ドイツ 対戦車自走砲 マーダー 3 (7.62cm Pak36搭載型) (アベール社製エッチングパーツ付き)
「ドイツ 対戦車自走砲 マーダー 3 (7.62cm Pak36搭載型) (アベール社製エッチングパーツ付き) (プラモデル) (タミヤ スケール限定品 No.25161 )」です
●「ドイツ 対戦車自走砲 マーダー 3 (7.62cm Pak36搭載型) (アベール社製エッチングパーツ付き)」です
●第2次世界大戦中期におけるドイツ軍の対戦車自走砲「マーダー 3 (Sd.Kfz.139 7.62cm Pak36r auf Gw.38t)」を1/35のスケールで再現したプラスチックモデル組立てキット
●チェコ製の「38(t)戦車」の車体に、ソ連製の砲を搭載、ドイツ風にまとめ上げたドイツ軍車輌の中でも特異な存在を再現
・ 応急的な自走砲ながら、その砲火力により活躍した「マーダー3」の「76.2mm対戦車砲 Pak36(r)」搭載型を再現、コンパクトな車体に長砲身砲を搭載したアンバランスなフォルムを再現した内容となっています
・ 「マーダー 3」の最初のタイプである「76.2mm対戦車砲 Pak36(r)」搭載型を再現しています
●タミヤ社製「ドイツ対戦車自走砲 マーダー 3 (7.62cm Pak36搭載型)」をベースとして、アベール社製「ドイツ マーダー3 (r) 対戦車自走砲 基本パーツ」「ドイツ マーダー3 (r) 対戦車自走砲 フェンダーパーツ」をセットしたスポット生産品
●通常のキットと別売りのアベール製エッチングを加えた価格よりも、大変お買い得なバリューパックとなっています【 「マーダー3 76.2mm対戦車砲 Pak36(r)搭載型 (Sd.Kfz.139 7.62cm Pak36r auf Gw.38t)」について 】
●ドイツ軍は当初、1920年代に開発が行われた「ラインメタル」社の対戦車砲「37mm対戦車砲 L/45」を原型に、1934年から1936年にかけて改良が行われて制式化された「37mm対戦車砲 Pak35/36」を対戦車火砲の中核として運用していました
●「37mm対戦車砲 Pak35/36」は、同クラスの火砲としては高い威力を持ち、ポーランド戦において活躍、フランス戦においても装甲の薄い戦車に対して有効な兵器でした
●しかし、「シャール B1」や「ソミュア S35」、イギリス軍の「マチルダ」などの装甲厚が厚い一部の戦車に対しては装甲貫通力の非力さを露呈、将来への不安を残します
●「37mm対戦車砲 Pak35/36」の後継となる「50mm対戦車砲 Pak38」も戦前から開発が行われており、続く「75mm対戦車砲 Pak40」も1939年には開発の指示が下されていましたが、生産が進まない状況において独ソ戦が開始されます
●「37mm対戦車砲 Pak35/36」は、ソ連軍の「T-26」や「BT-7」のような装甲の薄い軽戦車に対しては有効な兵器でしたが、「T-34」や「KV-1」には全く歯が立たず、装甲を叩くだけの兵器を意味する「ドアノッカー」という名前まで付けられてしまいました
●「T-34」や「KV-1」などのソ連軍新鋭戦車は、その防御力により「50mm対戦車砲 Pak38」をもってしても威力不足は明らかで、当初予定していた装甲貫通能力の高いタングステン鋼を使用する砲弾も、鋼材の不足により配布できず、「50mm対戦車砲 Pak38」を拡大したタイプとなる「75mm対戦車砲 Pak40」の開発が急がれました
●「独ソ戦」開始後、緒戦の勝利により大量のソ連軍兵器を捕獲したドイツ軍は、「76.2mm野砲 F-22」に注目します
●ソ連製「76.2mm野砲」は、51口径という長砲身砲で、初速が速いためその装甲貫通能力は強力で、ドイツ軍は自軍の装備として運用を開始します
●ドイツ軍は、このソ連製「76.2mm野砲」の火砲自体を大量に捕獲したものの砲弾のストックは限られており、このため砲本体の生産が遅延していた「75mm対戦車砲 Pak40」の砲弾を発射できるように改造した「76.2mm対戦車砲 Pak36(r)」が作られました
●ドイツにて改良された「76.2mm対戦車砲 Pak36(r)」は「T-34」の前面装甲を突き破る能力を持ち、対戦車戦闘で活躍、1941年12月には自走砲化も進めらることになります
●自走砲化にあたっては2種類の車輌が製作され、「2号戦車D/E型」ベースの「マーダー 2」、「38(t)戦車」ベースの「マーダー 3」が1942年4月に登場、ただし両車共に生産の継続が短く設定された応急的な車輌となっています
・ 「マーダー 1」は、フランス軍から捕獲した「ロレーヌ牽引車」をベースとした車輌で、「75mm対戦車砲 Pak40」を装備している車輌です
●「マーダー 3」は、「38(t)戦車」の砲塔を撤去、戦闘室上部に「76.2mm対戦車砲 Pak36(r)」を搭載するレイアウトで、砲の部分には小型の防盾が装着されました
・ 「マーダー 2」は、戦闘室部分が大きく、砲も後ろ寄りに装備され、形状的にかなり異なる印象を受けます
●「マーダー 3」は、当時のドイツ軍の戦闘車輌の中では最も強力な火力を持っていたため、対戦車戦闘の切り札として活躍、344両が生産されて戦場の火消し役として各地で使用されました
●1942年11月には、車高を抑え、「75mm対戦車砲 Pak40」を搭載した本格的な対戦車自走砲である「マーダー 3H」の生産が開始され、「マーダー 3」の生産は終了します
●しかし、既存の車輌はそのまま継続して使用され続け、大戦後期においてもその姿が確認されています
【「 ドイツ マーダー3 (7.62cm Pak36搭載型) (アベール社製エッチングパーツ付き)」のキット内容について 】
●このドイツ軍の対戦車自走砲「ドイツ対戦車自走砲 マーダー 3 (7.62cm Pak36搭載型)」を再現したプラスチックモデル組立てキット
●「マーダー 3」をタミヤタッチによりシャープかつ実感高く再現、「38(t)戦車」特有のボルトを多用した車体、面で構成された戦闘室、防盾、そして迫力の「76.2mm対戦車砲 Pak36(r)」と、同車の放つ独特な魅力が表現された内容となっています
●小型のオープントップ車輌としてのメカニカルな構造の魅力が表現されており、タミヤらしいモールドの切れ、パーツのシャープさ、雰囲気の捉え方、そして作り易さが考慮されたパーツ構成など、同社MMシリーズを代表するキットの一つです
・ 戦闘室、防盾部分は、各パネル内側がエッジの無い緩やかな傾斜が付けられて装甲板の薄さを再現、なおかつ同社製キットらしく強度もしっかりと確保されています
・ 「マーダー 3」を印象付ける戦闘室の座席は、造形、成型技術によりシャープかつ繊細、そして実感高く再現、実物のプレス式の構造をリアルに再現しています
●戦車のスケールモデルならではの精密感、ディテールの凝縮感、そして作る楽しさを味わうことができるキットと評価することができるでしょう
●「マーダー 3」は「車体」「戦闘室」「主砲」の3ブロックで構成されています
【 車 体 】
●車体は、各パネルを貼り合せる箱組み方式です
・ 各サスペンションユニットは3パーツで構成 (全4ユニット)
・ 起動輪は、内蔵させるポリキャップにより可動します
・ 操縦手用の視察クラッペは別パーツで開閉状態が選択できます
・ 前方機銃は、独特の冷却フィンが再現され、ボールマウント式に可動します
・ フェンダーは各1パーツで構成され、前部のフェンダー支持架は別パーツです
・ フェンダー上の雑具箱は5パーツで構成され、特徴的なパンチング模様が開口処理されています
・ シャベルは、「38(t)戦車」シリーズ特有の大型タイプを再現しています
【 戦闘室 】
●戦闘室は、底板パーツに各パネルを貼り合せる箱組み方式です
・ 戦闘室パネルの内側は端に向かって緩やかに薄く成型されており、装甲板の薄さを再現
・ 後部のバスケットは、3パーツで構成されています
・ 前方ハッチは、開閉状態が選択できます
・ シートは折り畳んだ状態と、展開した状態とを選択できます
【 主 砲 】
●「7.62cm Pak36」砲は、「砲身部」「揺架」「砲架」「防盾」の4ブロックで構成されています
●砲身は、先端のマズルブレーキも合わせて左右分割式です
・ 砲尾は4パーツで構成されています
・ 閉鎖器は別パーツで、開閉状態が選択できます
・ 砲身は上下に可動します
●揺架は左右分割式で、先端部は別パーツです
・ 揺架内側の細かなリベットも表現されています
●砲架は左右分割式で、これに照準器、操作ハンドルなどを取り付ける構成となっています
・ 砲架は、車体側に装着するポリキャップにより左右可動式です
●防盾の主要部分は3パーツで構成されています
・ 防盾パネルの内側は端に向かって緩やかに薄く成型されており、装甲板の薄さを再現
・ 砲部分の小防盾は別パーツで、砲の動きに合わせて可動します
・ 内側に装着されるペリスコープ、ガスマスクケースなどがパーツ化
【 履 帯 】
●履帯は、接着、塗装が可能な素材によるベルト式履帯が付属しています
・ 履帯は、「38(t)戦車」オリジナルとなるセンターガイドが2枚のタイプとなっており、モデルカステン製「プラガ 38(t)戦車用 履帯」が同履帯に対応しています
【 アクセサリー類 】
●「マーダー 3」を飾るアクセサリーパーツが付属
・ 砲弾 ×4
・ 空薬莢 ×4
【 フィギュア 】
●「マーダー 3」に搭乗する姿のフィギュアが2体付属しています
・ 後方に向かって叫びながら指示を出す車長と、その方向を見ている装填手のシーンが表現されています
・ 服装は、自走砲兵用の「パンツァージャケット」を着用、略帽を被った姿です
・ 服の皺の表現はスケールに沿っており、徽章類などの細部のディテールはシャープかつ繊細なモールドで彫刻されています
・ フィギュアは、頭部、上半身、下半身、両腕のパーツ構成です
【 付属しているアベール社のエッチングパーツについて 】
●「マーダー3 76.2mm対戦車砲 Pak36(r)搭載型」の車体各所の細部をエッチングで再現するディテールアップパーツです
●プラスチックパーツでは再現が難しい車体上の細かなディテール類を表現したエッチングパーツセットで、より密度を高めたモデルの製作に役立つ内容となっています
●エンジングリルのメッシュ、車載工具の固定具、サイドフェンダーなどをエッチングで再現しています
●エッチングパーツの主なディテールアップポイント
・ 戦闘室内の装甲板の固定プレート
・ 室内通話機のターミナル
・ 戦闘室内部のガスマスクケース、サブマシンガンの固定具
・ 砲弾ケースの蓋の固定ヒンジ
・ 車間表示灯
・ 車載工具の固定クランプ及び固定バンド
・ エンジングリルのメッシュ
・ 防水布の固定用小フック
・ 予備履帯固定具
・ フェンダー上の雑具箱
・ トラベリングロック
・ 後部座席の支柱部分
・ 視察クラッペの裏側ディテール
・ 後部バスケット(横のラインは付属の真鍮線を使用)
・ アンテナマウント
・ ペリスコープの固定ステー
・ 砲架のディテール
・ サイドフェンダー及びフェンダー支持架
・ 砲弾の底部
・ 砲弾ケースの蓋
など
【 塗装とマーキング 】
●「マーダー3 76.2mm対戦車砲 Pak36(r)搭載型」のマーキングとして、ドイツ軍仕様となる5種類の塗装例が説明書に記載されています
・ 第7戦車師団 第42戦車駆逐隊所属 (ロシア / 1944年)
・ 第19戦車師団 第19戦車駆逐大隊 (ロシア / 1942年冬)
・ 第15戦車師団 第33戦車駆逐大隊 (北アフリカ / 1942年)
・ 第7戦車師団 第42戦車駆逐大隊所属 (ロシア / 1942年)
・ 武装親衛隊 第2戦車駆逐大隊「ダスライヒ」 (ロシア / 1942年秋)
●説明書の塗装例に基づく、国籍マーク、車体番号、戦術マーク、パーソナルネームなどを再現したデカールが付属しています
●2013年 スポット生産品