ルノー FT17 軽戦車
「ルノー FT17 軽戦車 (プラモデル) (FTF 1/72 AFV No.72013 )」です
●第1次世界大戦時から第2次世界大戦時におけるフランス製の軽戦車「ルノーFT」の「機銃装備型」を1/72スケールで再現したプラスチックモデル組立てキット
●現在まで続く戦車レイアウトの基礎を確立した傑作戦車「ルノーFT」を再現、フェンダーの無い車体に小型の砲塔、そして尾橇を装備した特徴的なフォルムを表現した内容となっています
●砲塔はパネルをリベット接合した角形タイプが再現されています
【 「ルノーFT」について 】
●世界初となる近代戦車を開発したのはイギリスでしたが、同時期においてフランスでも戦車の開発が行われており、「シュナイダー戦車」や「サン・シャモン突撃戦車」などが生み出されました
●しかし、このようなフランス戦車はイギリスの戦車と同様に大型であり、これらの戦車をサポートするための小型戦車の開発が自動車メーカー「ルノー」社に指示され、これを受けて1917年に登場したのが軽戦車「ルノーFT」です
●この「ルノーFT」は、砲塔、戦闘室、エンジンルームという3つのブロックで形成される戦車の基本レイアウトを確立、従来の大型戦車とは比較にならない使い勝手の良さと運用性により第1次世界大戦時における傑作戦車となりました
●大量に生産が行われた「ルノーFT」は、戦後になると余剰兵器となり世界中に輸出が行われ、第1次世界大戦の結果、国家としての主権を取り戻したポーランドにも多くの「ルノーFT」が送られています
●1939年、ドイツ軍がポーランドに軍事侵攻を開始、ポーランド軍はドイツ軍と比べて劣勢であったことから総力を持ってこれを撃退することを試みます
●第2次世界大戦時になると、「ルノーFT」はさすがに旧式化していましたが、ポーランド軍は貴重な機甲戦力として活用、奮戦するもドイツ軍の機甲師団による機動戦や諸兵連合に対抗することができず、不本意な戦いを強いられたのです
【 「ルノー FT17 軽戦車」のキット内容について 】
●このポーランド軍の軽戦車「ルノーFT」を再現したプラスチックモデル組立てキットです
●足周りと車体の主要部は一体成型を多用してパーツ数を抑え、車体上のディテールはシャープな彫刻により「ルノーFT」をミニスケールに沿って再現した内容となっています
●FTF社は、東欧系メーカーながらかっちりとした繊細な彫刻と、センスある造形力によって「ルノーFT」を再現、コレクション性を重視して極力パーツ数を抑えた内容ながらも、実車のポイントをしっかりと押さえてその特徴的な姿とディテールとが表現されています
・ 総パーツ数は20点ですので、1時間程度で組み立てることが可能、週末モデリングやちょっと時間が空いた際の模型製作、そしてコレクションに適したキットです
●キットは、ポーランド軍仕様の「ルノーFT」となりますが、基本的にオリジナルの「ルノーFT」と相違点はなく、フランス軍仕様や他国仕様としての「ルノーFT」として作製することもできます
・ ただし、ポーランド軍仕様をはじめ、他国軍の仕様車を再現するデカールは付属していません
●「ルノーFT」は、「砲塔」「車体」「左右の足周り」の4ブロックで構成されています
【 砲 塔 】
●砲塔は、パネルをリベットで接合した角形となる砲塔形状を再現、側面のリベットも繊細な彫刻で表現されています
●砲塔は、上下に分割したパーツで再現
・ 機銃は、防盾パーツに一体成型して再現されています
・ キューポラの天蓋部分と後部のハッチは別パーツとなっています
【 車 体 】
●車体は、「ルノーFT」としての車体レイアウトを再現、スライド金型を使用して各ハッチ、視察口、側面を含むリベットなどが凹凸のあるモールドで再現されています
●車体は上下に分割したパーツで構成されています
・ 下部のパーツには、尾橇の下部パネルが一体成型されています
・ 排気管、工具箱、車載工具は別パーツとなっています
・ 尾橇の上部はパネルごとの各フレームを貼り合わせて作製します
【 足周り 】
●足周りは、サスペンション、転輪、履帯などが一体成型のパーツで再現されています
・ 履帯は、表面の滑り止めが彫刻
・ 足周りの側面には、ビームのリベット、起動輪と誘導輪の構造線、履帯裏側のリンク部分のディテールなどが強弱を付けたモールドて再現されています
【 塗 装 】
●ボックス裏側には、「ルノーFT」のポーランド軍仕様となる1種類の塗装例が記載されています
【 「ルノー FT17 軽戦車」のパッケージ内容 】
・ ポーランド軍 軽戦車 ルノーFT ×1
●2014年 完全新金型
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【 「FTF社のキット」について 】
●東欧系メーカーと言えば、レジン製キットのような素朴なモールドやパーツ同士の合いが悪いなどという特徴を持っていますが、FTF社のキットはそのような東欧系メーカーのイメージを払拭するような出来であり、シャープなモールドと造形のセンスはスケールモデルとして良質なものです
●FTF社のキットは、シミュレーションゲームの駒として利用することが考慮されていることからパーツ数が極力抑えられているという特徴も持っています
●しかし、ゲームの駒といっても、上記のようにスケールモデルとして造形されているため、その内容は決して手を抜いている訳ではありません
●最近のキットはパーツの細分化が進む中、このようなパーツ数を抑えたキットは貴重であり、模型製作に多くの時間を割けない人や、数を作ってコレクションを楽しみたい人、そして塗装の練習や塗装に時間を掛けたい人などに極めて有用なキットです
●「作った」「完成した」という、模型としてのプロセスの楽しさを短時間で味わうことができ、様々な情報の氾濫や思い入れによりなかなか完成に至らないモデラーにとって良きカンフル剤となることでしょう
●完成したキットを見ると、きっと「これでイイんだ」という思いが沸々と湧き上がるものと思います