LVT-4 バッファロー & 105mm M2A1榴弾砲
「LVT-4 バッファロー & 105mm M2A1榴弾砲 (プラモデル) (ディン・ハオ 1/35 AFV No.DH96008 )」です
●第2次世界大戦後期におけるアメリカ軍の水陸両用装軌車両「LVT-4」を1/35スケールで再現したプラスチックモデル組立てキット
●上陸作戦時において素早い砲兵支援を実現するために、「LVT-4」の上部に「105mm榴弾砲 M2A1」を搭載した独特のフォルムを再現した内容となっています
●AFVクラブ社製「LVT-4 ウォーターバッファロー (初期型)」をベースに、「105mm 榴弾砲 M2A1 後期型 & M2A2砲架 (第2次大戦Ver.)」と、車体上部、天板、支柱などを再現したレジン製パーツを追加したバリエーションキットです
【 「LVT-4 バッファロー & 105mm M2A1榴弾砲 」について 】
●上陸作戦において、上陸部隊が海岸に展開している際が部隊にとって最も脆弱な時間となります
●海岸は遮蔽物が少なく、人員や車両、舟艇などが狭い地域に展開しているために、砲撃を受ければ損害は大きく、部隊は混乱し、指揮系統もバラバラとなってしまうからです
●このため、上陸部隊は多少の損害を覚悟しても素早く前進を行う必要があり、その上陸部隊を支援するための砲兵陣地構築もできるだけ早い方が望ましいのです
●砲兵による火砲の展開は、大型の舟艇から海岸へと火砲を引き出すためかなりの時間が必要で、それも敵からの砲火の下では作業を行うことができず、ある程度の安全を確保しなければ火砲を上陸させることは困難でした
・ このような事情のため、大戦時のアメリカ軍においては、上陸時の火砲として小型で軽量の「75mm榴弾砲 M1A1」が使われていました
●一方、アメリカ軍が開発した水陸両用装軌車両「LVT」シリーズは、積載量の大きさと地上に直接人員や物資を運搬できることから、上陸作戦時の主要車両としての確固たる地位を確保していきました
●中でも「LVT」シリーズの最終型である「LVT-4」はエンジンを前方に配置したことで利便性が高くなり、「LVT」シリーズの完成形となりました
●このため、素早い砲兵支援を実現するために、「LVT-4」に直接「105mm榴弾砲 M2A1」を搭載した車両が現地部隊の改造により登場します
●この車両は、「LVT-4」の荷台上部に天板を設け、この上に「105mm榴弾砲 M2A1」を搭載、砲は車体各部からライヤーで固定し、安定を図るというものでした
●1949年、台湾において中華民国海軍陸戦隊が創設されると、アメリカから「105mm榴弾砲 M2A1」を12門受領、この砲は同様に「LVT-4」へと搭載が行われ、黎明期における中華民国軍の戦闘車両として運用が行われたのでした
・ この「LVT-4」に「105mm榴弾砲 M2A1」を搭載した車両は極めて謎が多く、この記述もディン・ハオの解説書の沿ったものです
・ 一応、「素早い砲兵陣地構築」のために、車体上部に「105mm榴弾砲 M2A1」を載せたものですが、この車体上部から射撃を行うには、操作スペースが狭すぎて装填操作を行うことは困難で、プラットフォームとしても脆弱さを免れません
・ かと言って、「105mm榴弾砲 M2A1」を車外に降ろすためには大型のクレーンが必要で、これでは「素早さ」には欠けるものです
【 「LVT-4 バッファロー & 105mm M2A1榴弾砲」のキット内容について 】
●このアメリカ軍の「105mm榴弾砲 M2A1」を搭載した水陸両用装軌車両「LVT-4」を再現したプラスチックモデル組立てキットです
●細分化したパーツ構成と、金属砲身、レジン製パーツというマルチマテリアルにより細部再現に重きを置いた内容となっています
・ パーツ数の多さから上級者向けのアイテムとなります
【 LVT-4 】
●「LVT-4」の車体は、車体底部、車体上部、左右スポンソン部、後部ランプ部の5ブロックで構成しています
■ 車体底部
●車体底部パネルは前後に分割したパーツ構成で、車内側のフロアパネルは別パーツとなっています
・ 追加装甲板は別パーツ化して再現
●操縦席内部を再現しています
・ 操縦席底板、及び側面収納庫を再現
・ 各種ペダル、操行レバー、変速レバーなどを別パーツ化
・ 操縦席、助手席はそれぞれ4パーツで構成
・ トランスミッション、デファレンシャル、エアークリーナーなども詳細に再現しています
■ 車体上部
●車体上部は、前部フェンダーも含めて一体成型化したパーツに、操縦席部分の各パネルを貼り合わせて作製します
・ 操縦手ハッチ、助手席ハッチは別パーツ化、開閉状態を選択できます
・ ペリスコープはクリアパーツで再現
・ 操縦手用の視察ハッチは別パーツで、開閉状態を選択可能です
・ 前照灯は前後に分割したパーツで再現、前部のガラス部はクリアパーツです
・ 前照灯のガードはプラパーツにて再現
・ 車体前部に設置している庇とその支柱はレジン製パーツとなります
■ 後部ランプ
●後部ランプは、前後に分割したパーツで再現、可動式にすることが可能です
・ 後部に存在する左右の水切り板は、7パーツの構成で複雑な形状を再現
・ 「後期型」の特徴である上部のU字形のワイヤー固定具を別パーツ化して再現しています
■ スポンソン部
●スポンソン部は、車体側面パネルとスポンソン外部パネルとで構成、車内構造などの複雑な面の構造物は別パーツで再現しています
・ 上部の収納箱の蓋は別パーツで、開閉状態を選択できます
・ エンジングリル部のメッシュを再現するエッチングパーツが付属
・ 各転輪部は、4パーツで構成
・ 起動輪は前後に分割したパーツで再現、内蔵するポリキャップにより可動します
・ 誘導輪基部は3パーツで構成
●スポンソンを繋ぐ火砲設置用の天板とその支柱はレジン製パーツです
・ ワイヤーの各種金具を再現したレジン製パーツが付属しています
■ 履 帯
●履帯は、接着可能な素材によるベルト式履帯が付属しています
【 105mm榴弾砲 M2A1 】
●「105mm榴弾砲M2A1」は、「砲身」「揺架」「砲架」「防盾」「砲脚部」の5ブロックで構成しています
■ 砲 身
●砲身は、金属製パーツで再現しています
・ 砲身内側のライフリングを再現
・ 砲尾の主要部は3パーツで構成、閉鎖器は開閉状態を選択することができます
■ 揺 架
●揺架は一体成型のパーツで再現、スライド金型を使用して薄さを再現しています
・ 操作ハンドルや揺架の固定具などを別パーツ化
・ 揺架は完成後も上下に可動させることができます
■ 砲 架
●砲架は左右に分割したパーツで再現
・ 駐退機のスプリングは、径の大きさが異なる2種のプラパーツを重ねて作製します
・ 駐退機は、砲の動きに合わせて可動させることができます
・ 照準器は長さの異なる2種が付属、選択して使用することができます
■ 防 盾
●防盾は各ブロックごとにパーツ化、砲架及び砲脚部へと取り付けて作製します
・ 薄い造りの防盾を再現しています
■ 砲脚部
●砲脚は上下に分割したパーツで再現、シャーシへと取り付けて作製します
・ 駐鋤、クリーニングロッド、標定棒、牽引装置などが別パーツ化
・ 砲脚は、完成後も開閉可動とすることができます
●タイヤはホイールとゴムの部分とに分割しています
・ ゴムの部分はラバー製で、縦方向に彫ったトレッドパターンを再現しています
・ タイヤは内蔵するポリキャップにより回転可動します
●前照灯のガラス部、ペリスコープ、防水カバーなどを再現するクリアーパーツが付属
●エンジングリルのメッシュを再現するエッチングパーツが付属しています
●1/35スケールのシーサーの石像が付属しています
・ シーサーの石像はレジン製となります
【 「LVT-4 バッファロー & 105mm M2A1榴弾砲」の塗装とマーキング 】
●「LVT-4 バッファロー & 105mm M2A1榴弾砲」のマーキングとして、2種類の塗装例が説明書に記載されています
・ アメリカ海兵隊
・ 中華民国 海軍陸戦隊
●説明書の塗装例に基づく、国籍マーク、部隊マーク、車台番号などを再現したデカールが付属しています
【 「LVT-4 バッファロー & 105mm M2A1榴弾砲」のパッケージ内容 】
・ 水陸両用装軌車両 LVT-4 ×1
・ 105mm榴弾砲 M2A1 ×1
・ 金属製砲身 ×1
・ エッチングシート ×4
・ ポリランナー ×1
・ デカールシート ×1
・ シーサーの石像 ×1
・ 組立て説明書 ×1