ドイツ ディアナ 5t ハーフトラック 7.62cm(r) 対戦車自走砲 (Sd.kfz.6/3)
「ドイツ ディアナ 5t ハーフトラック 7.62cm(r) 対戦車自走砲 (Sd.kfz.6/3) (プラモデル) (ブロンコモデル 1/35 AFVモデル No.CB35038 )」です
●「ドイツ ディアナ 5t ハーフトラック 7.62cm(r) 対戦車自走砲 (Sd.kfz.6/3)」を1/35スケールで再現したプラスチックモデル組立キット
●ドイツ軍は機械化部隊の輸送、牽引用の車両として機動性及び生産性に優れた、半装軌式車両の各種「ハーフトラック」を開発しました
●この「ハーフトラック」は、牽引能力の違いにより、「1t」、「3t」、「5t」、「8t」、「12t」、「18t」のタイプが作られました
●「5t ハーフトラック」は、75mm~105mm砲程度の中型砲の牽引用として開発されましたが、車体のサイズが「3tハーフトラック」と「8tハーフトラック」との中間的な分、性能的には中途半端の感が有ったようで、その生産数は3000両程度に止まっています(3tハーフトラックは、装甲兵車型を除いても約9000両が生産されています)
●独ソ戦の緒戦において、ソ連国内を目指して進撃を続けるドイツ軍は、立ち塞がるソ連軍の防衛ラインを次々と突破、その進撃の途中「76.2mm野砲 M1936」を大量に捕獲することになります
●この「76.2cm野砲」の威力に苦しめられたドイツ軍は、自軍の兵器として利用することとし、牽引式のまま使用する他、自走砲化して運用することが計画されました
●とりあえず、応急的な自走砲として「5t ハーフトラック対戦車自走砲」を開発、この車両は、「5t ハーフトラック」の荷台に「76.2mm野砲」がそのまま無改造で搭載され、周囲は10mm厚の装甲板で囲まれました
●この「5tハーフトラック対戦車自走砲」は9両が生産、全車が北アフリカ戦に投入されており、1942年6月のガザラ戦から「第605戦車猟兵大隊」として参戦しました
●「5tハーフトラック対戦車自走砲」は、その砲の搭載方法により、自走砲としては高いシルエットと薄い装甲が弱点でしたが、搭載する「76.2mm砲」は、「88mm高射砲」に次ぐ高い装甲貫通能力を誇り、連合軍戦車に対し猛威を振るったと言われています
●その後、「 5t ハーフトラック 7.62cm(r) 対戦車自走砲」が生産された記録はなく、アフリカ戦線への投入のみに終ったとされていますが、「76.2mm野砲」は、ドイツの「75mm Pak40対戦車砲」の砲弾を発射できるようにした「76.2mm対戦車砲 Pak36(r)」に改良され、この砲を搭載した対戦車自走砲の「マーダー2」「マーダー3」が開発されました
●この「ドイツ ディアナ 5tハーフトラック 対戦車自走砲」を再現したプラスチックモデル組立キットです
●キットは、武骨且つ華奢な印象を持つ「5tハーフトラック」と、長大な砲身により迫力を持つ「76.2mm野砲」を組合せた独特な魅力を持つ「5tハーフトラック 対戦車自走砲」の雰囲気が味わえる内容となっています
・ 繊細なパーツ構成と、モールドが自慢であるブロンコモデルの特徴が発揮されたキットです
・ 荷台には「76.2mm野砲」がタイヤも含めてそのまま搭載され、野砲本来の姿のメカニカルな構造が楽しめます
・ 戦時急造らしく、荷台周囲は薄い装甲板で囲まれ、高いシルエットを持つ「5tハーフトラック対戦車自走砲」の実車の特徴が良く捉えられています
●「5tハーフトラック」部は完全新金型、同社「ロシア 76.2mm野砲 M1936 (F22)」のキットのパーツをセットして、「5tハーフトラック 7.62cm(r) 対戦車自走砲」を再現しています
●フロントグリルは、特徴的なスリット部が繊細な彫刻で再現され、且つスリットの隙間部分は貫通された状態で開口処理されています
●エンジンルーム内部は、エンジン本体、ラジエター部等が再現され、配管を表現したパーツも用意されています
●エンジンルーム側面板は別パーツとなっており、エンジンルーム内部も再現されていますので、北アフリカ戦で良く見られた冷却の為に側面板を外した状態として楽しむことも可能となっています
●シャーシのメインフレームは一体成型によりパーツ化、メインフレーム内側には、トランスミッション、前輪部のサスペンション、燃料タンク類も別パーツで用意されています
●前輪は、トレッドパターンがしっかりと彫刻されたプラ製のタイヤパーツが付属
●転輪パーツは繊細な仕上がり、プレス加工の特徴である周囲が若干盛り上がった肉抜き用の穴も再現されています
・ 機動輪と転輪パーツは、可動式として作製することが可能です
●キャタピラは、連結式となっており、1枚のキャタピラが2パーツで構成されています
●前照灯は、通常のタイプと管制スリットが入ったタイプとが選択して作製できるようになっており、通常のタイプ用としてレンズ部を再現するクリアーパーツが用意されています
●フロントウィンドーは、枠の部分は成型色のプラパーツ、そしてウィンドー部分はクリアーパーツによる構成となっており、「北アフリカ仕様」で良く見られたウィンドー部分を覆う為の布カバーを再現したプラパーツも付属しています
●操縦席の左右前部にはサーチライトが再現され、レンズ部に使用するクリアーパーツが付属しています
●操縦席部分はハンドル、シフトレバー、サイドブレーキなどが別パーツ化、バッテリーケースと無線器類も再現されています
●荷台上の装甲板は、実車の装甲厚に基づき、薄く成型されたパーツで構成されています
●「76.2mm野砲」の砲身部は、一体成型によりパーツ化され、スライド金型により砲口は開口処理されています
・ 砲身は仰、俯角に可動することが可能、前後方向に移動させることができますので、後座した状態を再現することが可能となっています
●砲尾は、主要パーツは4パーツで構成、砲尾後部の埋め込み式のボルトも再現されており、閉鎖器の位置も選択できるようになっています
●砲架は繊細なパーツにより細部を再現、砲架部は左右に旋回可能です
●防盾は、先端部に向かって薄くなるように成型されており、実物の防盾の薄さが表現されています
・ 照準器前面の防盾部は、開閉を選択して作製することができます
●砲脚部分は、スライド金型により表面部の細かなリベットもモールドされています
・ 「5tハーフトラック」に搭載するために短く切り詰められた砲脚を、 砲脚パーツをカットし固定用の専用パーツをとりつける形で再現しています
●砲のタイヤは、本体部分がプレス加工で作られた構造を繊細なモールドで再現、一体成型されたゴムの部分も特徴的なトレッドパターンも彫刻されています
●荷台後方には弾薬類を収める大型の弾薬ラックが再現されています
●アクセサリーとして以下のパーツが付属
・ 「76.2mm野砲」用の砲弾 ×3
・ 「76.2mm野砲」用の木製の弾薬箱 ×1
・ ヘルメット ×1
・ モーゼル Kar98k ライフル ×1
・ モーゼル Kar98k ライフル用弾薬クリップ ×2
●キットには、バンド類やラックなどを再現する為のエッチングパーツが付属しています
●マーキングは、2種類の塗装例が説明書にカラーで指示されています
・ 第605戦車猟兵大隊 (北アフリカ 春/1942年) サンドイエローとレッドブラウンの2色迷彩
・ 第605戦車猟兵大隊 (北アフリカ 春/1942年) サンドイエローの単色塗装
●塗装指示に在るナンバープレート、車両番号などを再現したデカールが付属
●ナンバープレートと、車両番号のデカールは各種番号が用意されており、「5tハーフトラック対戦車自走砲」の全車両を再現することが可能となっています
●2010年 5tハーフトラック部 新金型
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●搭載している「76.2mm野砲」は正式名「76.2mm野砲 M1936」で、対戦車戦闘をメインとして考慮されておらず、砲の操作は仰俯角操作、旋回操作がそれぞれ1名必要でした
●「5tハーフトラック 対戦車自走砲」は、高いシルエット、「76.2mm野砲」の搭載方法、戦闘スペースの狭さなど、いかにも急造兵器らしい魅力が感じられます