アメリカ M10 駆逐戦車 (中期型)
「アメリカ M10 駆逐戦車 (中期型) (プラモデル) (タミヤ 1/48 ミリタリーミニチュアシリーズ No.019 )」です
●第2次世界大戦時におけるアメリカ軍の駆逐戦車「M10」を1/48スケールで再現したプラスチックモデル組立キット
●直線を基調としたデザインにより他のアメリカ軍戦闘車両と比べてマッシブな印象を受ける駆逐戦車「M10」を再現、駆逐戦車として砲火力を重視し、砲塔をオープントップ式としたメカニカルな姿を表現した内容となっています
【 「駆逐戦車 M10」について 】
●駆逐戦車「M10」は、対戦車戦闘に特化した車両として、「M4A2中戦車」の車体をベースに開発され、1943年に初めて実戦に参加しています
●アメリカの駆逐戦車は、ドイツ軍の駆逐戦車のような背の低いシルエットとは異なり、駆逐戦車「M10」に見られるようなオープントップの全周型の砲塔を採用していました
・ この方式は、密閉式の砲塔を持つ戦車と比べて一回り大きな主砲を搭載でき、乗員の視界が広く、砲弾の装填などの操作も行い易いのが特徴でした
・ 一方、迫撃砲などの間接砲撃による上面からの攻撃に弱いのが欠点で、また機動性に重きをおいて開発されたアメリカの駆逐戦車類は、装甲が薄いのも弱点でした
●駆逐戦車「M10」は、「M4中戦車」シリーズが後期となって装備するようになった「76mm砲」と同じ威力を持つ「3インチ T12 対戦車砲」を搭載、大戦末期のドイツ軍「パンター」や「タイガー」に対抗するべく部隊に配備されていました
・ 「M4中戦車」シリーズの「76mm砲」搭載型が登場するまでは、ドイツ戦車と同火力を持つ車両は「M10駆逐戦車」だけでした
・ また、「M4中戦車」シリーズの「76mm砲」型が登場した後でも、駆逐戦車「M10」には装甲貫通能力の高い「HVAP弾」が優先的に配給された為、対戦車能力では「M4中戦車」シリーズよりも常に優位に立っていました
●駆逐戦車「M10」は、当初「M4A2中戦車」の車体をベースとしたディーゼルエンジン搭載型の「M10」と、ガソリンエンジンへと変更した「M10A1」の2車種があり、両方合わせて約6000両が生産されました
●駆逐戦車「M10」は、アメリカ軍だけでは無く、イギリス及びイギリス連邦にも供与され、その火力から対戦車戦闘に活躍、連合軍の勝利に貢献した車両となったのでした
【 「アメリカ M10 駆逐戦車 (中期型)」のキット内容について 】
●このアメリカ軍の駆逐戦車「M10」を再現したプラスチックモデル組立キットです
●タミヤタッチによって直線的なフォルムを持つ駆逐戦車「M10」を再現、タミヤスタンダードとしてのシャープな彫刻とパーツ同士の合いの良さ、そして迫力有る「3インチ砲 T12」と、そのメカニカルな魅力を持つ砲尾部分など、1/48スケールとして同車の魅力が凝縮された内容となっています
●タミヤ社1/48スケールのミリタリーミニチュアシリーズとして、スケールとしての精密感を演出しながら、作り易さが追求されており、戦車模型初心者からベテランユーザーに至るまで、肩の張らないモデリングを楽しむことができます
●キットは、砲塔後部の雑具箱が3角形状となる駆逐戦車「M10」の「中期型」を再現しており、イタリア戦以降のヨーロッパ戦線のジオラマに使用することができます
●連合軍の物量を象徴するような豊富なアクセサリー類が付属、駆逐戦車「M10」の装備品として直接取り付けることはもちろん、ジオラマに配置しても楽しめるような内容となっています
●足周りには、駆逐戦車「M10」の「中期型」における状態を再現するパーツがセットされていますが、より後の生産タイプや現地改修された車両を作製できるように、形の異なる転輪・誘導輪などオプションパーツが付属しています
●駆逐戦車「M10」は、「砲塔」「車体上部」「車体下部」の3ブロックで構成されています
【 砲 塔 】
●砲塔はその直線を基調とした形状と複雑な形の防盾を再現、オープントップ式として上部から見える内部の部分が表現されています
●「3インチ砲 T12」の砲身は左右2分割式となっています
・ 特徴的な砲尾部分は、主要部分を3分割にパーツ化、ハンドル、閉鎖器などの細かなパーツを取り付けて組上げて行く構造となっています
・ 砲身は基部に装着させるポリキャップにより上下方向に可動します
●砲塔は左右分割式となっています
・ 後部の雑具箱は各1パーツにて再現
・ 砲塔表面には大型ボルトとフックがモールドされ、吊り下げ用の大型フックは別パーツです
・ 砲塔内部が再現され、各座席、照準器、砲弾、砲塔旋回ハンドル、各種収納箱などがパーツ化
【 車体上部 】
●車体上部は、スポンソンが大きく張り出した駆逐戦車「M10」の車体レイアウトを再現、その特徴的な直線を基調としたフォルムや「M4A2」譲りの小型のエンジングリルなどが表現されています
●車体上部は後部パネルを除いて一体成型となっています
・ 操縦手ハッチと無線手ハッチは別パーツで、開閉状態を選択することができます
・ 車体側面用にある特徴的な大型のボルトは別パーツで再現されています
・ 側面のグローサーラックは、部分的にグローサーを付けた状態でパーツ化
・ 前照灯、尾灯、ホーン、ライトガードなどがパーツ化
・ 各車際工具は別パーツで、固定具が一体成型されています
●砲塔の開口部から見える範囲で車体内部も再現、操縦手席や側面の弾薬ケースも再現されています
【 車体下部 】
●車体下部は一体化されたダイキャストパーツ、前部のギアハウジングと後面パネルがプラスチック製の別パーツとなっています
・ ギアハウジングは、先端部が尖っていない「1ピース型」が付属しています
●サスペンション部分は、独特な形状の「垂直懸架式サスペンション(VVSS)」を再現しています
・ サスペンションは後方のリターンローラーのアーム部分が水平状態となる「中期型」を再現
・ サスペンションは、前後2分割のパーツで構成、転輪とリターンローラーを挟み込んで接着する方式となります
・ 転輪、誘導輪は「前期型」のスポークタイプと「後期型」のディシュタイプとが付属、選択して使用します
【 履 帯 】
●履帯は、一部連結式履帯が付属しています
・ 履帯の上下の直線部分は一体成型のパーツ、前後の曲線部分は1枚ずつ分割されたパーツで構成されています
・ 履帯は、表面部分に楔状の滑り止めパターンが付いたラバーシェブロンタイプ履帯「T48」を再現
●車載工具類などのアクセサリー類を再現したタミヤ社製<Tランナー>が付属、車載工具や機銃などは同ランナーのパーツを使用します
●<Tランナー>の内容は
・ M2重機関銃 ×1
・ 重機関銃弾薬箱 ×1
・ シャベル ×1
・ ツルハシ ×1
・ ツルハシの柄 ×1
・ バール ×1
・ オノ ×1
・ ハンマー ×1
・ 大型レンチ ×1
・ 大型クランク ×1
となっています
【 アクセサリー類 】
●ジェリカンやドラム缶、毛布などのアクセサリーパーツが付属しています
・ タミヤ社製「ジェリカンセット」に付属している<Yランナー>と同一となります
●付属しているアクセサリーパーツは
・ ジェリカン(2種) ×各4
・ ドラム缶 ×3
・ バッグ(2種) ×各1
・ バッグ(リュックタイプ、形状は同じですが彫刻がそれぞれ異なっています) ×3
・ ポーチ(形状は同じですが彫刻がそれぞれ異なっています) ×3
・ 折りたたまれたシート(3種) ×各1
となっています
【 塗装とマーキング 】
●駆逐戦車「M10」のマーキングとして、アメリカ軍仕様となる3種類の塗装例が説明書に記載されています
・ アメリカ陸軍 第3歩兵師団 第601戦車駆逐大隊 (1944年8月 /南フランス)
・ アメリカ陸軍 第1歩兵師団 第634戦車駆逐大隊 (1944年10月 /ドイツルーアン)
・ アメリカ陸軍 第3機甲師団 第703戦車駆逐大隊 A中隊 (1944年7月 /ノルマンディー)
●説明書のマーキング指示に基づいた国籍マーク、部隊番号、車輌番号などを再現したデカールが付属しています
【 「アメリカ M10 駆逐戦車 (中期型)」のパッケージ内容 】
・ 駆逐戦車「M10」(中期型) ×1
・ アクセサリーパーツ 一式
・ デカールシート ×1枚
●再販アイテム(2005年 一部新金型)
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【 タミヤ1/48ミリタリーミニチュアシリーズについて 】
●1/48スケールならではの凝縮された精密感、手頃な大きさにより、コレクションに最適です
●最近の1/35スケールのキットはパーツ数が多くなり、手軽にモデリングを楽しみたい場合やコレクション性を重視した模型作り、そして時間が限られる場合など、なかなか手を付けることが難しいのも事実です
●タミヤの1/48ミリタリーミニチュアシリーズは、1/48スケールとしての凝縮感とパーツ数を抑えた構成により手軽に組み立てることができます
●また、短時間で組立てられるということは、単品作品だけではなく、ビネットやジオラマ展開などに挑戦したくなるというユーザーの時間的と精神的な余裕を生み、完成するとそのコンパクトな大きさから複数の車輌が登場するのジオラマシーンにも適しています
●更に、1/48スケールは飛行機モデルと統一スケールですので、飛行機を絡めたシーンも再現することも可能です
●AFVモデルの原点としての様々な楽しみ方に挑戦したくなるタミヤらしい秀逸な内容のシリーズとなっています