アメリカ軽戦車 M5A1 ヘッジホッグ 追撃作戦セット (人形4体付き)
「アメリカ軽戦車 M5A1 ヘッジホッグ 追撃作戦セット (人形4体付き) (プラモデル) (タミヤ 1/35 ミリタリーミニチュアシリーズ No.313 )」です
●「アメリカ軽戦車 M5A1 ヘッジホッグ」を1/35スケールで再現したプラスチックモデル組立キット
●第2次大戦中期及び後期で活躍したアメリカ軍軽戦車「M5A1 軽戦車」を再現したキットです
●同社「アメリカ 軽戦車 M3 スチュアート」の発展型キットである「アメリカ軽戦車 M5A1 ヘッジホッグ」に、「アメリカ歩兵 機関銃チーム」のフィギュアを3体(「M5A1 軽戦車」オリジナルのフィギュアを含めて計4体)追加したバリエーションキットとなっています
●キットは、傾斜装甲のコンパクトでスタイリッシュなボディーを持ちながらも、クラシカルな足周りを持つ「M5A1 軽戦車」の魅力が表情豊かに再現されています
●キットのモールドはタミヤタッチにより非常にシャープ、1977年に作製されたキットですが、各部に施された溶接跡や、エンジングリルのメッシュの彫刻など、時代を感じさせないディテール表現が施されたパーツで構成されています
・ また、キットを構成するパーツは、現在のニューキットと比べてかなり少なく、模型本来の「作る」楽しさを気軽に味わうことができる内容となっています
●「M5A1 軽戦車」は「M3 軽戦車」の後継として開発された車両です
●「M3 軽戦車」は、大戦前より開発されていた「M2 軽戦車」の流れを汲む軽戦車で、「37mm戦車砲」を装備し、軽戦車としては厚めの最大装甲厚38mmを持ち、北アフリカ戦や太平洋戦域において、まずまずの評価を得ていました
●そこで、「M3 軽戦車」の改良型の軽戦車の開発が進められ、「M3 軽戦車」の足周りを踏襲しながら、リベット接合方式の車体を溶接方式へと変更、車体前面には傾斜装甲を採用し、最大装甲厚も44mmに強化されました
●加えて、搭載するエンジンはよりパワーアップした296馬力の12気筒エンジンに変更され、トランスミッションもオートマチック式となり操縦手の負担も軽減されています
●この車両は「M4 中戦車」などとの混同を防ぐ為に「M5 軽戦車」と命名されました
●一方、「M3 軽戦車」シリーズの「M3A3 軽戦車」は、無線機を後部に搭載する大型砲塔を採用しており、この砲塔を「M5 軽戦車」に搭載したタイプが「M5A1 軽戦車」です
●この「M5A1 軽戦車」は、1942年11月から生産が開始され、1944年6月の生産終了までに6810両が作られ、アメリカ軍だけでは無く、イギリス連邦軍などにも供与されました
●「M5A1 軽戦車」は、戦車部隊や駆逐戦車部隊の本部用、もしくは偵察部隊に配備され、戦車戦を行うには能力的に厳しいものが有りましたが、偵察や連絡などで活躍しています
●1944年6月6日、連合軍はフランスのノルマンディーに上陸、これより2ヶ月間強もの期間においてこの戦域で両軍の死闘が繰り広げられます
●特に、同地の農作地で良く見られた生垣(ボカージュ)は、お互いの視界を遮り、接近戦により互いに大きな損害を出していました
●戦車においては、生垣を超えようとすると防御上の弱点である底部を敵に曝すこととなり、問題視されます
●これを防ぐ為にアメリカ軍は戦車の前面に「ヘッジローカッター」と呼ばれる「鋤」のような形状の突起物を装着することが考案され、この装置により生垣ごと破壊しながら進むことができました
●この「ヘッジローカッター」は、現地部隊により主に廃材から作られ、ノルマンディー戦が終わった後もそのまま付けている車両も多く見られました
●この車体前部に「ヘッジローカッター」を装着した「M5A1 軽戦車」を再現したプラスチックモデル組立キットです
●同社「アメリカ 軽戦車 M3 スチュアート」の足周りのパーツをベースに、「M5A1 軽戦車」用の車体、砲塔パーツをセットした内容となっています
●「M5A1 軽戦車」のモールドはシャープで、深く彫られたボルト穴や、ヒンジなどの細かな部分までに表現された溶接跡は、タミヤの造形・彫刻技術、そして1970年代のミリタリーミニチュア全盛時代を支えたタミヤ開発陣の熱い思いを感じることができるでしょう
●砲身部は、一体成型された本体部分と、砲口が開口処理された先端部との2分割式となっています
・ 砲身は上下方向に可動式です
●砲塔は左右2分割式で、そこに前面板、後面板、天板2枚を取り付ける構成となっています
・ 砲塔上の2枚のハッチは裏側のディテールが再現され、開閉状態が選択できます
・ 砲塔周囲には、履帯の滑り止めの「グローサー」が設置されている状態が表現されており、「グローサー」パーツは3枚以上が組みとなったブロック方式となっています
・ 砲塔は旋回可能です
●砲塔右側面には、「M1919A4機関銃」及びその機銃架、機銃用の防盾が再現されています
・ 「M1919A4機関銃」は、機銃本体と、機銃弾がモールドされた弾薬箱とで構成
●車体上部は、フェンダーも含めて基本構造が一体成型されており、これに車体前面板と戦闘室上面を取り付けるパーツ構成となっています
・ 車体上部のハッチは別パーツとなっており、開閉状態が選択できます(説明書には指示されていませんが、開いた状態では上方に90°の状態でロックされます)
・ 車体後部に装備されている工具類は、個別にパーツ化されています
●車体側面取り付けるサイドスカートが付属しています
●車体下部はバスタブ式に一体成型され、これに後面板を取り付けるパーツ構成となっています
・ ボギー式サスペンションは、転輪も合わせて7パーツで構成されています
・ 転輪、誘導輪は各個が一体成型、起動輪は左右2分割式となっています
・ 履帯はラバー製素材による一体成型のベルト式が付属しています
●「ヘッジローカッター」のパーツが付属、車体側のフックも一体成型され、溶接跡のモールドも再現されています
・ キットの説明書には記載されていませんが、「ヘッジローカッター」のパーツ(C4)に替えてパーツ(A29)を使用すると、「ヘッジローカッター」無しの車両が製作できます
●アクセサリーパーツとして、土嚢が2個付属
●アメリカ陸軍兵士を再現したフィギュアが4体付属しています
・ フィギュアの1体は「アメリカ軽戦車 M5A1 ヘッジホッグ」に付属していたもので、他の3体は「アメリカ歩兵 機関銃チーム」の迫撃砲を操作しているチームのフィギュアとなります
●各フィギュアについて
・ 戦車兵のフィギュアは、戦車上に腰掛けて砲塔横の機銃を撃っているポーズで、狙いを定めるように片目をつぶっている表情となっています
・ 迫撃砲を操作しているフィギュアの1体は、迫撃砲を撃つ為に腕を伸ばしながら砲弾を装填しようとしているポーズです
・ 迫撃砲の脇に配置するフィギュアは、迫撃砲の発砲音に対処する為に身を固くし、両手で耳を塞いでいるポーズです
・ 無線兵のフィギュアは、無線機の受話器を握り、大声で何かを叫んでいるポーズとなっています
●フィギュアランナーに付属のアクセサリーパーツ(フィギュアに使用するものも含む)
・ 「81mm迫撃砲」 ×1
・ 「81mm迫撃砲」用軽砲弾 ×4
・ 「81mm迫撃砲」用重砲弾 ×2
・ 「81mm迫撃砲」砲弾用ファイバーケース ×2
・ 「81mm迫撃砲」砲弾用ファイバーケース(蓋を外した状態) ×5
・ 「M9 ロケットランチャー」 ×1
・ 「M9 ロケットランチャー」用砲弾 ×4
・ 「トンプソンM1 サブマシンガン」 ×1
・ 無線機一式 ×1
・ 拳銃用ホルスター ×2
・ ヘルメット ×4
・ 携帯シャベル ×4
・ 水筒 ×4
・ 銃剣 ×3
●マーキングは、2種類の塗装例が説明書に記載されています
・ 第2機甲師団 第67機甲連隊 B戦車中隊 4号車
・ 第3機甲師団 第83機甲偵察大隊 E戦車中隊 15号車
●説明書の塗装例に基づく国籍マーク、部隊表記、車台番号などを再現するデカールが付属しています
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●ワンポイント
・ 同社「M3 軽戦車」シリーズの第2弾で、各部のディテールや、基本形はかなりしっかりとしていながらパーツ数は少なく、戦車模型初心者からベテランモデラーまで楽しむことができるキットです
・ ただし、車載機銃(M1919A4機関銃)などの表現は、少々古さを感じますので、別売パーツ等を利用すれば、模型の印象がさらに良くなるでしょう
・ 本キットは、同社の「アメリカ 軽戦車 M3 スチュアート」のバリエーションキットであり、「M3 スチュアート」の車体側面、後面板のパーツが不要パーツとして余ります
・ このパーツにはリベットのモールドが多く存在しますので、他のキットのディテールアップ素材でしても活用できます
●2010年 品番替え再販アイテム