キ-98 高高度戦闘機
「キ-98 高高度戦闘機 (プラモデル) (MENG-MODEL ディモルフォドン シリーズ No.DS-002 )」です
●「満州飛行機 キー98 試作高高度戦闘機」を1/72スケールで再現したプラスチックモデル組立キット
●双胴の機体にプッシャー式にエンジンを装備、機体構造を利用して機首に重武装を装備した「満州飛行機 キー98」を再現
・ 第2次世界大戦当時としては異形の戦闘機としてペーパープランに終わった機体を再現、「日本陸軍 1945年 末」ほか、世界各地での活躍が期待された「満州飛行機 キー98」を再現できる内容となっています【 「満州飛行機 キー98 試作高高度戦闘機」について 】
●「キー98」は満州重工業と中島飛行機が満州国現地出張所として興した「満州飛行機」が設計・製作を担当した戦闘機です
●「満州飛行機」は日本陸軍の委託により「百式司令部偵察機」や「四式戦闘機 疾風」をライセンス生産した実績を持っていましたが、「満飛」がオリジナルで設計した軍用機は「97式戦闘機」をベースに高等練習機とした「キ-79 2式高等練習機」を手がけた実績があるのみでした
●この「満州飛行機」に対し、日本陸軍は1943(昭和18)年、「99式偵察・襲撃機」の後継となる「キ-98 戦闘襲撃機」の試作を指示します
●この試作指示は、途中から「B-29」からの高高度爆撃機へと対抗しうる「高高度戦闘機」の試作計画へと変更され、この指示に基づき「満飛」は1943(昭和18)年7月より基礎研究に着手、12月には第1次のモックアップが製作されます
●試作機の機体は「双胴・プッシャー式単発」で構成され、層流翼や2段ストリップ式親子フラップを持つ野心的な設計で、双胴部はアメリカの「P-38 ライトニング」を参考としたとも言われています
・ 高高度飛行を目的とするためコクピットは与圧式、機首部に「37mm砲」を1門、「20mm砲」を2門という強力な武装を装備することを想定されていました
●しかし戦局の逼迫により陸軍は機種統合整理にとりかかり、1944(昭和19)年10月、第2次モックアップの審査終了後、開発中止が決定、ペーパープランのまま世に出ることなく計画が終了しています
●実際の所、日本陸軍が「キ-98」に求めていたのは実用ではなく、空気抵抗の少ないプッシャー式エンジンの装備方法や攻撃火器能力の増大、そして3車輪式機体などの実験が主目的だったとする見方があります
・ また、「キー98 高高度戦闘機」は、当時の「満州飛行機」にとって手に余る「技術」を盛り込んだ機体であり、仮に試作機が完成してもエンジンの冷却などの問題に直面し、実用化は不可能に近かったのではないか?と考えられています
●しかし、大口径機銃などを機首に集中装備可能な構造と、ジェット化に適したエンジン配置など、後の戦闘機開発にとって大きな魅力も持ち合わせており、早期に計画が中止された事が惜しまれる機体の一つと言えるでしょう【 「キ-98 高高度戦闘機」のキット内容について 】
●この「満州飛行機 キ-98 試作高高度戦闘機」を再現したプラスチックモデル組立キット
●機体胴体部は中央部・左右のツインテールブームとも左右分割のパーツで構成、主翼部、水平尾翼部は別ブロック化して構成されています
・ 機体パーツ全体にはすっきりとしたシンプルなパネルラインやリベットが凹モールドで再現されています
・ 各胴体下部の脚庫内部は別パーツで再現されています
・ 中央胴体下部に設けられた空気取入口は別パーツで再現、エッジは薄く仕上げられています
●主翼は上下分割のパーツで構成、水平尾翼は一体成型のパーツとなっています
●プロペラ部は4翅プロペラを一体成型で再現、前後に分割されたスピナーで挟み込む形となっています
・ プロペラ中央のシャフトは独立したパーツで再現されており、回転させる事ができます
●主脚部は脚柱、タイヤ、脚カバーをそれぞれ独立したパーツで再現
・ 首脚は脚柱、タイヤを別パーツ化して再現しています
●キャノピーはワンピースのクリアパーツで再現
・ キャノピーには窓枠のラインが彫刻にて再現されています
●コクピット内はシート、計器盤、照準器、操縦桿、サイドパネル、隔壁が再現されています
・ 照準器はクリアパーツで再現されています
・ 計器盤のメーター類やサイドパネルは彫刻にて細かく再現されています
●「満州飛行機 キー98」用のマーキングとして
・ 日本陸軍 1945年 末
・ 満州国空軍 1945年 末
・ タイ皇室空軍 1945年 末
の3種類が組立説明書内に指示されており、付属のデカールを使用して、いずれか1機種を再現することが可能です
●国籍マーク、部隊マークを再現したデカールが付属しています
●2012年 完全新金型