ソビエト KV-1 重戦車 (増加装甲型)
「ソビエト KV-1 重戦車 (増加装甲型) (プラモデル) (タミヤ 1/48 ミリタリーミニチュア シリーズ No.045 )」です
●第2次世界大戦時におけるソ連軍の重戦車「KV-1」を1/48スケールで再現したプラスチックモデル組立キットで、追加装甲が付けられた「KV-1E」(ドイツ軍名称「KW-1B」)を再現した内容となっています
●重装甲を誇った「KV-1」をベースに、更に装甲を追加した「KV-1E」を再現、大型のボルトにより固定された追加装甲による迫力在る姿が表現されています【 「KV-1E エクラナミ」について 】
●1939年、ソ連軍は多砲塔戦車「T-35」の後継車両として「KV-1」を開発、制式化しました
●「KV-1」は、トランスミッションを後部に搭載、これにより重量配分の関係から前面装甲を厚くすることができ、最大装甲厚75mmと、当時の各国の戦車と比べて破格の防御力を持っていました
●「KV-1」の搭載する主砲は「76.2mm戦車砲」で、当時の各国の主な戦車が「37mm砲」クラスを採用していた時期にあって、強力な攻撃力を持っており、その防御力と併せて突出した戦車の性能を誇ります
●この「KV-1」は、独ソ戦が開始されると無敵に近い活躍をしますが、開戦当時の補給の混乱による砲弾の供給不足や、ソ連軍内での戦車運用の稚拙さ、そして諸兵連合によるドイツ軍の優れた作戦、戦術により、大局を覆すには至りませんでした
●また、同車は大重量により、トランスミッションへの負担が大きく、戦線への移動の際に故障により脱落する車輌が続出、戦闘による喪失よりも故障により放棄される車輌数が上回ってしまいました
●一方、独ソ戦が開始される前、ソ連軍内の一部の高官から、より強力な戦車を求める意見が上り、その意見を反映して「KV-1」の「1940年型」に追加装甲を施した車両「KV-1E」が作られることとなりました
・ 「KV-1」は、主砲の火力や防御力の向上するための改良が行なわれ、その生産年から「1939年型」「1940年型」「1941年型」「1942年型」とタイプが区分されています
・ この「KV-1E」の「E」は、増加装甲を意味するエクラエミの頭文字で、ドイツ軍では「KW-1B」と呼ばれました
●この車両は、35mm厚の装甲板を主にボルト止めする方式で装着され、これにより最大装甲厚は110mmとなり、当時ではまさに「怪物」的な存在になりました
●しかし、この防御力は機械的故障に悩まされていたトランスミッション系への負担を更に増やすこととなり、機動力はさらに悪化、「戦場に出れば」無敵であった同車も、前線の将兵からは不満の種となってしまいます
●その後、「KV-1」シリーズは軽量化を図った「KV-1S」へと移行、これにより機械的信頼感と機動力が向上しましたが、「KV-1」の美点であった重装甲は失われ、その存在意義は揺らいでしまいました
【 「ソビエト KV-1 重戦車 (増加装甲型)」のキット内容について 】
●このソ連軍の重戦車「KV-1 重戦車 (増加装甲型)」を再現したプラスチックモデル組立てキットです
●「KV-1E エクラナミ」をタミヤタッチによりシャープに再現、1/48MMシリーズらしく精密感を保ちながらもパーツ分割は最小限に抑えられ、このスケールならではの凝縮感、戦車模型としての迫力とディテールを気軽に楽しむことができる内容となっています
●タミヤ社製「ソビエト KV-1 重戦車」をベースとし、「KV-1E」を再現するために追加装甲のパーツを追加したバリエーションキットとなります
●車体下部はサスペンションアームを含めたダイキャスト製パーツで再現、重量感在る仕上がりを楽しむ事ができます
●「KV-1E」は、「砲塔」「車体上部、」「車体下部」の3ブロックで構成されています
●「76.2mm戦車砲 F-32」砲身は一体成型で、砲口部分が開口処理されています
・ 防盾は1パーツで構成、基部に内蔵させるポリキャップにより上下に可動します
●砲塔は左右分割式で、これに前面パネル、後面パネル、天板を取り付ける構成です
・ 側面の追加装甲は、左右各2パーツで構成
・ 砲塔上部ハッチは別パーツで、開閉状態が選択できます
・ ペリスコープ、後部機銃などがパーツ化
・ 砲塔は左右旋回が可能です
●「KV-1E」の車体上部は、フェンダーも含めて一体成型され、エンジンパネル部分は別パーツです
・ フェンダー支持架は別パーツにて再現
・ 前面及び側面の追加装甲板は別パーツです
・ 前部ハッチも別パーツです
・ 排気管は各1パーツで構成、先端部が開口処理されています
・ ペリスコープ、前部視察ハッチ、アンテナ基部、ワイヤー固定装置などがパーツ化
・ 前方機銃はマウント部を含めて3パーツで構成
・ フェンダー上に装着する雑具箱が3個付属しています
●車体下部は、バスタブ式に一体成型されたダイキャスト製パーツとなっており、前面パネルと後面パネルはプラパーツです
・ サスペンションアームは、車体下部に一体成型されています
・ 転輪、起動輪、誘導輪は左右分割式です
・ 起動輪は内蔵させるポリキャップにより可動します
・ 追加装甲は、各ブロックごとにパーツ化、側面の追加装甲を取り付けるための治具が付属しています
●履帯は、プラパーツによる一部連結式履帯が付属しています
・ 上下の直線部は繋がった状態のパーツ、前後の曲線部は2枚ずつが連結されたパーツとなっています
・ 上部のパーツには上部転輪による弛みが表現されています
●牽引ワイヤーは、先端のアイの部分がプラパーツ、ワイヤー本体は付属の糸を使用します
●マーキングは、ソ連軍仕様の4種類の塗装例が説明書に記載されています
・ 所属部隊不明 (1941年)
・ 第109戦車大隊 (1941年9月)
・ 所属部隊不明 (1941年)
・ 所属部隊不明 (1941年)
●説明書の塗装例に基づく、スローガンなどを再現したデカールが付属しています
●2007年 一部新金型