カナダ陸軍 セクストン 2 後期生産型
「カナダ陸軍 セクストン 2 後期生産型 (プラモデル) (サイバーホビー 1/35 AFV シリーズ ('39~'45 シリーズ) No.6793 )」です
●第2次世界大戦時におけるイギリス軍の自走榴弾砲「セクストン 2」の「後期生産型」を1/35スケールで再現したプラスチックモデル組立キット
●カナダ製の「CDP」履帯とそれに対応する17歯タイプの起動輪、そして「M4中戦車」シリーズの後期車体から採用されたリターンローラーの支持アームが斜めになったサスペンションユニットを装備している「セクストン 2」の「後期生産型」を再現
●ピッチの短いカナダ製の履帯と、それに対応する17歯タイプの起動輪を装備した「セクストン2」の「後期生産型」を再現、大きな戦闘室を持つ車体に不釣合いな大きさの砲を装備した独特なフォルムを再現した内容となっています
●サイバーホビー社製「イギリス陸軍 セクストン 2 25ポンド自走砲」をベースとして、「セクストン 2 後期生産型」を再現するために、履帯、起動輪、サスペンションの一部を新規パーツへと変更したバリエーションキットとなります
【 「カナダ陸軍 セクストン 2 後期生産型」について 】
●イギリス軍は砲兵の自走化を進めるにあたり、アメリカ軍が開発していた自走榴弾砲「M7 プリースト」を導入することを決定しました
●しかし、イギリス軍は師団砲兵を「25ポンド砲」で統一化する方針を採っており、この方針に従って「M7 プリースト」に「25ポンド砲」を搭載することをアメリカ側に打診しましたが、これは生産効率を落とすという理由により断られてしまいます
●そこで、イギリス軍ではカナダの「モントリオール・ロコモーティブ」社で生産されていた「ラム戦車」に注目します
●この「ラム戦車」は「M3中戦車」の亜種とも言うべき存在で、大きさの割合には搭載砲は小さく、訓練用戦車として用いられていたに過ぎませんでした
●ただ、「ラム戦車」は「M3中戦車」と同じシャーシのために「M7 プリースト」仕様とするのに問題はなく、イギリス軍は「モントリオール・ロコモーティブ」社に対して「25ポンド砲」を搭載したタイプの生産を発注、自走榴弾砲「セクストン」として制式化されます
●同車は当初、「ラム戦車」ベースでしたが、後には同工場で生産が開始された「M4中戦車」(カナダ名「グリズリー」)ベースとなり、前者は「セクストン 1」、後者は「セクストン 2」と呼ばれました
・ 「セクストン」シリーズの総生産数は2150両で、「セクストン 1」は最初の124両のみで、後の2000両余りが「セクストン 2」となっています
●「セクストン 2」の「前期生産型」では、アメリカ製の履帯が装着されていましたが、「後期生産型」では生産効率を高めるためにオリジナルの「グリズリー」と同じカナダ製の「CDP」履帯が装備されるようになり、起動輪も履帯のピッチに合わせるために17歯タイプとなっているのが特徴となります
●自走榴弾砲「セクストン」シリーズは、イギリス軍及びイギリス連邦軍の自走砲部隊の主力車輌となり、操作性の良好な大きな戦闘室と搭載弾薬の多さ、そして堅牢で信頼性の高い「25ポンド砲」により火力支援に活躍、連合軍の勝利に貢献したのでした
【 「カナダ陸軍 セクストン 2 後期生産型」のキット内容について 】
●このイギリス軍の自走榴弾砲「セクストン 2 後期生産型」を再現したプラスチックモデル組立キット
●サイバーホビー社のディテール表現力とリサーチ力により「セクストン 2 後期生産型」を再現、実車のフォルムとそのディテールを重視しながらもスマートキット版としてパーツ数が抑えられた内容となっています
●オープントップ車輌ならではの砲のメカニカルな構造と、車体内部を再現、砲の機能越しに見える操縦席部分、アクセントとなる無線機部分の立体的な造形、エンジンデッキ部分に積まれたリールや弾薬箱など自走砲の魅力を味わうことができるでしょう
●「セクストン 2 後期生産型」は、「車体下部」ブロックをベースとして、「デファレンシャルカバー部」「後部パネル」「戦闘室内部」「車体上部パネル」「砲身部」を取り付ける構成となっています
【 砲身部 】
●砲身部は、車格に対して小振りとなる「25ポンド砲」のメカニズムを再現、特徴的なマズルブレーキ、垂直閉鎖式の閉鎖器などが再現されています
●「25ポンド砲」の砲身の前部は一体成型で、後部は左右分割のパーツで構成されています
・ 砲尾部は5パーツで構成され、閉鎖器は開閉状態を選択することができます
●揺架は内装部分と外装部分の2分割式で、先端と後端部分は別パーツです
●砲架は、左右ブロックと下部ブロックとで構成され、各ブロックは左右分割式で、これに照準器、操作ハンドル、防盾を取り付けます
【 車体上部 】
●車体上部は、「セクストン 2 後期生産型」としての車体レイアウトを再現、「M7 プリースト」とは異なる装甲パネル、特徴的な側面のガード、イギリス軍オリジナルのリールや砲弾ケースなどの装備品が再現されています
●車体上部は各パネルを組み合わせる箱組み方式となっています
・ 戦闘室を構成するパーツは薄く成型され、実車の装甲の薄さが再現されています
・ 特徴的な車体前部のフェンダーは、車体前部と含めて一体成型となっています
・ 側面のフェンス部分とガードは側面パネルに一体成型されています
・ 操縦手用の視察ハッチは別パーツで、開閉状態が選択できます
・ エンジンデッキパネルのグリルのメッシュを再現するエッチングパーツが付属しています
・ エンジンデッキ上に設置されたリールは基部も含めて左右分割式、巻かれた電話線はプラパーツにより再現
・ エンジンデッキの弾薬箱がパーツ化、固定バンドはエッチングパーツです
・ 車載工具類は固定用のバンドが一体成型されています
・ イギリス軍特有のアンテナのマウント部は一体成型のプラパーツです
・ 後部に装備されるジェリカン及びジェリカンラックがパーツ化されています
【 戦闘室内部 】
●戦闘室内部は、砲弾ラックの面積が大きい「M7 プリースト」に対して、スッキリとしたレイアウトとなる「セクストン 2 後期生産型」の構造を再現、後部に装備された無線機ラック部分が細かく再現されています
●戦闘室内部は、戦闘室床面、後部収納庫、グリル、砲の台座部分などを再現
・ 戦闘室後部の無線機及びラックが細かく再現されており、ガードとなる前面のメッシュはエッチングパーツとなっています
・ 操縦席部分も再現され、座席、操行レバー、計器盤、消火器などの主要構造物をパーツ化、また座席側部に存在するトランスミッション部やプロペラシャフト、変速レバーも再現
・ 戦闘室前部に装備されている大型の消火器もパーツ化
【 デファレンシャルカバー部 】
●デファレンシャルカバー部は一体成型となっています
・ ワンピース型のデファレンシャルカバーを再現
・ 前照灯は一体成型のパーツで再現され、ライトガードはエッチングパーツとなります
・ デファレンシャルカバー下部の牽引ピントルは3パーツで構成されています
【 後部パネル部 】
●後部パネルは一体成型で、点検ドアは別パーツです
・ エアフィルターは角形タイプとなっており、上下方向に3分割されたパーツとなっています
【 車体下部 】
●車体下部は、底面と側面とが一体成型されています
・ 「VVSS」サスペンションは左右2分割式で、これにボギー部と垂直式ばね、サポートローラーを挟み込む構成となっています
・ サスペンションユニットは、リターンローラーの支持架が斜めとなる後期タイプを再現
・ 転輪はスポーク式タイプを再現しています
・ 起動輪は左右方向に5分割式となっています
【 履 帯 】
●履帯は、接着及び塗装が可能な素材によるベルト式履帯が付属しています
・ 履帯は、カナダ製の「CDP」履帯を再現
●エンジングリルのメッシュ、無線機ラックのメッシュ、弾薬箱固定バンドなどを再現するエッチングパーツが付属
【 「セクストン2 後期生産型」の塗装とマーキング 】
●「セクストン2 後期生産型」のマーキングとして、イギリス軍及びイギリス連邦軍仕様となる4種類の塗装例が説明書に記載されています
・ イギリス 第2軍 第86砲兵連隊 (北西ヨーロッパ / 1944年)
・ 第7機甲師団 第5野戦砲兵連隊 (北西ヨーロッパ / 1945年)
・ ポーランド 第1機甲師団 第1機械化砲兵連隊 (フランス / 1944年)
・ カナダ機甲師団 第23野戦砲兵連隊 (北西ヨーロッパ / 1945年)
●説明書の塗装例に基づく、国籍マーク、車台番号、部隊記号などを再現したデカールが付属しています
・ デカールのプリントはカルトグラフ社製
【 「カナダ陸軍 セクストン 2 後期生産型」のパッケージ内容 】
・ イギリス軍 自走榴弾砲 セクストン2 後期生産型 ×1
・ デカールシート ×1枚
●2014年 一部新金型