンク、メーターパネル、各種ペダル、レバー類が再現されています
・ 前部座席は、下部のステーと座席本体とで構成
・ メーターパネルは、メーター部分がクリアーパーツで、各メーター、メーターパネルの各種表示などを再現するデカールが付属しています
・ 後部座席は4パーツで構成され、着脱が可能です
●ウィンドー、前照灯、尾灯、車幅灯、反射板のガラス部などを再現するクリアーパーツが付属
【 塗装とマーキング 】
●「バンタム BRC」のマーキングとして、3種類の塗装例が説明書に記載されています
・ アメリカ軍所属車両 (アメリカ本土)
・ アメリカ軍所属車両 (アメリカ本土)
・ イギリス軍 第1機甲師団 第2機甲旅団 第2近衛竜騎兵連隊 (リビア / 1942年)
●説明書の塗装例に基づく、国籍マーク、部隊マーク、車体番号などを再現したデカールが付属しています
●組立説明書のほかに、「バンタム BCR」について詳細な実車解説を記載したリーフレットが付属しています
●2014年 完全新金型