ソビエト BTR-70 装甲兵員輸送車 後期型
「ソビエト BTR-70 装甲兵員輸送車 後期型 (プラモデル) (トランペッター 1/35 AFVシリーズ No.01591 )」です
●現用ソ連軍(ロシア軍)の主力装輪式装甲兵員輸送車である「BTR-70」の「後期型」を1/35のスケールで再現したプラスチックモデル組立てキット
●ソ連軍の装輪式装甲車の代表的かつ象徴的なデザインを持つ「BTR-70」を再現、多面形で構成される車体、先鋭的な前面形状をもったフォルムに、側面にハッチを設けた同車の特徴を再現した内容となっています
●キットは、トランペッター社製「ソビエト BTR-70 装甲兵員輸送車 初期型」をベースとして、「後期型」を再現するために銃塔、車体側面上部パネルなどを新規パーツへと変更し、車体後部のプレートなどを追加したバリエーションキットとなります【 「BTR-70 装甲兵員輸送車」について 】
●ソ連軍は、第2次世界大戦後に装甲兵員輸送車の本格的な開発を開始、装輪式の「BTR-152」と「BTR-40」を採用しました
●この車輌は、第2次大戦中にアメリカから供与されたハーフトラックなどを参考とし、その影響が色濃く残っており、オープントップ式による防御力の不足という弱点も抱えていました
●一方、当時の装甲兵員輸送車は、装軌式が主流となっていましたが、膨大な兵力を持つソ連軍では生産コストが高く、整備に手間が掛かる装軌式に絞ることができず、装輪式と装軌式との思考錯誤が繰り返されます
●このような状況の下で、8輪式の装輪式車輌として1959年に登場したのが兵員輸送車「BTR-60」で、多面形で構成された車体形状が特徴となっています
●当初、「BTR-60」はオープントップ式でしたが、1966年に登場した「BTR-60PB」では密閉型となり、上部に「14.5mm機関砲」を装備した銃塔を搭載、このスタイルは後々まで続くソ連軍装輪式装甲車輌の基本デザインとなります
●しかし、この「BTR-60PB」は、車体前部に操縦席、中央部に兵員室、後部にエンジンというレイアウトにより、兵員の乗降は上部ハッチしか使用できず、その乗降時の兵員の暴露が大きな欠点となってしまいます
●そこで、1972年に登場した「BTR-70」では、第2、第3タイヤの間に側面ハッチを増設、これにより側面から乗降が可能となり、「BTR-60PB」の欠点が改善されました
●ところが、このハッチは小型のために乗降に支障が生じ、また「BTR-60PB」と同じガソリンエンジンを搭載したことで、引火しやすいという弱点も持っていました
●「BTR-70」は「BTR-60PB」と並んでアフガニスタン侵攻の際には多くが撃破されてしまい、これらの欠点を露呈することとなってしまいます
●このアフガニスタンでの戦訓により、側面のハッチを大型化してディーゼルエンジンを搭載した「BTR-80」が1984年に登場します
●一方、「BTR-70」シリーズも改良が施され、その「後期型」では銃塔の改良、防御力の強化、そして山岳地での運用を考慮し、側面上部にガンポートが増設されています
●「BTR-60PB」、「BTR-70」、そして「BTR-80」という装輪装甲車シリーズは、旧東側諸国の装甲車輌としての重要な地位を占め、改良を行いながらこれからも運用され続けるものと思われます【 「ソビエト BTR-70 装甲兵員輸送車 後期型」のキット内容について 】
●この兵員装甲輸送車「BTR-70」の「後期型」を再現したプラスチックモデル組立キットです
●トランペッター社のAFVモデルシリーズのフォーマットに沿って「BTR-70 後期型」を再現、その複雑な面構成のボディ部分は同社の成型技術により一体成型で表現され、車体の各ディテールと各パーツは、エッジの立った彫刻となっています
●エンジン以外の車体内部も再現されており、車体ハッチから覗く車体内部の様子など、兵員輸送車ならではの演出も楽しむことができるでしょう
●「BTR-70 初期型」は、「銃搭」「車体上部」「車体下部」の3ブロックで構成されています
●「14.5mm 機関砲」の砲身は上下分割式で、スライド式金型により砲口が開口処理済みです
・ 砲身部の放熱口が彫刻されています
●銃搭の基本躯体は、本体、防盾、防盾外装部の3パーツで構成されています
・ 表面の溶接跡が再現されています
・ 防盾外装部はエッチングパーツとなっています
・ 防盾は完成後も上下可動式とすることができます
・ 銃搭内部が再現され、機関砲、機関銃の機関部、照準器、操作ハンドル、砲手席などがパーツ化されています
●車体上部は、一体成型となっています
・ 乗員ハッチ、兵員ハッチは別パーツで、開閉状態が選択できます
・ 前部の視察ハッチは別パーツで、開閉状態の選択が可能、内側のガラス部はクリアーパーツが用意されています
・ 各ペリスコープを再現したクリアーパーツが付属しています
・ エンジングリルのメッシュを再現するエッチングパーツが付属
・ 前照灯、サーチライトのガラス部はクリアーパーツとなっています
・ 側面上部のガンポートはモールドで再現、下部のガンポートの蓋は別パーツで、開閉状態が選択できます
・ 前部のトリムベーンは、展開した状態と、畳んだ状態とを選択できます
・ 車体後部に増設されたパネルはエッチングパーツにて再現(形状を作るための治具が付属)
●車体下部はバスタブ式に一体成型され、後面パネルは別パーツです
・ 各サスペンションユニットは細分化されたパーツ構成により、複雑なダブルウィッシュボーン式サスペンションの構造を再現
・ ダンパー、ショックアブソーバーがパーツ化されています
●タイヤはホイール部とゴム部とが別パーツとなっています
・ ゴムの部分はラバー製で、複雑なトレッドパターンが表現されています
・ タイヤは、内蔵させるポリキャップにより可動します
●エンジンルーム以外の車体内部が再現されています
・ 操縦席、兵員室の床面、内部側面、エンジン隔壁がパーツ化
・ 兵員用のベンチシートも詳細に再現
●操縦席部が細かなパーツ構成で再現されています
・ 操縦席、助手席は各2パーツで構成
・ 各種レバー、ペダル類が再現
・ メーターパネルはディテールが表現されており、メーター部分を再現するデカールが付属しています
●ペリスコープ、、視察ハッチやライトのガラス部分などを再現するクリアーパーツが付属
●エンジングリルのメッシュ、防盾外装部、各部のディテールなどを再現するエッチングパーツが付属しています
●「BTR-70」のマーキングとしては、ソ連軍仕様となる2種類の塗装例が説明書に記載されており、車体番号などを再現したデカールが付属しています
●全470パーツ
●「ソビエト BTR-70 装甲兵員輸送車 後期型」の完成時のサイズ
・ 全長 : 218mm
・ 全幅 : 80mm
●2012年 一部新金型