M4A3E8 シャーマン イージーエイト w/T66 トラック
「M4A3E8 シャーマン イージーエイト w/T66 トラック (プラモデル) (アスカモデル 1/35 プラスチックモデルキット No.35-020 )」です
●第2次世界大戦末期におけるアメリカ軍の主力中戦車である「M4A3E8」を1/35スケールで再現したプラスチックモデル組立キット
●「M4」シリーズの最終完成形とも言える「M4A3E8」を再現、鈍重で武骨のイメージを持つ短砲身型「M4」に対して、「HVSS」サスペンションによる安定感の在る足周りと、長砲身砲による均整の取れたフォルムとにより大きく変貌した姿を表現した内容となっています【 「M4A3E8」について 】
●第2次世界大戦が勃発し、 それまでの戦車後進国であるアメリカは、その工業生産力を背景に急速に戦車戦力の拡充が図られました
●1942年から量産に入った「M4」戦車シリーズは、そのアメリカ工業力のシンボル的存在で、エンジンの供給の関係から各型に区別して大量に生産が行なわれ、アメリカ軍内だけではなく、イギリス連邦軍やソ連軍にも供与され、連合軍の反攻の象徴ともなりました
●一方、1944年6月ノルマンディに上陸したアメリカ軍は、ドイツ軍の強力な「タイガー」や「パンター」に遭遇、「M4」戦車が装備する「75mm戦車砲」では勝負にならないことを身を持って体験します
●もちろん、北アフリカ戦やイタリア戦において「タイガー」戦車に遭遇していたものの、「タイガー」や「パンター」がドイツ軍内において希少な存在であるという誤った認識から、火力強化型の「76mm戦車砲」を搭載したタイプが開発された程度で、その配備は遅々としたものでした
●ノルマンディ戦に参加した現地部隊からは、「76mm戦車砲」搭載型の配備を望む声が大きくなり、1944年8月から開始された「コブラ作戦」では「76mm戦車砲」を搭載した最初のタイプ「M4A1(76)」が登場、以後「M4A3」にも「76mm戦車砲」が搭載されたタイプが作られ、部隊に配備されました
●ただ、この「76mm戦車砲」を搭載したタイプは、その砲塔が大型化し、その分重量が増したために機動力の低下が憂慮されました
●このため、まず従来のサスペンションスプリングを縦置きに配置する「VVSS」サスペンションに替わり、スプリングを横置きにする「HVSS」サスペンションが開発されます
●この「HVSS」サスペンションは、スプリングを大型化することが可能で、またスプリングのストロークが長く、良好な地形追従能力を示しました
●新型サスペンションに合わせ、履帯も幅広の16.5インチ(42cm)のタイプを装備、パワーアップされたエンジンにより高い機動力を発揮することができました
●この「HVSS」サスペンションを装備した「M4A3」は「M4A3E8」と呼ばれ、1944年の12月に始まった「バルジの戦い」から実戦に投入され始め、高い機動力と「76mm戦車砲」の火力(この頃から貫徹能力の高い高速徹甲弾「HVAP」が配給され始める)により前線の将兵からは高い評価を受けています
●「M4A3E8」は1945年9月までに2539輌が生産され、ヨーロッパでの最後の勝利に貢献したほか、第2次大戦後も朝鮮戦争において国連軍戦車部隊の一翼として奮戦し続けたのです
【 「M4A3E8 シャーマン イージーエイト w/T66 トラック」のキット内容について 】
●このアメリカ軍の中戦車「M4A3E8(イージーエイト)」を再現したプラスチックモデル組立キットです
●アスカモデル社のリサーチ力と洞察力、そして高い成型技術により「M4A3E8」を再現、過度に細部重視に偏ることも無く、ディテールのポイントを押さえながらも、作り易さも考慮された非常にバランスの取れた高品質な内容となっています
●キットは、同社の高い成型技術により、細部のディテールが再現されており、車体の溶接跡、シリアルナンバー、砲塔の鋳造肌なども繊細なモールドにより表現されています
●また、最近のニューキットと比べて履帯パーツを除くとパーツ数は抑えられ、同社らしくカッチリとした造りで組み易い内容となっています
●「M4」戦車シリーズのディテールアップポイントでもあるライトガードは、プラパーツとエッチングパーツが用意され、好みにより選択して使用できます
・ ペリスコープガードを再現するエッチングパーツが付属しています
●「M4A3E8」は、「砲塔」「車体上部」「車体下部」の3ブロックで構成されています
【 砲 塔 】
●砲塔は、「M4A3E8」としての小判型の装填手ハッチを持つタイプを再現、表面にはアメリカ戦車らしい平滑な鋳造肌が表現されています
●「76mm戦車砲」の砲身は左右分割式となっています
・ マズルブレーキの有無が選択できます
・ マズルブレーキは、3分割式で内部構造も表現されています
・ 防盾は1パーツにて再現
・ 防盾(砲身)は、基部に内蔵されるポリキャップにより、上下に可動します
●砲塔部は、実車の鋳造構造の分割ラインに合わせた上下分割式となっています
・ 装填手ハッチは別パーツで開閉状態が選択可能
・ 砲塔側面の排莢ハッチは別パーツで、開閉状態が選択できます
・ ベンチレーターカバーは別パーツで、後方の「M2 重機関銃」の固定具も正確に再現されています
・ 車長用の直接照準器もパーツ化
●車長キューポラは、通常の成型色のパーツとクリアーパーツとが用意され、選択して使用できます
・ クリアーパーツを利用することにより、ビジョンブロックのガラス部の表現がよりリアルとなるでしょう
・ 車長ハッチは開閉状態が選択できます
●「M2 重機関銃」は、インジェクションキットとしては、非常に高いレベルで再現されています
・ 銃身は、銃身交換用の把手が付いた場合と、付いていない場合とが選択できます
・ 銃口は開口処理されています
・ 特徴的な放熱筒は、スライド式金型により放熱口の位置が正確に表現され、貫通した状態で成型されています
・ 機関部の蓋は別パーツで、開閉状態が選択できます
・ コッキングハンドルは別パーツ
・ 弾帯が付属
【 車体上部 】
●車体上部は、角型の車体に大きなエンジングリルを持つ「M4A3E8」の車体レイアウトを再現、後部には排気用のディフレクターが用意されています
●「M4A3E8」の車体上部はエンジンデッキ部分を除き、一体成型のパーツで再現されています
・ 車体前部のベンチレーターは別パーツ化されています
・ 操縦手ハッチ、前方機銃手ハッチは別パーツで構成され、開閉状態を選択して組立てることができます
・ 後方のディフレクターは6分割式により再現、開閉状態が選択可能です
・ 後方の荷物ラックは開閉状態が選択できます
●「M4A3E8」の車体前後のライトガード及びホーンガードは、プラパーツとエッチングパーツとが選択できます
・ 前照灯のガラス部を再現するクリアーパーツが付属
・ ホーンは2分割式で、ラッパ状の形状が再現されています
●「M4A3E8」のエンジンデッキ部分は前後分割式で、エンジングリル部は別パーツです
●前部フェンダー及びサイドフェンダーは車体とは別パーツとなっています
・ サイドフェンダーには、スカート取り付け穴がモールドされています(スカートはキットには含まれていません)
【 車体下部 】
●「M4A3E8」の車体下部は各パネルを貼り合せる箱組み方式となっています
・ 各パネルには貼り合わせ用のガイドがモールドされ、歪みなく組立ができるように配慮されています
・ 車体下部前面のデファレンシャルカバーはワンピース型、肉厚の増したシャープノーズタイプが再現されています
●「水平懸架式サスペンション(HVSSサスペンション)」のユニットは10以上のパーツにより細かく再現されています
・ サスペンションユニットは可動式として組立てることが可能です
・ 下部転輪、起動輪、誘導輪は可動式です
【 履 帯 】
●履帯は、1枚ずつ分割された連結可動式履帯が付属しています
・ 履帯は、シングルピン式の「T66」履帯が表現されています
・ 履帯1枚(履板)は上下2分割式で、挟み込むようにして各履板を繋ぎ合わせて行く方式となっています
【 アクセサリーパーツ 】
●アクセサリーパーツが付属しています
・ ジェリカン ×2
・ 水用ジェリカン ×2
・ 重機関銃用弾薬箱 ×2
●前照灯のガラス部やペリスコープ、車長キューポラなどを再現するクリアーパーツが付属しています
●ライトガード、ペリスコープガードを再現するエッチングパーツが付属
【 塗装とマーキング 】
●「M4A3E8」のマーキングとして、アメリカ軍仕様となる4種類の塗装例が説明書に記載されています
・ 第5機甲師団 (ドイツ / 1945年4月)
・ 第2機甲師団 第66戦車大隊 (ベルギー・トゥーヴェン / 1945年2月)
・ 第4機甲師団 第35戦車大隊 (ベルギー・バストーニュ / 1945年2月)
・ 第8機甲師団 (ドイツ・キルヒヘレン / 1945年3月)
●説明書の塗装例に基づく国籍マーク、部隊番号、車台番号などを再現したデカールが付属
●2010年 一部新金型
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【 「M4A3E8 シャーマン イージーエイト w/T66 トラック」のワンポイント 】
●「76mm戦車砲」搭載型は、防盾の同軸機銃が意外に目立ちますので、キットに余剰パーツとして付属している前方機銃のパーツを利用して防盾左側(装填手側)の開口部に装着するとよりリアルな表現となるでしょう
●その際、銃口の位置は防盾表面よりも少しだけ奥に下がった状態となります