ベッドフォード QLB 3tトラック 4×4 ガントラクター
「ベッドフォード QLB 3tトラック 4×4 ガントラクター （プラモデル） (IBG 1/35 AFVモデル No.35018 )」です
●第2次世界大戦時におけるイギリス軍の火砲牽引トラック「ベッドフォード QLB」を1/35スケールで再現したプラスチックモデル組立キット
●イギリス軍の汎用トラックとして広く運用された「ベッドフォード QL」シリーズの火砲牽引型となる「ベッドフォード QLB」を再現、独特のフロントパネルの形状、砲員室と弾薬庫という2つに区切られた構造を持つ荷台、そしてイギリス車両らしい堅牢な足周りなどを再現した内容となっています
●IBG社製「イギリス ベッドフォード QLD 3トン 4輪駆動 カーゴトラック」をベースに、「ベッドフォード QLB」を再現するため、シャーシの一部、荷台部分などを新規パーツへと変更したバリエーションキットとなります
【 「ベッドフォード QLB」について 】
●1857年、ロンドンに鉄工及び造船を手掛ける会社として「ヴォクゾール」社が設立、同社は1903年から自動車生産を行うようになります
●1905年、「ヴォクゾール」社はイングランド南部のベッドフォードシャーに移転し、その社名を「ヴォグゾール自動車」へと変更、さらに1925年には「ゼネラル・モータース」社の傘下となり、「ヴォグゾール・モータース」となりました
●この「ヴォグゾール・モータース」社は、「ベッドフォード」のブランド名でトラックを生産、1941年から軍用トラックの「ベッドフォード QL」シリーズを開発、量産します
・ この「ベッドフォード QL」は、72馬力の3.5リッターのガソリンエンジンを搭載、4輪駆動式の足周りを持ち、最大積載量3tの能力を持っていました
・ 「ベッドフォード QL」の最大の特徴は、使用目的に沿って各種のボディ（荷台部分）が用意されていることで、貨物トラック型の「QLD」、トレーラー運搬型「QLC」、無線車型の「QLR」、牽引型の「QLB」、ダンプカータイプの「QLW」などがラインナップされていました
●火砲の牽引車両は各国によって異なり、ドイツ軍では半装軌車両、他の国の軍隊では軽量な火砲はトラック、重量級の火砲は装軌式車両を用いるのが一般的でした
●これに対しイギリス軍では装輪式車両に統一、装輪式車両では重量級の火砲の牽引は困難を伴いましたが、エンジンの馬力と大型のタイヤの装備によりこれを克服しました
・ 装輪式車両は装軌式車両よりも低コストで整備性も高いのが特徴です
・ イギリス軍では師団砲兵を「25ポンド砲」に統一、その牽引車両も装輪式車両に統一することで膨大な兵器と車両、そして弾薬を必要とする軍隊全体では大幅なコストの削減を達成することができ、これがイギリス軍の物量を生み出す要因ともなりました
●「ベッドフォード QLB」は「火砲牽引型」（「ガントラクター」とも言われます）で、荷台部分の前部を半密閉式の砲員室、後部は弾薬庫という2つに区画に分けられ、火砲を牽引しながらその弾薬と砲員とを一緒に運搬することができました
・ 砲員室には5名の砲員を収納することが可能で、「ベッドフォード QLB」は主に「ボフォース 40mm対空機関砲」の牽引に用いられています
●「ベッドフォード QL」シリーズは1945年までに各型合計52,250台が作られ、イギリス軍及びイギリス連邦軍の足となって活躍、その用途に従った各種ボディにより輸送任務だけではく、牽引や司令部用車両、そして後方部隊などで広く運用されており、同軍のトラックを代表する存在として英軍・英連邦軍の機械化に大きく貢献しました
【 「ベッドフォード QLB 3tトラック 4×4 ガントラクター」のキット内容について 】
●このイギリス軍の火砲牽引トラック「ベッドフォード QLB」を再現したプラスチックモデル組立キットです
●東欧系メーカーの生産品としてパーツを一見すると素朴な印象を感じるものの、フロントグリルのモールド、キャビンなどのプレス構造、タイヤの刻印、そして幌やドアなどの大胆なパーツ構成など、IBG社が1/72スケールで培ってきた設計・成型ノウハウを活して「ベッドフォード QLB」の特徴とディテールとを再現した内容となっています
●弾薬庫は幌が掛けられた状態が再現、砲員室はボックスに描かれている幌は付属しておらず、上部がオープンとなっている状態となります
●「ベッドフォードQLB」は、「シャーシ」「エンジン」「キャビン」「砲員室」「弾薬庫」の5ブロックで構成されています
【 キャビン 】
●「ベッドフォードQL」シリーズの特徴的なフロントパネル形状が再現されています
●キャビンは、フロアパネルをベースに、各パネルを箱組み状に貼り合わせて作製します
・ フロントグリルのメッシュはパーツ上に刻印された凹凸あるモールドで再現されています
・ ドア部分は側面パネルと一体成型にて再現されており、彫刻にてドアとの区別をしています（ドアは開閉できません）
・ キャビン天板に、機銃ターレットが装備された状態を再現（機銃などは付属していません）
・ 各ウィンド部分はクリアパーツにて再現、フロントウィンドはウィンド部がクリアーパーツ、枠の部分は成型色パーツとなります（ワイパーのパーツは付属していません）
・ 前照灯は、管制カバー付きのタイプを再現、一体成型のパーツとなっています
・ サイドミラーは、ミラー本体とステー部分を分割したパーツで構成されています
●キャビン内部が再現されています
・ 運転席部分は、メーターパネル、各種レバー、ペダル類を再現
・ シートは、ベース部分と上下のクッション部の3パーツで構成
【 エンジン 】
●エンジンが再現されています
・ エンジンは、トランスミッション、クラッチ、冷却ファン、ファンベルト、発電機などの細部に渡り再現され、ラジエター部も別ブロック化して再現しています
【 シャーシ 】
●シャーシは細分化されたパーツ構成により、その構造が細かく再現されています
●シャーシのメインフレームは、縦方向と横方向のフレームを組み合わせて作製します
・ リーフ式サスペンションは一体成型のパーツで再現
・ 前後のデファレンシャルは、横方向に分割したパーツで再現、前部は14パーツ、後部は9パーツで構成
・ ステアリングは前方に固定された状態となります
・ 「ベッドフォード QLB」の特徴となる車体中央部のケーブル用の巻上げリールと、後部の3つの補助リールが付属しています（ケーブルは付属していません）
●タイヤは左右分割のパーツで構成、ハブキャップは別パーツ化されています
・ タイヤのトレッドパターンが深めの彫刻で再現、タイヤ側面の刻印も再現されています
【 砲員室 】
●砲員室は側面の幌が付いていない開放状態を再現、内部の座席、ライフルラック、床面の木パネルなど、室内が表現されています
●砲員室は、各パネルを箱組み状に貼り合わせて作製します
・ 前後のウィンド部分には、何も付けられていない状態となります
・ 前方のラックは、ロの字状のパーツと棒状のパーツを組み合わせて作製します
●砲員室内部が再現されています
・ 各座席は、背もたれ、クッション部、ベース、支柱の4パーツで再現
・ ライフルラックは各パネルにモールドにて再現、装着される「リー・エンフィールド ライフル」（×5）が付属しています
・ 砲員室に装備される車載工具類が別パーツ化
【 弾薬庫 】
●弾薬庫は幌が張られ、両側部には弾薬用のキャビネットが並んだ状態を再現、フロアパネルには木パネルが表現されています
●弾薬庫は、フロアパネルに左1列、右2列のベースとなる弾薬キャビネットを配置し、その上に2層の弾薬キャビネットを積み上げて作製します
・ 各弾薬キャビネットは、本体と蓋との2パーツで構成されています
・ フロアパネル下の支柱は個別にパーツ化
●幌は、前面、中央部、後面の3パーツで構成
・ 幌はピンと張った状態となります
●各ウィンド部分を再現するクリアパーツが付属しています
【 「ベッドフォード QLB」の装とマーキング 】
●「ベッドフォード QLB」のマーキングとして、2種類の塗装例が説明書に記載されています
・ イギリス第11機甲師団 第54軽砲兵連隊 第1大隊 （フランス / 1944年）
・ ポーランド第1機甲師団 第1対空砲連隊 （北西ヨーロッパ戦線 / 1944年～1945年）
●説明書の塗装例に基づく、国籍マーク、部隊マーク、重量表示、車台番号などを再現したデカールが付属しています
【 「ベッドフォード QLB 3tトラック 4×4 ガントラクター」のパッケージ内容 】
・ イギリス軍 火砲牽引車 ベッドフォード QLB ×1
・ デカールシート ×1
●2014年 一部新金型
