ロシア陸軍 2S6M ツングースカ 自走対空砲
「ロシア陸軍 2S6M ツングースカ 自走対空砲 (プラモデル) (パンダホビー 1/35 AFVキット No.PH35002 )」です
●ロシア陸軍の対空戦車「2S6M ツングースカ」を1/35スケールで再現したプラスチックモデル組立キット
●世界でも有数の対空能力を誇るロシア陸軍の対空戦車「2S6M ツングースカ」を再現、機関砲とミサイルを併用した特異なフォルムが表現されています【 「2S6M ツングースカ」について 】
●対空戦車は、地上部隊を航空攻撃から守る防御力に優れた車輌として戦車の車体をベースに作られ、第2次世界大戦中期頃から登場しました
●この対空戦車は、戦後になってより能力が高められましたが、従来の目視照準では高速化されたジェット機に追従することは困難であり、更に対空ミサイルの登場により、フランスを除く西側諸国では1960年代以降、一旦開発が停滞化します
・ 大戦後は、アメリカ軍を筆頭とする西側諸国が航空優勢を誇っており、このことが対空戦車の必要性を低める要因にもなりました
●ソ連軍では1955年に57mm機関砲を2門搭載した対空戦車「ZSU-57-2」を開発、更に1964年に「23mm機関砲」を4門装備した「ZSU-23-4 シルカ」を採用、この車輌は対空戦車として世界で初めてレーダー(索敵、照準兼用)を搭載し、従来の目視射撃と比べて極めて高い対空能力を持っていました
●この「ZSU-23-4 シルカ」は、第3次及び第4次中東戦争においてイスラエル軍航空機に対してその能力を発揮、多くの航空機が損傷、撃墜されました
・ この戦果は、同車単独ではなく、当時のアラブ陣営が航空戦力の不利から、ミサイルを始めとする濃密な対空システムを構築していたからであり、ミサイル攻撃を避けるために低空を飛行していたイスラエル軍航空機が「ZSU-23-4 シルカ」の犠牲となっています
●一方、1950年代からヘリコプターが発達、1960年代後半には攻撃用ヘリコプターが登場し、「空飛ぶ戦車」として対地支援に絶大な威力を示しました
●この攻撃ヘリコプターは、戦闘機の敵ではなく、基本的に制空権を握っている側が使用するものですが、飛行場を必要とせず、超低空飛行により隠密的に行動できるという利点から制空権の掌握が絶対条件とはならず、地上部隊にとって脅威の存在となっています
●このため、西側諸国でも1970年代から対空戦車の開発が進められ、ドイツ軍では「ゲパルト」、陸上自衛隊では「87式自走対空機関砲」などが作られました
・ アメリカ軍でも「M113」にバルカン砲を搭載した「M163」が配備されましたが、各種レーダーを装備する対空戦車の生産コストは高く、個人携行用の対空ミサイルも部隊に多く装備されている関係から、本格的な対空戦車の開発計画はありません
●このような対空戦車の出現により、攻撃ヘリコプターは長射程の対戦車ミサイルを搭載するようになり、対空戦車が装備する機関砲の有効射程外(2km~3km)から攻撃することが可能となります
●これにより、対空戦車の存在意義が問われてしまい、対空戦車側は対空ミサイル装備車輌との連携を重視、更には「ゲパルト」の最新型のように対空ミサイルを搭載したタイプも登場します
●「ZSU-23-4 シルカ」の成功により、対空戦車の地位を確保したソ連軍でしたが、同車が装備していた23mm機関砲は威力が小さく、射程も短いのが欠点で、1960年代末から後継車両の開発が行われました
●この後継車両として1980年代後半から部隊配備(採用年は不明)が始まったのが「2S6M ツングースカ」です
●「2S6M ツングースカ」は、「30mm機関砲 2A38」を連装式に2基搭載(合計4門)、この機関砲の合計発射速度は4810発/分という「ZSU-23-4 シルカ」を凌ぐもので、その弾頭威力の大きさも相まって極めて高い威力を誇ります
●その機関砲の外側には片側4基(車輌によっては2基)の対空ミサイル「9M311」を装備しており、前述のような機関砲の射程の短さをカバーしています
●この「2S6M ツングースカ」は、本格的な対空戦車として世界のトップレベルの性能を誇りますが、その分生産コストが高く、現行のロシア軍でも少数しか配備されていません
●ロシアでは、外貨獲得のために積極的に「2S6M ツングースカ」を海外に向けてセールスしており、インド軍などが同車を導入しています【 「ロシア陸軍 2S6M ツングースカ 自走対空砲」のキット内容について 】
●このロシア陸軍の対空戦車「2S6M ツングースカ」を再現したプラスチックモデル組立キットです
●パンダホビーのスタンダードとなる表現力により「2S6M ツングースカ」を再現、現行の中国メーカーらしく基本形は一体成型を多用しながら、各部のディテールは細分化されたパーツ構成により同車を表現した内容となっています
●「2S6M ツングースカ」は、「砲塔」、前後の「レーダーサイト部」、左右の「機関砲部」「ミサイルランチャー部」、「車体上部」「車体下部」の9ブロックで構成されています
●機関砲の砲身は左右分割式です
・ 外側の機関砲の先端部のフレームは5パーツで構成
・ 砲身上部の配線(?)がパーツ化
・ 砲身基部は上下分割式です
・ 機関砲の基部は、一体成型された本体パーツにディテールパーツを装着する構成となっています
・ 機関砲下部のガード部はエッチングパーツです
●ミサイルランチャーは、各ランチャーごとに組立て、これを4基束ねます
・ ランチャー部は左右分割式で、両端部分は別パーツです
・ ランチャーを支える枠は、細分化されたパーツ構成で再現
●砲塔は、上下方向に3分割式となっています
・ 車長キューポラは別パーツで、ペリスコープがパーツ化
・ 砲塔上部の各ハッチは別パーツで、開閉状態が選択できます
・ 砲塔は左右旋回が可能です
●前部のレーダーサイトは、レーダー本体は前後分割式、基部の基本躯体は7パーツで構成されています
●後部のレーダーサイトは、レーダー本体は1パーツで構成、基部の部分はトラス構造も含めて細分化されたパーツ構成にて再現
●車体上部は一体成型となっており、後部パネルは別パーツです
・ エンジングリルの点検ハッチ、側面のハッチ類は別パーツとなっています
・ エンジングリル、側面の吸気グリルなどのメッシュを再現するエッチングパーツが付属
・ 前部のハッチは別パーツで、開閉状態が選択できます
・ サイドスカートは左右各1パーツで再現
・ 牽引ワイヤーは、アイの部分はプラパーツ、ワイヤー本体は付属の銅製ワイヤーを使用します
●車体下部はバスタブ式に一体成型されています
・ サスペンションアームは別パーツで、各4パーツで構成
・ ダンパーも別パーツです
・ 起動輪、誘導輪、下部転輪は左右2分割式となっています
●履帯は、1枚ずつが分割された接着連結式履帯が付属しています
・ センターガイド部分は別パーツです
●アクセサリパーツとして、「9M311」ミサイル本体が2個付属しています
●エンジングリル部などのメッシュ、各部のディテールなどを再現するエッチングパーツが付属
●「2S6M ツングースカ」のマーキングとして、ロシア陸軍の1種類の塗装例が説明書に記載されており、親衛部隊マークを再現したデカールが付属しています
●2012年 完全新金型