米国海軍 コロラド級戦艦 BB-48 ウェスト・ヴァージニア 1945
「米国海軍 コロラド級戦艦 BB-48 ウェスト・ヴァージニア 1945 (プラモデル) (ピットロード 1/700 スカイウェーブ W シリーズ No.W172 )」です
●第2次世界大戦時におけるアメリカ海軍の戦艦「コロラド級」の4番艦「BB-48 ウェスト・ヴァージニア」を1/700スケールで再現したプラスチックモデル組立てキット
●真珠湾攻撃によって一時は沈んでしまいながら、修理及び改装により復活した戦艦「「BB-48 ウェスト・ヴァージニア」を再現、開戦時の籠状のマストを持つ姿から大幅に改装され戦艦「サウスダコタ級」に準じた艦容となった姿を再現した内容となっています
●「BB-48 ウェスト・ヴァージニア」は日本海軍の真珠湾攻撃において大破、着底し、その後の浮揚作業と近代化改装により1944年に戦列に復帰しており、キットはこの近代化改装後の1945年時の姿を再現しています
●ピットロード社製「米国海軍 戦艦 BB-48 ウェスト・ヴァージニア 1941」をベースとして、1945年時の姿を再現するために、「船体」「上甲板」「上部構造物」「艤装類の一部」などを新規パーツへと変更したバリエーションキットです
【 「米国海軍 コロラド級戦艦 BB-48 ウェスト・ヴァージニア 1945」のキット内容について 】
●アメリカ海軍の戦艦「BB-48 ウェスト・ヴァージニア」を再現したプラスチックモデル組立キットです
●ピットロード社の外国艦シリーズのフォーマットにのっとり戦艦「BB-48 ウェスト・ヴァージニア」を再現、船体と上甲板などは一体成型化したパーツを多用しながらも、艦橋を初めとする上部構造物は各パネルごとに細分化したパーツ構成により、船体上のディテール再現に重きを置いた内容となっています
●艦体喫水線までを再現した洋上モデルと、艦底部も再現したフルハルモデルとを選択して組み立てることができます
●「BB-48 ウェスト・ヴァージニア」は、「船体」「上甲板」「艦橋などの構造物」「主砲を含めた艤装類」の各ブロックに分割した構成となっています
●各ブロックをそれぞれ個別に組み立てて、上甲板、構造物と艤装類を船体ブロックへと取り付けて完成させます
●船体部は、船体上部と船底部との上下に分割したパーツで構成
・ 船体部には、バルジを一体成型化して再現、フェアリーダーなどをモールドで再現しています
・ 洋上モデル用の船体下を塞ぐ平らな船底パーツと、フルハルモデル用の艦底部を再現したパーツの2種をセット、再現したい状態に応じて選択して使用します
・ フルハルモデル用の船体下部のシャフト、プロペラ(スクリュー)、舵は別パーツ化して再現しています
・ フルハルモデル用のディスプレイスタンドとネームプレートが付属しています
●上甲板は、長船首楼甲板、後部甲板の2パーツで構成
・ 甲板上には「木甲板表現」を繊細なモールドで再現し、「主砲塔台座」「機銃ブルワーク」などの基本構造の他、「ボラード」「昇降口」「天窓」「アンカーチェーン」などの細かなディテールもモールドで再現しています
「戦艦 BB-48 ウェスト・ヴァージニア」の艦上の構造物は下記のパーツで構成しています
●艦橋
・ 艦橋は、3層に分割したブロックで構成、各ブロックは左右に分割したパーツで再現しています
・ 艦橋窓は、窓の部分を一段凹んだ状態で再現し立体感を演出しています
・ 艦橋の各スポンソンは別パーツ化しています
・ 艦橋上部のヤードは、貫通した状態ので一体成型のパーツで再現しています
・ 艦橋に装備する、「Mk.12 射撃指揮装置」(×1)、「40mm 4連装機銃」(×1)、「40mm連装機銃」(×2)、「探照灯」(×4)などを別パーツ化
●煙突
・ 煙突は、艦橋構造物と一体成型化しており、トップの部分は別パーツ化して再現しています
●後部艦橋
・ 後部艦橋は上下に分割したブロックで構成、各ブロックは左右に分割したパーツで再現しています
・ 艦橋窓は、窓の部分を一段凹んだ状態で再現し立体感を演出しています
・ 艦橋上部のヤードは、貫通した状態で一体成型のパーツで再現しています
・ 後部艦橋に装備する、「Mk.12 射撃指揮装置」(×1)、「40mm 4連装機銃」(×1)、「探照灯」(×2)を別パーツ化
●シェルター甲板部
・ シェルター甲板部は、甲板部分と側面パーツとで構成しています
・ 甲板部分には機銃のブルワークなどを一体成型化して再現しています
・ 側面パーツには、舷窓や扉などを繊細なモールドで再現
・ シェルター甲板部に装備する、「Mk.12 射撃指揮装置」(×2)、「12.7cm連装両用砲」(×8)、「40mm 4連装機銃」(×6)、「20mm単装機銃」(×1)などを別パーツ化
●前部マスト、後部マスト
・ 各マストは、フラットを含めて一体成型のパーツで再現
・ 前部マストに装備する、「SGレーダー」(×1)は別パーツ化して再現しています
●カタパルト
・ カタパルトはプラスチック製のパーツとエッチングパーツとの2種をセット、いずれかを選択して使用します
●航空機用クレーン
・ 航空機用クレーンも、プラスチック製パーツとエッチングパーツとの2種をセット、いずれかを選択して使用します
●主砲塔部 「45口径 40.6cm連装砲」 ×4
・ 砲身部分は1本づつ個別にパーツ化、基部の防水布を再現したパーツと、防水布がないパーツの2種をセットしており、選択して使用します
・ 砲塔は上下に分割したパーツで再現、表面のリベット、梯子などを繊細なモールドで再現しています
・ 測距儀は別パーツ化して再現
・ 砲塔は、中央の軸と軸受けのパーツとを接着することにより旋回させることができます
●副砲 「38口径 12.7cm連装両用砲」 ×8
・ 副砲は、砲塔部分は上下に分割したパーツで再現、砲身は連装状に一体成型となったパーツで再現しています
●対空機銃 「40mm 4連装機銃」 ×10、「40mm連装機銃」 ×2、「20mm単装機銃」 ×54
・ 4連装機銃は、連装状に一体成型となった銃身部2個と銃架とで構成
・ 連装機銃は、連装状に一体成型となった銃身部と銃架とで構成しています
・ 単装機銃は、防盾も含めて一体成型のパーツで再現
●その他の艤装を再現したパーツとして
・ 錨
・ 通気筒
・ ケーブルホルダー
・ クレーン
・ カッター
・ 救命筏
などをセットしています
●艦載機「SC-1 シーホーク」 ×3
・ 艦載機は、機体、フロート部、補助フロート、プロペラに分割したパーツ構成となっており、クリア成型となっています
●クレーン、カタパルトなどを再現するエッチングパーツが付属
●艦尾の星条旗(直線タイプとなびいている状態の2種)、艦首の艦番表示、艦載機の国籍マークなどを再現したデカールが付属しています
【 「米国海軍 コロラド級戦艦 BB-48 ウェスト・ヴァージニア 1945」のパッケージ内容 】
・ 戦艦 BB-48 ウェスト・ヴァージニア (近代化改装後の1945年時) ×1
・ SC-1 シーホーク ×3
・ エッチングシート (真鍮製) ×1
・ ディスプレイスタンド ×1
・ ネームプレート ×1
・ デカールシート ×1
・ 組立て説明書 ×1
・ カラー塗装図 ×1
●2015年 一部新金型
【 「BB-48 ウェスト・ヴァージニア」について 】
●アメリカは、第1次世界大戦の末期に参戦したため、艦艇の損害は比較的軽微で、大戦後はイギリスに次ぐ世界第2位の海軍力を保有することとなりました
●第1次大戦の終結により動員された陸軍は大幅に戦力を縮小する一方、海軍は戦力の充実化を図り、大規模な艦艇建造計画「ダニエルズ・プラン」が立案されました
●この「ダニエルズ・プラン」は、我が日本海軍の「88艦隊」を上回る艦艇建造計画で、この計画に基づいて続々と戦艦の建造を開始します
●戦艦「BB-48 ウェスト・ヴァージニア」は、前級である戦艦「テネシー級」の改良型となる「コロラド級」の4番艦として、1920年から建造が始まりました
●当初「コロラド級」は「36cm砲」を搭載する予定でしたが、日本海軍の「長門型」が「40cm砲」を搭載することが明らかとなると、それに合わせて「40cm砲」への設計変更が行われます
●しかし、1922年のワシントン軍縮会議において、この時点で竣工していない同級の1番艦「BB-45 コロラド」と3番艦「BB-47 ワシントン」は廃艦処分が決定、竣工していた2番艦「BB-46 メリーランド」と4番艦「BB-48 ウェスト・ヴァージニア」のみ保有が認められました
●ところが、帝国海軍が「陸奥」の保有を主張したために、それに釣り合う戦力として「BB-45 コロラド」の建造が認められ、結局「コロラド級」は3隻となりました
●この「コロラド級」の3隻(「BB-45 コロラド」「BB-46 メリーランド」「BB-48 ウェスト・ヴァージニア」)は、「40cm砲」を搭載する戦艦として当時世界最強と言われた戦艦7隻に入り、アメリカ海軍の中心的存在として永らくその威容を誇示しました
●ただ、設計自体が1910年代によるものと、当時の機関技術からその最高速度は21ノットに過ぎず、このことは同艦の後の生涯に影響を与えることになります
●「BB-48 ウェスト・ヴァージニア」は、アメリカ太平洋艦隊の主力としてその本拠地であったハワイの真珠湾に配備、1941年12月の日本海軍による「真珠湾攻撃」に曝されることとなりました
●「ウェスト・ヴァージニア」には、爆弾2発、魚雷6発を受けて火災が発生、大破着底してしまいます
●大きな損害を受けた「ウェスト・ヴァージニア」でしたが、港内であったために浮揚作業は順調に進みました
●しかし、アメリカ海軍は浮揚した「ウェスト・ヴァージニア」を修理するだけではなく、新鋭戦艦並みの能力へと向上するために大規模な近代化改装を実施することを決定します
●このため、修理の完了と近代化改装には3年の年月を必要とし、1944年7月にようやく戦列に復帰することができました
●近代化改装により「ウェスト・ヴァージニア」の艦容は大きく変化、従来のカゴ状のマストは廃止となり、戦艦「サウスダコタ級」と類似した姿となります
●再び太平洋艦隊に舞い戻った「ウェスト・ヴァージニア」でしたが、速度が遅いため上陸作戦の火力支援用として用いられ、第1級艦隊となる空母機動部隊には「サウスダコタ級」や「アイオワ級」などを配属しています
●ところが、1944年10月のレイテ沖海戦ではアメリカ海軍の主力となる空母機動部隊は日本海軍の空母機動部隊の動きに合わせてフィリピン北方へと移動、陸上部隊が上陸したレイテ島周辺には、護衛空母群と「ウェスト・ヴァージニア」のような上陸支援用の艦隊が存在している状況となりました
●この間隙を突く形で日本海軍は水上艦隊の主力であった「栗田艦隊」と「西村艦隊」とをレイテ島沖に突入、南から進む「西村艦隊」は夜間においてレイテ島西方のスリガオ海峡突破を図ります
●このような日本海軍の行動を察知したアメリカ海軍は上陸支援用の艦隊をスリガオ海峡へと展開して「西村艦隊」を迎撃します
●「ウェスト・ヴァージニア」は、他の戦艦と共同で「西村艦隊」を迎え撃ち、戦艦同士の壮絶な砲撃戦を展開、戦力に勝るアメリカ艦隊は「西村艦隊」を壊滅させ、日本海軍の反撃はここに潰えてしまいます
●その後「ウェスト・ヴァージニア」は、硫黄島上陸作戦や沖縄上陸作戦など各地を転戦、1945年4月には特攻機が突入しましたが、抱えていた爆弾は不発に終わり、損害は軽微でした
●終戦後の1945年8月31日、「ウェスト・ヴァージニア」は東京湾に来航し、日本の降伏調印式に臨席します
●「ウェスト・ヴァージニア」は1947年に退役して予備艦となり、1959年に解体処分が行われ、その生涯を閉じたのでした