イタリア軽戦車 L6/40
「イタリア軽戦車 L6/40 (プラモデル) (タミヤ タミヤ イタレリ シリーズ No.89783 )」です
●「イタリア軽戦車 L6/40」を1/35スケールで再現したプラスチックモデル組立キット
●イタリアの「フィアット・アンサルド社」で試作された「5t 軽戦車」をベースに開発されたイタリアの軽戦車が「L6/40」です
●「L6/40」の名称は、1940年型「6t」クラスの軽(L)戦車を意味し、後に「L40戦車」と呼称されることになります
●1930年代中盤、イタリア陸軍では「L3(CV3)型 豆戦車」を装備していましたが、軽機関銃のみを装備した軽装甲の「L3 豆戦車」では、ヨーロッパにおける今後の情勢を見た時、威力不足であることは否めず、より大型化、武装強化された戦車の開発が行われる事になります
●「フィアット・アンサルド社」は、「5t 軽戦車」をベースに武装を変えた3輌を試作、イタリア陸軍はこの試作車輌のうち砲塔装備型車輌をベースとした新型軽戦車の開発を依頼します
●この結果、1939年に試作車が完成、翌1940年に「L6/40 軽戦車」として正式に採用されることになります
●「L6/40 軽戦車」は、装甲鋼板をリベット接合した平面構成の車体に68馬力の「フィアット SPA 18D型 エンジン」を搭載、2組の転輪を挟んだボギーをアーチ型のアームで支える、イタリア車輌の中では独特な存在となったトーションバー式サスペンションを採用し、最大速度42km/hを出す事ができる優れた機動力を備えていました
●「L6/40 軽戦車」は、車体上に旋回式の砲塔を備え、主武装として対空機関砲を車載化した「20mm ブレダ M35機関砲」と「8mm ブレダ M38 機関銃」を同軸に装備していました
●「L6/40 軽戦車」は、イタリア陸軍より583輌の正式発注を受けましたが、途中「AB41 装甲偵察車」の生産が優先されるなどの事情から量産化が遅れてしまいます
●量産化の始まった1941年には武装・装甲の点が時代遅れとなってしまったため、「L6/40」の生産数は約283輌で終了、残りの発注数分は、47mm砲を搭載した「L40型 47/32自走砲」として1944年まで生産が続けられます
●早くに生産が終わってしまったものの、「L6/40 軽戦車」はその機動性の高さを活かして偵察任務などに活躍、北アフリカからバルカン半島、ロシアまでの幅広い戦線に投入されました
●そして、1943年9月のイタリア休戦後はドイツ軍が100輌以上を接収、「L6 733(I)戦車」として治安警察部隊などで使用されました
●さらに、大戦を生き残った「L6/40 軽戦車」は、戦後のイタリア軍において1950年代まで現役車輌として運用され、生産期間と比べ寿命の長い装甲車輌として記憶に残ることになりました
●この第2次大戦前に開発されたイタリア陸軍「L6/40 軽戦車」を再現した組立キット
●豆戦車のシルエット上に砲塔を載せたリベット構造の車体や、アーチ型のアームで支えたトーションバーサスペンションなどの特徴を押さえた、イタレリ社製の2009年新金型キットです
●車体下部、車体上部の戦闘室は装甲パネルを1枚1枚張り合わせる箱組み型の構成
・ 装甲パネルにはリベット表現が施されています
・ 左右のフェンダー部分は別パーツ化されています
●車体前面のメンテナンス用ハッチ、後部のエンジン点検用ハッチ、戦闘室の側面ハッチ、クラッペは別パーツ化されています
・ エンジングリル部のパーツは、スリットの入った形状をシャープな彫刻で再現しています
●車体内部は「ドライバーシート」「変速機」「プロペラシャフト」などを再現していますので、車体前部のハッチを開けた状態を再現する事も可能です
●砲塔部は上下分割のパーツで構成、砲塔上部・後部のハッチ、ペリスコープなどを別パーツで再現しています
・ 砲塔部は旋回させる事が可能
・ 「20mm ブレダ M35機関砲」と「8mm ブレダ M38 機関銃」、防盾部は別ブロック化したパーツ構成
・ 車長用のシートや旋回ハンドルも再現されています
●サスペンション部は「起動輪」「誘導輪」「転輪」「ボギー」「アーチ形状のアーム」を、それぞれ独立したパーツで構成、「L6/40 軽戦車」独特のサスペンション構造をきっちりと再現しています
●キャタピラは直線部分を一体化、曲線部分は1枚1枚の別パーツ化したプラスチック製パーツで再現しています
●車外に装備されたスコップ、ツルハシ、バール、雑具箱、予備転輪などを再現したアクセサリーパーツも付属しています
●マフラーカバー、ハッチのヒンジ類、アンテナガード等を再現したエッチングパーツが付属
●将校と戦車兵のフィギュア2体、イス代わりの木箱を再現したパーツもセット(タミヤ製)
・ フィギュアの階級章などを再現したデカールも付属しています
●マーキング指示は説明書内に5種
・ イタリア陸軍 第31戦車連隊 (ドイツとの共同作戦使用車) (1943年 バルカン戦線)
・ イタリア陸軍 第31戦車連隊 (休戦条約前) (1943年 バルカン戦線)
・ イタリア陸軍 第3装甲師団 ノヴァラ槍騎兵 (1942年 北アフリカ)
・ イタリア陸軍 第67ベルサリエリ大隊 (1942年 ロシア)
・ ドイツ軍 対パルチザン戦 使用車 (1943年 バルカン戦線)
・ 説明書内の塗装指示はモノクロとなっていますが、付属の「写真資料集」内にはカラー塗装図が掲載されています
● 塗装指示のマーキングを再現するための部隊マーク、国籍マーク、ナンバープレート等を再現したデカールが付属しています
●模型製作に役立つ英文の「写真資料集(A5版 48ページ)」が付属、説明書内には和文要約も掲載されています
・ クビンカ戦車博物館に所蔵されている「L6/40 軽戦車」の実車デティール写真、大戦中の実車写真、マニュアルの抜粋など、「L6/40 軽戦車」製作に役立つ内容となっています
●2009年 新金型
●「L6/40 軽戦車」はイタレリ製、フィギュア2体はタミヤ製
●限定生産品