ドイツ重戦車 タイガー 1型 初期生産型
「ドイツ重戦車 タイガー 1型 初期生産型 (プラモデル) (タミヤ 1/48 ミリタリーミニチュアシリーズ No.004 )」です
●第2次世界大戦時におけるドイツ軍の重戦車「タイガー1」を1/48のスケールで再現したプラスチックモデル組立てキット
●ドイツ戦車を代表する存在である「タイガー1」を再現、直線的なデザインの車体と、馬蹄形の砲塔による独特な迫力在るフォルムを再現した内容となっています【 「Sd.Kfz.181 タイガー 1 重戦車」について 】
●ドイツは1934年に再軍備化が宣言すると、電撃戦思想に基づく「1号戦車」から「4号戦車」という4系統の戦車の開発と生産を開始しました
●しかし、このような比較的薄い装甲を持つ戦車とは別に、重装甲を装備し、敵の砲弾を受けながらも戦闘を継続できる「重戦車」の開発が「ヘンシェル」社によって1930年代の後半から行なわれ、30tクラスの重戦車としての試作車輌「VK3001(H)」が1941年に完成、次いで40tクラスの「VK3601(H)」が試作、「重戦車」の実用化に向けて着々と準備が行われます
●1941年5月、これまでのポーランド戦やフランス戦などの戦訓を踏まえ、より強力な戦車の必要性を感じた軍部は新型の重戦車の開発を「ポルシェ」社と「ヘンシェル」社に命じました
●「ポルシェ」社は動力としてエンジンと電気モーターとのハイブリッド式の「VK4501(P)」を開発、これはエンジンにより発電した電力を使用してモーターを駆動、大重量の車体を動かす方式となっていました
・ これは、当時の技術では大重量の車体と、大出力のエンジンに対応できるトランスミッションの開発が難しかったためです
●対して「ヘンシェル」社では、「VK3001(H)」や「VK3601(H)」の開発経緯を活かし、従来型の手堅い動力構造を採用した「VK4501(H)」を開発、足周りは当時としては最新式であるトーションバーサスペンションが使用されました
●この「VK4501(P)」と「VK4501(H)」という2社の試作車両は、軍部立会いの比較試験の結果、良好な走行性能を示した「ヘンシェル」社の「VK4501(H)」が重戦車「Sd.Kfz.181 タイガー 1」として採用されることとなりました
●この「タイガー1」は、当時のドイツの戦車開発技術の粋を結集した傑作戦車であり、当時の戦車としては破格の防御力と攻撃力を誇り、57tにもなる重量に比べて機動力も優秀でした
●特に、「タイガー1」を印象付けるのが攻撃力で、その高い装甲貫通能力により戦場でドイツ軍のピンチを救った「88mm高射砲 Flak36」を車載型とした「88mm戦車砲 KwK36」を主砲として搭載しています
●この砲の能力は、通常の戦闘距離(2000m以内)において連合軍戦車の前面装甲を軽く貫通する威力を示し、「タイガー 1」の強力な「牙」となりました
・ 大戦後期は、より貫通能力が増した71口径の88mm砲を搭載した「キングタイガー」が登場しましたが、戦車兵からは「タイガー 1」の88mm砲の能力に関しての不満はなかったようです
●この「タイガー 1」は1942年7月から生産が開始され、主に国防軍と武装親衛隊の重戦車大隊に配備、連合軍戦車に対し圧倒的な強力さを誇示し、連合軍将兵の恐怖の的となります
●特に連合軍将兵を恐怖に陥れたのが前述の主砲の威力で、世界一の光学技術を持つドイツの照準器により連合軍戦車の有効射程外から正確無比に発射される砲弾は、その連合軍戦車の正面装甲をいとも簡単に貫通し、徹甲弾後部に充填された少量の炸薬により、貫通後の効果も著しいものでした
●「タイガー 1」は、大戦末期では後継車輌である「キングタイガー」にその座を譲りましたが、ドイツ軍を象徴する戦車として北アフリカ、シシリー、ロシア、そしてノルマンディーなどの各戦線で神話的とも言える活躍を繰り広げています
●なお、「タイガー 1」は戦訓と生産効率の関係から生産の途中で仕様変更が行なわれており、「初期型」は1943年7月までに生産されたタイプで、車長キューポラが円筒形で、後部にエアフィルターを装備しているのが主な特徴となっています
【 「ドイツ重戦車 タイガー 1型 (初期生産型)」のキット内容について 】
●このドイツ軍の重戦車「タイガー 1 初期型」を再現したプラスチックモデル組立てキットです
●タミヤ1/48MMシリーズとしての最初の戦車モデルであり、同社1/35スケールのキットで培われた模型としての表現力により「タイガー 1」をシャープかつ表情豊かに再現、1/48としてのプロポーション、ディテールが表現された内容となっています
●また、キットはタミヤ1/48MMシリーズの特徴としてパーツ数が抑えられていながらも、実車のポイントと雰囲気がしっかりと捉えられており、ビギナーからベテランモデラーまで立体模型としての「タイガー 1」を広く楽しむことができることでしょう
●車体下部はダイキャスト製シャーシとなっており、ずっしりとした重量感を楽しむことができます
●「タイガー 1 初期型」は、「砲塔」「車体上部」「車体下部」「後部パネル」の4ブロックで構成されています
●砲身は左右分割式となっています
・ 防盾は前後方向に3分割され、内臓させるポリキャップにより上下に可動します
●砲塔は左右分割式で、天板パネルは別パーツとなっています
・ ベンチレーター、後部の脱出ハッチ、ピストルポートは別パーツです
・ 装填手ハッチは別パーツで開閉状態が選択できます
・ スモークディスチャージャーは、台座、基部、1本ずつが分割されたディスチャージャーで構成、先端部は開口処理されています
・ 砲塔後部のゲベックカステンは1パーツで構成
・ 砲塔は左右旋回可能です
●車長キューポラは4パーツで構成され、下部の円筒状の部分は左右分割式です
・ 視察口がモールドされています
・ 車長ハッチは別パーツで、開閉状態が選択できます
●車体上部の主要部は、「天板」「戦闘室前面」「車体前部」の3パーツで構成されています
・ 車載工具類は天板パーツにモールドにて再現、ハンマー、前部の大型シャベルは別パーツとなっています
・ ボッシュライトは前後分割式です
・ 牽引ワイヤー、履帯交換用ワイヤーは各1パーツで構成
・ 操縦手ハッチ、前方機銃手ハッチは別パーツです
●車体下部は、バスタブ式に一体成型されたダイキャスト製のパーツとなっています
・ 車体下部には上部側面が一体成型されています
・ 起動輪、誘導輪は左右分割式で、内臓させるポリキャップにより可動します
・ 起動輪は2種類のタイプが付属しており、選択して使用します
・ 第1転輪の外側の転輪は、装着した状態と外した状態とを選択可能です
・ 前部の予備履帯は、履帯ラックも含めて一体成型されています
●履帯は、プラパーツによる一部連結式履帯が付属しています
・ 上下の直線部分は繋がった状態、前後の曲線部は1枚ずつが分割されたパーツとなっています
・ 履帯を製作する際の治具が付属しています
●後部パネルは車間表示灯も含めて一体成型されています
・ マフラーは、マフラー本体、蓋、蓋の支柱の3パーツで構成
・ エアークリーナーは前後分割式、クリーナーのパイプ部は1パーツとなっています
●マーキングは、ドイツ軍仕様となる4種類の塗装例が説明書に記載されています
・ 第502重戦車大隊 第2中隊 213号車 (ロシア / 1944年)
・ 第503重戦車大隊 第3中隊所属 332号車 (ロシア / 1943年 夏)
・ 武装親衛隊 第2戦車連隊 「ダスライヒ」 第8中隊S33号車 (ロシア / 1943年 夏)
・ 第505重戦車大隊 第2中隊 214号車 (ロシア / 1943年 夏)
●説明書の塗装例に基づく、国籍マーク、部隊記号、車体番号、パーソナルネームなどを再現したデカールが付属しています
●2004年 完全新金型