ドイツ 38cm 突撃臼砲 ストームタイガー
「ドイツ 38cm 突撃臼砲 ストームタイガー (プラモデル) (タミヤ 1/35 ミリタリーミニチュアシリーズ No.177 )」です
●「ドイツ 38cm 突撃臼砲 ストームタイガー」です
●第2次世界大戦後期におけるドイツ軍の突撃臼砲「ストームタイガー(シュツルムティーガー)」を1/35スケールで再現したプラスチックモデル組立てキット
●絶大な破壊力を誇ったドイツ軍の突撃臼砲「ストームタイガー」を再現、口径38cmという大口径のロケット砲火力と、堅固な防御力により敵を連合軍将兵を震え上がらせた凶暴なフォルムが表現されています【 「突撃臼砲 ストームタイガー」について 】
●ドイツ軍は、1942年のスターリングラードにおける市街戦において近距離支援を行う、大口径火砲の効果を認識、「3号戦車」に「15cm歩兵砲 sIG33」を搭載した突撃戦車を開発します
●この突撃戦車はその必要に迫られて生産された急造車輌であり、その思想を受け継ぐかたちで開発、生産されたのが「4号突撃戦車 ブルムベア」です
●さらに、この「ブルムベア」の活躍によって、1943年8月により強力な城塞攻撃用の突撃戦車の開発が開始、搭載砲は海軍が保有していた「38cmロケット砲」が選ばれました
●車体は、砲の大きさと防御力の観点から重戦車「タイガー 1」となりましたが、「タイガー 1」自体が戦車として1両でも欲しい状況であり、損傷や修理のために本国に引き上げられた車輌を改修する方式で生産されています
●この車輌は、使用車体から「ストームタイガー」と命名され、1944年8月から同年12月までの間に18両が生産されています
●同車が装備する「38cmロケット砲」は、最大射程4600m、炸薬量135kgを誇る極めて大威力の火砲であり、その一撃はコンクリート製などの頑丈な建築物を破壊するのに充分な威力を持っています
●また装甲は、「タイガー 1」よりも強化され、前面の装甲は15cm厚となり、更には傾斜装甲により市街戦などの近距離での戦闘においても強靭な防御力を誇りました
●搭載砲の砲弾は、巨大で大重量のため、人力での砲弾の搭載は不可能であり、車体上部には砲弾搭載用のクレーンが装備されています
●砲弾の薬室への装填も、砲尾の後方に装填台が設けられ、側面の砲弾ラックからこの装填台へと移す方式が採られました
●「ストームタイガー」は、ワルシャワ戦などにおいてその能力を如何なく発揮、市街戦においては連合軍将兵の恐怖の的となりました
●ただし、その登場時期には、ドイツ軍は本国への後退戦を展開しており、「ストームタイガー」自身も苦しい戦いを強いられています
【 「ドイツ 38cm 突撃臼砲 ストームタイガー」のキット内容について 】
●このドイツ軍の突撃臼砲「ストームタイガー」を再現したプラスチックモデル組立てキットです
●タミヤの洞察力、模型としての表現力により「ストームタイガー」を再現、戦闘室などの複雑な溶接表現、車体側面の大型ボルト、側面のフックの溶接跡、特徴的な砲身、防盾の鋳造肌など、タミヤタッチによって同車の魅力が表現されています
●タミヤMMシリーズの特徴である、パーツ数を抑えながらそのディテールと「ストームタイガー」としての重厚感、兵器として醸し出される雰囲気が表現されており、同シリーズの数多い傑作キットの中の逸品となっています
●同シリーズの美点として、組み易さもしっかりと考慮、パーツ同士の合いは良好で、前述のようにパーツ数も抑えられ、その勇壮な姿を気軽に味わうことができ、更にディテールアップやジオラマ展開などを楽しむ余裕ができるでしょう
●タミヤ社製「ドイツ重戦車 タイガー1型 後期生産型」をベースとして、「ストームタイガー」を再現するために、戦闘室、車体前部、前部、側面フェンダー、戦闘室内部などのパーツを変更したバリエーションキットとなります
●「ストームタイガー」は、「砲身部」「戦闘室」「クレーン部」「車体」の4ブロックで構成されています
●砲身は、防盾も含めて一体成型されています
・ 砲身先端部には、特徴的なロケット炎噴出口が深めのモールドで再現
・ 防盾は荒々しい鋳造肌が表現されています
・ 砲身先端部は、4方に突起の付いた「初期型」と、リング状の構造物が付いた「後期型」とを選択できます
・ 砲尾も再現され、薬室内部、照準器などもパーツ化
・ 閉鎖器は開閉状態が選択できます
・ 砲のカルダン式砲架が再現されており、砲身部との固定は金属ビス、ナットを使用し、完成後も砲身の上下、左右を可動することが可能となっています
●戦闘室は一体成型のパーツで再現、
・ 側面の大型ボルト、ピストルポート、フックは別パーツです
・ 上部ハッチ、後部のエスケープハッチは別パーツで、開閉状態が選択できます
・ 上部ハッチの「Sマイン発射機」の発射口及び内部機能は別パーツにて再現、取り付け方向を任意の位置で固定できます
・ 戦闘室上部の砲弾搭載用ハッチは別パーツとなっています
・ 前方機銃のマウント部も別パーツです
・ 戦闘室前面の照準口は開口処理されています
・ 操縦手用の視察装置は別パーツで、2パーツで構成
●戦闘室内部も再現され、大型砲弾を搭載する砲弾ラック、装填台などがパーツ化されており、アクセサリーパーツとして付属する大型砲弾とあわせて、「ストームタイガー」の車内構造を楽しむことができます
・ 戦闘室床面、後部隔壁、操縦席部分がパーツ化
・ 戦闘室側部に存在する大型の砲弾ラック、中央部の装填台も再現
・ 砲弾ラックは前後分割式です
・ キット付属の説明書には表示されていませんが、砲弾搭載用ハッチを接着せずに「置く」方式とすると、その開口部から見える戦闘室内部の様子を楽しむことができます
●クレーン部の本体部分は、上部のステーも含めて左右分割式です
・ 巻上げ装置は5パーツで構成されており、ハンドルの位置が任意に選択できます
・ クレーンの取り付け部を、クレーン本体と接着しないことにより、完成後もクレーンの左右旋回が可能です
●車体は、バスタブ式に一体成型された車体下部パーツに、車体前部上面、車体後部パネル、エンジングリルパネルを貼り付ける構成となっています
・ サスペンションアームは別パーツです
・ 起動輪、誘導輪、転輪は左右分割式です
・ 履帯は、1枚ずつが分割された接着連結式履帯が付属しています
・ 車載工具類は固定具が一体成型された状態でパーツ化されています
●排気管は上下分割式で、上部の排気カバーは支柱部分が3分割式となっています
・ 排気管の装甲カバー、排気管カバーは各1パーツで再現
●エンジングリルパネル部のエンジン点検ハッチは別パーツで、通気口カバーなどがパーツ化
●前部、後部、側面のフェンダーが各1パーツで構成、前部と側面のフェンダーは、「ストームタイガー」用のタイプを再現
●「ストームタイガー」用のアクセサリーパーツが付属
・ 「38cmロケット砲」砲弾 (信管付き) ×1
・ 「38cmロケット砲 砲弾 (信管なし) ×3
●戦車兵のフィギュアが1体付属しています
・ 車外に立った状態で、胸のポケットのタバコを取り出そうとしているポーズです
・ 服装は、デニム地の戦車服(服の色はリードグリーンかフィールドグレー)を着用、略帽を被った姿です
・ 服の皺の表現はスケールに沿っており、服の縫い目やポケットなどの細部は繊細且つ立体的な彫刻となっています
・ フィギュアは頭部、胴体、右手のパーツ構成です
・ この戦車兵のフィギュアを構成するパーツ数は少ないものの、現在においてもフィギュア造形の目標とも言える存在であり、全体のデッサン、服の質感、ポージングの素晴らしさ、顔の表情など極めてハイレベルなものとなっています
・ レジン製フィギュアでも、このようなハイレベルなフィギュアは少なく、車輌とフィギュアの組み合わせというタミヤMMシリーズのポリシーに基づいたものであり、両者を配置することで、より一層ミリタリーモデルの世界観が広がるでしょう
●「ストームタイガー」のマーキングとして、ドイツ軍仕様の1種類の塗装例が説明書に記載されており、国籍マークを再現したデカールが付属しています
・ アクセサリーパーツ用の砲弾の弾種表示を再現したデカールが付属
●1994年 一部新金型
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【 「ドイツ 38cm 突撃臼砲 ストームタイガー」のワンポイント 】
●「ストームタイガー」は、前述のように戦場から回収された車輌から作られたため、一部の車輌にはパッケージに描かれたようなツィンメリットコーティングが塗られていました(元になった車輌によります)
●キットの車体ベースは「タイガー1」の「後期型」ですので、基本的にはツィンメリットコーティングが塗られているものと思われます
●また、この「ストームタイガー」は、車輌数が少なく、その改造工事もハンドメイド状態であり、1両ずつが微妙に異なっています
●キットは、実車写真から判断すると標準的な「ストームタイガー」の姿と言えるものですが、より凝りたい人は資料写真を参考に手を加えると良いでしょう
●車体上部のクレーンには、パッケージイラストのように砲弾を固定するバンドとワイヤーが付いています
●イラストを参考としてバンドを金属板、ワイヤーを金属線で追加すると、より雰囲気が向上することでしょう