イギリス チャーチル クロコダイル 戦車
「イギリス チャーチル クロコダイル 戦車 (プラモデル) (タミヤ 1/35 ミリタリーミニチュアシリーズ No.100 )」です
●第2次世界大戦時におけるイギリス軍の火炎放射戦車「チャーチル クロコダイル」を1/35スケールで再現したプラスチックモデル組立てキット
●強固な防御力と強力な火炎放射能力によりドイツ軍から恐れられた「チェーチル クロコダイル」を再現、燃料を搭載したトレーラーを牽引する特異な姿を再現した内容となっています
●火炎放射器とトレーラーを装備しない「チャーチル Mk.7」として作製することもできます
【 「チャーチル クロコダイル」について 】
●火炎放射器は、第1次世界大戦時から積極的に使用された近接兵器で、防御拠点やトーチカの制圧、市街戦においてその威力を発揮しました
●ただし、火炎放射器は装甲のない燃料タンクを射手が背中に背負う形となることから被弾に弱く、燃料タンクに火が着くと周囲の兵士に甚大な被害が生じるという欠点を持っていました
●このため、戦車などの装甲戦闘車両に火炎放射器を装備するということは自然の流れであり、各国で火炎放射戦車が登場、イギリス軍では「ユニバーサルキャリアー」に火炎放射器を搭載した「ワスプ」が作られ、一定の評価を得ています
●しかし、車載する火炎放射器の射程は50m程度で、それまでの距離に近づく火炎放射戦車を敵はそのまま見逃すことはなく、集中砲火を受けるのは必至で、あくまでも火炎放射戦車は有効な対戦車火器を持っていない敵を対象とした特殊な車両に過ぎませんでした
●第2次大戦時、イギリス軍では装甲を重視した歩兵戦車として「チャーチル Mk.7」を1943年末に開発、その最大装甲は152mmと、破格な防御力を誇りました
●このような分厚い装甲は、ドイツ軍の「タイガー1」や「パンター」などの砲火力が強力な戦車でも撃破は難しく、当然のことながら、主力対戦車兵器である「75mm対戦車砲 Pak40」や「88mm高射砲 Flak36/37」の砲撃にも耐えうることができました
●そこで、防御力が強力な「チャーチル Mk.7」をベースに、火炎放射器を装備した火炎放射戦車「チャーチル クロコダイル」が登場します
・ この「チャーチル クロコダイル」は、前方機銃の部分に火炎放射器を装備、この火炎放射器には専用のトレーラーから戦車の底部に設けられた装甲化した燃料パイプを通って燃料を供給しました
・ 専用のトレーラーには1,500リットルの燃料を搭載、火炎放射器は100m程度の射程を持ち、断続的に約100秒間火炎を放射することができました
・ また、この専用トレーラーは緊急時には切り離すことができ、回収すれば再利用も可能です
・ 「チャーチル クロコダイル」は、「チャーチル Mk.7」の機能も維持しており、主砲やその同軸機銃も使用することが可能で、通常の戦車として運用することもできました
●「チャーチル クロコダイル」は、強力な防御力によってドイツ軍陣地に肉薄、その火炎放射能力により防御拠点やトーチカの制圧に大いに活躍しました
●ドイツ軍にとっては、「チャーチル クロコダイル」は極めて脅威となる存在であり、ドイツ軍将兵は「チャーチル クロコダイル」の出現を恐れました
●また、火炎放射によって制圧を行う「チャーチル クロコダイル」はドイツ軍にとって非人道的な兵器というイメージが強く、その存在を最も嫌われた戦車となったのです
【 「イギリス チャーチル クロコダイル 戦車」のキット内容について 】
●このイギリス軍の火炎放射戦車「チャーチル クロコダイル」を再現したプラスチックモデル組立てキットです
●ぶ厚い装甲を持つ「チャーチル Mk.7」をベースとして火炎放射器と燃料トレーラーを装備した「チャーチル クロコダイル」を再現、車体のフォルムを捉えながら、複雑な表情をみせる砲塔の鋳造肌、フェンダーのプレスパターン、ボルト穴などの細部をタミヤタッチによって実感豊かに再現しています
●本キットは、タミヤMMシリーズの記念すべき第100作目となるキットとして1977年に製品化したものですが、記念作に相応しく、複雑な構造をパーツ数を抑えて再現し、フェンダーやハッチ部分などのディテールは内側の構造をも想像させるような微妙に強弱を付けたモールドで再現しており、現在においても全く遜色のない内容となっています
●「チャーチル Mk.7」(「チャーチル クロコダイル」)は、スポンソンの上下に履帯が回り、その上部をカバーするフェンダーが付くという複雑なレイアウトを採っており、当時としては珍しくスライド金型を使用して、車体上部をスポンソン側面を含めた状態で一体で成型、パーツの細分化ではなく、モールドを主体とした構成は、タミヤMMシリーズとしての本格的な「戦車」の模型と、「作る楽しさ」を深く追求した解答とも言えることでしょう
●火炎放射器とトレーラーを装備した「チャーチル クロコダイル」と、同装備を搭載していなし「チャーチル Mk.7」とを、選択して作製することができます
●「チャーチル クロコダイル」は、「砲塔」「車体上部」「車体下部」「トレーラー」の4ブロックで構成しています
【 砲 塔 】
●砲塔は、鋳造となる本体に溶接により天板を取り付けた「チャーチル Mk.7」の砲塔構造を再現、イギリス戦車らしいなだらかな鋳造肌などをタミヤタッチによりモールドで再現しています
●「オードナンスQF 75mm戦車砲」の砲身は左右に分割したパーツで再現
・ 防盾は一体成型のパーツで再現
・ 同軸機銃は別パーツ化しています
・ 防盾は、上下に可動とすることができます
●砲塔は、各パネルを箱組み状に貼り合わせて作製します
・ 装填手ハッチは別パーツ化しており、開閉状態を選択して作製することができます
・ 後部の雑具箱は、上下及び後部パネルの3パーツで構成
・ ベンチレーター、消火器、アンテナマウントなどを別パーツ化しています
●車長キューポラは一体成型のパーツで再現、ペリスコープ部は開口した状態となっています
・ 車長ハッチは、閉じた状態と開いた状態の2種をセット、選択して使用します
【 車体上部 】
●車体上部は、スポンソンを繋いで履帯上部のフェンダーが付く「チャーチル Mk.7」の車体レイアウトを一体成型により再現、スライド金型を使用してスポンソン側面の構造をシャープに再現しています
●車体上部表面には、エンジンデッキのディテールや前部のペリスコープなどをモールドにより立体的に再現、フェンダー上のボルト穴などのディテールを繊細かつエッジの立った彫刻により再現しています
●車体上部は、上部パネル、フェンダー、スポンソン側面パネルを一体成型したパーツで再現しています
・ ペリスコープはモールドで再現
・ 操縦手ハッチ、火炎放射器射手ハッチは別パーツ化、閉じた状態で再現しています
・ スポンソン側面のエスケープハッチも別パーツ化しており、開閉状態を選択することができます
・ 側面の吸気グリル部は、本体、前面パネル、上部のメッシュ部、上部カバーの4パーツで構成
・ 排気管は、排気管本体、先端部、排気管カバーの3パーツで再現しています
・ 車載工具類は個別にパーツ化、それぞれ固定具をパーツとともに一体成型した状態となっています
・ 前部フェンダー(丸みを帯びた部分)は別パーツ化、装着の有無を選択できます
【 車体下部 】
●車体下部は、中央の車体に側面のスポンソンが突き出した「チャーチル」戦車シリーズの車体レイアウトを再現、スプリングサスペンションを用いた複雑な足周りは、一体成型によりパーツ数を抑えて再現しています
●車体下部は、バスタブ状に一体成型となった車体中央部に、前面パネル、後部パネル、側面のスポンソン部を取り付けて作製します
・ 底部の燃料パイプは別パーツ化しています
●前部パネルは、車体前面、前面の天板部、戦闘室前面パネルの3パーツで構成
・ 操縦手の視察ハッチは前後に分割したパーツ構成により装甲の厚みを再現、開閉状態を選択することができます
・ 火炎放射器は、放射器本体とカバーの2パーツで構成、可動させることができます
・ 「チャーチル Mk.7」とする場合には、火炎放射器の代わりに前方機銃を取り付けます
●後部パネルは前後に分割したパーツで再現
・ トレーラーを牽引用のフックは、前後の2ブロックで構成、それぞれのブロックは軸を挟む形で2分割となっており、フックは左右上下に可動とすることができます
・ 「チャーチル Mk.7」とする場合には、専用の後部パネルを取り付けます
●スポンソン部は、下部のサスペンションを一体成型しており、左右のパネルで転輪を挟むことで足周りを完成させます
・ 起動輪、誘導輪、転輪は左右に分割したパーツで再現
・ 起動輪は内蔵するポリキャップにより回転可動します
【 履 帯 】
●履帯は、接着及び塗装が可能な軟質素材によるベルト式履帯が付属しています
・ 履帯は、表面がハの字形状で、複雑な滑り止めパターンとなる「チャーチル」用の「軽量型」履帯を再現してます
【 トレーラー 】
●トレーラーは、「チャーチル クロコダイル」用としての面構成となる形状を再現、上部と後部のハッチは開放状態としてトレーラー内部の構造を展示することができます
●トレーラーは、上下に分割したパーツ構成で、これに後部パネル、タイヤ、牽引装置などを取り付けて作製します
・ 上部ハッチは別パーツ化、内部の燃料タンクを1パーツで再現しており、ハッチを開いて内部が見えている状態とすることができます
・ 牽引装置は左右に分割したパーツで再現、はめ込みにより車体後部の牽引装置と接続します(トレーラーは左右上下に可動とすることができます)
・ タイヤは左右に分割したパーツで構成、内蔵する車軸パーツにより回転可動とすることができます
●後部パネルは一体成型のパーツで再現
・ 後部ハッチは別パーツ化しており、開閉状態を選択することができます
・ 燃料タンクの後部部分を再現、後部ハッチを開いて、タンクとバルブが見えている状態を再現することができます
【 フィギュア 】
●戦車兵1体と、歩兵1体の合計2体のフィギュアが付属しています
・ 戦車兵のフィギュアは、片足を箱の上に置いて片手に地図を持っているポーズ
・ 歩兵のフィギュアは、立った状態で前方を指差しているポーズです
・ 服装は、戦車兵のフィギュアは「ツナギ服」を着用してベレー帽を被った姿、歩兵のフィギュアは「野戦服」を着用してヘルメットを被った姿です
・ 服の皺の表現は、スケールに沿った凹凸モールドで再現、ベルトのバックルや靴の繋ぎ目などの細部は深めのモールドで再現しています
・ フィギュアは、上半身、下半身、両腕のオーソドックスなパーツ構成となっています
●フィギュア用の装備品として
・ リー・エンフィールドライフル ×1
・ 拳銃ホルスター ×1
・ ヘルメット ×1
・ 背嚢 ×1
・ シャベル ×1
・ トレンチグッズ ×1
・ 水筒 ×1
・ マガジンポーチ ×2
・ 双眼鏡 ×1
が付属しています
【 「チャーチル クロコダイル 戦車」の塗装とマーキング 】
●「チャーチル クロコダイル 戦車」のマーキングとして、イギリス軍仕様となる2種類の塗装例が説明書に記載されています
・ 第79機甲師団第141連隊所属
・ 第34機甲旅団第107連隊所属
●説明書の塗装例に基づく、国籍マーク、部隊マーク、パーソナルネーム、車台番号などを再現したデカールが付属しています
【 「イギリス チャーチル クロコダイル 戦車」のパッケージ内容 】
・ 火炎放射戦車 チャーチル クロコダイル ×1(チャーチル Mk.7としても製作が可能)
・ フィギュア ×2
・ デカールシート ×1
・ 組立て説明書 ×1
●1977年 完全新金型