ヘンシェル Hs129B-2 冬季迷彩
「ヘンシェル Hs129B-2 冬季迷彩 (プラモデル) (ハセガワ 1/48 飛行機 限定生産 No.07310 )」です
●熾烈な東部戦線などにおいて、対地攻撃機として対戦車戦闘に奮戦した「ヘンシェル Hs129B-2」を1/48スケールで再現したプラスチックモデル組立キット
・ 第2次世界大戦の東部戦線で「空飛ぶ缶切り」と恐れられたドイツの対地攻撃機「ヘンシェル Hs129B-2」に「30mmガンパック」を装備した機体を再現できる内容となっています【 「ヘンシェル Hs129」について 】
●「ヘンシェル Hs129」は、ドイツ空軍が将来起る戦況を予想し、最初から「対地攻撃機」として設計・開発された機体です
●同様の目的で開発された「IL-2 シュトルモビク」に先んじた1937年4月に、ドイツ空軍は「対地攻撃専用機」の開発要求を提示します
・ この開発要求の内容は、地上部隊の直接支援を行うことを目的とし、小型の双発機に徹底的な防御装甲を施し、20mm機関砲2門を標準装備するというものでした
●この開発要求に従い「ヘンシェル社」を含む4社が設計案を提出、「ヘンシェル案」「フォッケウルフ案」の2案に対して開発契約が結ばれます
・ フォッケウルフ社が製作した「Fw189C」は、偵察機「Fw189」に装甲を施した程度の機体であったのに対し、「ヘンシェル Hs129」は提示に基づいて新たに設計された完全新型機でした
●原型機となる「Hs129」は、被弾性を高めるため双発機でありながら小型化されており、また装甲による重量増加を防ぐため機体断面は三角形の形状をとなっていました
・ 機首上方に「20mm MG FF 機関砲」を2門、下方に「7.92mm MG17 機関銃」を2門装備し、装甲・武装の面から開発要求に応えることができたもののの、機体の小型化の影響を受け、コクピットもパイロット1名がやっともぐりこめることができる極端に狭いものとなってしまいました
●既存の機体を改良したバリエーション機よりも、目的に沿って新規に設計された機体の方に分があるのは当然のことで、比較審査をする以前から本命視されていた「Hs129」は試作型「Hs129A-0」の受注を受け実用試験を開始します
●1940年から始まったテストの結果、搭載した「アルグスAs.410A-1 エンジン」の出力では、重装備・重武装の機体をコントロールすることが難しいだけでなく、防弾のため装備された強化ガラスからの視界が悪く、さらに操縦桿の可動範囲までも制限された狭いコクピット内での操縦は非常に難しいものとなってしまい、生産型として予定されていた「Hs129A-1」は開発中止とされてしまいます
●既に第2次大戦は始まっていながら、予定していた「新型対地攻撃機 HS129」の開発が進まない状況で、新たに新型機を設計する余裕もないため、ドイツ空軍はこのまま「Hs129A-0」を改良することをヘンシェル社へと命じます
●エンジン出力の問題は、開戦後、占領したフランスより「ノーム・ローン 14M エンジン」を転用することで解決、また視界不良とされたコクピット周りをキャノピーのガラス部分を増やすなどの再設計を行い、補助翼の電動トリムタブの位置を変更するなどの改良を加え、なんとか実用化にこぎつけます
●この改良を受けた「Hs129B-0」は、機首の20mm機関砲を「MG151」へと変更して量産を開始、1941年12月から空軍への引渡しが始まります
●続いて、機首の銃口カバーをなくし、気化器の設計を変更するなどの改修が加えられた「Hs129B-1」が生産、東部戦線での戦訓を受け前線で行われていた「/R 装備」のパック兵装を標準化した「Hs129B-2」の量産が始まります
●操縦性能や視界不良の問題は、この後改善されることなく最後までつきまとうことになりますが、「HS129」は耐弾性に優れ、元から持つ20mm砲と7.92mm砲の打撃力に加え、オプションで装備された「R装備」により、東部戦線、北アフリカ、イタリアなどで対地攻撃に成果を挙げる事に成功します
●この「Hs129B-2」の胴体下面に「30mm Mk103 機関砲」を設置した機体は、対戦車戦闘に絶大な威力を発揮、ソ連軍からは「空とぶ缶切り」と恐れれらることになります
●しかしながら、地上に近づいた低空飛行が常の飛行態勢となるため、対空火器の餌食となりやすく、およそ860機ほどの生産機は、すべて激戦の中に失われています【 「ヘンシェル Hs129B-2 冬季迷彩」のキット内容について 】
●この「30mm砲」を装備した「ヘンシェル Hs129B-2」を再現したプラスチックモデル組立キット
●ハセガワ 1/48 航空機シリーズ(JT帯)「Hs129B-2」のキットに一部パーツを追加したデカール替えバリエーションキットとなります
●機体は、「胴体部」「主翼部」「水平尾翼部」「エンジン部」を、それぞれ別ブロックとして構成しています
・ 機体全体のパーツにはハセガワらしい繊細な凹モールドでパネルラインやリベットなどのディティールが再現されています
●胴体部は左右分割されたパーツで構成されています
●機首先端部は微妙なラインを再現するため、別ブロック化したパーツで再現しています
●機体胴体下に装備された「30mm機関砲」はRパック化状態を再現した別ブロック化、「Mk101 30mm機関砲」と「Mk103 30mm機関砲」の2種類のパック兵装を選択して組み立てる事ができます
●機首に装備された「MG131 13mm機銃」と「MG151 20mm機関砲」は銃口部を別パーツにて再現しています
●主翼、尾翼部は上下分割のパーツで構成
・ 前縁・後縁部は薄くシャープに仕上げられています
・ 主翼フラップは分割されており、片側4つのアームが別パーツ化されています
●エンジンカウル部は左右分割のパーツ構成、主翼とは別ブロック化されています
・ ポッド上面の排気管、両脇の空気取入口は別パーツ化されています
・ エンジンカウリング部は左右分割式で表面のバルジなどが別パーツ、エンジンを挟み込む形で構成されます
・ カウル内部の「ノーム・ローン 14M エンジン」の一部が再現されています
・ 3翅プロペラはブレードが分割されており、スピナー基部に取り付ける形で構成、ガイドピンにより角度がしっかり決まる造りになっており、スピナー先端は別パーツとなっています
●ランディングギアは脚柱、タイヤ、トルクアーム、サポートを別パーツで構成、「展開状態」を再現しています
・ タイヤは左右分割で構成、自重により変形した状態が再現されています
・ 尾輪は本体と別パーツで再現、タイヤ、支柱が一体成型となっています
●キャノピーは2ピースのクリアパーツで再現
・ キャノピーフレーム部は凹モールドで再現されています
・ コクピット内はシート、計器盤、操縦桿、フットペダル、防弾板を再現、コクピット外に設置された照準器も再現されています
・ キャノピー内部のバックミラーが別パーツ化され、ガラス面に記入される降下角度のゲージがデカールで再現されています
・ 照準器の一部はクリアパーツで再現しています
・ 計器盤パネル上にはメーター類が彫刻で再現されています
・ 計器盤パネル用のメーター類を再現したデカールも付属しており、選択して使用することができます
●「ヘンシェル Hs129B-2」用の兵装として
・ SC50爆弾 ×2
が付属しています
●「ヘンシェル Hs129B-2」用のマーキングとして
・ 第9地上攻撃航空団 第10(対戦車)中隊 「ヴァルター クラウゼ少尉」搭乗機 (ウクライナ/1944年3月)
・ 第51戦闘航空団 対戦車中隊 所属機 (1943年/春)
の2種類が組立説明書内に指示されており、付属のデカールを使用して、いずれか1機種を再現することが可能です
●機体番号、国籍マーク、識別帯、ハーケンクロイツ、コーションデータのステンシル類、一部の迷彩表現などを再現したデカールが付属しています
●限定品